【イベント】「AI/IoTでささえる、かがやく子どもの未来」から学ぶ、未来創造のための技術活用

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鍛造加工

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昨今、板金加工やものづくりの現場では、機械化・ロボット化が進んでいます。その中でも、特に注目されており、今後浸透していくと考えられているのが、「AI・IoT」化です。

AI・IoTは、既存の産業をますます効率化し、新しいビジネスを生み出す可能性をもっています。人の暮らしそのものを大きく変える、とも言われていますが、「子どもの未来」を輝かしいものにするためには、どのような活用のしかたがあるのでしょうか。

今回は、3月25日に開催されたイベント「AI/IoTでささえる、かがやく子どもの未来」のレポートをお届けいたします。

AI・IoTとは?

AI・IoTとは簡単にいうとどんな技術なのでしょうか。AI(人工知能)は、機械やソフトウェアが人間のような考え方をすることにより「データを分析して活用するもの」IoTは、物がインターネットを介してつながることで「データを収集するもの」、と言い表すことができます。

この二者が連携することで、私たちの生活は想像以上に便利で効率的なものになります。

AI・IoTは既存の産業の効率化を促進し、新しいビジネスを生み出し、さらには人の暮らしそのものを大きく変える可能性があるものと言われています。特に、研究機関が多く集まる千葉県柏市では、AI・IoTに関する様々なプレーヤーが最先端の研究・実践を行なっています。

AI・IoTと少子高齢化

今日の日本が抱える問題の一つに、少子高齢化が挙げられます。少子高齢化は全国共通の課題となっており、「まちづくり」の中心に「子ども」に関するテーマを設定している自治体も数多くあります。そのような地域では、行政のみならず、多くの民間・個人のプレーヤーが様々な活動・サービスを行っていますが、ここにAI・IoTを掛け合わせることで、AI・IoTを活用した最先端の「子どもの未来をかがやかせる」サービスが生まれる可能性があるのではないか、と考えられています。

 

本イベントの目的

今回、柏の葉キャンパスで開催されたイベント「AI/IoTでささえる、かがやく子どもの未来」では、幅広い分野の人々との対話を通してこの可能性を追求し、AI・IoTを活用した「子どもの未来をかがやかせる」新たなサービスを、自由な発想で生み出すことを目的としています。行政や研究機関、一般企業、中小ベンチャー企業など、様々な所属の参加者が集い、「子どもの未来」にフォーカスを当て、情報収集・議論・発表を行いました。

会場:柏の葉キャンパス オープンイノベーションラボKOIL

引用元:KASHIWA-NO-HA SMART CITY

 

イベントの流れ

Step1

「AI/IoT」に関する最新の状況を理解する

Step2

「AI/IoT」によって「子どもの未来」がかがやくシーンを描く

Step3

「子どもの未来」がかがやくシーンを実現する「AI/IoT」を活用したサービスアイデアを考える

Step1:「AI/IoT」に関する最新の状況を理解する

(株)ファーストアセントの服部伴之氏と(株)カラダノートの彦坂真依子氏から、現代の子育てにおける育児や産後うつなどの課題解決として、AI・IoTを活用した事例の紹介がありました。

彦坂氏は、子育てと最新技術を掛け合わせた取り組みを「子育Tech」と名付け、AI・IoTで実現できることとして、①育児記録の共有・効率化②育児データの情報収集③コミュニケーションの3つを紹介しました。

AI・IoTで実現できる子育て支援

①育児記録の共有・効率化

②育児データの情報収集

③コミュニケーション

AI・IoTの介入が進んでいる海外の育児状況や、日本の子育て特有の「人の手間ひま=愛情≠技術」という考え方の中で、どのようにAI・IoTを取り入れていくかが課題であるという指摘も挙げられました。

この最新の取り組みを導入として、「子どもの未来」がかがやくものになるためのAI・IoTの活用方法について、6つのグループごとにディスカッションを進めました。

Step2:「AI/IoT」によって「子どもの未来」がかがやくシーンを描く

4~5名の6グループ毎に、「子どもの未来」がかがやくシーンを考えるにあたり、まず「子どもがかがやかない未来とは?」を議題にブレーンストーミングを行いました。

「AI・IoTに親が依存してしまい子どもが管理対象になってしまう未来」「子どもが自発的に学ばなくなる未来」「遊びの心がなくなってしまう未来」など、子どもが幼少期に獲得するべきことに対して、無関心になってしまうことや、技術依存が起こることについての意見が多く挙げられました。

後半はグループシャッフルを行い、他グループで得られた意見を共有し、より様々な意見について触れる時間が設けられました。特に育児中の参加者からは、「親がかがやかない社会では、子どももかがやけない」など、切実な言葉も聞こえました。

 Step3:「子どもの未来」がかがやくシーンを実現する「AI/IoT」を活用したサービスアイデアを考える

Step2でグループごとに洗い出した意見から、代表となるものを2つ掲示して、強く共感する内容に投票し、Step3ではその内容ごとにチーム編成して提案内容を練っていきます。

「子どもがかがやかない未来」をもとに、どうすれば「子どもがかがやく未来」が実現するのか、意見を出し合います。

例えば、子どもにとって「感動がない未来」を避けるためにはどうすれば良いのか。「生き方の選択肢を知らない未来」にならないためには、どのような提案ができるのか。その議論を元に、課題解決策としてのAI・IoTの活用方法を提案します。

各チーム毎に提案内容を一枚の紙にまとめ、全体発表会として最後はプレゼンテーションを行いました。

発表では、「個性と共感を育むために、子どもと社会・他の子どもを結びつけるマッチングAI」や、「子どもの選ぶ力・考える力を伸ばすために、『正解』を教えないAI」など、各チーム個性豊かなアイディアが提案されました。また、実現のために必要なリソースについても検討し、実用化に向けて一歩踏み込んだ提案内容になりました。

 

まとめ

AI・IoTの活用は、現在の日本が抱える課題を解決するだけでなく、望ましい未来の創造にもつながります。本イベントでは、「子どもの未来」にフォーカスを当て、参加者それぞれが、現代の子どもをとりまく環境や、未来の子供に獲得してほしい体験・感情について考え、技術発展の中でそれらをより良いものにしていく方法を検討しました。

今後より一層AI・IoTが身近になる中で、私たちはそれに依存することなく使い方使う意図を考えて、望ましい未来のビジョンを描きながら活用していくことが大切なのかもしれません。

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