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  • 【Mitsuri加工実績】A5052の板金加工・切削加工等の見積り依頼をするなら!

    A5052はアルミニウムにマグネシウムを添加したアルミ合金です。A5052は扱いやすく、アルミ合金の中でも代表的な定番材料です。弊社の金属加工プラットフォームサービス「Mitsuri」で見積り依頼される案件の中でも、素材としてA5052が選ばれることが多々あります。具体的な見積り依頼実績数をご紹介します。Mitsuriで見積り依頼されたA5052の金属加工案件MitsuriでのA5052加工案件は多岐にわたりますが、その中でも一部抜粋して板金加工と切削加工をカウントするとこれだけあります。 A5052の板金加工のMitsuri見積り依頼207 A5052の切削加工のMitsuri見積り依頼103A5052はアルミ合金の中では、中程度の強度をもち、耐食性・溶接性に優れます。主に板材と丸棒が流通しており、特に板材の流通性が非常に高いため仕入れやすく、依頼に対する見積り回答も多くつきやすいです(*1)。(*1)「依頼に対する見積り回答も多くつきやすい」?→Mitsuriで金属加工の見積りを依頼すると、その依頼に対してMitsuri協力工場が見積り回答をお返しします。A5052の加工案件は複数の協力工場からの見積り回答がつきやすく、1回のご依頼で複数の相見積もりが取れます。Mitsuriで依頼可能なアルミ加工(一例)・切断加工・曲げ加工、板金加工・溶接・切削加工・プレス加工・線材加工一例となりますが、Mitsuriではさまざまなアルミ加工に対応しています。ご希望の加工内容によっては難しい場合もございますが、迷われた方は一度Mitsuriまでご相談ください。A5052の金属加工を依頼するならMitsuriまでお問い合わせください協力工場は日本全国350社以上ございます。A5052の金属加工をご検討中の方は、下のボタンをクリックしてぜひお気軽にお問い合わせください。

  • A1100の特徴、用途、他のアルミ合金との違い

    A1100とは、純度が99%以上の純アルミニウムとして分類される材料のことです。アルミニウムの性質をほぼ受け継いており、比較的軟らかいものの軽量で、導電性や熱伝導性に優れます。塑性加工に適した材料ですが、軟らかいゆえに切削加工は困難です。表面に形成される酸化皮膜によって高い耐食性を示し、アルマイト処理を施すことで耐食性のほか、耐摩耗性なども向上させることができる素材です。アルミ合金の中で、特に表面処理性が高く、アルマイト処理後の外観は良好です。日用品や導電材、建材など、幅広く用いられている材料で、私達の生活に欠かせないものとなっています。参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!A1100の特徴、他のアルミ合金と比較A1100は、導電性や熱伝導性が高い上に、成形加工性や溶接性にも優れたアルミ合金です。空気中で表面に形成される酸化皮膜によって金属内部が保護されるため、耐食性にも優れます。反射性も高く、光や熱、電磁波などをよく反射します。鉄鋼やステンレス鋼と比べると強度に劣るものの、軽量であるために有用性の高い素材です。引用元:株式会社三和鍍金また、アルミ合金全般に言えることですが、A1100には、アルマイト処理と呼ばれる表面処理を行うことで、表面に分厚い酸化皮膜を形成させることが可能です。この酸化皮膜は、自然に形成される数ナノメートル程度の酸化皮膜と異なり、数十マイクロメートルにも達して、優れた耐食性と耐摩耗性を発揮します(上図)。A1100は、特に表面処理性が高く、あらかじめアルマイト処理が施されているものも販売されています。A1100の加工性について、鍛造や圧延、絞りなどの成形加工には適しているものの、切削加工には適していません。ただし、切削加工が不可能というわけではありません。工具が食い込んでしまうのを避けるために切り込み量を加減する、キズの原因となる切り屑の排出をスムーズにするなど、適切な対処を行うことで切削加工も可能です。参考:アルマイト処理について解説!アルマイト処理のメリットについても解説!他のアルミ合金との比較A1100は、1000番手系の中では、強度や切削加工性のバランスが良好でアルマイト処理を施した際の外観が良いという利点があります。A1050は、アルミニウムの純度が99.5%以上のアルミ合金で、A1100と比べると、導電性には優れるものの、軟らか過ぎる上に切削加工性にも劣ります。一方、A1200は、A1100と比較すると、機械的性質や切削性などに大きな違いはなく、表面処理性も特に良いわけではありません。そのため、電気的特性を重視する場合はA1050、A1050よりも強度が欲しい場合はA1100を選ぶと良いでしょう。A1100の2000~8000番手系のアルミ合金と比べたときの最も大きな違いは、その強度です。2000~8000番手系のアルミ合金は、銅(Cu)やマンガン(Mn)、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)などを加えることで、強度をはじめ、切削加工性や耐熱性、耐摩耗性などの様々な性質を改善したものです。例えば、ジュラルミンとして知られるA2017やアルミ缶の素材に使われるA5052は、焼なまし状態でも強度がA1100の倍以上あります。特に、A2017は、適切な熱処理が必要ですが、引張強さが400 MPaを上回ります。また、A5052は、切削加工性が良く、切削加工向けの材料として有用です。参考:アルミ材の種類について【専門家が語る】どのアルミ材を使えばいいか一目でわかる!A1100の化学成分(単位:%)材質名Si + FeCuMnZnその他Al個々合計A11000.95以下 0.05〜0.200.05以下0.10以下0.05以下0.15以下99.00以上A1100の化学成分は、JIS規格(JIS 4000:2014)によって上表のように規定されています。A1100は、純度99.00%以上のアルミに微量の銅(Cu)を加えたものです。添加された銅には、アルマイト処理後の光沢を良好にし、外観を白っぽくする効果があります。これは、A1050やA1200などの他の1000番手のアルミにはない特徴です。A1100の機械的性質材質名質別引張性質ブリネル硬させん断強さ(MPa) 疲れ強さ(MPa) 縦弾性係数×1000(kg/mm2)引張強さ(MPa) 耐力(MPa) 伸び(%)板(1.6mm厚)棒(12.7mmΦ)A1100O903535422360357.0H1211010512222870407.0H141251159183275507.0H161451406153885607.0H181651505134490607.0参照元:株式会社アルミネA1100の機械的性質は、上表の通りです。上表の「O」の性質は焼なましを施した最も軟らかい状態のもので、「H」の性質は冷間加工で生じた加工硬化によって強さが増加した状態のものです。「H」の後に続く数値には以下のような意味があります。・H12:1/4 硬質・H14:1/2 硬質・H16:3/4 硬質・H18:硬質金属は一般に加工硬化が進むと、展延性が低下して破断に至る可能性が高まります。そのため、硬化が進んだ金属に引き続き塑性加工を施すには、加熱して高温状態にし、軟化させる必要があります。A1100では、約200℃へ至るまでに段々と引張強さと耐力が減少して伸び率が増加し、約200℃を超えるとほぼ焼きなまし状態の機械的性質に戻ります。A1100の用途A1100は、日用品や電気機器、建材、タンク類、導電材など、幅広い用途があります。サビにくく腐食しにくい特性を持つことから、各種容器や家庭用品、台所などの器材など、身の回りの物に多く用いられています。高い熱伝導性を活かした熱交換器部品などの用途もあります。導電材料としての用途もあり、銅の代替材料として送電線や配電線にも使われています。反射性が高いことを活かして、照明器具やミラー、反射板などにも用いられます。建築用材料としての用途もありますが、強度が低いために構造材として使用することはできません。また、A1100は、耐食性が高いため、ジュラルミンを芯材として、A1100を外側に圧着したアルクラッド材の素材に使用されます。アルクラッド材は、芯材の高強度と外板の高耐食性を活かし、航空機材料などに利用されています。

  • A2011の特徴、成分、機械的性質、使い方

    A2011は、快削性合金と呼ばれ、高強度を示す2000番台のアルミ合金の中でも、特に切削加工性に優れる材質です。強度、被切削性に優れる一方で、耐食性に劣るという欠点もあり、使用環境によっては対策が必要です。A2011は、さまざまな機械・工業用部品として利用されています。参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!A2011の特徴(強度、溶接性、耐食性、被切削性)A2011は、強度、被切削性に優れます。A2011は、銅(Cu)を含有するため、高い強度を示す一方で、耐食性は劣ります。また、A2011には鉛(Pb)とビスマス(Bi)が添加されているため、被切削性が良好です。ただし、A2011の溶融溶接性は低く、結合には主にリベット、ボルト接合、抵抗スポット溶接が用いられます。参考:アルミ溶接は難しい!?溶接方法を事例を用いて徹底解説!!A2011の用途A2011は、ボリュームシャフト、光学部品、ネジ部品などに用いられています。A2011の化学成分<A2011の成分、組成(単位:%)>材料記号SiFeCuMnMgCrZnV, Bi, Pb, Zr, Ni などTiその他AlA20110.40以下0.7以下5.0~6.0ーーー0.30以下Bi 0.20~0.6,Pb 0.20~0.6ー0.05以下(計0.15以下)残部引用元:JISH4040:アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線A2011の化学成分を上表に示しました。A2011では、Cu(銅)を添加することで、引張強さ・硬さなど機械的性質を高めています。ただし、銅には耐食性を低下させるという欠点もあります。また、Pb(鉛)とBi(ビスマス)は切削加工性を向上させる目的で添加されています。A2011の機械的性質<A2011の機械的性質>質別引張性質ブリネル硬さ(HB W 10/500)せん断強さ(N/mm2)疲れ強さ(N/mm2)引張強さ(N/mm2)耐力(N/mm2)伸び(%)1.6mm 厚(L=50mm)12.5mm径(L=5D)T3380295ー1395220125T8405310ー10100240125引用元:株式会社UACJ「アルミポケットブック第2版」p38A2011の機械的性質は上表の通りです。A2011の物理的性質<A2011の物理的性質>質別密度(20℃)(Mg/m3)溶解温度範囲(℃)導電率(20℃)(IACS,%)熱伝導度(20℃)(kW/m•℃)縦弾性係数(kN/mm2)T32.82541〜638390.1570.6T8450.17引用元:株式会社UACJ「アルミポケットブック第2版」p50A2011の物理的性質は上表の通りです。A2011の使い方・選び方前述した通り、A2011は鉛(Pb)を0.2~0.6%含みます。鉛は、環境負荷物質として規制されている場合もあるため、選定時には注意が必要です。ただし、近年では非鉛快削アルミ合金として、鉛の代わりにスズ(Sn)を添加した材質も開発されているため、場合によってはこのような材料を選定すると良いでしょう。

  • A6061の特徴、成分、機械的性質

    A6061は、アルミニウム(Al)にマグネシウム(Mg)とシリコン(Si)を加えた【Al-Mg-Si(6000)系】のアルミ合金です。No.6000系のアルミ合金は、熱伝導率の関係で、溶接個所や周辺部位にまで熱による強度低下が起きるため、ボルトやナットなどの機械的な接合で用いられることが多い材料です。A6061も同様の特徴がある一方で、耐食性に優れているため、自動車用部品などに採用されています。参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!A6061の特徴(耐食性)A6061は耐食性に優れていますが、溶接継手強度は低い特徴があります。しかし、T6処理(溶体化処理後、人工時効硬化処理を施したもの)を施すことで、引張強さは260N/mm2以上、耐力は240N/mm2以上まで強度を高めることが可能です。流通している材料の形状は、丸棒と板が一般的です。A6061の化学成分JIS規格の【JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線】にて記載されている化学成分は下記表の通りです。<A6061の化学成分(単位:%)>合金番号SiFeCuMnMgCrZnTiその他a)Al個々合計A60610.40~0.80.7以下0.15~0.400.15以下0.8~1.20.04~0.350.25以下0.15以下0.05以下0.15以下残部注記a):その他の元素とは、この表で示されていないが存在の予知される場合又は通常の分析過程において、規定の値を超えるおそれがある場合に、製造業者の判断によって分析する元素である。“個々”の値は、表で示されている元素以外の個々の成分値であり、“合計”の値は、個々の成分値を合計したものである。引用元:JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線A6061の機械的性質JIS規格の【JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線】にて記載されている機械的性質は下記表の通りです。<A6061の押出棒の機械的性質>合金番号質別a)引張試験径、厚さ又は対辺距離mm断面積cm2引張強さN/mm2耐力N/mm2伸びb)%A50mmA6061Oe)全て-145以下110以下16以上-T4d)T4511d)全て-180以上110以上16以上14以上T42f)全て-175以上85以上16以上-T6d)T62f)T6511d)6以下-260以上240以上8以上7以上6を超え-260以上240以上10以上9以上<A6061の引抜棒及び引抜線の機械的性質>合金番号質別a)引張試験径、厚さ又は対辺距離mm断面積cm2引張強さN/mm2耐力N/mm2伸びb)%A50mmA6061Oe)3以下-145以下---3を超え100以下-145以下-18以上-H133以上10以下-155以上205以下---H1810以下-210以上---T39d)6以下-310以上---6を超え-260以上---T43以下-205以上---3を超え100以下300以下205以上110以上18以上16以上T42f)3以下-205以上--3を超え100以下300以下205以上95以上18以上-T6T62f)3以下-290以上---3を超え100以下300以下290以上240以上10以上9以上T89d)6以下-300以上---注記a):質別は、JIS H 0001によるb):伸びの測定は、標点距離の異なる次の二つの方法のいずれかを採用する。特に、注文者からの指定がない場合は、A50mmによる。ただし、A50mmの規定がない場合は、Aによる。A50mm:50mm標点距離における伸びA:5.65√S0の標点距離における伸び(S0:試験片の平行部の断面積、mm2)d):押出後の冷却が制御され、室温で固溶状態が保たれた材料に適用してもよい。e):質別Oの材料は、質別T42又はT62の材料の基礎となるものであり、注文者からの要求がある場合は、注文者において適切な熱処理をした場合に、質別T42又はT62の材料の性能を保証しなければならない。f):質別T42の材料の機械的性質は、注文者が質別Oの材料を用いて溶体化処理後、十分な安定状態で自然時効硬化処理をした場合に適用する。また、質別T62の材料の機械的性質は、注文者が質別Oの材料を用いて溶体化処理後、人工時効硬化処理した場合に適用する。ただし、注文者において溶体化処理する前に何らかの冷間加工又は熱間加工をした場合には、規格値より低くなることがある。引用元:JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線A6061の物理的性質質別導電率(20℃, IACS,%)熱伝導率(25℃、kW/(m・℃))線膨張係数(20~100℃×10-⁶)縦弾性係数(×1000Kg/kgf/mm²)比重溶解温度範囲(℃)T4400.1523.67.002.70582~652T6430.1723.67.002.70582~652引用元:阪根商事株式会社A6061の用途A6061は耐食性に優れる一方で、溶接性に劣ることから以下のような用途に採用されています。用途例:ボルトやリベット接合の構造用材・自動車用部品などA6061の使い分けアルミ合金の代表的なものにA5052とA2017(ジュラルミン)があります。ここでは、これらの材料とA6061の使い分けをご紹介します。A6061とA5052の使い分けA5052は耐食性・溶接性に優れているのが特徴です。また、強度についてもアルミ合金のなかでは中程度の数値を示しています。A6061は耐食性が高く、T6処理を行うことで高い強度を得られますが、溶接継手強度が低い点はデメリットです。これらを比較すると、強度はA6061の方が優れており、溶接継手としてはA6061の方が不向きのため、強度を重視したい場合はA6061を、溶接が必要な製品を作る場合はA5052を用いるのがおすすめです。参考:A5052の化学成分、機械的性質、強度A6061とA2017(ジュラルミン)の使い分けA2017はアルミ合金のなかでも優れた強度を持ち、T6処理を施したA6061よりも強度が高い特徴があります。しかし耐食性に関しては劣るので、強度を重視したい場合はA2017を、ある程度の強度と耐食性を備えた材料を使いたい場合はA6061を使うのがおすすめです。参考:A2017(ジュラルミン)の強度|A2024・A7075との関係

  • A7075(超々ジュラルミン)化学成分、強度、腐食、機械的性質

    A7075は、Al-Zn-Mg-Cu系の成分を持つアルミ合金です。A7075は、一般に「超々ジュラルミン」と呼ばれ、アルミ合金の中でもトップクラスの強度を有する材質の一つです。強度に優れる一方、応力腐食割れや耐食性に劣るという欠点があるものの、航空機、スポーツ用品、機械部品など、さまざまな分野で使用されています。参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!A7075の特徴・用途、耐食性A7075の特徴は、非常に高い強度を持つことです。また、鉄鋼材料と比較して軽量であることから、さまざまな用途で使用されています。ただし、A7075は価格が高いため、多くの場合、強度が必要とされる箇所に限って使用されます。A7075の用途としては、航空機、人工衛星、ロケット、自動車部品、溶接構造材や各種金型などの工業用部品、スキー板や金属バットなどのスポーツ用品、自転車、ロボットなどが挙げられます。このように幅広い分野で利用されているA7075ですが、応力腐食割れや耐食性に劣るという難点があることから、使用環境によっては対策が必要です。参考:応力腐食割れをわかりやすく!3要素と対策方法A7075の化学成分<A7075の成分、組成(単位:%)>材料記号SiFeCuMnMgCrZnTiその他AlA70750.40以下0.50以下1.2~2.00.30以下2.1~2.90.18~0.285.1~6.10.20以下0.05以下(計0.15以下)残部引用元:JISH4000:アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条A7075の化学成分を上表に示しました。A7075は、Al-Zn-Mg-Cu系のアルミ合金です。A7075では、Zn(亜鉛)とMg(マグネシウム)に加え、Cu(銅)を添加することで、非常に高い強度を得ています。A7075の機械的性質(強度、硬度等)<A7075(質別:T6)の機械的性質>ブリネル硬さ(HB)引張強さ(N/mm2)耐力(N/mm2)せん断強さ(N/mm2)疲れ強さ(N/mm2)伸び(%)板伸び(%)棒150570505330160119A7075の機械的性質を上表に示しました。A7075は、アルミ合金の中でも、非常に高い強度を示す反面、溶接性や耐食性に劣ります。A7075の物理的性質<A7075の物理的性質>融点℃密度(g/cm3)ヤング率(縦弾性係数)GPa剛性率(横弾性係数)GPaポアソン比線膨張率(ppm/K)定圧比熱(J/kg•K)熱伝導率(W/m•K)約660.42.870.7260.3323.6962130A7075の物理的性質は上表の通りです。

  • A6063の化学成分、機械的性質、強度、耐力

    A6063は、A6000系(Al-Mg-Si系)のなかでも代表的な押出用合金です。A6061より強度は劣るものの、押出加工性が良好で複雑な断面形状でも成形できるほか、耐食性と表面処理性にも優れています。主な用途としては、サッシなどの建築用材・土木用材・車両用材・家電製品などに採用されています。参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!A6063の化学成分<合金番号6063の化学成分(単位:%)>合金番号SiFeCuMnMgCrZnTiその他Al個々合計60630.20~0.60.35以下0.10以下0.10以下0.45~0.90.10以下0.10以下0.10以下0.05以下0.15以下残部引用元:JIS H 4100 アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材A6063の機械的性質(引っ張り強さ、耐力、伸び等)<合金番号6063の機械的性質>合金番号質別a)引張試験硬さ試験試験箇所の肉厚(mm)引張強さ(N/mm2)耐力(N/mm2)伸びb)(%)試験箇所の肉厚(mm)HV5A50mmA6063T112以下120以上60以上12以上---12を超え25以下110以上55以上12以上---T4c)25以下130以上65以上12以上14以上--T5d)12以下150以上110以上8以上7以上0.8以上58以上12を超え25以下145以上105以上8以上7以上T6c)3以下205以上170以上8以上---3を超え25以下205以上170以上10以上---T64c)15以上180以上120以上10以上12以上--T66c)10以下245以上200以上6以上8以上--10を超え25以下225以上180以上6以上8以上--a):質別は、JIS H 0001による。b):伸びの測定は、標点距離の異なる次の二つの方法のいずれかを採用する。特に、注文者からの指定がない場合は、A50mmによる。ただし、A50mmの規定がない場合は、Aによる。A50mm:50mm標点距離における伸びA:5.65√S0の標点距離における伸び(S0:試験片の平行部の断面積、mm2)c):押出後び冷却が制御され、室温で固溶状態が保たれた材料に適用してもよい。d):質別T5の機械的性質は、引張試験又は硬さ試験のいずれかによる。引用元:JIS H 4100 アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材A6063の物理的性質(密度、比重等)<合金番号6063の物理的性質>質別導電率(20℃, IACS,%)熱伝導率(25℃、kW/(m・℃))線膨張係数(20~100℃×10-⁶)縦弾性係数(×1000Kg/kgf/mm²)比重溶解温度範囲(℃)T5550.2123.47.002.69625~655T6530.2023.47.002.69625~655引用元:阪根商事株式会社A6063の加工性(押出加工性、耐食性、溶接の継手効率)A6063はアルミ合金のなかでも代表的な押出用材料です。押出加工性に優れているため、高精度の製品を成形できます。また、アルミニウムの特徴である酸化皮膜を形成することから、耐食性も良好です。溶接に関しては継手効率が低く、ビスやリベット、ボルトナットなどによる接合を採用しているケースが多いです。参考:【押し出し加工】とは?仕組みや特徴、種類、製品例について徹底解説!参考:【アルミの基礎】アルミの加工上の特性やメリット/デメリットまで徹底解説!参考:アルミ溶接は難しい!?溶接方法を事例を用いて徹底解説!!

  • A5052の化学成分、機械的性質、強度

    A5052は、アルミ合金のなかでも、ちょうど中程度の強度をもった材料です。耐食性や成形性、溶接性に優れていることから、工作材料として幅広い用途で使われています。5000系のアルミ合金はマグネシウム(Mg)を多く添加しており、その比率に応じて性質が異なるものです。A5052は、5000系の扱いやすい材料であるため、代表的なアルミ合金として使われています。参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!参考:アルミ材の種類について【専門家が語る】どのアルミ材を使えばいいか一目でわかる!A5052の特徴(耐食性・溶接性・強度)A5052は耐食性・溶接性に優れているのが特徴です。また、強度についてもアルミ合金のなかでは中程度の数値を示しています。これらの内容から、曲げ加工や切削加工といった工作に適した材料とされ、建築用材・船舶材・車両用材・飲料缶などの幅広い用途で使われています。一般的に流通している材料は主に板材と丸棒が該当します。特に板材は流通量が多く、容易に入手が可能です。参考:アルミ溶接は難しい!?溶接方法を事例を用いて徹底解説!!A5052の化学成分<合金番号5052の化学成分(単位:%)>合金番号SiFeCuMnMgCrZnその他Al個々合計50520.25以下0.40以下0.10以下0.10以下2.2~2.80.15~0.350.10以下0.05以下0.15以下残部引用元:JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条A5052の機械的性質<A5052(板、条、厚板及び円板)の機械的性質>記号質別引張試験曲げ試験厚さ(mm)引張強さ(N/mm2)耐力(N/mm2)伸び(%)A50mm厚さ(mm)内側半径A5052PH1124.0以上6.5以下195以上110以上9以上--6.5を超え13.0以下195以上110以上7以上13.0を超え50.0以下175以上65以上12以上50.0を超え75.0以下175以上65以上16以上O0.2以上0.3以下170以上215以下-14以上0.2以上0.8以下0.8を超え2.9以下2.9を超え6.0以下密着厚さの0.5倍厚さの1倍0.3を超え0.5以下65以上15以上0.5を超え0.8以下65以上17以上0.8を超え1.3以下65以上17以上1.3を超え2.9以下65以上19以上2.9を超え6.5以下65以上19以上6.5を超え75.0以下65以上18以上H12H22※)H320.2以上0.3以下215以上265以下-3以上0.2以上0.8以下0.8を超え2.9以下2.9を超え6.0以下厚さの0.5倍厚さの1倍厚さの1.5倍0.3を超え0.5以下-4以上0.5を超え0.8以下-5以上0.8を超え1.3以下155以上5以上1.3を超え2.9以下155以上7以上2.9を超え6.5以下155以上9以上6.5を超え12.0以下155以上11以上H14H24※)H340.2以上0.5以下235以上285以下180以上3以上0.2以上0.8以下0.8を超え2.9以下2.9を超え6.0以下厚さの1倍厚さの1.5倍厚さの2倍0.5を超え0.8以下4以上0.8を超え1.3以下4以上1.3を超え2.9以下6以上2.9を超え6.5以下6以上6.5を超え12.0以下10以上H16H26※)H360.2以上0.8以下255以上305以下-3以上0.2以上0.8以下0.8を超え1.3以下1.3を超え4.0以下厚さの2倍厚さの2.5倍厚さの3倍0.8を超え4.0以下205以上4以上H18H380.2以上0.8以下255以上3.5以下-3以上--0.8を超え3.0以下205以上4以上--H19H390.15以上0.5以下285以上-1以上--注記A50mm:50mm標点距離における伸び※)質別H22、H24、H26については、引張強さの上限及び耐力は適用しない。規定の厚さ以外の寸法の機械的性質は、受渡当事者間の協定による。耐力は、注文者の要求のある場合だけに適用する。曲げ試験は、注文者の要求のある場合だけに適用する。引用元:JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条

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    【名古屋で金属加工を依頼するなら!】名古屋で腕の立つ加工メーカー5選

    「名古屋近辺の金属加工業者を探している・・・」「どのような金属加工業者が自社製品に最適なのか分からない・・・」「現在の取引先よりもコストを抑えたい・・・」金属加工業者は、どの地域においても多数存在するため、上記のような悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、業者によって、加工可能な材質や得意とする加工法、これまで取り扱ってきた製品分野が異なるため、安易に業者を選定することはおすすめできません。そこで、今回の記事では、名古屋で腕の立つ加工業者を5社ご紹介します。それぞれの業者の強みや得意とする加工法なども説明しますので、業者選びの参考にしてください。「名上鈑金工業所」小ロット生産対応(名古屋市中村区)引用元:合資会社名上鈑金工業所①会社概要本社:愛知県あま市七宝町下田堂中607番地TEL:052-442-0363FAX:052-442-0366創業:昭和27年7月加工:切断、プレス、レーザー、曲げ、溶接、タップ、穴あけ など素材:鉄、ステンレス、アルミ、銅、ニッケル、縞鋼板、パンチングメタル などHP:http://www.meijyo.co.jp/②会社の紹介名上鈑金工業所は、鉄・ステンレスの薄板溶接加工を得意とする板金加工業者です。タレットパンチプレスやレーザー加工機も保有しています。板金加工や溶接加工を中心に、プレス加工やレーザー加工なども駆使した多品種少量生産に定評がある業者です。産業用モーターの部品や工作機械のカバー、プレート・ブラケットなどの機械部品の製作に多数の実績があります。そのほか、建築用部材や車両の部品など、金属製品全般の製作に対応しています。鉄については0.8mmから6.0mmまで、ステンレスについては1.0mmから3.0mmまでの板厚に対応可能です。サイズについては、4×8材(1219mm×2438mm)までの板金加工に対応しています。そのほかの寸法についても、協力会社にて対応できる場合がありますので、ご気軽にご相談ください。オリジナル製品やオーダーメイド品の製作も受け付けており、ご希望の材質・形状・寸法でご依頼できます。ご依頼は、1個から数千個までの範囲で可能です。そのほか、機械加工や焼付塗装、メッキなどにも対応していますが、外注となります。この場合、コストが余計にかかったり納期が長くなったりする可能性がありますので、事前にご確認ください。③製品紹介「有限会社ニーズ工業」ワンオフ品も対応可能!(名古屋市中川区)引用元:有限会社ニーズ工業①会社概要本社:愛知県名古屋市中川区丸米町2-1-2TEL:052-351-1153FAX:052-351-0074創業:1983年1月加工:切断、曲げ、溶接、ろう付け、切削、研磨 など素材:ステンレス、鉄、アルミ、銅、真鍮、チタン、ニッケル、縞鋼板、パンチングメタル などHP:http://neez1.com/②会社の紹介ニーズ工業は、溶接加工や板金加工、これらを組み合わせた製缶加工に強みを持つ金属加工業者です。設計も得意としており、図面がない状態からでも、用途やお客様のイメージなどから最適な形状・構造を提案してくれます。仕上げ加工にも対応しており、バフ研磨や酸洗・ヘアライン(HL)仕上げなども自社で行っています。建築分野についての豊富な実績があり、手摺や門扉、オブジェ、照明のフレーム、公園の噴水なども製作しています。そのほか、配管や架台、治具などの工業関連部材・製品、機械部品、食品用タンクなど、幅広い分野の金属加工に携わってきました。加工可能な寸法について、板厚は0.3~50mm程度まで、サイズは定尺サイズでしたら5mまでの材料に対応することができます。なお、製缶加工については、1500×1500×5000mmまでであれば対応可能です。材質についても制限はありません。チタンなどの高度な加工技術を要する金属も取り扱っています。ご依頼は、個人・法人を問わず、1個から承っています。ワンオフ品の製作、持ち込みでの修理や改造、追加工、出張溶接にも対応しています。また、機械加工や焼入れ、塗装、メッキなどにも対応可能です。ただし、これらは、協力会社にて実施するため、コスト面や納期面で不利となる可能性があります。これらの加工や処理も含めたご依頼は、早い段階でご相談することをおすすめします。③製品紹介ステンレス製の階段・手摺りY型配管製品保護用治具「株式会社イナガキ」“お客様の喜ぶ製品作り”がモットー(名古屋市緑区)引用元:株式会社イナガキ①会社概要本社:愛知県名古屋市緑区鳴海町字母呂後197番地TEL:052-624-1077FAX:052-624-0247創業:昭和38年7月加工:切断、曲げ、プレス加工、レーザー、溶接、切削、研磨、メッキ、塗装 など素材:鉄、ステンレス、アルミ、銅、真鍮、チタン、縞鋼板、パンチングメタル、バネ鋼 などHP:https://www.k-inagaki.co.jp/②会社の紹介イナガキは、ステンレスの板金加工と溶接加工を得意とする金属加工業者です。マシニングセンタやレーザー加工機も保有していますので、板金加工のみならず、切削加工や研削加工なども組み合わせた金属加工が可能です。表面処理または仕上げ加工にも対応しており、焼付塗装やアルマイト、研磨、メッキ、シルク印刷なども自社で実施することができます。ステンレス・鉄・アルミの加工実績が多く、工業製品のケースなどを製作しています。精密加工が可能であることも強みで、板厚は0.05mmから12mmまでの範囲で対応可能です。なお、サイズについては、板金加工では5×10材(1524mm×3048mm)まで、切削加工では600×60mmまでの材料を取り扱うことができます。ご依頼は、1から500個程度までのロット数で受け付けています。規格外品や試作品にも対応していますので、ご気軽にご相談ください。そのほか、組立や近隣への配達サービスなども承っていますが、設計は行っていません。図面が必要となりますので、ご用意の上、ご依頼ください。③製品紹介ステンレスの溶接加工品鉄製電源ケース冷間圧延鋼鋼材(SPCC)ボックス加工品「ヤスイペイント工芸所」塗装まで一貫して依頼するなら(名古屋市中区)引用元:ヤスイペイント工芸所①会社概要本社:愛知県名古屋市中区大須1丁目29番地29号TEL:052-221-7151FAX:052-231-7026設立:昭和21年4月加工:塗装、プレス、レーザー、曲げ、溶接、タップ、穴あけ など素材:鉄、ステンレス、アルミ、銅、縞鋼板、ZAM材、真鍮、ガルバニウム鋼板、パンチングメタル、バネ鋼 などHP:https://yasui-paint.co.jp/②会社の紹介ヤスイペイント工芸所は、板金加工や樹脂加工にも対応している塗装業者です。焼付塗装や樹脂塗装、模様塗装、機能性塗装など、各種塗装に対応しており、ホコリ・異物のない高品位な塗装に強みがあります。シルクスクリーン印刷の設備も揃えており、文字や模様なども綺麗に転写することができます。板金加工についても、多様な加工技術を保有しており、薄板精密板金加工から製缶加工まで、幅広いニーズに対応可能です。店舗や事務所などの設備・什器、各種機器のキャビネット、筐体、ケース、ブラケットなどの加工実績があります。また、塗装に関して、各種塗装機のほか、多数のクリーンルームや乾燥炉、洗浄機、塗装計測器を保有。幅広いニーズに合わせた塗装を高い品質で提供できます。特に、美観や防錆以外の機能を付加する機能性塗装では、電磁波の遮断や導電性の付与、静電防止なども可能です。なお、ロット数については1個から、サイズについては4×8材(1219mm×2438mm)までのご依頼が可能です。板金加工のみならず、塗装までも一貫してご依頼する場合は、ヤスイペイント工芸所にご連絡ください。参考記事焼付塗装については、以下の記事で詳細を解説しています。気になる方は、ぜひご覧ください。⇒焼付塗装ならMitsuri!1コ〜お受けいたします!③製品紹介メタリック調シボ模様塗装カラーイング塗装導電塗装「株式会社名古屋製作所」大型加工ならお任せ!(名古屋市熱田区)引用元:株式会社名古屋製作所①会社概要本社:名古屋市熱田区花表町21-2TEL:052-881-2346FAX:052-881-2596創業:昭和39年加工:切断、曲げ、プレス、ロール、レーザー、溶接、切削 など素材:鉄、ステンレス、アルミ などHP:http://www.nagoyamfg.co.jp/②会社の紹介名古屋製作所は、大型製品の板金加工や溶接に強みを持つ製造業者です。ステンレス加工や製缶加工にも力を入れています。金属加工のほか、街路灯やLED照明の製造事業も行っている業者です。金属加工に関しては、材料手配から設計、製造、組立、仕上げまでの一貫加工生産を可能としており、ワンストップでのご依頼が可能です。電柱や配電盤に設置される高圧開閉器のほか、大型制御盤、洗車機フレーム、工作機械カバー、街路灯といった大型の金属製品を幅広く取り扱っています。ご依頼は、単品から量産まで、お客様のご希望に応じて承っています。また、短納期を心掛けており、見積りも迅速に提供しています。ただし、中型・大型製品の製作が中心であるため、小型の機械部品などの製作には対応できない可能性があります。事前にご確認ください。③製品紹介高圧気中開閉器制御盤機械カバー名古屋で金属加工メーカーの一括見積りを依頼するならMitsuri!名古屋でおすすめの金属加工業者を5社ご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。この記事から、加工業者により、保有する設備や得意な加工法、取り扱っている製品などに大きな違いがあることをご理解いただけたと思います。また、仕上げ加工や塗装など、成形加工以外の処理を得意とする業者もあり、美観や表面の状態を重視する製品では、こういった業者にご依頼するのもおすすめです。Mitsuriでは、今回ご紹介したような業者のほか、多様な専門性を持つ協力企業が日本全国に250社以上ございます。そのため、取り扱っている製品分野も幅広く、ご依頼の製品にぴったりの業者をご紹介できます。お見積りは複数社から可能です!名古屋の金属加工業者でお困りの際は、ぜひMitsuriにお申し付け下さい!

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    純鉄加工とは?種類や加工用途に関しても詳しく解説!

    あまり耳にすることがない純鉄。しかし、純鉄は、交流磁場を発生させるのに適した磁性材料であり、無線通信が欠かせない技術となった現在、極めて重要な材料のひとつです。また、純鉄の加工には高度な技術が必要です。そのため、磁性材料の加工や磁性部品の製造を請け負っているメーカーも少ないので、純鉄の加工法について知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、今回の記事では、純鉄の詳細や純鉄加工の種類・用途について解説していきます。純鉄加工が難しい理由や加工にあたっての対策・注意点についても説明してますので、ぜひ参考にしてください。純鉄とは純鉄とは、純度が99.90~99.95%程度、炭素含有率が0.02%程度までの不純物元素が少ない鉄のことです。一般的には、炭素含有率が0.02%以上の鉄については鋼、純度99.999%以上の高純度の鉄については高純度鉄と呼ばれます。ただし、JIS規格では、鋼と純鉄、高純度鉄を分ける純度や不純物濃度の明確な区分はありません。純鉄は、透磁率と残留磁束密度が大きく、保磁力が小さいという特性を持ちます。つまり純鉄は、磁化されやすく強い磁力を帯びやすい上、磁性を容易に反転できる材料です。このような材料は、軟磁性材料と呼ばれ、電化製品や産業機器、通信機器など、様々な用途で用いられています。また、機械的性質として、冷間においても展延性が高く軟らかいため、冷間鍛造加工性に優れています。ですが、プレス加工を行うと保磁力が弱まるため、磁性材料として用いるには切削加工がより適切です。しかし、延性が大きいことから、切削加工に高度な技術を必要とします。純鉄の種類としては、アームコ鉄、電解鉄、海綿鉄(還元鉄)、カーボニル鉄などが取り扱われています。1.アームコ鉄アームコ鉄は、アメリカの鉄鋼メーカーであるアームコ社が開発した工業用純鉄です。主に電磁石の磁心に用いられています。2.電解鉄電解鉄は、鉄を含む水溶液を電気分解することで精製した純鉄のことです。高純度の純鉄を得られやすく、99.95%(3N品)、99.99%(4N品)、99.999%(5N品)の製品も売り出されています。航空機や自動車の部材、電子部材や高機能磁石などに使用されています。3.海綿鉄(還元鉄)海綿鉄は、酸化鉄鉱石を還元することで得られる多孔質の純鉄です。これを砕いたものが還元鉄粉で、特殊合金鋼の原料や粉末冶金用の鉄粉として用いられています。4.カーボニル鉄カーボニル鉄は、海綿鉄などを一酸化炭素と反応させて鉄カーボニルガスとし、再び鉄と一酸化炭素に分解することで得られる純鉄です。圧粉磁心(鉄粉を圧縮成形して磁心としたもの)や焼結磁石原料などに広く利用されています。純鉄の加工用途純鉄は、鉄粉を焼結・圧縮成形して用いるケースと、板や棒などを鍛造・旋盤・切削加工して用いるケースがあります。鉄粉を成形するケースでは、主に磁心や磁石などに用いられています。そのほか、合金鋼の原料や粉末冶金用に他の金属と混ぜて成形したものが、高密度・高強度部品として金型や自動車部品などに用いられています。一方、鍛造・旋盤・切削加工を行うケースでは、純鉄は軟磁性材料として使用されることが多いです。自動車エンジンの燃料噴射用電磁弁、ソレノイドコア、トルクセンサコア、各種センサーなど、様々な用途に用いられています。純鉄加工の種類純鉄そのものを加工する場合、主に鍛造・旋盤・切削加工を用います。これらのどの加工法についても、純鉄は、磁性材料として使用されます。鍛造加工鍛造加工は、プレス機などで加工物を圧縮または延ばすことで成形する加工方法です。純鉄は、常温でも展延性に優れているため、冷間鍛造加工に向いています。この方法で加工される純鉄は、リレーや電磁石、磁気クラッチ、ブレーキ、モータなどの磁性部品が用途です。しかし、鍛造加工では、純鉄の保磁力が強まり、磁性材料としての性質が弱まってしまうという欠点があります。また、これらの磁性部品は、JIS規格において、その化学成分やビッカース硬さ、磁気特性などが下表のように決まっています。ただし、これら「SUY-○」で表される材料は、規格で電磁軟鉄と記述されており、炭素含有量が必ずしも0.02%以下ではありません。しかし、メーカーでは、これらの電磁軟鉄も純鉄としています。引用元:株式会社淀川製鋼所引用元:株式会社淀川製鋼所旋盤加工旋盤加工は、回転させた加工物に工具を当て、削り取ることで加工する方法です。純鉄は、NC旋盤などで加工を行うこともありますが、難削材であるため高度な切削技術を必要とします。そのため、鍛造加工を行って完成品に近い形状に成形し、後に旋盤加工で形状を整えるといった方法も取られています。用途は、鍛造加工による純鉄と同様ですが、より強い磁気特性や高い精密性を要する製品に用いられます。参考記事旋盤加工については、以下のサイトで詳細を説明していますので、ぜひご覧ください。⇒旋盤加工について専門家が解説!加工の種類・加工機の種類がこの1記事でわかります!切削加工切削加工は、加工物に回転させた工具を当て、削り取ることで加工する方法です。旋盤加工と同様、高度な切削技術が必要です。そのほか、用途も旋盤加工と同様です。また、マシニングセンタなどの設備に依存しますが、旋盤加工よりも微細な加工が可能です。参考記事切削加工の種類については、以下のサイトで解説しています。⇒切削加工の種類【専門家が解説】フライス加工、旋盤加工について詳細をお伝えします!純鉄の切削加工は難しい?純鉄は、延性が大きい、つまり軟らかく粘いため、切削加工が難しいと言われています。純鉄の伸びは、炭素鋼の伸びが15~25%であるのに対し、45%程度にも達します。そのため、純鉄を切削加工すると、切り屑がのびてしまい材料からなかなか剥離しません。こののびた切り屑は、工具などに絡まりやすく、剥離したとしてもバリになり易いです。切り屑の絡まりは、工作機械の故障や工具の消耗につながりやすく、また材料の変形や傷の原因となります。さらに、バリが発生しやすいため、バリ取りに手間を取られて工数と加工費がかさみます。こういった純鉄の難削性は、炭素含有量を上げることで改善できます。しかし、炭素含有量を上げると、電磁気特性が損なわれることから、純鉄を磁性体として用いる場合には適切な方法とは言えません。可能な限り磁性を維持した快削純鉄と呼ばれる製品もありますが、切削性は向上するものの、電磁気特性がわずかに低下してしまいます。また、切削性についても、低炭素鋼と同等とは言えず、加工が難しいことは変わらないようです。純鉄のほか、ステンレスやチタン合金など、難削性材料の加工は、ぜひMitsuriにお任せください。純鉄の切削加工をするには?それでは、純鉄を切削加工するには、どのような工夫が必要なのでしょうか。難削材の切削加工は一般的に、「工作機械や工具保持具の剛性」、「クーラント(冷却剤)」、「切削速度」、「切削工具」が問題となります。これらの点に関する、純鉄の切削加工をする際の条件について説明します。1.機械の剛性の調整機械の剛性、すなわち工作機械や工具保持具の剛性とは、工作機械や工具が動いたり振れたりしにくい性質のことです。加工時に芯が振れてしまえば、加工位置がずれてしまうので、高精度の加工ができません。工作機械については、自重を上げたりしっかり据え付けたりすることで、工具保持具については、強力かつ高精度の保持具を備え付けることで剛性を向上させることができます。純鉄は、粘いために切削抵抗が高く、工具が振れることがよくあります。そのため、工具保持具の剛性の調整に注意が必要です。2.クーラントク-ラント(冷却材)は工作物や工具を冷却すると共に、切削性を向上させたり工具の消耗を抑えたりするために用いられます。通常、粘度が低いものほど冷却効果が高いですが、粘度が高いものの方が潤滑性や抗溶着性(切り屑等の付着しにくさ)に優れています。そのため、純鉄にはある程度の粘度があるク-ラントを選定するほうが良いようです。3.速度の調整切削加工の速度は、大きいほど、加工能率が上がり、仕上げ面が滑らかになるという利点があります。しかし、切削抵抗が上がって工具が振れやすくなる、切削温度が上昇して工具の消耗が早くなるなどの欠点も現れます。純鉄に関しては、工具の劣化が進行すると共に、バリの発生率も跳ね上がるため、バリ取りの工数も考慮することが必要です。つまり、切削速度に関しては、工具の強度や交換頻度などの様々な要因が絡むため、設備や素材に応じて適切な速度を模索しなくてはなりません。4.切削工具純鉄の切削加工では、超硬合金やサーメット、ダイヤモンド、CBN焼結体などの硬質材料を母材とした工具が主に用いられます。しかしそれでも、工具寿命が短くなりがちなため、この寿命をいかに伸ばすかが課題となっています。その方法の一つとして、工具に耐熱性や強度を向上させるコーディングを施す方法があります。コーディング法にはPVD(物理蒸着)やCVD(化学蒸着)などがあり、純鉄加工にはPVDによるチタンコーティングが適しているという報告もあります。しかし、純鉄の種類によっては、溶着しやすく寿命が短くなることもあることから、未だ決定的な方法はないようです。純鉄の加工見積りを依頼するならMitsuriいかがでしたでしょうか。純鉄の切削加工は、高度な技術が必要なだけでなく、加工特性の研究が未だ道半ばというところが現状です。しかし、このような状況でも、加工メーカーは独自のノウハウや経験を蓄積することで、純鉄の切削加工を実現しています。磁性材料に関わりのある業種の方は、純鉄という選択肢もあるということをぜひ覚えておいてください。Mitsuriは、日本全国に協力企業が250社以上ございます。そのため、お客様にとって最適な加工方法の選択に加えて、純鉄加工が得意なメーカーのご紹介も可能です。お見積りは複数社から可能です!純鉄でお困りの際は、ぜひMitsuriにお申し付け下さい!

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    薄板加工技術についてご紹介!難度が高い理由についても解説!

    「薄板の加工を依頼したら断られてしまった」こんな経験はありませんか?薄板の加工は一般的に難しいとされ、製品の形状や依頼する加工メーカーによっては対応ができないことも。薄板はさまざまな分野で利用されており、日本の産業が発展するのに、縁の下の力持ちとして活躍していると言っても過言ではありません。しかし、薄板は強度が弱いため繊細に扱う必要があり、加工に使える機器も限られています。この記事では薄板加工はなぜ困難なのか、各々の薄板加工技術の特徴について解説します。「薄板とは何なのか?」「薄板加工はなぜ難しいと言われているのか?」「薄板加工技術の特徴が知りたい。」といった方におすすめの内容となっています。薄板加工とは薄板加工とは、厚みの薄い金属、もしくは非金属の板にエッチング加工・切削加工・プレス加工・レーザー加工などを行い、成形する加工技術のことを言います。薄板加工で作る製品は、ただ薄いだけでなく、形状が複雑なものや高い精度を求められる場合が多く、取り扱いには充分注意する必要があります。薄板となる厚さはどれくらい?一般的に、金属板の厚みが3mm以下のものを薄板と呼びます。非金属の場合、より厚みが薄いものを薄板と言うことも。薄板には、熱間圧延された「熱延薄板類」と、冷間圧延された「冷延鋼板類」に大きく分かれています。熱延薄板類は、あまり表面状態の美しさを要求されない、建築業界や産業機械などに使用。冷延鋼板類は、表面が美しく厚みの精度にも優れているため、自動車や家電業界などに多く使用されています。薄板加工が難しいのはなぜ?薄板加工は、一般的な板金加工と比べて、加工は難しいとされています。ここでは、その理由について解説します。1.専用の機械が必要になる薄板は強度が弱くて繊細なため、一般的な板金加工で用いられている機械では加工が難しく、専用の機械でないと対応できません。また、機械だけでなく、薄板加工のための専用の金型も用意する必要もあります。加工後の製品は、高い精度であったり、細かくて複雑な形状のものだったりするため、検査に使う道具や機械も限られてきます。2.スプリングバックが多いスプリングバックとは、被加工材が曲げ加工後に工具の圧力から解放されると、形状が少し元に戻ってしまう現象のことです。薄板で曲げ加工をするとスプリングバック量が大きく、正確な角度で生産するのが難しいとされています。特に薄板バネだと、その影響を大きく受けてしまいがち。引張強さがバネ材のように大きな材質であるほど、スプリングバック量も大きくなります。スプリングバックを防止するには、金型の設計段階から対策を考えなければなりません。このことから、薄板の曲げ加工に対応できないメーカーも多くあります。3.高精度が求められる薄板の製品は、自動車や家電だけでなく、医療分野でも用いられています。そのため、要求される精度も高く、設計の段階から念入りに検討しなければなりません。高精度の製品を作るには、薄板の実測値や、素材のロール方向なども考慮する必要があります。これらを実現するには、加工のノウハウや充実した設備が求められます。薄板のエッチング加工エッチング加工は、金属の腐食作用を利用した加工方法です。エッチング液を用い、被加工物を溶解させることで、任意の形状に加工します。機械加工による負荷が原因となるバリ・カエリ・ひずみ・たわみなどが発生しないため、高い精度での加工が可能です。エッチング加工を行うには原版が必要ですが、プレス加工と比べて金型や複雑な治具を必要としません。このことから、イニシャルコストを削減、または短納期を実現しています。被加工材が薄いほど、高い精度での生産が可能なので、薄板との相性も良好です。ただし、工数が多いので、大量生産よりも試作品や小ロット向きの工法と言えます。参考記事エッチング加工については、以下の記事にて詳しく解説しています。⇒エッチング加工とは?価格や加工例なども紹介!薄板切削加工切削加工は、被加工材を削って成形する加工方法です。旋削・フライス・穴あけなどの種類があり、用途に合わせて工作機械を使い分けます。切削加工は高い精度での加工が可能。NC制御での加工だと、安定して高品質の加工ができます。ただし、複雑な形状になるほど工程が多くなるので、製作に時間がかかってしまいます。そのため、大量生産よりも小ロット向けの加工方法です。また、切削加工は被加工材に熱が発生するので、薄板だと反りやひずみが出やすくなります。参考記事切削加工については、以下の記事にて詳しく解説しています。⇒【切削加工とは?】特徴・種類・注意点を動画と一緒にご紹介します!薄板プレス加工プレス加工は、専用の加工機に金型をセットし、被加工材をプレスすることで成形する加工方法です。プレス加工は、せん断・曲げ・絞り加工に大きく分けられ、製品によって加工の種類を使い分けます。プレス加工は、金型を用意するのにコストがかかってしまうものの、安定した品質の製品を大量生産するのに適した加工方法。しかし、薄板は高い精度が求められている場合が多く、プレス加工では公差の範囲内に収まるよう加工するのが難しいとされています。また、バリや反りが発生することもあるので注意が必要です。参考記事プレス加工については、以下の記事にて詳しく解説しています。⇒プレス加工の基礎知識や種類について専門家が徹底解説!薄板レーザー加工レーザー加工は、レーザーにて被加工材を融解・蒸発させ、切断や穴あけなどを行う加工方法です。レーザー加工は金属に限らず、プラスチック・木材・ガラスなど、幅広い材質にも対応しています。レーザー加工は、切削加工やプレス加工で発生しがちな、バリやカエリが出にくい点はメリット。金型も必要としないため、イニシャルコストもかかりません。ただし、アルミや銅のようなレーザー光の反射率が高い材質は加工しにくい性質があります。また、使用するレーザー加工機によっても特徴が変わる点に注意が必要です。ブランク加工で使用ブランク加工とは、抜き加工のことを言い、製品を作るために板材から必要な大きさを切り抜く加工です。板金加工の場合、シャーリング・タレットパンチプレス・レーザー加工機が使用されています。しかし、レーザー加工機で薄板をブランク加工する際は注意しなければなりません。一般的に用いられている、「CO2レーザー加工機」にて薄板をブランク加工すると、歪みやすくなる傾向にあります。これは、CO2レーザー加工の際に発生する熱のため。薄板は熱による影響を受けやすいので、レーザー加工機でブランク加工をする際は、熱の影響を与えにくい「ファイバーレーザー加工機」を使用します。ファイバーレーザー加工機ファイバーレーザー加工機は、光ファイバーを媒体としたレーザーのこと。ファイバーレーザーは金属への吸収率に優れ、反射率の高いアルミや銅に対しても加工が可能です。被加工材の熱の影響も少なく、薄板でも歪みにくい特徴があります。切断幅も狭く、精度が高いのもメリットです。参考記事レーザー加工については、以下の記事にて詳しく解説しています。⇒【レーザー加工】板金加工におけるレーザー加工について専門家が徹底解説!薄板曲げ加工曲げ加工はプレス加工の一種で、素材に力を加えることで金型に沿った形に成形する加工です。金属を曲げると、上述したスプリングバックが発生する可能性があります。薄板ではスプリングバック量が大きいため、これを考慮して金型を設計しなければなりません。また、薄板の曲げ加工は角度出しが難しいこともあり、場合によっては上画像のような専用の治具が必要になります。複雑な形状かつ、高い精度が求められる場合は、別途治具も用意しなければならないので、コストが大きくなってしまう点に注意してください。薄板ではR曲げを多用薄板の曲げはR曲げ加工が多用されています。薄板は厚板に比べると強度が弱いですが、Rを付けることで強度が向上します。しかしR曲げを多用した製品だと、成形するのに正確な作業工程を考えなければなりません。また、精度良く加工するには、薄板の正確な厚みを把握し、それを考慮して設計する必要があります。薄板の曲げ加工で使用されるベンダー薄板の曲げ加工で使用されるベンダーは、一般的な板金加工で用いられている、加圧能力が100t単位のものではなく、10t単位や1t単位の機器を使用します。また、薄板用のベンダーはサイズも小型になり、薄板の取り扱いがしやすい特徴があります。薄板の曲げ加工は、さまざまな形状や精度を要求されるため、金型の種類も豊富にあることが必要です。参考記事曲げ加工については、以下の記事にて詳しく解説しています。⇒板金加工における【曲げ加工】の基礎や種類ついて徹底解説!!薄板の溶接加工溶接加工は、被加工材に熱や圧力を加えて、部材同士を接合する加工のこと。一般的に薄板の溶接加工は、熱を与えると大きく歪んでしまうので、難しいとされています。この問題を回避するため、昨今では熱による影響が少ない「レーザー溶接機」を採用しているメーカーが多くなっています。TIG溶接で加工可能な厚さに注意TIG溶接は汎用性が高く、扱える人員も多いものの、厚さ1mm以下の薄板には不向きです。TIG溶接の加工時は高温になるため、1mm程度の薄板を溶接するには、高い技術力が求められます。厚みが0.5mm程度の薄板だと、加工はほぼできないものと見ておきましょう。参考記事溶接の種類や特徴について知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。⇒溶接の種類はこの記事だけでOK!3分でわかる金属加工で代表的溶接方法!薄板加工の見積りを依頼するならMitsuri薄板加工について解説しましたがいかがでしたでしょうか。薄板は厚みが3mm以下で細かな製品のため、非常に繊細です。そのため、薄板から製品を作るには、専用の機械や金型、測定器を用意する必要があります。また、設計の段階からスプリングバックの発生も考慮しなければなりません。熱による影響も大きく受けてしまうので、レーザー加工や溶接加工では、歪みが発生しないよう、適切な加工機器を選ぶことも重要です。以上のことから、薄板加工の難度が高い理由についてお分かりいただけたかと思います。もし薄板加工でお困りのことがあれば、ぜひMitsuriにご相談ください。日本全国で250社以上の協力企業と提携しているので、お客様の希望に沿う薄板加工メーカーが見つかります。お見積りは複数社から可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。

  • 【Mitsuri加工実績】A5052の板金加工・切削加工等の見積り依頼をするなら!

    A5052はアルミニウムにマグネシウムを添加したアルミ合金です。A5052は扱いやすく、アルミ合金の中でも代表的な定番材料です。弊社の金属加工プラットフォームサービス「Mitsuri」で見積り依頼される案件の中でも、素材としてA5052が選ばれることが多々あります。具体的な見積り依頼実績数をご紹介します。Mitsuriで見積り依頼されたA5052の金属加工案件MitsuriでのA5052加工案件は多岐にわたりますが、その中でも一部抜粋して板金加工と切削加工をカウントするとこれだけあります。 A5052の板金加工のMitsuri見積り依頼207 A5052の切削加工のMitsuri見積り依頼103A5052はアルミ合金の中では、中程度の強度をもち、耐食性・溶接性に優れます。主に板材と丸棒が流通しており、特に板材の流通性が非常に高いため仕入れやすく、依頼に対する見積り回答も多くつきやすいです(*1)。(*1)「依頼に対する見積り回答も多くつきやすい」?→Mitsuriで金属加工の見積りを依頼すると、その依頼に対してMitsuri協力工場が見積り回答をお返しします。A5052の加工案件は複数の協力工場からの見積り回答がつきやすく、1回のご依頼で複数の相見積もりが取れます。Mitsuriで依頼可能なアルミ加工(一例)・切断加工・曲げ加工、板金加工・溶接・切削加工・プレス加工・線材加工一例となりますが、Mitsuriではさまざまなアルミ加工に対応しています。ご希望の加工内容によっては難しい場合もございますが、迷われた方は一度Mitsuriまでご相談ください。A5052の金属加工を依頼するならMitsuriまでお問い合わせください協力工場は日本全国350社以上ございます。A5052の金属加工をご検討中の方は、下のボタンをクリックしてぜひお気軽にお問い合わせください。

  • A1100の特徴、用途、他のアルミ合金との違い

    A1100とは、純度が99%以上の純アルミニウムとして分類される材料のことです。アルミニウムの性質をほぼ受け継いており、比較的軟らかいものの軽量で、導電性や熱伝導性に優れます。塑性加工に適した材料ですが、軟らかいゆえに切削加工は困難です。表面に形成される酸化皮膜によって高い耐食性を示し、アルマイト処理を施すことで耐食性のほか、耐摩耗性なども向上させることができる素材です。アルミ合金の中で、特に表面処理性が高く、アルマイト処理後の外観は良好です。日用品や導電材、建材など、幅広く用いられている材料で、私達の生活に欠かせないものとなっています。参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!A1100の特徴、他のアルミ合金と比較A1100は、導電性や熱伝導性が高い上に、成形加工性や溶接性にも優れたアルミ合金です。空気中で表面に形成される酸化皮膜によって金属内部が保護されるため、耐食性にも優れます。反射性も高く、光や熱、電磁波などをよく反射します。鉄鋼やステンレス鋼と比べると強度に劣るものの、軽量であるために有用性の高い素材です。引用元:株式会社三和鍍金また、アルミ合金全般に言えることですが、A1100には、アルマイト処理と呼ばれる表面処理を行うことで、表面に分厚い酸化皮膜を形成させることが可能です。この酸化皮膜は、自然に形成される数ナノメートル程度の酸化皮膜と異なり、数十マイクロメートルにも達して、優れた耐食性と耐摩耗性を発揮します(上図)。A1100は、特に表面処理性が高く、あらかじめアルマイト処理が施されているものも販売されています。A1100の加工性について、鍛造や圧延、絞りなどの成形加工には適しているものの、切削加工には適していません。ただし、切削加工が不可能というわけではありません。工具が食い込んでしまうのを避けるために切り込み量を加減する、キズの原因となる切り屑の排出をスムーズにするなど、適切な対処を行うことで切削加工も可能です。参考:アルマイト処理について解説!アルマイト処理のメリットについても解説!他のアルミ合金との比較A1100は、1000番手系の中では、強度や切削加工性のバランスが良好でアルマイト処理を施した際の外観が良いという利点があります。A1050は、アルミニウムの純度が99.5%以上のアルミ合金で、A1100と比べると、導電性には優れるものの、軟らか過ぎる上に切削加工性にも劣ります。一方、A1200は、A1100と比較すると、機械的性質や切削性などに大きな違いはなく、表面処理性も特に良いわけではありません。そのため、電気的特性を重視する場合はA1050、A1050よりも強度が欲しい場合はA1100を選ぶと良いでしょう。A1100の2000~8000番手系のアルミ合金と比べたときの最も大きな違いは、その強度です。2000~8000番手系のアルミ合金は、銅(Cu)やマンガン(Mn)、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)などを加えることで、強度をはじめ、切削加工性や耐熱性、耐摩耗性などの様々な性質を改善したものです。例えば、ジュラルミンとして知られるA2017やアルミ缶の素材に使われるA5052は、焼なまし状態でも強度がA1100の倍以上あります。特に、A2017は、適切な熱処理が必要ですが、引張強さが400 MPaを上回ります。また、A5052は、切削加工性が良く、切削加工向けの材料として有用です。参考:アルミ材の種類について【専門家が語る】どのアルミ材を使えばいいか一目でわかる!A1100の化学成分(単位:%)材質名Si + FeCuMnZnその他Al個々合計A11000.95以下 0.05〜0.200.05以下0.10以下0.05以下0.15以下99.00以上A1100の化学成分は、JIS規格(JIS 4000:2014)によって上表のように規定されています。A1100は、純度99.00%以上のアルミに微量の銅(Cu)を加えたものです。添加された銅には、アルマイト処理後の光沢を良好にし、外観を白っぽくする効果があります。これは、A1050やA1200などの他の1000番手のアルミにはない特徴です。A1100の機械的性質材質名質別引張性質ブリネル硬させん断強さ(MPa) 疲れ強さ(MPa) 縦弾性係数×1000(kg/mm2)引張強さ(MPa) 耐力(MPa) 伸び(%)板(1.6mm厚)棒(12.7mmΦ)A1100O903535422360357.0H1211010512222870407.0H141251159183275507.0H161451406153885607.0H181651505134490607.0参照元:株式会社アルミネA1100の機械的性質は、上表の通りです。上表の「O」の性質は焼なましを施した最も軟らかい状態のもので、「H」の性質は冷間加工で生じた加工硬化によって強さが増加した状態のものです。「H」の後に続く数値には以下のような意味があります。・H12:1/4 硬質・H14:1/2 硬質・H16:3/4 硬質・H18:硬質金属は一般に加工硬化が進むと、展延性が低下して破断に至る可能性が高まります。そのため、硬化が進んだ金属に引き続き塑性加工を施すには、加熱して高温状態にし、軟化させる必要があります。A1100では、約200℃へ至るまでに段々と引張強さと耐力が減少して伸び率が増加し、約200℃を超えるとほぼ焼きなまし状態の機械的性質に戻ります。A1100の用途A1100は、日用品や電気機器、建材、タンク類、導電材など、幅広い用途があります。サビにくく腐食しにくい特性を持つことから、各種容器や家庭用品、台所などの器材など、身の回りの物に多く用いられています。高い熱伝導性を活かした熱交換器部品などの用途もあります。導電材料としての用途もあり、銅の代替材料として送電線や配電線にも使われています。反射性が高いことを活かして、照明器具やミラー、反射板などにも用いられます。建築用材料としての用途もありますが、強度が低いために構造材として使用することはできません。また、A1100は、耐食性が高いため、ジュラルミンを芯材として、A1100を外側に圧着したアルクラッド材の素材に使用されます。アルクラッド材は、芯材の高強度と外板の高耐食性を活かし、航空機材料などに利用されています。

  • A2011の特徴、成分、機械的性質、使い方

    A2011は、快削性合金と呼ばれ、高強度を示す2000番台のアルミ合金の中でも、特に切削加工性に優れる材質です。強度、被切削性に優れる一方で、耐食性に劣るという欠点もあり、使用環境によっては対策が必要です。A2011は、さまざまな機械・工業用部品として利用されています。参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!A2011の特徴(強度、溶接性、耐食性、被切削性)A2011は、強度、被切削性に優れます。A2011は、銅(Cu)を含有するため、高い強度を示す一方で、耐食性は劣ります。また、A2011には鉛(Pb)とビスマス(Bi)が添加されているため、被切削性が良好です。ただし、A2011の溶融溶接性は低く、結合には主にリベット、ボルト接合、抵抗スポット溶接が用いられます。参考:アルミ溶接は難しい!?溶接方法を事例を用いて徹底解説!!A2011の用途A2011は、ボリュームシャフト、光学部品、ネジ部品などに用いられています。A2011の化学成分<A2011の成分、組成(単位:%)>材料記号SiFeCuMnMgCrZnV, Bi, Pb, Zr, Ni などTiその他AlA20110.40以下0.7以下5.0~6.0ーーー0.30以下Bi 0.20~0.6,Pb 0.20~0.6ー0.05以下(計0.15以下)残部引用元:JISH4040:アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線A2011の化学成分を上表に示しました。A2011では、Cu(銅)を添加することで、引張強さ・硬さなど機械的性質を高めています。ただし、銅には耐食性を低下させるという欠点もあります。また、Pb(鉛)とBi(ビスマス)は切削加工性を向上させる目的で添加されています。A2011の機械的性質<A2011の機械的性質>質別引張性質ブリネル硬さ(HB W 10/500)せん断強さ(N/mm2)疲れ強さ(N/mm2)引張強さ(N/mm2)耐力(N/mm2)伸び(%)1.6mm 厚(L=50mm)12.5mm径(L=5D)T3380295ー1395220125T8405310ー10100240125引用元:株式会社UACJ「アルミポケットブック第2版」p38A2011の機械的性質は上表の通りです。A2011の物理的性質<A2011の物理的性質>質別密度(20℃)(Mg/m3)溶解温度範囲(℃)導電率(20℃)(IACS,%)熱伝導度(20℃)(kW/m•℃)縦弾性係数(kN/mm2)T32.82541〜638390.1570.6T8450.17引用元:株式会社UACJ「アルミポケットブック第2版」p50A2011の物理的性質は上表の通りです。A2011の使い方・選び方前述した通り、A2011は鉛(Pb)を0.2~0.6%含みます。鉛は、環境負荷物質として規制されている場合もあるため、選定時には注意が必要です。ただし、近年では非鉛快削アルミ合金として、鉛の代わりにスズ(Sn)を添加した材質も開発されているため、場合によってはこのような材料を選定すると良いでしょう。

  • A6061の特徴、成分、機械的性質

    A6061は、アルミニウム(Al)にマグネシウム(Mg)とシリコン(Si)を加えた【Al-Mg-Si(6000)系】のアルミ合金です。No.6000系のアルミ合金は、熱伝導率の関係で、溶接個所や周辺部位にまで熱による強度低下が起きるため、ボルトやナットなどの機械的な接合で用いられることが多い材料です。A6061も同様の特徴がある一方で、耐食性に優れているため、自動車用部品などに採用されています。参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!A6061の特徴(耐食性)A6061は耐食性に優れていますが、溶接継手強度は低い特徴があります。しかし、T6処理(溶体化処理後、人工時効硬化処理を施したもの)を施すことで、引張強さは260N/mm2以上、耐力は240N/mm2以上まで強度を高めることが可能です。流通している材料の形状は、丸棒と板が一般的です。A6061の化学成分JIS規格の【JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線】にて記載されている化学成分は下記表の通りです。<A6061の化学成分(単位:%)>合金番号SiFeCuMnMgCrZnTiその他a)Al個々合計A60610.40~0.80.7以下0.15~0.400.15以下0.8~1.20.04~0.350.25以下0.15以下0.05以下0.15以下残部注記a):その他の元素とは、この表で示されていないが存在の予知される場合又は通常の分析過程において、規定の値を超えるおそれがある場合に、製造業者の判断によって分析する元素である。“個々”の値は、表で示されている元素以外の個々の成分値であり、“合計”の値は、個々の成分値を合計したものである。引用元:JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線A6061の機械的性質JIS規格の【JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線】にて記載されている機械的性質は下記表の通りです。<A6061の押出棒の機械的性質>合金番号質別a)引張試験径、厚さ又は対辺距離mm断面積cm2引張強さN/mm2耐力N/mm2伸びb)%A50mmA6061Oe)全て-145以下110以下16以上-T4d)T4511d)全て-180以上110以上16以上14以上T42f)全て-175以上85以上16以上-T6d)T62f)T6511d)6以下-260以上240以上8以上7以上6を超え-260以上240以上10以上9以上<A6061の引抜棒及び引抜線の機械的性質>合金番号質別a)引張試験径、厚さ又は対辺距離mm断面積cm2引張強さN/mm2耐力N/mm2伸びb)%A50mmA6061Oe)3以下-145以下---3を超え100以下-145以下-18以上-H133以上10以下-155以上205以下---H1810以下-210以上---T39d)6以下-310以上---6を超え-260以上---T43以下-205以上---3を超え100以下300以下205以上110以上18以上16以上T42f)3以下-205以上--3を超え100以下300以下205以上95以上18以上-T6T62f)3以下-290以上---3を超え100以下300以下290以上240以上10以上9以上T89d)6以下-300以上---注記a):質別は、JIS H 0001によるb):伸びの測定は、標点距離の異なる次の二つの方法のいずれかを採用する。特に、注文者からの指定がない場合は、A50mmによる。ただし、A50mmの規定がない場合は、Aによる。A50mm:50mm標点距離における伸びA:5.65√S0の標点距離における伸び(S0:試験片の平行部の断面積、mm2)d):押出後の冷却が制御され、室温で固溶状態が保たれた材料に適用してもよい。e):質別Oの材料は、質別T42又はT62の材料の基礎となるものであり、注文者からの要求がある場合は、注文者において適切な熱処理をした場合に、質別T42又はT62の材料の性能を保証しなければならない。f):質別T42の材料の機械的性質は、注文者が質別Oの材料を用いて溶体化処理後、十分な安定状態で自然時効硬化処理をした場合に適用する。また、質別T62の材料の機械的性質は、注文者が質別Oの材料を用いて溶体化処理後、人工時効硬化処理した場合に適用する。ただし、注文者において溶体化処理する前に何らかの冷間加工又は熱間加工をした場合には、規格値より低くなることがある。引用元:JIS H 4040:2015 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線A6061の物理的性質質別導電率(20℃, IACS,%)熱伝導率(25℃、kW/(m・℃))線膨張係数(20~100℃×10-⁶)縦弾性係数(×1000Kg/kgf/mm²)比重溶解温度範囲(℃)T4400.1523.67.002.70582~652T6430.1723.67.002.70582~652引用元:阪根商事株式会社A6061の用途A6061は耐食性に優れる一方で、溶接性に劣ることから以下のような用途に採用されています。用途例:ボルトやリベット接合の構造用材・自動車用部品などA6061の使い分けアルミ合金の代表的なものにA5052とA2017(ジュラルミン)があります。ここでは、これらの材料とA6061の使い分けをご紹介します。A6061とA5052の使い分けA5052は耐食性・溶接性に優れているのが特徴です。また、強度についてもアルミ合金のなかでは中程度の数値を示しています。A6061は耐食性が高く、T6処理を行うことで高い強度を得られますが、溶接継手強度が低い点はデメリットです。これらを比較すると、強度はA6061の方が優れており、溶接継手としてはA6061の方が不向きのため、強度を重視したい場合はA6061を、溶接が必要な製品を作る場合はA5052を用いるのがおすすめです。参考:A5052の化学成分、機械的性質、強度A6061とA2017(ジュラルミン)の使い分けA2017はアルミ合金のなかでも優れた強度を持ち、T6処理を施したA6061よりも強度が高い特徴があります。しかし耐食性に関しては劣るので、強度を重視したい場合はA2017を、ある程度の強度と耐食性を備えた材料を使いたい場合はA6061を使うのがおすすめです。参考:A2017(ジュラルミン)の強度|A2024・A7075との関係

  • A7075(超々ジュラルミン)化学成分、強度、腐食、機械的性質

    A7075は、Al-Zn-Mg-Cu系の成分を持つアルミ合金です。A7075は、一般に「超々ジュラルミン」と呼ばれ、アルミ合金の中でもトップクラスの強度を有する材質の一つです。強度に優れる一方、応力腐食割れや耐食性に劣るという欠点があるものの、航空機、スポーツ用品、機械部品など、さまざまな分野で使用されています。参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!A7075の特徴・用途、耐食性A7075の特徴は、非常に高い強度を持つことです。また、鉄鋼材料と比較して軽量であることから、さまざまな用途で使用されています。ただし、A7075は価格が高いため、多くの場合、強度が必要とされる箇所に限って使用されます。A7075の用途としては、航空機、人工衛星、ロケット、自動車部品、溶接構造材や各種金型などの工業用部品、スキー板や金属バットなどのスポーツ用品、自転車、ロボットなどが挙げられます。このように幅広い分野で利用されているA7075ですが、応力腐食割れや耐食性に劣るという難点があることから、使用環境によっては対策が必要です。参考:応力腐食割れをわかりやすく!3要素と対策方法A7075の化学成分<A7075の成分、組成(単位:%)>材料記号SiFeCuMnMgCrZnTiその他AlA70750.40以下0.50以下1.2~2.00.30以下2.1~2.90.18~0.285.1~6.10.20以下0.05以下(計0.15以下)残部引用元:JISH4000:アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条A7075の化学成分を上表に示しました。A7075は、Al-Zn-Mg-Cu系のアルミ合金です。A7075では、Zn(亜鉛)とMg(マグネシウム)に加え、Cu(銅)を添加することで、非常に高い強度を得ています。A7075の機械的性質(強度、硬度等)<A7075(質別:T6)の機械的性質>ブリネル硬さ(HB)引張強さ(N/mm2)耐力(N/mm2)せん断強さ(N/mm2)疲れ強さ(N/mm2)伸び(%)板伸び(%)棒150570505330160119A7075の機械的性質を上表に示しました。A7075は、アルミ合金の中でも、非常に高い強度を示す反面、溶接性や耐食性に劣ります。A7075の物理的性質<A7075の物理的性質>融点℃密度(g/cm3)ヤング率(縦弾性係数)GPa剛性率(横弾性係数)GPaポアソン比線膨張率(ppm/K)定圧比熱(J/kg•K)熱伝導率(W/m•K)約660.42.870.7260.3323.6962130A7075の物理的性質は上表の通りです。

  • A6063の化学成分、機械的性質、強度、耐力

    A6063は、A6000系(Al-Mg-Si系)のなかでも代表的な押出用合金です。A6061より強度は劣るものの、押出加工性が良好で複雑な断面形状でも成形できるほか、耐食性と表面処理性にも優れています。主な用途としては、サッシなどの建築用材・土木用材・車両用材・家電製品などに採用されています。参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!A6063の化学成分<合金番号6063の化学成分(単位:%)>合金番号SiFeCuMnMgCrZnTiその他Al個々合計60630.20~0.60.35以下0.10以下0.10以下0.45~0.90.10以下0.10以下0.10以下0.05以下0.15以下残部引用元:JIS H 4100 アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材A6063の機械的性質(引っ張り強さ、耐力、伸び等)<合金番号6063の機械的性質>合金番号質別a)引張試験硬さ試験試験箇所の肉厚(mm)引張強さ(N/mm2)耐力(N/mm2)伸びb)(%)試験箇所の肉厚(mm)HV5A50mmA6063T112以下120以上60以上12以上---12を超え25以下110以上55以上12以上---T4c)25以下130以上65以上12以上14以上--T5d)12以下150以上110以上8以上7以上0.8以上58以上12を超え25以下145以上105以上8以上7以上T6c)3以下205以上170以上8以上---3を超え25以下205以上170以上10以上---T64c)15以上180以上120以上10以上12以上--T66c)10以下245以上200以上6以上8以上--10を超え25以下225以上180以上6以上8以上--a):質別は、JIS H 0001による。b):伸びの測定は、標点距離の異なる次の二つの方法のいずれかを採用する。特に、注文者からの指定がない場合は、A50mmによる。ただし、A50mmの規定がない場合は、Aによる。A50mm:50mm標点距離における伸びA:5.65√S0の標点距離における伸び(S0:試験片の平行部の断面積、mm2)c):押出後び冷却が制御され、室温で固溶状態が保たれた材料に適用してもよい。d):質別T5の機械的性質は、引張試験又は硬さ試験のいずれかによる。引用元:JIS H 4100 アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材A6063の物理的性質(密度、比重等)<合金番号6063の物理的性質>質別導電率(20℃, IACS,%)熱伝導率(25℃、kW/(m・℃))線膨張係数(20~100℃×10-⁶)縦弾性係数(×1000Kg/kgf/mm²)比重溶解温度範囲(℃)T5550.2123.47.002.69625~655T6530.2023.47.002.69625~655引用元:阪根商事株式会社A6063の加工性(押出加工性、耐食性、溶接の継手効率)A6063はアルミ合金のなかでも代表的な押出用材料です。押出加工性に優れているため、高精度の製品を成形できます。また、アルミニウムの特徴である酸化皮膜を形成することから、耐食性も良好です。溶接に関しては継手効率が低く、ビスやリベット、ボルトナットなどによる接合を採用しているケースが多いです。参考:【押し出し加工】とは?仕組みや特徴、種類、製品例について徹底解説!参考:【アルミの基礎】アルミの加工上の特性やメリット/デメリットまで徹底解説!参考:アルミ溶接は難しい!?溶接方法を事例を用いて徹底解説!!

  • A5052の化学成分、機械的性質、強度

    A5052は、アルミ合金のなかでも、ちょうど中程度の強度をもった材料です。耐食性や成形性、溶接性に優れていることから、工作材料として幅広い用途で使われています。5000系のアルミ合金はマグネシウム(Mg)を多く添加しており、その比率に応じて性質が異なるものです。A5052は、5000系の扱いやすい材料であるため、代表的なアルミ合金として使われています。参考:アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!参考:アルミ材の種類について【専門家が語る】どのアルミ材を使えばいいか一目でわかる!A5052の特徴(耐食性・溶接性・強度)A5052は耐食性・溶接性に優れているのが特徴です。また、強度についてもアルミ合金のなかでは中程度の数値を示しています。これらの内容から、曲げ加工や切削加工といった工作に適した材料とされ、建築用材・船舶材・車両用材・飲料缶などの幅広い用途で使われています。一般的に流通している材料は主に板材と丸棒が該当します。特に板材は流通量が多く、容易に入手が可能です。参考:アルミ溶接は難しい!?溶接方法を事例を用いて徹底解説!!A5052の化学成分<合金番号5052の化学成分(単位:%)>合金番号SiFeCuMnMgCrZnその他Al個々合計50520.25以下0.40以下0.10以下0.10以下2.2~2.80.15~0.350.10以下0.05以下0.15以下残部引用元:JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条A5052の機械的性質<A5052(板、条、厚板及び円板)の機械的性質>記号質別引張試験曲げ試験厚さ(mm)引張強さ(N/mm2)耐力(N/mm2)伸び(%)A50mm厚さ(mm)内側半径A5052PH1124.0以上6.5以下195以上110以上9以上--6.5を超え13.0以下195以上110以上7以上13.0を超え50.0以下175以上65以上12以上50.0を超え75.0以下175以上65以上16以上O0.2以上0.3以下170以上215以下-14以上0.2以上0.8以下0.8を超え2.9以下2.9を超え6.0以下密着厚さの0.5倍厚さの1倍0.3を超え0.5以下65以上15以上0.5を超え0.8以下65以上17以上0.8を超え1.3以下65以上17以上1.3を超え2.9以下65以上19以上2.9を超え6.5以下65以上19以上6.5を超え75.0以下65以上18以上H12H22※)H320.2以上0.3以下215以上265以下-3以上0.2以上0.8以下0.8を超え2.9以下2.9を超え6.0以下厚さの0.5倍厚さの1倍厚さの1.5倍0.3を超え0.5以下-4以上0.5を超え0.8以下-5以上0.8を超え1.3以下155以上5以上1.3を超え2.9以下155以上7以上2.9を超え6.5以下155以上9以上6.5を超え12.0以下155以上11以上H14H24※)H340.2以上0.5以下235以上285以下180以上3以上0.2以上0.8以下0.8を超え2.9以下2.9を超え6.0以下厚さの1倍厚さの1.5倍厚さの2倍0.5を超え0.8以下4以上0.8を超え1.3以下4以上1.3を超え2.9以下6以上2.9を超え6.5以下6以上6.5を超え12.0以下10以上H16H26※)H360.2以上0.8以下255以上305以下-3以上0.2以上0.8以下0.8を超え1.3以下1.3を超え4.0以下厚さの2倍厚さの2.5倍厚さの3倍0.8を超え4.0以下205以上4以上H18H380.2以上0.8以下255以上3.5以下-3以上--0.8を超え3.0以下205以上4以上--H19H390.15以上0.5以下285以上-1以上--注記A50mm:50mm標点距離における伸び※)質別H22、H24、H26については、引張強さの上限及び耐力は適用しない。規定の厚さ以外の寸法の機械的性質は、受渡当事者間の協定による。耐力は、注文者の要求のある場合だけに適用する。曲げ試験は、注文者の要求のある場合だけに適用する。引用元:JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条

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    【名古屋で金属加工を依頼するなら!】名古屋で腕の立つ加工メーカー5選

    「名古屋近辺の金属加工業者を探している・・・」「どのような金属加工業者が自社製品に最適なのか分からない・・・」「現在の取引先よりもコストを抑えたい・・・」金属加工業者は、どの地域においても多数存在するため、上記のような悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、業者によって、加工可能な材質や得意とする加工法、これまで取り扱ってきた製品分野が異なるため、安易に業者を選定することはおすすめできません。そこで、今回の記事では、名古屋で腕の立つ加工業者を5社ご紹介します。それぞれの業者の強みや得意とする加工法なども説明しますので、業者選びの参考にしてください。「名上鈑金工業所」小ロット生産対応(名古屋市中村区)引用元:合資会社名上鈑金工業所①会社概要本社:愛知県あま市七宝町下田堂中607番地TEL:052-442-0363FAX:052-442-0366創業:昭和27年7月加工:切断、プレス、レーザー、曲げ、溶接、タップ、穴あけ など素材:鉄、ステンレス、アルミ、銅、ニッケル、縞鋼板、パンチングメタル などHP:http://www.meijyo.co.jp/②会社の紹介名上鈑金工業所は、鉄・ステンレスの薄板溶接加工を得意とする板金加工業者です。タレットパンチプレスやレーザー加工機も保有しています。板金加工や溶接加工を中心に、プレス加工やレーザー加工なども駆使した多品種少量生産に定評がある業者です。産業用モーターの部品や工作機械のカバー、プレート・ブラケットなどの機械部品の製作に多数の実績があります。そのほか、建築用部材や車両の部品など、金属製品全般の製作に対応しています。鉄については0.8mmから6.0mmまで、ステンレスについては1.0mmから3.0mmまでの板厚に対応可能です。サイズについては、4×8材(1219mm×2438mm)までの板金加工に対応しています。そのほかの寸法についても、協力会社にて対応できる場合がありますので、ご気軽にご相談ください。オリジナル製品やオーダーメイド品の製作も受け付けており、ご希望の材質・形状・寸法でご依頼できます。ご依頼は、1個から数千個までの範囲で可能です。そのほか、機械加工や焼付塗装、メッキなどにも対応していますが、外注となります。この場合、コストが余計にかかったり納期が長くなったりする可能性がありますので、事前にご確認ください。③製品紹介「有限会社ニーズ工業」ワンオフ品も対応可能!(名古屋市中川区)引用元:有限会社ニーズ工業①会社概要本社:愛知県名古屋市中川区丸米町2-1-2TEL:052-351-1153FAX:052-351-0074創業:1983年1月加工:切断、曲げ、溶接、ろう付け、切削、研磨 など素材:ステンレス、鉄、アルミ、銅、真鍮、チタン、ニッケル、縞鋼板、パンチングメタル などHP:http://neez1.com/②会社の紹介ニーズ工業は、溶接加工や板金加工、これらを組み合わせた製缶加工に強みを持つ金属加工業者です。設計も得意としており、図面がない状態からでも、用途やお客様のイメージなどから最適な形状・構造を提案してくれます。仕上げ加工にも対応しており、バフ研磨や酸洗・ヘアライン(HL)仕上げなども自社で行っています。建築分野についての豊富な実績があり、手摺や門扉、オブジェ、照明のフレーム、公園の噴水なども製作しています。そのほか、配管や架台、治具などの工業関連部材・製品、機械部品、食品用タンクなど、幅広い分野の金属加工に携わってきました。加工可能な寸法について、板厚は0.3~50mm程度まで、サイズは定尺サイズでしたら5mまでの材料に対応することができます。なお、製缶加工については、1500×1500×5000mmまでであれば対応可能です。材質についても制限はありません。チタンなどの高度な加工技術を要する金属も取り扱っています。ご依頼は、個人・法人を問わず、1個から承っています。ワンオフ品の製作、持ち込みでの修理や改造、追加工、出張溶接にも対応しています。また、機械加工や焼入れ、塗装、メッキなどにも対応可能です。ただし、これらは、協力会社にて実施するため、コスト面や納期面で不利となる可能性があります。これらの加工や処理も含めたご依頼は、早い段階でご相談することをおすすめします。③製品紹介ステンレス製の階段・手摺りY型配管製品保護用治具「株式会社イナガキ」“お客様の喜ぶ製品作り”がモットー(名古屋市緑区)引用元:株式会社イナガキ①会社概要本社:愛知県名古屋市緑区鳴海町字母呂後197番地TEL:052-624-1077FAX:052-624-0247創業:昭和38年7月加工:切断、曲げ、プレス加工、レーザー、溶接、切削、研磨、メッキ、塗装 など素材:鉄、ステンレス、アルミ、銅、真鍮、チタン、縞鋼板、パンチングメタル、バネ鋼 などHP:https://www.k-inagaki.co.jp/②会社の紹介イナガキは、ステンレスの板金加工と溶接加工を得意とする金属加工業者です。マシニングセンタやレーザー加工機も保有していますので、板金加工のみならず、切削加工や研削加工なども組み合わせた金属加工が可能です。表面処理または仕上げ加工にも対応しており、焼付塗装やアルマイト、研磨、メッキ、シルク印刷なども自社で実施することができます。ステンレス・鉄・アルミの加工実績が多く、工業製品のケースなどを製作しています。精密加工が可能であることも強みで、板厚は0.05mmから12mmまでの範囲で対応可能です。なお、サイズについては、板金加工では5×10材(1524mm×3048mm)まで、切削加工では600×60mmまでの材料を取り扱うことができます。ご依頼は、1から500個程度までのロット数で受け付けています。規格外品や試作品にも対応していますので、ご気軽にご相談ください。そのほか、組立や近隣への配達サービスなども承っていますが、設計は行っていません。図面が必要となりますので、ご用意の上、ご依頼ください。③製品紹介ステンレスの溶接加工品鉄製電源ケース冷間圧延鋼鋼材(SPCC)ボックス加工品「ヤスイペイント工芸所」塗装まで一貫して依頼するなら(名古屋市中区)引用元:ヤスイペイント工芸所①会社概要本社:愛知県名古屋市中区大須1丁目29番地29号TEL:052-221-7151FAX:052-231-7026設立:昭和21年4月加工:塗装、プレス、レーザー、曲げ、溶接、タップ、穴あけ など素材:鉄、ステンレス、アルミ、銅、縞鋼板、ZAM材、真鍮、ガルバニウム鋼板、パンチングメタル、バネ鋼 などHP:https://yasui-paint.co.jp/②会社の紹介ヤスイペイント工芸所は、板金加工や樹脂加工にも対応している塗装業者です。焼付塗装や樹脂塗装、模様塗装、機能性塗装など、各種塗装に対応しており、ホコリ・異物のない高品位な塗装に強みがあります。シルクスクリーン印刷の設備も揃えており、文字や模様なども綺麗に転写することができます。板金加工についても、多様な加工技術を保有しており、薄板精密板金加工から製缶加工まで、幅広いニーズに対応可能です。店舗や事務所などの設備・什器、各種機器のキャビネット、筐体、ケース、ブラケットなどの加工実績があります。また、塗装に関して、各種塗装機のほか、多数のクリーンルームや乾燥炉、洗浄機、塗装計測器を保有。幅広いニーズに合わせた塗装を高い品質で提供できます。特に、美観や防錆以外の機能を付加する機能性塗装では、電磁波の遮断や導電性の付与、静電防止なども可能です。なお、ロット数については1個から、サイズについては4×8材(1219mm×2438mm)までのご依頼が可能です。板金加工のみならず、塗装までも一貫してご依頼する場合は、ヤスイペイント工芸所にご連絡ください。参考記事焼付塗装については、以下の記事で詳細を解説しています。気になる方は、ぜひご覧ください。⇒焼付塗装ならMitsuri!1コ〜お受けいたします!③製品紹介メタリック調シボ模様塗装カラーイング塗装導電塗装「株式会社名古屋製作所」大型加工ならお任せ!(名古屋市熱田区)引用元:株式会社名古屋製作所①会社概要本社:名古屋市熱田区花表町21-2TEL:052-881-2346FAX:052-881-2596創業:昭和39年加工:切断、曲げ、プレス、ロール、レーザー、溶接、切削 など素材:鉄、ステンレス、アルミ などHP:http://www.nagoyamfg.co.jp/②会社の紹介名古屋製作所は、大型製品の板金加工や溶接に強みを持つ製造業者です。ステンレス加工や製缶加工にも力を入れています。金属加工のほか、街路灯やLED照明の製造事業も行っている業者です。金属加工に関しては、材料手配から設計、製造、組立、仕上げまでの一貫加工生産を可能としており、ワンストップでのご依頼が可能です。電柱や配電盤に設置される高圧開閉器のほか、大型制御盤、洗車機フレーム、工作機械カバー、街路灯といった大型の金属製品を幅広く取り扱っています。ご依頼は、単品から量産まで、お客様のご希望に応じて承っています。また、短納期を心掛けており、見積りも迅速に提供しています。ただし、中型・大型製品の製作が中心であるため、小型の機械部品などの製作には対応できない可能性があります。事前にご確認ください。③製品紹介高圧気中開閉器制御盤機械カバー名古屋で金属加工メーカーの一括見積りを依頼するならMitsuri!名古屋でおすすめの金属加工業者を5社ご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。この記事から、加工業者により、保有する設備や得意な加工法、取り扱っている製品などに大きな違いがあることをご理解いただけたと思います。また、仕上げ加工や塗装など、成形加工以外の処理を得意とする業者もあり、美観や表面の状態を重視する製品では、こういった業者にご依頼するのもおすすめです。Mitsuriでは、今回ご紹介したような業者のほか、多様な専門性を持つ協力企業が日本全国に250社以上ございます。そのため、取り扱っている製品分野も幅広く、ご依頼の製品にぴったりの業者をご紹介できます。お見積りは複数社から可能です!名古屋の金属加工業者でお困りの際は、ぜひMitsuriにお申し付け下さい!

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    純鉄加工とは?種類や加工用途に関しても詳しく解説!

    あまり耳にすることがない純鉄。しかし、純鉄は、交流磁場を発生させるのに適した磁性材料であり、無線通信が欠かせない技術となった現在、極めて重要な材料のひとつです。また、純鉄の加工には高度な技術が必要です。そのため、磁性材料の加工や磁性部品の製造を請け負っているメーカーも少ないので、純鉄の加工法について知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、今回の記事では、純鉄の詳細や純鉄加工の種類・用途について解説していきます。純鉄加工が難しい理由や加工にあたっての対策・注意点についても説明してますので、ぜひ参考にしてください。純鉄とは純鉄とは、純度が99.90~99.95%程度、炭素含有率が0.02%程度までの不純物元素が少ない鉄のことです。一般的には、炭素含有率が0.02%以上の鉄については鋼、純度99.999%以上の高純度の鉄については高純度鉄と呼ばれます。ただし、JIS規格では、鋼と純鉄、高純度鉄を分ける純度や不純物濃度の明確な区分はありません。純鉄は、透磁率と残留磁束密度が大きく、保磁力が小さいという特性を持ちます。つまり純鉄は、磁化されやすく強い磁力を帯びやすい上、磁性を容易に反転できる材料です。このような材料は、軟磁性材料と呼ばれ、電化製品や産業機器、通信機器など、様々な用途で用いられています。また、機械的性質として、冷間においても展延性が高く軟らかいため、冷間鍛造加工性に優れています。ですが、プレス加工を行うと保磁力が弱まるため、磁性材料として用いるには切削加工がより適切です。しかし、延性が大きいことから、切削加工に高度な技術を必要とします。純鉄の種類としては、アームコ鉄、電解鉄、海綿鉄(還元鉄)、カーボニル鉄などが取り扱われています。1.アームコ鉄アームコ鉄は、アメリカの鉄鋼メーカーであるアームコ社が開発した工業用純鉄です。主に電磁石の磁心に用いられています。2.電解鉄電解鉄は、鉄を含む水溶液を電気分解することで精製した純鉄のことです。高純度の純鉄を得られやすく、99.95%(3N品)、99.99%(4N品)、99.999%(5N品)の製品も売り出されています。航空機や自動車の部材、電子部材や高機能磁石などに使用されています。3.海綿鉄(還元鉄)海綿鉄は、酸化鉄鉱石を還元することで得られる多孔質の純鉄です。これを砕いたものが還元鉄粉で、特殊合金鋼の原料や粉末冶金用の鉄粉として用いられています。4.カーボニル鉄カーボニル鉄は、海綿鉄などを一酸化炭素と反応させて鉄カーボニルガスとし、再び鉄と一酸化炭素に分解することで得られる純鉄です。圧粉磁心(鉄粉を圧縮成形して磁心としたもの)や焼結磁石原料などに広く利用されています。純鉄の加工用途純鉄は、鉄粉を焼結・圧縮成形して用いるケースと、板や棒などを鍛造・旋盤・切削加工して用いるケースがあります。鉄粉を成形するケースでは、主に磁心や磁石などに用いられています。そのほか、合金鋼の原料や粉末冶金用に他の金属と混ぜて成形したものが、高密度・高強度部品として金型や自動車部品などに用いられています。一方、鍛造・旋盤・切削加工を行うケースでは、純鉄は軟磁性材料として使用されることが多いです。自動車エンジンの燃料噴射用電磁弁、ソレノイドコア、トルクセンサコア、各種センサーなど、様々な用途に用いられています。純鉄加工の種類純鉄そのものを加工する場合、主に鍛造・旋盤・切削加工を用います。これらのどの加工法についても、純鉄は、磁性材料として使用されます。鍛造加工鍛造加工は、プレス機などで加工物を圧縮または延ばすことで成形する加工方法です。純鉄は、常温でも展延性に優れているため、冷間鍛造加工に向いています。この方法で加工される純鉄は、リレーや電磁石、磁気クラッチ、ブレーキ、モータなどの磁性部品が用途です。しかし、鍛造加工では、純鉄の保磁力が強まり、磁性材料としての性質が弱まってしまうという欠点があります。また、これらの磁性部品は、JIS規格において、その化学成分やビッカース硬さ、磁気特性などが下表のように決まっています。ただし、これら「SUY-○」で表される材料は、規格で電磁軟鉄と記述されており、炭素含有量が必ずしも0.02%以下ではありません。しかし、メーカーでは、これらの電磁軟鉄も純鉄としています。引用元:株式会社淀川製鋼所引用元:株式会社淀川製鋼所旋盤加工旋盤加工は、回転させた加工物に工具を当て、削り取ることで加工する方法です。純鉄は、NC旋盤などで加工を行うこともありますが、難削材であるため高度な切削技術を必要とします。そのため、鍛造加工を行って完成品に近い形状に成形し、後に旋盤加工で形状を整えるといった方法も取られています。用途は、鍛造加工による純鉄と同様ですが、より強い磁気特性や高い精密性を要する製品に用いられます。参考記事旋盤加工については、以下のサイトで詳細を説明していますので、ぜひご覧ください。⇒旋盤加工について専門家が解説!加工の種類・加工機の種類がこの1記事でわかります!切削加工切削加工は、加工物に回転させた工具を当て、削り取ることで加工する方法です。旋盤加工と同様、高度な切削技術が必要です。そのほか、用途も旋盤加工と同様です。また、マシニングセンタなどの設備に依存しますが、旋盤加工よりも微細な加工が可能です。参考記事切削加工の種類については、以下のサイトで解説しています。⇒切削加工の種類【専門家が解説】フライス加工、旋盤加工について詳細をお伝えします!純鉄の切削加工は難しい?純鉄は、延性が大きい、つまり軟らかく粘いため、切削加工が難しいと言われています。純鉄の伸びは、炭素鋼の伸びが15~25%であるのに対し、45%程度にも達します。そのため、純鉄を切削加工すると、切り屑がのびてしまい材料からなかなか剥離しません。こののびた切り屑は、工具などに絡まりやすく、剥離したとしてもバリになり易いです。切り屑の絡まりは、工作機械の故障や工具の消耗につながりやすく、また材料の変形や傷の原因となります。さらに、バリが発生しやすいため、バリ取りに手間を取られて工数と加工費がかさみます。こういった純鉄の難削性は、炭素含有量を上げることで改善できます。しかし、炭素含有量を上げると、電磁気特性が損なわれることから、純鉄を磁性体として用いる場合には適切な方法とは言えません。可能な限り磁性を維持した快削純鉄と呼ばれる製品もありますが、切削性は向上するものの、電磁気特性がわずかに低下してしまいます。また、切削性についても、低炭素鋼と同等とは言えず、加工が難しいことは変わらないようです。純鉄のほか、ステンレスやチタン合金など、難削性材料の加工は、ぜひMitsuriにお任せください。純鉄の切削加工をするには?それでは、純鉄を切削加工するには、どのような工夫が必要なのでしょうか。難削材の切削加工は一般的に、「工作機械や工具保持具の剛性」、「クーラント(冷却剤)」、「切削速度」、「切削工具」が問題となります。これらの点に関する、純鉄の切削加工をする際の条件について説明します。1.機械の剛性の調整機械の剛性、すなわち工作機械や工具保持具の剛性とは、工作機械や工具が動いたり振れたりしにくい性質のことです。加工時に芯が振れてしまえば、加工位置がずれてしまうので、高精度の加工ができません。工作機械については、自重を上げたりしっかり据え付けたりすることで、工具保持具については、強力かつ高精度の保持具を備え付けることで剛性を向上させることができます。純鉄は、粘いために切削抵抗が高く、工具が振れることがよくあります。そのため、工具保持具の剛性の調整に注意が必要です。2.クーラントク-ラント(冷却材)は工作物や工具を冷却すると共に、切削性を向上させたり工具の消耗を抑えたりするために用いられます。通常、粘度が低いものほど冷却効果が高いですが、粘度が高いものの方が潤滑性や抗溶着性(切り屑等の付着しにくさ)に優れています。そのため、純鉄にはある程度の粘度があるク-ラントを選定するほうが良いようです。3.速度の調整切削加工の速度は、大きいほど、加工能率が上がり、仕上げ面が滑らかになるという利点があります。しかし、切削抵抗が上がって工具が振れやすくなる、切削温度が上昇して工具の消耗が早くなるなどの欠点も現れます。純鉄に関しては、工具の劣化が進行すると共に、バリの発生率も跳ね上がるため、バリ取りの工数も考慮することが必要です。つまり、切削速度に関しては、工具の強度や交換頻度などの様々な要因が絡むため、設備や素材に応じて適切な速度を模索しなくてはなりません。4.切削工具純鉄の切削加工では、超硬合金やサーメット、ダイヤモンド、CBN焼結体などの硬質材料を母材とした工具が主に用いられます。しかしそれでも、工具寿命が短くなりがちなため、この寿命をいかに伸ばすかが課題となっています。その方法の一つとして、工具に耐熱性や強度を向上させるコーディングを施す方法があります。コーディング法にはPVD(物理蒸着)やCVD(化学蒸着)などがあり、純鉄加工にはPVDによるチタンコーティングが適しているという報告もあります。しかし、純鉄の種類によっては、溶着しやすく寿命が短くなることもあることから、未だ決定的な方法はないようです。純鉄の加工見積りを依頼するならMitsuriいかがでしたでしょうか。純鉄の切削加工は、高度な技術が必要なだけでなく、加工特性の研究が未だ道半ばというところが現状です。しかし、このような状況でも、加工メーカーは独自のノウハウや経験を蓄積することで、純鉄の切削加工を実現しています。磁性材料に関わりのある業種の方は、純鉄という選択肢もあるということをぜひ覚えておいてください。Mitsuriは、日本全国に協力企業が250社以上ございます。そのため、お客様にとって最適な加工方法の選択に加えて、純鉄加工が得意なメーカーのご紹介も可能です。お見積りは複数社から可能です!純鉄でお困りの際は、ぜひMitsuriにお申し付け下さい!

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    薄板加工技術についてご紹介!難度が高い理由についても解説!

    「薄板の加工を依頼したら断られてしまった」こんな経験はありませんか?薄板の加工は一般的に難しいとされ、製品の形状や依頼する加工メーカーによっては対応ができないことも。薄板はさまざまな分野で利用されており、日本の産業が発展するのに、縁の下の力持ちとして活躍していると言っても過言ではありません。しかし、薄板は強度が弱いため繊細に扱う必要があり、加工に使える機器も限られています。この記事では薄板加工はなぜ困難なのか、各々の薄板加工技術の特徴について解説します。「薄板とは何なのか?」「薄板加工はなぜ難しいと言われているのか?」「薄板加工技術の特徴が知りたい。」といった方におすすめの内容となっています。薄板加工とは薄板加工とは、厚みの薄い金属、もしくは非金属の板にエッチング加工・切削加工・プレス加工・レーザー加工などを行い、成形する加工技術のことを言います。薄板加工で作る製品は、ただ薄いだけでなく、形状が複雑なものや高い精度を求められる場合が多く、取り扱いには充分注意する必要があります。薄板となる厚さはどれくらい?一般的に、金属板の厚みが3mm以下のものを薄板と呼びます。非金属の場合、より厚みが薄いものを薄板と言うことも。薄板には、熱間圧延された「熱延薄板類」と、冷間圧延された「冷延鋼板類」に大きく分かれています。熱延薄板類は、あまり表面状態の美しさを要求されない、建築業界や産業機械などに使用。冷延鋼板類は、表面が美しく厚みの精度にも優れているため、自動車や家電業界などに多く使用されています。薄板加工が難しいのはなぜ?薄板加工は、一般的な板金加工と比べて、加工は難しいとされています。ここでは、その理由について解説します。1.専用の機械が必要になる薄板は強度が弱くて繊細なため、一般的な板金加工で用いられている機械では加工が難しく、専用の機械でないと対応できません。また、機械だけでなく、薄板加工のための専用の金型も用意する必要もあります。加工後の製品は、高い精度であったり、細かくて複雑な形状のものだったりするため、検査に使う道具や機械も限られてきます。2.スプリングバックが多いスプリングバックとは、被加工材が曲げ加工後に工具の圧力から解放されると、形状が少し元に戻ってしまう現象のことです。薄板で曲げ加工をするとスプリングバック量が大きく、正確な角度で生産するのが難しいとされています。特に薄板バネだと、その影響を大きく受けてしまいがち。引張強さがバネ材のように大きな材質であるほど、スプリングバック量も大きくなります。スプリングバックを防止するには、金型の設計段階から対策を考えなければなりません。このことから、薄板の曲げ加工に対応できないメーカーも多くあります。3.高精度が求められる薄板の製品は、自動車や家電だけでなく、医療分野でも用いられています。そのため、要求される精度も高く、設計の段階から念入りに検討しなければなりません。高精度の製品を作るには、薄板の実測値や、素材のロール方向なども考慮する必要があります。これらを実現するには、加工のノウハウや充実した設備が求められます。薄板のエッチング加工エッチング加工は、金属の腐食作用を利用した加工方法です。エッチング液を用い、被加工物を溶解させることで、任意の形状に加工します。機械加工による負荷が原因となるバリ・カエリ・ひずみ・たわみなどが発生しないため、高い精度での加工が可能です。エッチング加工を行うには原版が必要ですが、プレス加工と比べて金型や複雑な治具を必要としません。このことから、イニシャルコストを削減、または短納期を実現しています。被加工材が薄いほど、高い精度での生産が可能なので、薄板との相性も良好です。ただし、工数が多いので、大量生産よりも試作品や小ロット向きの工法と言えます。参考記事エッチング加工については、以下の記事にて詳しく解説しています。⇒エッチング加工とは?価格や加工例なども紹介!薄板切削加工切削加工は、被加工材を削って成形する加工方法です。旋削・フライス・穴あけなどの種類があり、用途に合わせて工作機械を使い分けます。切削加工は高い精度での加工が可能。NC制御での加工だと、安定して高品質の加工ができます。ただし、複雑な形状になるほど工程が多くなるので、製作に時間がかかってしまいます。そのため、大量生産よりも小ロット向けの加工方法です。また、切削加工は被加工材に熱が発生するので、薄板だと反りやひずみが出やすくなります。参考記事切削加工については、以下の記事にて詳しく解説しています。⇒【切削加工とは?】特徴・種類・注意点を動画と一緒にご紹介します!薄板プレス加工プレス加工は、専用の加工機に金型をセットし、被加工材をプレスすることで成形する加工方法です。プレス加工は、せん断・曲げ・絞り加工に大きく分けられ、製品によって加工の種類を使い分けます。プレス加工は、金型を用意するのにコストがかかってしまうものの、安定した品質の製品を大量生産するのに適した加工方法。しかし、薄板は高い精度が求められている場合が多く、プレス加工では公差の範囲内に収まるよう加工するのが難しいとされています。また、バリや反りが発生することもあるので注意が必要です。参考記事プレス加工については、以下の記事にて詳しく解説しています。⇒プレス加工の基礎知識や種類について専門家が徹底解説!薄板レーザー加工レーザー加工は、レーザーにて被加工材を融解・蒸発させ、切断や穴あけなどを行う加工方法です。レーザー加工は金属に限らず、プラスチック・木材・ガラスなど、幅広い材質にも対応しています。レーザー加工は、切削加工やプレス加工で発生しがちな、バリやカエリが出にくい点はメリット。金型も必要としないため、イニシャルコストもかかりません。ただし、アルミや銅のようなレーザー光の反射率が高い材質は加工しにくい性質があります。また、使用するレーザー加工機によっても特徴が変わる点に注意が必要です。ブランク加工で使用ブランク加工とは、抜き加工のことを言い、製品を作るために板材から必要な大きさを切り抜く加工です。板金加工の場合、シャーリング・タレットパンチプレス・レーザー加工機が使用されています。しかし、レーザー加工機で薄板をブランク加工する際は注意しなければなりません。一般的に用いられている、「CO2レーザー加工機」にて薄板をブランク加工すると、歪みやすくなる傾向にあります。これは、CO2レーザー加工の際に発生する熱のため。薄板は熱による影響を受けやすいので、レーザー加工機でブランク加工をする際は、熱の影響を与えにくい「ファイバーレーザー加工機」を使用します。ファイバーレーザー加工機ファイバーレーザー加工機は、光ファイバーを媒体としたレーザーのこと。ファイバーレーザーは金属への吸収率に優れ、反射率の高いアルミや銅に対しても加工が可能です。被加工材の熱の影響も少なく、薄板でも歪みにくい特徴があります。切断幅も狭く、精度が高いのもメリットです。参考記事レーザー加工については、以下の記事にて詳しく解説しています。⇒【レーザー加工】板金加工におけるレーザー加工について専門家が徹底解説!薄板曲げ加工曲げ加工はプレス加工の一種で、素材に力を加えることで金型に沿った形に成形する加工です。金属を曲げると、上述したスプリングバックが発生する可能性があります。薄板ではスプリングバック量が大きいため、これを考慮して金型を設計しなければなりません。また、薄板の曲げ加工は角度出しが難しいこともあり、場合によっては上画像のような専用の治具が必要になります。複雑な形状かつ、高い精度が求められる場合は、別途治具も用意しなければならないので、コストが大きくなってしまう点に注意してください。薄板ではR曲げを多用薄板の曲げはR曲げ加工が多用されています。薄板は厚板に比べると強度が弱いですが、Rを付けることで強度が向上します。しかしR曲げを多用した製品だと、成形するのに正確な作業工程を考えなければなりません。また、精度良く加工するには、薄板の正確な厚みを把握し、それを考慮して設計する必要があります。薄板の曲げ加工で使用されるベンダー薄板の曲げ加工で使用されるベンダーは、一般的な板金加工で用いられている、加圧能力が100t単位のものではなく、10t単位や1t単位の機器を使用します。また、薄板用のベンダーはサイズも小型になり、薄板の取り扱いがしやすい特徴があります。薄板の曲げ加工は、さまざまな形状や精度を要求されるため、金型の種類も豊富にあることが必要です。参考記事曲げ加工については、以下の記事にて詳しく解説しています。⇒板金加工における【曲げ加工】の基礎や種類ついて徹底解説!!薄板の溶接加工溶接加工は、被加工材に熱や圧力を加えて、部材同士を接合する加工のこと。一般的に薄板の溶接加工は、熱を与えると大きく歪んでしまうので、難しいとされています。この問題を回避するため、昨今では熱による影響が少ない「レーザー溶接機」を採用しているメーカーが多くなっています。TIG溶接で加工可能な厚さに注意TIG溶接は汎用性が高く、扱える人員も多いものの、厚さ1mm以下の薄板には不向きです。TIG溶接の加工時は高温になるため、1mm程度の薄板を溶接するには、高い技術力が求められます。厚みが0.5mm程度の薄板だと、加工はほぼできないものと見ておきましょう。参考記事溶接の種類や特徴について知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。⇒溶接の種類はこの記事だけでOK!3分でわかる金属加工で代表的溶接方法!薄板加工の見積りを依頼するならMitsuri薄板加工について解説しましたがいかがでしたでしょうか。薄板は厚みが3mm以下で細かな製品のため、非常に繊細です。そのため、薄板から製品を作るには、専用の機械や金型、測定器を用意する必要があります。また、設計の段階からスプリングバックの発生も考慮しなければなりません。熱による影響も大きく受けてしまうので、レーザー加工や溶接加工では、歪みが発生しないよう、適切な加工機器を選ぶことも重要です。以上のことから、薄板加工の難度が高い理由についてお分かりいただけたかと思います。もし薄板加工でお困りのことがあれば、ぜひMitsuriにご相談ください。日本全国で250社以上の協力企業と提携しているので、お客様の希望に沿う薄板加工メーカーが見つかります。お見積りは複数社から可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。