Category

製作

  • NO IMAGE

    5軸加工機についてご紹介!3軸加工機との違いについても解説

    部品加工や金型加工における形状の複雑化が進展し、多品種少量生産が求められている現在、多様かつ複雑な形状を高精度に加工できる5軸加工機のニーズが高まっています。その一方で、それほど複雑な製品を製造するわけではないから、3軸制御のマシニングセンタで十分と考えている方もいるかも知れません。そこで、今回の記事では、5軸加工機の詳細や種類、3軸加工機との違いについて解説します。5軸加工機特有の加工方法や導入することのメリット、5軸加工機を使用する際の問題点や注意点についても説明していきますので、ぜひ参考にしてください。5軸加工機とは引用元:モノマド5軸加工機とは、3次元空間中で工具の位置決めをするX軸・Y軸・Z軸に加え、工具や加工物のXY面内での向きやZ軸方向に対する傾斜を変えることができる回転軸(C軸)と傾斜軸(B軸)を備えた切削加工機のことです(上図参照)。そのほとんどは、フライス盤やボール盤、中ぐり盤などを兼ねた3軸制御マシニングセンタをベースに5軸としたもので、高速回転させた工具を加工物に当てることで加工します。マシニングセンタとは、工具を自動的に取り替え、多種類の加工を連続的に実行できる工作機械です。旋削機能を付加した5軸加工機もあります。通常の5軸加工機におけるC軸は、加工物を緩やかに回転させたり、工具の向きをXY面内で変えたりすることで、加工面の変更や5軸の同時制御による複雑な形状加工を可能としています。これに加え、旋削機能付きの5軸加工機では、加工物の高速回転を可能とすることで、旋盤のように回転対称の形状加工も高速に行うことができます。3軸加工機との違い3軸加工機との違いは、回転軸と傾斜軸を備えていることです。3軸加工機は、工具の位置を自由に決定可能ですが、工具の向きが一定であるため、加工面を変更することはできません。そのため、複数の面を加工する場合には、加工面を変更するために加工物を取り外し、固定し直す必要があります。このような作業は、時間がかかる上、固定位置に誤差を生じさせ、精度や形状に不均一性を発生させる原因となります。一方、5軸加工機では、工具の向きを自由に変えたり、加工物を横に傾けて回転させたりすることが可能です。そのため、加工物を固定している面を除いた全ての面を連続的に加工することができます。参考記事切削加工全般に関しては、以下の記事に詳細がありますので、気になった方はぜひご覧ください。⇒【切削加工とは?】特徴・種類・注意点を動画と一緒にご紹介します!5軸加工機の種類5軸加工機は、回転軸と傾斜軸を、工具を固定するヘッドと加工物を固定するテーブルのどちらに追加するかによって3つの型に分類されます。1.回転傾斜テーブル型回転傾斜テーブル型は、テーブルに回転軸と傾斜軸を追加した5軸加工機です。テーブルを傾斜回転させることで、一定方向を向いた工具に固定面以外の全ての面を向けることができます。これは、テーブルの制御とヘッドの制御を独立して実行できることを意味します。そのため、3軸制御マシニングセンタの使用経験しかなくても、加工面変更の手間を不要とした上で、3軸制御のものと同様な形で複数面を加工することができます。このように、回転傾斜テーブル型は、3軸加工機の制御技術をそのまま活かすことができるので、初めて5軸加工機を導入する場合に最適です。しかし、加工物を設置するテーブルを傾斜させるため、大物の加工には向いていません。加工機のサイズバリエーションも小~中型の部品加工に適したものが豊富です。2.傾斜ヘッド回転テーブル型傾斜ヘッド回転テーブル型は、テーブルに回転軸、ヘッドに傾斜軸を追加した5軸加工機です。ヘッドを傾斜させることで、斜め穴や横穴などの加工も可能です。さらに、テーブルを回転させれば、加工物の全側面を連続的に加工できます。テーブルの回転中心を基準にすれば、直感的に理解しやすい制御プログラムを組むことが可能です。そのため、円筒をベースとした形状の加工に向いています。旋削機能が付いているのもこのタイプの5軸加工機が多くなっています。また、テーブルが傾斜しないため、大物を安定して加工することができます。加工機のサイズとしては、中~大型のものが大部分です。加工機の多くが、高い剛性が必要な難削材や重切削にも対応しています。3.回転傾斜ヘッド型回転傾斜ヘッド型は、ヘッドに回転軸と傾斜軸を追加した5軸加工機です。加工物は完全に固定しますが、ヘッドは水平面内の360度全ての方向に向けることが可能で、垂直方向から90度程度まで傾けることができます。加工物を動かすことがないため、大物や重量物の加工物に適しています。加工機のサイズも大型のものが多数を占めています。5軸加工方法の種類5軸加工機は、追加した2軸の使い方により、割り出し5軸加工と同時5軸加工に分けることができます。割り出し5軸加工割り出し5軸加工は、加工面の決定と変更に回転軸と傾斜軸を使用する方法です。加工の際には、残りの直交3軸のみを制御して切削します。加工物を着脱する段取り換えが不要となるので、取付治具の削減や工数削減につながります。また、取り付け誤差の要因が低減するため、寸法精度の向上が見込めます。3軸制御マシニングセンタで加工していた製品を短時間・高精度で加工することができるでしょう。特に、エンジン部材などの加工面が多い場合の加工に効果的です。同時5軸加工同時5軸加工は、全5軸を同時に動かして切削する加工法です。複数面にまたがる曲面やアンダーカット(正面からは見えない陰となる部分)などの難加工形状の加工が可能となります。また、複数面を連続的に加工することで、継ぎ目の少ない仕上げ面を実現することが可能です。インペラー(羽根車)やブレードなどの航空機部品、曲面を有した精密金型や人工関節などの加工に適しています。なお、下の写真は、同時5軸加工によって製造したインペラーです。引用元:技研精機株式会社Mitsuriでしたら、5軸加工機を保有する、同時5軸加工の高度な技術を有したメーカーをご紹介できます。難加工形状の切削加工を依頼したい場合は、ぜひMitsuriにご相談ください。5軸加工のメリット5軸加工のメリットとしては、以下が挙げられます。1.品質が安定する上述したように、5軸加工機では、加工物を脱着することなく複数の加工面を加工できます。そのため、同一製品を生産する場合には、取り付け誤差から生じる不均一性を低減でき、安定した品質が見込めます。2.加工時間が短縮できる5軸加工機では、複数面を自動的かつ連続的に加工することが可能です。加工物の脱着は、通常人手を必要とするため、時間がかかります。従って、5軸加工機を用いることで、加工時間の短縮に繋げることができます。3.難加工形状の加工が可能5軸加工機を使用すれば、複数面にまたがった曲面なども加工可能です。また、工具や加工物を傾ければ、3軸加工機では届かないアンダーカットなどの加工も可能となります。4.加工精度が向上する工具を回転させる転削加工では、回転中心である工具先端が回転していない(周速ゼロ点となる)ため、先端を当てている部分が押し切られてむしれが発生します。しかし、5軸加工機では、工具や加工物を傾ければ、下図のように工具先端を当てることなく加工可能ですので、周速ゼロ点によるむしれを回避することができます。引用元:町工場で働く薬剤師ブログまた、5軸加工機では、工具を傾けたり加工物を回転させたりすることで、奥まった部位にも工具を差し込むことができます。そのため、下図のように、工具の突き出し量を短くすることが可能となります。それにより、工具のたわみやビビリを防止し、加工誤差を低減することができます。引用元:DMG森精機株式会社5.工具寿命が向上する5軸加工では、工具を傾けて加工することができるため、工具の切削点を変化させながら加工することが可能です。それにより、工具の摩耗を抑制して、工具寿命を向上させることができます。5軸加工機の注意点・問題点5軸加工には、以下のような注意点や問題点があります。1.加工機の型によっては重量物の加工に向かない5軸加工機の中でも、回転傾斜テーブル型は、重量物の加工に向いていません。テーブルが傾斜するタイプの5軸加工機は、重量物を乗せると傾斜軸回りに大きなトルクがかかり、傾斜角を維持できなくなることがあります。そのため、回転傾斜テーブル型の5軸加工機は、加工物の重量に注意が必要です。2.機械の制御が難しい多軸加工機は、一般的に軸が増えるほど制御が難しくなり、制御するためのプログラムも複雑になります。機械や工具、加工物などの間の干渉に注意しなくてはならず、機械の可動範囲を超えてしまうオーバートラベルなどにも気をつける必要があります。これらを事前に確認するには、CAM等のソフトウェアを活用してシミュレーションなどを行う必要があります。3.機械剛性が低い傾向がある工作機械で加工を行う際には、工具や機械に反作用が働きます。また、重量物を乗せれば、機械に負荷がかかります。これらに対抗する性質が剛性であり、剛性が低い工作機械では、機械が劣化したり歪んだりしてしまいます。機械剛性は、機械が大きく重いほど高くなりますが、同時に機械の複雑性が増すほど低くなる傾向があります。そのため、5軸加工機は、より単純な工作機械に比べて剛性が低いことがあります。5軸加工のご依頼をするならMitsuri5軸加工機には、いくつかの注意点や問題点もありますが、操作性や性能は日々向上しており、今やたくさんのメーカーが5軸加工機を導入しています。また、切削加工をご依頼する予定の方には、高精度・高品質・短納期が期待できるので、ぜひ一度、5軸加工に対応しているメーカーへご相談してみていはいかがでしょうか。Mitsuriでは、5軸加工の高度な技術を有する全国各地のメーカー様とお付き合いがあります。現在、協力企業は日本全国に250社以上ございますので、お客様にとって最適な加工方法や素材選択のお役に立つことが可能です。お見積りは複数社から可能です!5軸加工のお見積りでお困りの際は、ぜひお気軽にMitsuriにお申し付け下さい!

  • NO IMAGE

    アルミ板加工について加工の種類ごとにご紹介!

    アルミ板は、軽量かつ加工性や耐食性に優れていることから、電化製品・自動車部品・建築材などの幅広い分野で活躍しています。扱いやすい素材のため、DIYで利用している家庭も多く見受けられます。ただし、一口にアルミと言っても、純アルミニウムやアルミニウム合金など、種類が豊富にあるのをご存知でしょうか。また、アルミ板の加工の種類についても、どのようなものがあるのか知らない方も多いかと思われます。「アルミ板の種類を知りたい」「アルミ板の加工方法は何があるの?」本記事では、このような疑問をお持ちの方に向け、アルミ板の種類や加工方法(曲げ・プレス・切削)について、詳しくご紹介します。アルミ板についてお悩みの方は、ぜひご一読ください。アルミの特性とアルミ板の種類アルミは、鉄や銅よりも軽量で、熱伝導性・導電性・展延性が高いのが特徴です。また、表面に酸化被膜を形成するため、耐食性も良好です。しかし、柔らかい素材なので、強度を持たせるために他の金属を添加している場合もあります。アルミニウムは、純度が99.0%以上のものを「純アルミニウム」、他の金属を添加したものを「アルミニウム合金」と呼びます。これらは、「番手」と呼ばれる、アルファベットのAとその後ろにつく4桁の数字でグループ分けされ、数字によって特性が異なります。ここでは、代表的なアルミ板の種類を紹介していきます。・1000番台(例:A1050)・2000番台(例:A2017、A2024)・5000番台(例:A5052)・6000番台(例:A6061)1000番台は、アルミの純度が99.0%以上のものを指します。純度が高いため、アルミニウム本来の加工性の良さや、強度の低さが顕著に表れています。A1050はアルミニウム純度が99.5%で、強度が低い分、加工性に優れています。2000番台は、アルミに銅とマグネシウムを加えた合金です。A2017は「ジュラルミン」、A2024は「超ジュラルミン」とも呼ばれ、鉄鋼材料に匹敵する強度を有しています。ただし銅を含んでいるため、耐食性にやや難があります。5000番台は、アルミにマグネシウムを加えた合金。強度を向上しながらも、耐食性や加工性に優れた素材です。A5052は、アルミ合金のなかだと中間ほどの強度があり、幅広い分野で使用されています。6000番台は、アルミにマグネシウムとシリコンを加えた合金。強度と耐食性に優れているため、ボルトやナットなどの接合部品や、船舶や車両などの材料に使われています。参考記事アルミ板の特徴については、以下の記事でも解説しています。⇒アルミ板の種類と板厚が丸わかり! 買うべき板が見つかりますアルミ板加工【曲げ加工】曲げ加工とは曲げ加工は、被加工材を任意の角度に曲げたり、Rを付けたりする加工のこと。曲げ加工は主に、ロール曲げ・板折り曲げ・ベンダー曲げがあります。ロール曲げは、複数のローラーの間に板材を通して加工。板折り曲げは、被加工材をベースプレートと上板で固定してから、折り曲げる加工方法です。ベンダー曲げは、プレス加工の一種で、金型を使って被加工材をプレスすることで成形します。参考記事アルミ板の曲げ加工については、以下の記事で詳しく解説しています。⇒アルミ板の曲げ加工について専門家が徹底解説!3つの曲げを紹介!曲げ加工のメリット・デメリット曲げ加工は、ロール曲げや板折り曲げだと、金型が不要で成形できます。そのため、イニシャルコストもかからず、素早い対応が可能です。円筒状にも成形できるので、任意の直径に製作することも可能。切削とは違い、材料を削らないため、ムダが出ないこともメリットと言えます。しかし、曲げ加工をする上で「スプリングバック」と呼ばれる現象に注意しなければなりません。「スプリングバック」とは、被加工材が曲げ加工される前の形状に戻ろうとする力が働き、目的の形状とずれてしまうことを言います。この現象を防ぐために、設計者や作業者は対策を講じなければなりません。対策の仕方によって精度に違いが出るので、高精度の製品を依頼する方は、加工メーカーとよく相談しておきましょう。曲げ加工の製作事例アルミ板曲げ加工品(材質:A5052 板厚:5mm サイズ:110×35×70mm)引用元:株式会社上野製作所アルミ板曲げ加工品(板厚:1.5mm)引用元:株式会社NIMURAアルミ板材曲げ加工品(板厚:0.8mm)引用元:株式会社NIMURA参考記事曲げ加工の製作事例は、以下の記事でも詳しく紹介しています。⇒アルミ板の曲げ加工について専門家が徹底解説!3つの曲げを紹介!アルミ板加工【プレス加工】プレス加工とはプレス加工とは、専用のプレス機と金型を用いて、被加工材を変形、またはせん断する加工のこと。金型は上型と下型を用意する必要があり、そこに被加工材を挟み込むことで、任意の形に成形します。プレス加工は、曲げ加工・せん断加工・絞り加工の大きく3種に分けられます。曲げ加工は、被加工材をプレスして押し曲げること。せん断加工は、穴あけパンチ器のように、プレスして切り抜いたり切ったりすることを言います。絞り加工は、被加工材をプレスして、上型と下型に沿った形状に変形させる加工。例を挙げると、板材からボウルのような形状に成形するようなものです。プレス加工のメリット・デメリットプレス加工は、金型を用意することで、簡単に同一の製品を生産できます。作業員の手もあまりかからなくなることから、スキルの違いによる品質の差が生まれにくいのもメリットです。しかし、金型や製造ラインを用意するのにお金と時間がかかる点には注意が必要。また、仕様変更などで、製品の形状に変化を加えなければならない場合も、即座に対応するのは困難です。このことから、プレス加工は小ロットや試作品の製作よりも、単純な形状の部品などを大量生産するのに適しています。参考記事プレス加工の基礎知識や種類については、以下の記事にて詳しく解説しています。⇒プレス加工の基礎知識や種類について専門家が徹底解説!プレス加工の製作事例自動車部品(材質:A5083 板厚:1.2mm 絞り加工)引用元:株式会社エヌエープロテック自動車部品(板厚:0.6mm 精度:±0.1mm程度 絞り加工)引用元:株式会社エヌエープロテックアルミ絞り品(材質:A5052 板厚:0.5mm サイズ:214×122×25mm 絞り加工)引用元:株式会社西野精器製作所アルミ板加工【切削加工】切削加工とは切削加工とは、被加工材を切る、または削ることで成形する加工のこと。切削加工には大きく分けて、旋削加工・転削加工があります。旋削加工は、被加工材を回転させ、そこに刃物を当てることで削る加工方法。転削加工は、被加工材ではなく、刃物を回転させて削ります。参考記事切削加工の特徴や種類などの詳細は、以下の記事で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。⇒【切削加工とは?】特徴・種類・注意点を動画と一緒にご紹介します!切削加工のメリット・デメリット切削加工は、プレス加工と違い刃物を使って成形します。金型を用意する必要がないので、イニシャルコストを削減できるほか、小ロットであれば素早い対応も可能。また、構造が複雑かつ、高い精度の物を製作できるのもメリットです。ただし、材料を無垢の状態から削り出して成形するため、切粉が多く出たり、作業量も多くなることから、大量生産には比較的向いていません。また、アルミを切削加工すると、発生した熱によりアルミが溶けて、刃物に付着することもあります。アルミが刃物に付着すると、高い精度での加工ができません。これを防ぐためには、切粉を頻繁に取り除いたり、切削油を用いたりするなどの対策が必要です。切削加工の事例アルミ切削加工品(材質:A5052 サイズ:2×55×55mm)引用元:株式会社長濱製作所アルミ切削加工品(サイズ:450x150x10mm)引用元:株式会社タカヤマアルミ研磨プレート(材質:A5052 サイズ:30×200×300mm)引用元:プレート加工.com参考記事アルミ切削加工の特徴や製作事例については、以下の記事にて詳しく紹介しています。⇒アルミ切削加工ならMitsuri!1個からでもお受けいたします!アルミ板加工の見積り依頼をするならMitsuri今回はアルミ板加工について紹介しましたがいかがでしたでしょうか。アルミは軽量で、熱伝導性・導電性・展延性・耐食性に優れています。ただし、柔らかい材質のため、さまざまな金属を添加して、強度を持たせた合金として使用することが多い材料です。アルミ板の加工は、主に曲げ加工・プレス加工・切削加工があります。アルミは加工しやすい素材ですが、熱で材料が溶けたり、加工中にキズが付きやすいといった点には注意しなければなりません。このことから、高い精度が求められる製品を作る場合は、加工メーカー選びも重要です。アルミ板加工メーカーをお探しの際は、ぜひMitsuriまでご相談ください。日本全国で250社以上の協力企業と提携しているので、お客様の希望に沿うアルミ板加工メーカーが見つかります。お見積りは複数社から可能ですので、気軽にお問い合わせください。

  • NO IMAGE

    転造ネジ・切削ネジとは?デメリット・メリットや加工法の違いを解説!

    ネジには、加工方法が異なる「転造ネジ」と「切削ネジ」があります。これらは強度面での違いのみならず、生産性も異なります。また、それぞれの加工方法には、得意・不得意なネジ形状があります。そのため、ネジの製作をご依頼される場合には、希望の強度や生産数、ネジの形状によって、どちらの加工方法でネジを製作するかを検討する必要があります。今回の記事では、転造ネジと切削ネジ、それぞれの加工法の詳細について解説します。希望や状況に合わせた選定方法もご紹介していますので、参考にしてください。転造ネジと切削ネジの違い|強度と生産性転造ネジ切削ネジ強度転造ネジの方が強度が強い(最大1.5倍)金型が必要か必要不要生産性転造ネジの方が生産性が高い(ただし、金型の初期コストがかかる)得意・不得意大量生産少量生産・多様な形状に対応できる転造ネジと切削ネジの大きな違いは強度です。転造ネジの方が強度が高く、その強度の違いは最大で1.5倍にもなります。また、生産性も異なります。転造ネジの方が生産性が高いものの、製作に金型が必要となるため、その分の初期コストがかかります。一方、切削ネジの製作には、金型が不要です。少量生産で多様な形状のネジを製作する場合にコストメリットがあります。転造加工によるネジ製作!転造加工とは?図1:転造盤とダイス転造加工とは、素材を転がしながら圧縮して成形する塑性加工の一つあり、鍛造加工の一種です。「ダイス」という工具を備えた工作機械である「転造盤」を使用します(図1)。主に円筒状の素材が加工対象です。素材をダイスで挟み込んで圧力をかけ、同時にダイスを動かして素材を転がし、円筒表面を加工します。ネジ、歯車、スプライン・セレーションシャフト(動力伝達用の軸状部品)など、回転対称の部品を製造するときに用いられる加工方法です。転造加工には、ダイスの形状や動かし方の異なる数種類の加工方式があります。転造加工の種類(平ダイス転造方式・丸ダイス転造方式・プラネタリ転造方式)平ダイス転造方式丸ダイス転造方式プラネタリ転造方式 2枚の板状ダイス(平ダイス)で素材を挟み、片方もしくは両方のダイスを平行に動かして加工する転造方式。 2つ又は3つの円筒状のダイス(丸ダイス)で素材を挟み、全てのダイスを一方向に回転させて加工する転造方式。 アーチ状のダイス(セグメントダイス)と丸ダイスで素材を挟み、丸ダイスのみを回転させて加工する転造方式。平ダイス転造盤カウンターフロー転造盤丸ダイス転造盤ロータリー転造盤プラネタリ転造方式は多様な形状に対応可プラネタリ転造方式は、雄ネジ加工に適した加工方法です。使用するダイスによって、多様な形状を製作可能です。図2:転造加工で作れるネジの種類E溝加工・尖り先加工・球面加工は、その形状を写し取った板状のダイス(ダイプレート)を使用し、平ダイス転造方式で金型形状を転写するように成形します。また、ローレット加工は転造加工などで素材表面に施された細かい凹凸状の加工のことです。参考:転造加工とは?加工可能な金属やメリット・デメリットを解説!転造ネジ製作の流れ転造加工を採用した場合のネジ製作は(1)頭部圧造→(2)転造加工→(3)熱処理→(4)表面処理の流れで進みます。(1)頭部圧造頭部圧造は、ネジの頭部を鍛造加工によって成形する工程です(図3)。ヘッダーマシンと呼ばれる工作機械で線材や丸材を切断し、材料の一端を以下の順序で加工して頭部を成形します。図3:転造ネジ製作・頭部圧造の流れ ①前方押出し加工(絞り) ネジ部の原形を材料を絞って成形する加工 ②据込み加工(仕上げ) 材料の一端を潰して頭部を成形する加工 ③後方押出し加工(穴あけ) ネジの駆動部を成形する加工、材料を押し込んで駆動部の穴を形作る図4:前方押し出し加工(絞り加工)図5:仕上げ加工(据込み加工)(2)転造加工ネジ製作の転造加工は、転造盤でネジ山を成形する工程です。平ダイス転造方式では、ネジ山の形状を写し取った固定側と移動側の2枚の平ダイスを使用します。加工品を平ダイスで挟み、一定の圧力をかけながら転がすことで、表面にネジ山を成形します。移動側のダイスが1往復する毎にネジ1本が製作できます。図6:ネジ山部とネジ谷部の形成図6のように、平ダイスのネジ山部が押し付けられることでネジ谷部が形成されます。同時に金属が流動して盛り上がることで、ネジ山部が形作られます。(3)熱処理成形が完了したネジを強く・硬く、または軟らかくしたい場合には、熱処理を施します。素材が鋼材であれば、多くの場合「焼入れ」「焼戻し」を行います。焼入れは強度を与えるため、加熱後に急冷する熱処理です。ただし、脆くなることから靭性を回復させるために焼戻しを行います。焼戻しは、焼入れよりも低温で加熱して保持する熱処理です。図7:焼入れと焼き戻しタッピンネジやドリルネジなどは、ネジ山の硬度をより上げるため、浸炭焼入れを行うことがあります。浸炭焼入れは、素材表面を硬化させるため、焼入れ時に炭素を素材表面に浸入させて表面を硬化させる熱処理です。そのほか、追加工がしやすいように軟化させる焼なまし(焼鈍)や強度・延性を向上させる焼ならしを行うことがあります。(4)表面処理ネジ製作では、ほとんどのケースで表面処理を施します。ただし、材質がステンレスの場合には表面処理を行わないことがあります。メッキが最も多く採用されます。耐食性や表面の硬度、装飾性などを向上させるために亜鉛やニッケル、クロムなどのメッキを施します。鋼鉄製のネジでは、メッキの代わりに黒染めやパーカーと呼ばれる化成処理を施すことがあります。黒染めは、表面を酸化させて四三酸化鉄の酸化皮膜を形成させる表面処理です。耐食性の向上が見込める上、光沢のある黒い色が得られます。パーカーは、リン酸塩皮膜を形成させる表面処理です。耐食性と耐摩耗性が向上するとともに、艶なしのマッドな黒色が得られます。転造加工によるネジ製作の特徴とメリット転造加工によるネジ製作の特徴メリット1強度に優れるメリット2平滑な仕上げ面が得られるメリット3工具の寿命が長いメリット4切り屑が出ないので経済的メリット5加工速度が速いメリット6生産性が高い(1)強度に優れるネジを転造加工で製作すると、高い強度が得られます。転造加工の材料となる線材・棒材は、長さ方向にファイバーフローと呼ばれる繊維状に結びついた金属組織を形成しています。図8:転造加工のファイバーフローは切断されない図8は転造加工によって製作したネジ山のファイバーフローを示したものです。転造加工ではファイバーフローが切断されずに残ります。鍛造加工品に共通しますが、ファイバーフローが表面に沿っていると衝撃値や疲労強度が高くなるとともに、表面に生じる引張応力に対して強靭です。また、転造加工では強い圧力をかけてネジを成形する塑性変形です。塑性変形では加工硬化が起こり、硬度も高まります。(2)平滑な仕上げ面が得られる転造加工では、切削加工で生じるようなバリが発生せず、また研削された滑らかなダイスで圧縮するため、平滑な仕上げ面が得られます。従って、材質にもよりますが、ねじ面は光沢を帯びた鏡面仕上げとなります。(3)工具の寿命が長い転造加工で使用される工具(ダイス)は材料と面で接するため、点で接する切削加工と比べて寿命が長くなります。(4)切り屑が出ないので経済的転造加工は材料歩留まり率が悪い切削加工と異なり、材料を圧縮して成形するため、切り屑を排出しません。(5)加工速度が速い転造加工は鍛造加工でもあります。切削加工と比べて、短い時間で加工することができます。(6)生産性が高い転造加工は工具寿命が長いです。工具が長持ちするので工具の交換頻度が少なくなり、工作機械の稼働率が上がります。さらに切り屑も出ないため、材料の歩留まり率が高いです。そして短時間で加工ができます。転造加工は生産性が高く、大量生産に適した加工方法です。切削加工によるネジ製作!切削加工とは?図9:切削加工の種類切削加工とは、素材の一部を削り取って成形する加工方法です。回転させた材料に工具を当てて削る旋削加工と、材料に回転させた工具を当てて削る転削加工に分類されます。雄ネジの製作には、円筒状素材の加工を得意とする旋削加工が適しています。旋盤やネジ製作に特化したねじ切り盤と呼ばれる工作機械が使われます。旋盤を使用する旋盤加工には、ネジ山を成形する「ねじ切り加工」があり、その加工法の専用工具である「ネジ切りバイト」があります。転造加工とは異なり、工具を付け替えれば雄ネジだけでなく、雌ネジの加工もできます。図10:雄ネジと雌ネジの切削加工参考:切削加工の種類【専門家が解説】フライス加工、旋盤加工について詳細をお伝えします!切削ネジ製作の流れ切削加工を採用した場合のネジ製作の流れは、(1)切削加工→(2)熱処理→(3)表面処理です。熱処理・表面処理は転造加工と同じ内容なので、(1)切削加工のみ説明します。切削加工切削ネジは通常、切削加工だけでネジの全ての成形を完了させます。切削加工では、ネジの頭部など直径が最大の部分と同等もしくはより大きい直径を持つ丸材からネジを削り出します。ネジの切削加工①旋盤に片刃バイトなどを取り付け、外形を仕上げる②ネジの逃げ(ネジ部のネジ山がない部分)を突切りバイトで作る③旋盤のバイト自動送り機能を利用してネジ山を成形する(ねじ切り加工)※NC旋盤を用いれば、プログラムした形状通りにネジ全体を成形できます。六角ボルトなどは、ネジの頭部や駆動部は回転対称でないことが多いため、これらの部分はフライス加工などで加工します。また、頭部が六角形の場合、六角棒の外形をそのまま利用することもあります。切削加工によるネジ製作の特徴|メリットとデメリット切削加工によるネジ加工の特徴メリット1複雑な形状を成形しやすいメリット2多様な形状を成形しやすいデメリット1強度が弱いデメリット2削り屑は発生する(1)強度が弱い切削加工ではファイバーフローを切断してネジを成形するので、転造加工で製作したネジに比べて強度が劣ります。図11:切削ネジのファイバーフローは切断される(2)複雑な形状を成形しやすい切削加工では工具を取り替えるだけで、多様な形状の加工が実現できます。フライス加工も併用すれば、回転対称でない形状の加工も可能です。そのため、転造加工に比べて複雑な形状のネジを成形できます。(3)多様な形状を成形しやすい切削加工では、転造加工のように完成品の形状が工具(ダイス)の形状で決まるわけではありません。加工の仕方を変える自由度があり、工具を取り替えることもできるので、多様な形状のネジを製作することができます。(4)削り屑が発生する切削加工では加工中に削り屑が発生するため、切削した分の金属が無駄になってしまいます。転造ネジと切削ネジの選び方転造ネジと切削ネジには様々なメリット・デメリットがあります。それぞれの特徴から、希望や状況に合わせた選定方法をご紹介します。Point!転造ネジ・切削ネジの選び方① 強度が必要な場合は転造ネジ② 形状が複雑な場合は切削ネジ③ 大量生産品は転造ネジ④ 多品種少量生産品は切削ネジ① 強度が必要な場合は転造ネジファイバーフロー(フローライン)形成と強度の違い転造ネジ切削ネジ高強度転造ネジより弱い強度転造ネジと切削ネジでは、ファイバーフロー(フローライン)の形成する様子が異なり、転造ネジは切削ネジよりも高強度です。これを要因とする強度の差は約20%にも達します。さらに転造ネジは加工硬化を起こすことから、さらなる高い強度が見込めます。強度を必要とする場合は、転造ネジを選びましょう。② 形状が複雑な場合は切削ネジ転造ネジは回転させながら圧縮して加工するため、完成品の形状は回転対称に近い形状になります。一方、切削ネジではタレット旋盤を用いたり、フライス加工を併用したりすれば、複雑な形状を実現できます。ネジの形状が複雑な場合は、切削ネジしか選択肢がない可能性があります。③ 大量生産品は転造ネジ転造ネジの加工は、初回に金型となるダイスを製作してしまえば高い生産性が見込めます。一方、切削ネジの加工は、NC(CNC)加工機による自動化が可能ではあるものの、ほとんどの場合で加工速度が転造加工に劣ります。また、転造加工では切り屑を排出せず、絞り加工によって材料を引き伸ばすため、より少ない量の材料で同寸法のネジを製作可能です。よって、大量生産品には転造ネジが適しています。④ 多品種少量生産品は切削ネジ転造ネジの加工では、1種類のネジの形状に対して1つのダイスが必要となります。一方、切削ネジの加工では金型を必要とせず、1つのネジの製作ごとに形状を変えられます。多品種少量生産の場合は、切削ネジが適しています。ネジの製作は、強度や形状によって加工方法を選定する必要があり、ネジの生産量も加工方法の選択に影響があります。ネジの製作をご依頼する際は、これらを参考にして最適な加工方法を選定してください。

  • NO IMAGE

    アルミ板のカットについて徹底解説!

    アルミ板は、自動車や電気製品などのさまざまな分野で使用されている材料です。他の金属に比べると比較的柔らかいため、カットしやすい素材です。よほど高精度のものでない限りは、個人でも簡単にカットが可能で、錆びにも強いことから、DIYでも活用されています。しかし、カットしようにも「どの道具を使えばいいか分からない・・・」「カットの方法が分からない・・・」という方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、アルミ板をカットできる道具や、カットの方法を解説します。また、アルミ板の種類や、工場でアルミ板を加工している方法についても、併せて紹介します。アルミ板のカットについて知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。アルミ板の種類アルミ板の代表的な素材は以下の通りです。・A1050・A2017・A5052・A6061アルミ板は、軽量でありながら熱伝導性・導電性に優れ、柔らかいという共通した特徴があります。そのため、強度を持たせたるために、さまざまな元素を添加しているものも存在します。上記素材のAの後ろにつく数字は「番手」といい、何の元素を含有しているかを知ることができます。2000系は銅、5000系はマグネシウム、6000系はシリコンとマグネシウムを添加。1000系は純アルミを意味しています。A1050はアルミの純度が99.5%以上で、強度を高めるための元素を添加していないことから、強度に変化はありません。しかし、そのぶん加工性は良好です。A2017はジュラルミンとも呼ばれ、強度の向上を実現。しかし、A1050と比較すると加工性には劣ります。A5052は強度を高めながらも、成形性や溶接性にも優れた材質。A6061は、熱処理を施すことでSS400と同等の強度を有します。このように、アルミ板にはさまざまな種類があり、用途に合わせて使い分けられています。参考記事アルミ板の種類は、以下の記事にて詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。⇒アルミ板の種類と板厚が丸わかり! 買うべき板が見つかります個人でアルミ板をカットするには?ジグソージグソーとは、電動ノコギリの一種。細身のノコギリ刃を自動で上下に高速運動させることで、被加工材を切断します。上の写真では合板を切断していますが、金属専用の刃とすることでアルミ板のカットも可能です。ジグソーの特徴は、直線や曲線といった切断にも対応出来る点です。機種によっては、ノコギリ刃のスピード調節も可能。被加工材によってスピードを変えることで、切断しやすくなります。切断できる材料の厚さは機種によって異なるので、購入前は必ずスペックを確認しておきましょう。また、加工速度を重視する方は「オービタル機構」付きの機種がおすすめ。ノコギリ刃が上下運動に加えて前後にも動くことで、ブレードが楕円型の軌道を描き、よりスピーディーに切断できるようになります。プラスチックカッタープラスチックカッターは、主にアクリルや塩ビ板といった硬質プラスチックを切るための道具。別名「アクリルカッター」とも呼ばれています。薄いアルミ板であれば、プラスチックカッターでもカットが可能。通常のカッターでも問題ありませんが、プラスチックカッターのほうが丈夫かつ、楽に作業できます。プラスチックカッターでのカットは、綺麗に切断しやすいというメリットがある反面、曲線のカットには不向きです。被加工材に厚みがあるものを切りたい場合は、大型のプラスチックカッターがおすすめ。握りやすい分、力を込めてカットしやすくなります。ハンドニブラー引用元:Amazonハンドニブラーとは、上写真のようにハンドルを強く握ることで板材を切断できる工具のこと。別名「二ブリングツール」とも呼ばれています。ハンドニブラーは、ジグソーやプラスチックカッターではカットが難しい、鉄板やステンレス板にも対応可能。また、直線や曲線といった、自由度の高いカットにも対応しています。ハンドニブラーは電動工具とは違い、値段の安さや手軽に加工できるのがメリットです。しかし、少しずつしかカットできず、時間がかかる点はデメリット。高価ではありますが、加工時間を少なくしたい方は、電動ニブラーを検討するのもいいでしょう。ハンドニブラーで楽にカットしたい方は、全長が長いものを選ぶのがおすすめ。全長が長いモデルはカットしやすく、手にかかる負担を軽減できます。また、替刃と交換できるモデルなら、刃が摩耗しても部品を取替えるだけで済むため安心です。アルミ板のカットする際のやり方ジグソーでのカット方法引用元:京セラインダストリアルツールズ株式会社ジグソーの場合、まずカットの目印である墨線を引いておきましょう。墨線を描き終えたら、アルミ板を作業台に置き、クランプで押さえて固定。ここから刃を入れていくことでカットします。上写真は木材をカットする様子ですが、アルミ板と方法は変わりません。ジグソーは、加工をする際、以下の点に注意してください。まず、ブレードがアルミ板に触れた状態で動かし始めるのは厳禁です。アルミ板に当てた状態でブレードを動かすと、刃が弾かれてしまい、危険かつ正確な加工ができません。また、ブレードは事前に金属用のものに交換しておきましょう。ブレードは素材や用途によって適切なものを使用しなければなりません。使用するジグソーが、アルミ板の板厚に対応しているかも把握しておく必要があります。オービタル機構を使う場合は、数値を上げすぎるとバリが出やすくなる点も覚えておきましょう。プラスチックカッターでのカット方法定規をガイドにし、プラスチックカッターで複数回切り込むことで溝を付けます。板厚の半分程度まで溝ができたら、作業台の端と切り込み線を合わせ、上下に動かすことでカットできます。切り込みを入れる際は、プラスチックカッターをゆっくり動かすのがポイントです。素早く切り込みを入れると、ガイドからズレやすくなるので注意してください。また、使用する定規は裏にゴムが付いているものがおすすめです。ゴムにより定規の滑りを防止し、加工がしやすくなります。ハンドニブラーでのカット方法ハンドニブラーの刃の溝にアルミ板を挟み、ハンドルを握ったり離したりを繰り返すことでカットできます。あらかじめ墨線などの目印を入れておくと、目的の形状にカットしやすくなります。ハンドニブラー使用時は、板材の破片が飛ぶことがあります。作業の際は、目に入らないように保護メガネを着用しましょう。ハンドニブラーの使用方法は、以下の動画も参考にしてみてください。<ハンドニブラーの使用方法>引用元:MonotaROsamuraiアルミ板のカットを行う際の注意点アルミ板の厚さに注意アルミ板は工具によってカットできる板厚が異なります。工具別の対応可能な板厚は、概ね以下の通りです。・ジグソー:3~20mm・プラスチックカッター:1.5mm以下・ハンドニブラー:1.5mm以下厚みがあるものはジグソーを使用。薄いものはプラスチックカッター、もしくはハンドニブラーが適しています。ただし、製品によって適切な板厚は異なるので、必ず公式サイトや販売ページのスペックを確認した上で使用してください。折るように切断をするプラスチックカッターを使う場合は、折るようにして切断します。作業台の端とアルミ板の切れ込み位置を合わせて、外側の部分を上下に動かしましょう。上下に繰り返し動かしていると、金属疲労によりパキッと折れます。以下の動画では、折るように切断している様子が分かります。<薄いアルミ板のカット>引用元:株式会社inbro工場でのアルミ板のカットの方法レーザー加工工場でのアルミ板のカット方法として、レーザー加工があります。一般的に使用されている機器は、炭酸ガスレーザー加工機とファイバーレーザー加工機の2種類です。炭酸ガスレーザーは、二酸化炭素を利用したガスレーザータイプの加工機。利用している加工メーカーは多いですが、アルミはレーザーの反射率が高いことから、機械が破損してしまう恐れがあります。そのため、一部の加工メーカーでは、アルミ板のレーザー加工に対応できない場合もあるでしょう。しかし、近年に作られた炭酸ガスレーザーであれば、レーザーの反射を遮断する機構を備えていることも。このような機械であれば対応が可能ですので、まずは加工メーカーに問い合わせてみることをおすすめします。ファイバーレーザー加工機は、ここ数年の間に開発された新しいタイプの機器。レーザー照射面積が小さく、反射光を気にせずに切断が可能です。また、加工速度が早く、ランニングコストも削減できます。メリットが豊富にあるため、加工メーカーでは徐々に普及している加工機です。参考記事レーザー加工については、以下の記事で詳しく解説しています。⇒【レーザー加工】原理や種類、メリット・デメリットを専門家が紹介!!切削加工工場では、切削加工にてアルミ板をカットすることもあります。直線にカットするのであれば、ランニングソーやテーブルソーが用いられます。ランニングソーは大物板材、テーブルソーは小物板材をカットするのに適した機械。どちらも丸鋸を利用し、高精度かつスピーディーなカットが可能です。以下はランニングソーの参考動画を添付しています。<ランニングソー加工動画>引用元:株式会社イワシタ曲線や溝などの加工をする場合は、フライス加工や穴あけ加工にて切削します。参考記事フライス加工や穴あけ加工については、以下の記事にて詳しく解説しています。⇒【切削加工とは?】特徴・種類・注意点を動画と一緒にご紹介します!アルミ板のカットを依頼するならMitsuri今回はアルミ板のカットについて解説しましたがいかがでしたでしょうか。個人でアルミ板をカットするなら、ジグソー・プラスチックカッター・ハンドニブラーがあります。厚みのあるものをカットするならジグソーを。薄いものをカットするのであればプラスチックカッターかハンドニブラーがおすすめです。また、アルミ板の加工メーカーに依頼した場合は、レーザー加工か切削加工にて対応してもらえます。複雑な形状にも対応できるので、自作が厳しい場合は加工メーカーへの依頼を検討してみましょう。アルミ板カットの一括見積りを依頼するなら、ぜひMitsuriまでご相談ください。日本全国で250社以上の協力企業と提携しているので、お客様の希望に沿う加工メーカーが見つかります。お見積りは複数社から可能です。気軽にお問い合わせください。

  • NO IMAGE

    ツイスト(ねじり)加工について解説!メリットや加工事例もご紹介!

    板金加工において、曲げ加工は切断加工や抜き加工、絞り加工などと同様、非常にポピュラーな技術の一つです。ただ一口に曲げ加工と言っても、曲げの種類は多岐に渡り、またその加工方法にもいくつかの種類が存在します。今回は、その中でもツイスト(ねじり)加工をテーマに、その基本的な知識について説明した後、ツイスト加工のメリットや用途、さらに加工事例についてもご紹介していきます。また、最後にはツイスト加工以外の代表的な曲げ加工の方法についても詳しくご説明していきます。ツイスト加工についてさらに知識を深めたい方や、これからツイスト加工をメーカーに依頼する予定のある方は、ぜひご一読ください。ツイスト(ねじり)加工とは3次元曲げ加工の一種であるツイスト加工は、ねじり加工やねじり曲げ加工とも言われます。ツイスト加工とは、その名の通り、金属の材料をねじる(ひねる)加工方法を指し、材料のままでは実現することが難しいデザインや美しいラインを施すことができる技術です。一般的に金属材料には、フラットバー(平板) や丸棒、型材、パイプなどが用いられ、スチールやステンレス、アルミ、ブロンズ、チタンなど幅広い材質に対してツイスト加工を施すことが可能です。ツイスト加工には、板の両端を固定して、片側から回転もしくは、両端から別方向に回転を加えることで材料にねじりを加える方法と、金型を利用することで材料にねじりを加える方法が挙げられます。最近では、コンピューター制御されたパイプベンダー機を用いて、移動式金型を回転させることでツイスト加工を行うといった技術も開発されています。Mitsuriでは、さまざまな材質・形状のツイスト(ねじり)加工を依頼できる多数のメーカーと提携しています。お気軽にお問い合わせください。ツイスト(ねじり)加工のメリット次に、ツイスト加工を施すことで得られるメリットについてご説明していきます。まずは、何と言ってもツイスト加工を施した製品の外観は、意匠性に優れるという点が挙げられます。さらに、ツイスト加工時にねじりの回数やピッチを変えることで、多種多様なデザインを生み出すことが可能です。また、ツイスト加工を施すことによって、材料の硬性や耐久性を高められるという点もメリットとして挙げられます。これは、材料の加工硬化と呼ばれる現象によるもので、材料に対して外側からの力を作用させ、塑性変形させることによって材料の硬さが増す現象を指します。このように、ツイスト加工を施すことによって、材料の強度を高め、さらにデザイン性に優れた製品を開発することが可能となります。ツイスト(ねじり)加工の用途・加工事例次に、ツイスト加工の用途についてご説明していきます。上述した通り、ツイスト加工を施すことで意匠性に優れる製品の製作ができるため、ツイスト加工は建築の外装や、建物の内装、オブジェなどに幅広く用いられています。例えば、建物の手すりやドアノブ、門扉、面格子、壁面装飾、フェンスやルーバーなどの製作に使用されています。また、橋などに転落防止用に設置された欄干にも用いられている技術となっています。このように、ツイスト加工を施した製品の中には、多くの人に触れやすい場所に設置されているものも多く、デザイン性だけでなく、製品の耐久性も求められます。上述したように、ツイスト加工では、加工硬化により材料の強度が高められます。このような点からも、ツイスト加工が私たちの身近な場所で広く利用されているということが理解できますね。それでは、ツイスト(ねじり)加工の加工事例について見ていきましょう。今回は、3つの事例をご紹介していきます。ツイスト(ねじり)加工事例①引用元:菊川工業株式会社こちらは、建築の外装に用いられている加工事例です。この建物は、青森市の文化観光交流施設として象徴的な建物となっています。材料には、板厚9mm、幅300mm、長さ12,000mmにもなる超長尺のスチール板を用いており、730本を超える数の材料に一本一本ツイスト加工を施すことで完成した外装となっています。ツイスト(ねじり)加工事例②引用元:株式会社レージェンシーこちらは、壁付きの手すりに使用されている加工事例です。50mm径の真鍮パイプの直管にツイスト加工を施した製品となっています。ツイスト(ねじり)加工事例③引用元:菊川工業株式会社こちらは、内装装飾品にツイスト加工が採用された加工事例となっています。写真左側では、異なるピッチにツイスト加工を行うことで、市松模様のようなデザインを実現しています。また、写真右側では、片面だけに仕上げを施すことで、白と銀の色味が斜めに交互にあらわれるデザインとなっています。Mitsuriでは、さまざまな用途・目的に合わせたツイスト(ねじり)加工を依頼できる多数のメーカーと提携しています。お気軽にお問い合わせください。ツイスト(ねじり)加工以外の加工法最後に、ツイスト加工以外の曲げ加工の方法について解説していきます。代表的な曲げ加工法には、次のような7つの方法が挙げられます。それでは、それぞれの加工方法について見ていきましょう。①V曲げ加工V曲げ加工では、V型の金型(パンチ及びダイ)を用いて曲げ加工を行います。V曲げ加工は、板曲げの中でも非常にシンプルな加工で、最も一般的な曲げ加工であると言えます。②L曲げ加工引用元:株式会社ミスミグループ本社L曲げ加工は、押さえ曲げとも呼ばれ、上図のように材料をパッドで押さえることでL字形状に曲げる加工方法です。③U曲げ加工U曲げ加工は、コの字曲げとも呼ばれ、U字(コの字)の形状に曲げる加工方法を指します。L曲げ加工を両側に行う加工方法とも言えます。なお、U曲げ加工を行う方法として、U字形状をしたダイを使用する加工方法もありますが、上図に示すように材料をパッドで押さえることで加工する方法が一般的です。④Z曲げ加工Z曲げ加工は、段曲げ加工とも呼ばれ、板金をZ形状(階段状)に曲げる加工方法です。U曲げ加工の直角の一方を、もう一方とは反対側に曲げたものとも言えます。Z曲げ加工には、金型を用いて1工程で曲げる方法と、V曲げを2回用いることによって曲げる方法があります。⑤ヘミング曲げ加工ヘミング曲げ加工とは、板金の縁部分を曲げる曲げ加工方法を指します。製品の縁を取ることにより製品の安全性が強化され、さらにヘミング曲げされた箇所が板厚2倍分の厚みになることにより、製品の強度も増します。⑥ロール曲げ加工ロール曲げ加工は、3本または4本のロールの間に板金を通して、円筒状に加工する曲げ加工方法を指します。板金をパイプ形状に加工する際などに用いられる曲げ加工方法です。⑦カール曲げ加工カール曲げは、材料の端部を丸める加工方法を指します。縁の強度を高めたり、安全対策に用いられる技術です。このように曲げ加工には多くの種類があり、製品の形状や用途に合わせて加工方法が選定されます。参考:板金加工における【曲げ加工】の基礎や種類ついて徹底解説!!ツイスト(ねじり)加工の見積り依頼ならMitsuri今回は、ツイスト(ねじり)加工をテーマに、その基本的な知識のほか、ツイスト加工のメリットや用途、さらに加工事例など幅広い内容についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。ツイスト加工も含め、一般的に曲げ加工の精度は、作業者の技量に大きく左右されるとも言われています。そのため、曲げ加工を依頼する際には、信頼できるメーカーを選定することが非常に重要となってきます。ツイスト加工を依頼できるメーカーをお探しの際には、ぜひMitsuriにご相談ください。日本全国で250社以上の企業と提携しているため、きっとご希望に沿うメーカーが見つかるでしょう。Mitsuriでのお見積りは複数社から可能です!ツイスト加工でお困りの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

  • NO IMAGE

    ステンレス板の価格に関して相場を解説!価格を決めるポイントに関しても説明

    「ステンレス板の価格設定がわからない・・・」「ステンレス板加工の見積りを依頼するために、目安の価格を知っておきたい」このように、ステンレス板の価格に関してお悩みではありませんか?ステンレス板は、耐食性が高くさびにくい性質があり、今では日常生活の幅広い場所で活用されている金属素材のひとつです。ステンレス板の加工を依頼する際、具体的な価格の目安を知っていると、よりスムーズに加工業者とやり取りができるでしょう。この記事では、ステンレス板について、価格を決めるポイントや価格相場を含めて紹介していきます。ステンレス板の価格を知りたい方や、ステンレス板の加工を依頼しようと考えている場合にはぜひ最後までご覧ください。ステンレス板の価格を決めるポイントステンレス板の価格を決める代表的なポイントとして、次の5点が挙げられます。ステンレス板の価格を決める5つのポイント1.材質2.板厚3.形状4.表面加工5.加工費用1.ステンレス板の材質ステンレス板の中でも主流な材質は、次の2種類です。●SUS304:オーステナイト系ステンレスで、ニッケルとクロムを含む「18クロム−8ニッケル」と呼ばれる素材。温度変化の激しい環境に強く、耐食性が他の種類に比べても特に高いため、薄板などに採用される。●SUS430:フェライト系ステンレスに分類される鋼種で、フェライト相を形成していることが特徴。熱処理により硬化しにくく軽量、安価で加工性も良く耐食性も良いので、とても幅広い用途に使用されている。建築内装用やキッチン用品、自動車部品などで使用される。高価なニッケルを含むSUS304は比較的高価ですが、複雑な加工にも適しています。一方、SUS430はニッケルを含まない分安価なので、幅広い場面で用いられています。各ステンレス板はクロムやニッケルなどの配合成分や特徴が異なるため、用途に併せて適切な材質を選ぶ必要があります。2.ステンレス板の板厚一般的に流通のあるステンレス板の板厚は、下記のとおりです。●SUS304(2B仕上げ):0.3/0.4/0.5/0.6/0.8/1.0/1.2/1.5/2.0/2.5/3.0/4.0/5.0/6.0mm●SUS304(HL仕上げ):0.5/0.6/0.8/1.0/1.2/1.5/2.0mm●SUS304(#400仕上げ):0.8/1.0/1.2/1.5/2.0mm●SUS430:0.3/0.5/0.8/1.0/1.2/1.5/2.0/2.5/3.0mm※仕上げについては後ほど説明しています。基本的に板厚は薄いほど薄くするための工数が掛かっているため、価格は高くなる傾向があります。しかし、加工する範囲や、ステンレス板のサイズなどによって流通量が異なることもあって価格はその時々で変わります。いま入手性が良い板厚はどれなのかという点も確認しておくべきポイントです。参考:ステンレス板の種類と板厚一覧!必要なステンレス板がすぐ見つかります!3.ステンレス板の形状ステンレス板の形状によっても価格は異なります。平らな平板から、L字型やコの字型、Z型などがあり、曲げ加工によって形成されます。ただ、ステンレス板に曲げ加工を施す場合は、素材に圧をかけてプレス加工し曲げた後に、若干元に戻ってしまうスプリングバックという現象が発生しやすいため、配慮が必要です。通常はスプリングバックを見込んで目標より大きく曲げる対応をすることで目標角度に曲げることができますが、形状が複雑になると寸法精度が出しにくくなる場合もあります。多少のスプリングバックであればその後の組立工程で解消できる設計にしておくこと等の対応も価格低減のポイントになります。参考サイトオンライン上で条件を入力すると自動計算できる下記サイトでは、加工したい形状、ステンレス材の材質、穴あけが必要な場合の個数、制作個数によって見積りが算出されます。おおよその価格を算出するために活用すると良いでしょう。⇒株式会社遠松製作所:カンタン見積りツール4.ステンレス板の表面処理ステンレス板は、用途によって表面処理して使用されます。代表的な表面処理の種類は次のとおりです。●No.1:熱間圧延後、熱処理または酸洗で仕上げた、銀白色で光沢がないタイプ●No.2D:冷間圧延後、熱処理、酸洗をした灰色よりのつや消し仕上がり●No.2B:2Dの後につや消しロールで軽く処理をしたもので、2D仕上げよりなめらかでやや光沢のある仕上がり●BA:冷間圧延後、光輝焼鈍(無酸化焼鈍)を行った、光沢のある表面仕上げ●#400:2B仕上げの工作物を、400番手のバフで研磨し仕上げた、鏡面に近い光沢と若干のすじがあるもの●HL(ヘアーライン):150〜240番の粒度の研磨ベルトで、髪の毛のように長く連続した研磨目を持たせたシンプルなラインが美しい仕上がり●No.8(鏡面):800番の鏡面用バフで仕上げた研磨目のない鏡に近い仕上がり基本的に、工賃は処理の工数や難易度が上がるほど高額になります。例えば、表面を鏡のように磨かれた仕上がりにする鏡面仕上げは、加工の段階で傷がついてしまうだけで修復が困難になるため、熟練した技術が必要で、価格も比較的高くなります。参考:ステンレスのヘアライン加工の種類や特徴について専門家が解説!5.加工する工場側の経費製品を製造する際は、その材料自体の価格に加えて様々な経費が発生します。加工ひとつひとつに対してそれぞれ使用する機械の加工単価が決まっており、1工程いくらをまずは計算します。他にも機械を一度動かすごとに必要な段取りに掛かる費用、機械の稼働時間当たりの燃料費、それに係る人件費等、多岐にわたる経費を計上しなければなりません。ただし、見積り算定基準はその業者・工場によって異なるので、全く同じ加工をする場合でも依頼先によっては見積り結果が全く異なってしまう場合もよくあります。いくつかの依頼先に対して複数の見積りを出してもらう事はもちろん、一度の見積り結果を鵜呑みにしないことも重要です。設計改良だけでなく、上述したような工場側の経費となる項目をよく調べ、それらを改善することで更なる価格低減が実現できるかもしれません。ステンレス板の価格相場ステンレス板の価格相場として、ステンレスの種類や大きさを限定した場合の価格を紹介します。あくまでも金額の一例となりますが予算の目安としてご参照ください。引用元:きりいた.com引用元:きりいた.comステンレス板の一括見積りを依頼するなら【Mitsuri】ステンレス板の価格について紹介してきました。ステンレス板で加工精度の高い仕上がりを出すためには、設備を揃えている業者に依頼するのが無難です。ステンレス板の価格は、ステンレスの種類や加工方法などによっても異なる上、メーカーごとに違います。また、量を発注することで割引が受けられる場合もあるため、詳しい条件を提示して見積りを依頼しましょう。ステンレス板加工を依頼できるメーカーをお探しなら、ぜひ一度Mitsuriにご相談ください。日本全国250社以上の提携企業の中から、お客様の要望に合った最適なメーカーを紹介します。Mitsuriでは複数の企業のお見積りを一度に取り寄せることができます。まずはお気軽にお問い合わせください。

  • NO IMAGE

    線材加工とは?様々な加工法やおすすめの工場もご紹介!

    「線材加工とは、具体的にどういったことをするのか?」「線材加工の試作をお願いしたい・・・」「低コストで依頼できる線材加工メーカーが知りたい・・・」線材加工で上記のようなお悩みのある方は必見です。線材は、私たちが日常でよく見かける、金網やバネなどに使われています。しかし、それらがどのような加工を経て製品化されているのか、知らない方は多いのではないでしょうか。そこで本記事では、線材加工についての基礎知識を解説。おすすめの線材加工メーカーも3社ピックアップしています。線材加工の詳細や、線材加工メーカーをお探しの方はぜひ参考にしてみてください。線材とは線材とは、線のように細長い鋼材のこと。線径は細いもので0.08mm、太いものだと20mmの線材があります。一般的に、線材の束をねじることでワイヤーにしたり、加工したりすることで、金網・針金・釘・ねじ・バネなどが製造されます。線材は、炭素の含有量により「普通線材」と「特殊線材」の2つに分けられます。普通線材は、炭素含有量が0.09%~0.25%で、金網・針金・釘・ねじなどの素材に。特殊線材は、低炭素の0.09%以下、もしくは高炭素の0.25%以上のものに分類し、強靭性や耐久性が求められるワイヤー・線バネ・溶接棒などに使われます。線材の曲げ加工線材を成形をするには、曲げ加工が必要となります。曲げ加工は、被加工材に力を加えることで塑性変形させる加工方法です。線材から作られる製品を量産する場合は、基本的にコンピューター制御によるNC機械が用いられます。しかし、機械での加工が難しい場合や小ロットの場合は、手作業で加工することもあります。曲げ加工で使用する主な機械引用元:丸昭機械株式会社フォーミングマシン動画引用元:【バネ】フォーミングマシン φ1.6線バネ加工 工場見学 (有)岸本スプリング線材を曲げ加工するのに代表的な機械は、上記のようなフォーミングマシンがあります。フォーミングマシンは、線径に対して曲げRが非常に小さいと製作は困難ですが、金型を作ることなく生産が可能。また、複雑な形状でも連続して曲げ加工を行えるため、作業の工程数を抑えられるのもポイントです。スプリングフォーミングマシン動画引用元:線バネ加工設備/量産用NCスプリングフォーミングマシン|葵スプリング株式会社バネを製作するのであれば、さまざまな形状を一度で加工できるスプリングフォーミングマシンや、単純な形状を素早く成形できるコイリングマシンを使います。スプリングフォーミングマシンの加工の様子は上記の動画を、コイリングマシンは下記の動画を参照ください。コイリングマシン動画引用元:線バネ加工設備/量産用コイリングマシン | 葵スプリング株式会社曲げ加工はこれらの機械だけでなく、条件によってはプレス加工機を用いて線材を曲げることもあります。参考:板金加工における【曲げ加工】の基礎や種類ついて徹底解説!!線材の溶接加工線材の溶接では、主にスポット溶接を行います。スポット溶接とは、母材同士を上下から電極で挟み、電流を流して溶接する方式。電流を流した母材は、電気抵抗により熱が発生し、溶融することで接合されます。線材の端部同士を接合する場合は、バット溶接を行います。バット溶接も、接合する母材に電流を流して、発熱・溶融させる方式です。綺麗な外観や精密さが求められる場合など、用途によってはTIG(ティグ)溶接も採用されています。TIG(ティグ)溶接は、溶接部をアルゴンやヘリウムガスやなどでシールドしながら、母材とタングステン電極の間にアークを発生させて溶接する方式です。参考:溶接加工とは?代表的な種類とメリット・デメリットを解説線材のプレス加工線材のプレス加工は、掴み代がなく、フォーミングマシンでの曲げ加工が難しい場合や、金型を製作して生産効率を上げたい場合などに利用されます。また、線材を切断する際にプレス加工機を利用することもあります。プレス加工とは、被加工材に圧力を加えることで加工する方式。せん断・曲げ・絞りといった種類がありますが、いずれも金型を必要とします。金型は、単純な加工であれば単発型、複数の工程を必要とする製品には順送型を用いて加工します。参考:プレス加工の基礎知識や種類について専門家が徹底解説!線材加工でおすすめの工場3選!【1個からでも対応】株式会社佐々木製作所引用元:株式会社佐々木製作所①会社概要所在地:大阪府豊中市服部寿町4-5-15TEL:06-6864-0112FAX:06-6864-0119設立:1983年加工:曲げ、溶接、切削、塗装、メッキなど素材:鉄、ステンレス、アルミ、チタン、カーボン、真鍮などHP:https://www.ssk-ss.co.jp/②会社の紹介株式会社佐々木製作所は、大阪府豊中市に位置する線材加工メーカーです。自動車・電車・建築土木・電気関係など、幅広い分野の線材加工品を製造。ヒューマンエラーを極力ゼロにするため、工程漏れや不良品のない生産ライン作りを行っています。事前に予約をすれば工場の見学も可能です。③特徴ベンダー・フォーミング・プレスなどの豊富な加工機器を所有し、幅広い対応力があります。製造は1個からの依頼でも可能。小ロットや難しい加工条件で他社に断られたとしても、株式会社佐々木製作所であれば万能に対応してもらえるでしょう。また、豊富な加工機器や、過去に製作した治具などを掛け合わせて、低コストかつ少ない工程で製造してくれます。金型が必要な場合でも、自社にて製作し、スピーディーに対応できるのが強み。図面が無くとも、イラストから依頼することも可能です。ただし、直径14mm以上の線材加工は、フォーミングマシンで対応できないため、量産の場合は要相談となります。④製品紹介株式会社佐々木製作所の製品例はこちらです。チタン部品(使用素材:チタン 線径:直径5mm 加工:曲げ・ショットブラスト)ナット付リング(使用素材:普通鉄線 線径:直径2mm 加工:曲げ・ナット溶接・ナイロンコーティング)自動車シート用 角バネ(使用素材:硬鋼線 線径:直径4mm 加工:曲げ・部分ナイロンコーティング)自社にて曲げ加工を1工程で製造できる金型を製作し、高精度と短納期を実現。【線材加工・溶接金網専門】株式会社高岡ケージ工業引用元:株式会社高岡ケージ工業①会社概要所在地:富山県高岡市内島47TEL:0766-31-1007FAX:0766-31-3878設立:1987年加工:曲げ、溶接、塗装、コーディングなど素材:鉄、ステンレス、アルミなどHP:http://www.t-cage.co.jp/②会社の紹介株式会社高岡ケージ工業は、富山県高岡市に位置する線材加工メーカーです。製品の試作や量産だけでなく、商品開発の支援にも対応。溶接金網の専門メーカーでもあり、エクステリア製品・店舗用什器・防護柵などの、板金加工を含む完成品も製作しています。③特徴直径2~10mmの細い線材から、太い線材まで対応できます。溶接金網のような直線的な網目だけでなく、平織・綾織・菱形・亀甲模様などの複雑な網目も製作可能。構想や設計段階からでも相談でき、より良い製品の提案を受けられます。また、溶接金網の専用設備である「マルチスポット溶接機」を保有し、自社工場にて加工。品質に優れているほか、コストの削減にも一役買っています。大量生産だけでなく、小ロット試作に対応しているのも嬉しいポイントです。フレーム部の製作や、部品の組み立ても一貫して行っています。ただし、設計の支援については法人限定となっており、個人での依頼には対応していません。④製品紹介株式会社高岡ケージ工業の製品例はこちらです。クリンプ金網 防護ネット(使用素材:ステンレス 加工:溶接)直径1.9×25mmピッチのクリンプ金網とFB-3×40の枠組みを溶接。食品フライヤー用フライバスケット(使用素材:ステンレス 製品サイズ:300×300×800mm 表面処理:電解研磨)回転カゴ(使用素材:ステンレス 製品サイズ:直径450×500mm 開口部:直径350mm)【複雑な形状にも対応】岩城工業株式会社引用元:岩城工業株式会社①会社概要所在地:東京都足立区梅田7-6-12TEL:03-3848-3977FAX:03-3880-6015設立:1964年加工:曲げ、溶接、塗装、メッキ、コーディングなど素材:鉄、ステンレス、真鍮、アルミなどHP:https://www.iwaki-ko.co.jp/②会社の紹介岩城工業株式会社は東京都足立区に位置する線材加工メーカー。卓上カタログスタンド・パンフレット入れ・ハンガー・カゴなどの製造および開発まで携わっています。③特徴0.5mmの細い線材から、12mmの太い丸棒まで加工できます。線材のスポット溶接は、木型を用いて製作することにより、低コストかつ高い精度を実現。その他の電気溶接やアルゴン溶接なども社内で行い、スピーディーに生産できます。岩城工業株式会社は法人だけでなく、個人からの依頼にも対応。量産品に限らず、試作からでも相談が可能です。製品の修理についても、事前に連絡すれば即対応してもらえます。ただし町工場のため、複数種類の製作依頼については納期がかかることがあるので注意してください。④製品紹介岩城工業株式会社の製品例はこちらです。ハンガー(使用素材:鉄 表面処理:古美色メッキ、透明塩ビ加工)漁船用の照明器具のガード網(使用素材:ステンレス)投光器用ガード網(使用素材:鉄 表面処理:クロメートメッキ)線材加工の見積りを依頼するならMitsuri本記事では、線材加工およびおすすめの工場をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。線材の曲げ加工は、機械で成形することもあれば、条件によっては職人による手作業にて加工することもあります。また、金型を製作したほうがコストが抑えられるのかなど、設計の段階から加工メーカーの技量が問われるでしょう。溶接についても、スポット溶接やバット溶接など、接合箇所によって最適な方式を選ぶ必要があります。高品質かつ低コストを求めるのであれば、線材加工を得意とするメーカーに依頼することが大切です。線材加工メーカーの一括見積りを依頼するなら、ぜひMitsuriまでご相談ください。日本全国に350社以上の協力企業と提携しているので、お客様の希望に沿う線材加工メーカーが見つかります。お見積りは複数社から可能です。気軽にお問い合わせください。

  • NO IMAGE

    アルミ板の穴あけに関してご紹介!必要な工具や工場の手法に関しても解説!

    アルミ缶やスマートフォンなど、アルミを使った製品は非常に多いです。価格も安いので、一般家庭でも簡単に手に入りやすい素材。加工性が高い特徴もあり、自宅でDIYをしたりする際にも非常に使いやすいです。しかし、アルミ板の穴あけに関して、どのような工具を用意して、どのように穴をあけたらいいのかわからない人は多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、アルミ板の穴あけに必要な工具や、工場で行う穴あけ手法について解説していきます。穴あけ時のコツや注意点も紹介しているので、怪我をしないためにもしっかり確認しておきましょう。穴あけを行う際にはアルミ板の種類に注意アルミ板へ穴あけをする前に、アルミ板の種類について確認しておきましょう。種類によって、硬度や特性が異なるので、それぞれの特徴をきちんとチェックしてください。アルミ板の種類と厚さアルミ板の種類は、アルミ番手と呼ばれるアルファベットの「A」と4桁の数字によって決められています。アルミ番手は、1000~8000番で分けられており、それぞれ種類や使用される板厚が異なります。下記にその種類と使用される板厚をまとめたので参考にしてください。また、個人でアルミ板に穴あけを行う際には、素材に関係なく0.5~10mm程度が限界でしょう。10mm以上の板厚になってしまうと、ドリルが垂直に入らなかったり、ハンドタップができない可能性があります。アルミ板の種類アルミ板の種類とその特徴を簡単にご紹介していきます。参考記事:アルミ板の種類と板厚が丸わかり!買うべき板が見つかりますアルミ板の穴あけのやり方アルミ板に穴をあけるには、大きく分けて2つの方法があります。1.電動ドリル2.専門工場への依頼では、アルミ板に穴あけをする2つの方法を簡単にご説明していきます。1.電動ドリル電動ドリルを使用することで、簡単に穴あけができます。電動ドリルは安いもので2,000円ほどなので、予算があれば購入しましょう。・注意点アルミ板を電動ドリルで穴あけする場合には、しっかりとアルミ板を固定するように注意しましょう。固定しておかなければ、アルミ板自体が回転してしまい、指や腕などを切る可能性があります。また、正確な位置に穴あけをする場合には、ポンチを打って先にドリルへのガイド(センター穴)を作っておくのがおすすめです。ガイドをつけておくことで、ドリルが垂直に進入して、穴位置がズレるのを防げます。・準備した方がいい工具穴あけ時に準備した方がいい工具としては、下記のようなものがおすすめです。ドリルガイドドリルスタンドC型クランプご紹介した3つの工具に関しては、あくまでも補助的なものになります。使った方が綺麗に穴あけはできますが、絶対に必要な工具ではないので、余裕がある場合には購入してください。2.場合によっては工場の手が必須となる事も2つ目の方法は工場にアルミ板の穴あけを依頼するパターンです。工場へ依頼する場合には、より正確な穴あけをしたり、少し特殊な加工をしたりする場合におすすめです。では、次の項目で工場が行うアルミ板の穴あけ加工について解説していきましょう。工場が行うアルミ板の穴あけ工場でできるアルミ板の穴あけ加工について、3つご説明していきます。1.レーザー加工アルミ板の穴あけ加工として、レーザーを用いた加工方法があります。アルミ板のレーザー加工では、「炭酸ガスレーザー加工機」もしくは「ファイバーレーザー加工機」を使用する場合が多いです。レーザー加工は、仕上がり面が非常に綺麗なのが特徴です。穴径を自由に決められるので、ドリルにないサイズの穴も自由にあけられるメリットもあるでしょう。ただ、レーザーを用いるので加工単価が高い場合が多いです。参考:アルミのレーザー加工ならMitsuri!【協力工場140社以上】最適な工場をご紹介します!2.タップ加工タップ加工とは、ドリルで穴を開けた部分へボルトが入るようにネジ山を作る加工のことです。基本的にはボール盤を使用する場合が多いですが、ハンドタップと呼ばれる手動であけれるタップもあります。アルミ板をボルトなどで固定する場合には、このようなタップ加工が必須です。ただ、タップ加工を行う際には、サイズによってはネジ山が普通のタイプと細めのタイプの2パターンあるので、間違わないように注意しましょう。3.リーマ加工リーマ加工とは、開けた穴に対して規定の寸法通りに綺麗に仕上げる加工のことです。加工する際には、リーマと呼ばれる特殊な工具を用います。リーマ加工は、一般的にはあまり知られていない加工ですが、0.01~0.1mm単位で穴径を調整する場合によく行われます。リーマ加工をする際には、ボール盤などの機械を使用する必要があるので、工場に依頼する場合が多いです。参考:穴あけ加工とは【専門家が解説】タップ加工、リーマー加工との違いを説明!アルミ板の穴あけの見積りを依頼するならMitsuri今回は、アルミ板への穴あけ方法についてご紹介しました。穴を開ける方法としては、大きく分けて、電動ドリルを使用するか、工場に依頼をするパターンがあります。アルミは、基本的に柔らかい素材のため、電動ドリルを使用すれば素人でも簡単に穴をあけられます。ただ、より正確な位置に穴をあけたり、タップ加工やリーマ加工をしたりする場合には、工場に依頼するのがおすすめです。自分で工具を揃える必要もなく、加工後のバリ取りも行ってくれるでしょう。Mitsuriは、日本全国の250社以上のメーカーと提携しているため、アルミ板への穴あけ加工も気軽に依頼ができます。お見積りは複数社から可能です。アルミ板の穴あけ加工でお困りの際は、ぜひMitsuriにお申し付けください。

  • NO IMAGE

    旋盤加工(ターニング加工)のメリット・デメリット!図面記号に関しても解説

    旋盤加工(ターニング加工)には、水平方向の軸を中心に材料を回転させる通常の旋盤加工とは異なる、水平面内で回転するテーブルに材料を乗せて加工する縦旋盤加工があります。縦旋盤加工は、航空機のエンジンや船舶の部品、発電所のタービンなどの巨大な部品の製作に用いられ、エネルギー効率を上げるために近年ますます需要が高まっています。今回の記事では、通常の旋盤加工と縦旋盤加工を併せてご紹介すると共に、その違いについても解説してきます。ターニング加工のメリット・デメリットについても説明しますので、ぜひご覧ください。旋盤加工(ターニング加工)とは旋盤加工とは、旋盤やNC旋盤と呼ばれる工作機械を用いる加工法です。回転する工作物にバイトと呼ばれる刃物状の工具を当て、工具を送ることで切削します。なお、NC旋盤は、工具の移動距離や送り速度などを数値制御して、自動化した旋盤のことです。工作物を回転させながら削るため、主に円筒形状の材料が加工対象となり、完成品の形状も回転対称となります。ただし、旋盤から工作物を一度取り外して再度取り付け、軸を変えて削れば、より複雑な形状に加工可能です。また、多軸旋盤では、工作物を取り外すことなく、複雑な形状を実現できます。横旋盤加工と縦旋盤加工旋盤加工は、工作物の回転軸の向きにより、横旋盤加工と縦旋盤加工に分けることができます。横旋盤加工は、回転軸が水平方向の旋盤(普通旋盤)を用いる加工法で、旋盤加工と言われると普通こちらを指します。一方、垂直方向の回転軸を持った旋盤を用いる方法が縦旋盤加工です。縦旋盤加工では、水平面内で回転するテーブルに工作物を取り付け、テーブルごと工作物を回転させます。これに、上下左右に移動できる工具を当てることで切削します。このような旋盤を縦旋盤や立旋盤などと呼び、これらの加工機を使用した加工法を縦旋盤加工や立旋盤加工、ターニングなどと呼ぶことがあります。旋盤加工機について普通旋盤は、主に以下のような部分から構成されています。普通旋盤を構成している主要要素主軸(チャック):工作物を固定して回転させる部分心押し台:主軸の反対側から工作物を保持したり、穴あけ加工などができる工具を取り付けたりする部分往復台:工具を工作物の軸方向に送る部分送り台:往復台の上に置かれ、様々な方向に動かして工具を送る部分刃物台:往復台の上に置かれ、工具を取り付ける部分ベッド:往復台をスライドさせる部分主軸の回転数や回転方向を変えたり、往復台や送り台を移動して工具を送ったり、往復台に取り付ける工具を交換したりすることで多様な形状を削り出せるようになっています。下図では、緑色の部分が心押し台、赤色の部分が送り台と刃物台、青色の部分が往復台に当たります。続いて、下図右上のタレット旋盤は、タレットと呼ばれる旋回式の刃物台が装着された旋盤です。タレットを旋回させることで工具を切り替えることが可能で、工具交換の時間を短縮することができます。引用元:コトバンク一方、縦旋盤は、主に以下のような部分から構成されます。縦旋盤(上図中で立て旋盤と記載)を構成している主要要素テーブル:工作物を取り付け回転させる部分正面刃物台:工作物を保持するセンタを取り付けたり、穴あけ加工などができる工具を取り付けたりする部分横刃物台:外径加工などができる工具を取り付ける部分クロスレール:正面刃物台を水平方向にスライドさせる部分コラム:クロスレールや横刃物台を垂直方向にスライドさせる部分コラム上でクロスレールをスライドさせたり、クロスレール上で正面刃物台をスライドさせたりすることで、工具の位置決めと送りを行うことができます。また、横刃物台は、コラム上をスライドさせることで垂直方向に移動し、工具を送ることが可能です。上図では、緑色の部分が正面刃物台、上部に配置された青色の部分がクロスレールです。正面刃物台とクロスレールの間の赤色の部分は、サドルと呼ばれる部品です。下部に配置されている赤色と青色の部分は、横刃物台に当たります。また、正面刃物台と横刃物台のそれぞれに矢印が描かれていますが、これは、これらの刃物台が工具の送り機能も備えていることを示しています。Mitsuriでは、多様な旋盤加工機を保有しているメーカーをご紹介できます。幅広いニーズにお応えできますので、ぜひご相談ください。ターニング記号引用元:株式会社キーエンス続いて、旋盤加工で用いられる図面記号について説明します。まず、図面では、面(曲面を含む)について上図の3種類の記号があります。中央の図は加工する必要があることを示しますが、左の記号は加工してもしなくてもよく、右の記号は加工してはならないことを示します。左と右の記号は、素材の面をそのまま残す場合などに用いられる記号です。加工を要する記号の場合、加工方法や加工による筋目の方向、加工面の粗さなどを以下のように記述します。引用元:機械設計エンジニアの基礎知識加工方法には、外丸削りや面削りなどの加工方法の名称をそのまま記述するか、もしくは以下の記号を記述します。旋盤加工の加工方法の記号旋削:L外丸削り:Lテーパ削り:LTP面削り:LFCねじ切り:LTH突切り:LCT心立て:LCN逃げみぞ切り:LRC丸み付け:LRNスカイビング仕上げ:LSK皮むき:LSC穴あけ:Dリーマ仕上げ:DRタップ立て:DT中ぐり:B工作機械の種類の種類も示したいときは、加工方法の記号の後にハイフンを用いて以下の工作機械の種類を表す記号を続けます。旋盤加工機の種類を表す記号旋盤:L普通旋盤:LE または L卓上旋盤:LBNタレット旋盤:LT倣い旋盤:LCO自動旋盤:LA縦旋盤:LV例えば、縦旋盤で面削りを行う場合は、「LFC-LV」と記述します。参考記事そのほか、筋目方向や加工面の粗さなどについては、旋盤加工に限ったものではなく、以下のサイトに詳細がありますので、ぜひご参照ください。⇒除去加工について専門家が解説!【製品事例についても掲載】旋盤加工(ターニング加工)の種類旋盤加工には、図面記号をご紹介したときに挙げたような様々な加工方法あります。これらの加工法は、工具を交換することで実現できます。例えば、外丸削りには片刃バイトや真剣バイトなどが用いられますし、ねじ切りにはおねじ切りバイトやめねじ切りバイト、穴あけにはドリルなどが使用されます。参考記事旋盤加工の種類については、以下のサイトで詳しく解説していますのでご覧ください。⇒旋盤加工について専門家が解説!加工の種類・加工機の種類がこの1記事でわかります!ターニング加工のメリット旋盤には、普通旋盤や縦旋盤など、数種類の加工機がありますが、これらを用いた加工方法にはどのような違いがあるのでしょうか。普通旋盤などについて詳しく知りたい方は先ほどの参考記事をご参照ください。ここではまず、比較的まだ知られていない縦旋盤加工のメリットを説明していきます。1.大型の製品の加工に有利縦旋盤加工は、工作物の自重だけで回転テーブルに密着するので、大型の製品を安定して加工することができます。テーブルの大きさに収まる直径の工作物まで加工可能で、直径20mもの材料を加工できるものがあります。また、普通旋盤のように、チャックで固定するわけではなく、テーブルに置いて安定させてから固定するため、大物の材料でも安心して着脱することができます。大型部品を必要とする航空エンジンや発電用タービンなどの加工に引き合いがあります。2.異形状の製品の加工に有利異形状の製品の加工にも有利です。バランスの取りづらい形状でも、テーブルと製品の間にシムスペーサーなどを挟めば安定させることができます。3.加工の精度が良い重力方向を基準に工作物を固定できるため、重力や遠心力による振れが少なくなり、普通旋盤と比べて加工の精度が良くなります。4.省スペース加工機の平面的な大きさは、テーブルの大きさとほぼ同等の加工可能な最大のサイズとなるため、加工対象となる製品の大きさを考慮すると省スペースであると言えるでしょう。ターニング加工のデメリット一方で、縦旋盤加工のデメリットは、以下の3点が挙げられます。1.長物の加工は苦手長物の加工は、苦手としています。縦旋盤加工では、軸方向に長い加工物ほど、テーブルに設置した際に不安定となります。また、軸方向の工具の送りは、重力に反して行うためにエネルギーを必要とし、垂直方向の工具の移動範囲もそれほど大きくありません。2.切り屑がはけにくい加工時、普通旋盤であれば、切り屑は自然とはけてくれますが、縦旋盤ではそうはいきません。特に穴あけや中ぐりなどをするときは、穴に切り屑が溜まっていってしまうため、定期的な切り屑の排出が必要となります。3.稼働率が悪い機械が大きく、工作物も大きいものを対象とするため、工具の交換時間や工作物の着脱に時間がかかってしまいます。そのため、機械の稼働率は、どうしても普通旋盤より低くなります。しかし、最近の縦旋盤では、工具交換に関しては、自動的に交換できたり、複数の工具を取り付け可能であったりするものが多くあります。ターニング加工の見積りを依頼するならMitsuri縦旋盤加工は、通常の旋盤加工に比べれば、それほど知られていない加工法です。ですが、その需要は安定的に存在しており、縦旋盤加工機も進化を続けています。コンピュータによる数値制御はもちろん、マシニングセンタの機能も備えた加工機も販売されており、大型かつ高精度な部品製造を実現しているメーカーもあります。Mitsuriでしたら、最新の縦旋盤を保有し、高度な旋盤加工技術を要したメーカーをご紹介できます。Mitsuriは、日本全国250社以上の協力企業と提携しており、複数社からの相見積りをご提供できます。ターニング加工をご依頼したい方は、ぜひMitsuriにお申し付けください!

  • NO IMAGE

    鉄板加工について解説!おすすめの業者・工場についてもご紹介!

    鉄板加工の技術は、私たちの身近なところで広く利用されています。特に、自動車、造船、土木・建築、容器・缶、家電機器、産業機械などの分野で用いられており、私たちの生活の中で欠かせない技術の一つとなっています。今回は、そんな鉄板加工をテーマに、まずは鉄板の種類について解説し、各種鉄板の一般的な価格相場についてもご紹介していきます。さらに、代表的な鉄板の加工方法についてもご説明し、最後には鉄板加工の一般的な見積りの出し方についても解説しています。鉄板の加工についてさらに知識を深めたい方や、これから鉄板の加工をメーカーに依頼する予定のある方は、ぜひご一読ください。鉄板の種類まずは、鉄板の種類について解説していきます。ここでは、代表的な5種類の鉄板についてご紹介いたします。鉄板の種類① SPHSPHとは熱間圧延鋼板を指し、S(Steel)P(Plate)H(Hot)の頭文字を取った記号となります。熱間圧延鋼板とは、インゴット(溶けた鋼を鋳型で固めた鋼塊)を高温で圧延することによって得られる鋼板です。酸化によって黒皮(スケール)と呼ばれる酸化皮膜で覆われており、表面が黒っぽく見えます。一般に曲げ、絞り、深絞りなどの加工に使用される鋼板です。●SPHCとSPHの違いSPHCとは、上記SPH材の表面に酸洗処理を施すことで、酸化皮膜を除去した鋼板を指します。そのため、酸洗鋼板と呼ばれることもあります。SPHCは、特にプレス加工用の鋼板として用いられています。なお、表面に黒皮がないため錆びやすく、加工後はメッキや塗装が必要となります。鉄板の種類② SECCSECCとは電気亜鉛メッキ鋼板を指し、S(Steel)E( Electrogalvanized)C(Cold)C(Commercial)の頭文字を取った記号となります。冷間圧延鋼板(後述するSPCCを指す)表面に、電気を介して亜鉛メッキを施すことで得られる鋼板で、 表面処理鋼板の中では最も市場に流通している鋼板となっています。 特に加工性に優れており、深絞り加工などに用いられ、加工後もメッキが剥離しにくいという特徴を有しています。鉄板の種類③ SPCCSPCCとは冷間圧延鋼板を指し、S(Steel)P(Plate)C(Cold)C( Commercial )の頭文字を取った記号となります。熱間圧延された鋼板を、さらに常温で圧延することで得られる鋼板です。SPCCは、加工性・成形性に優れており、曲げ加工やプレス加工、簡単な絞り加工を施すのに適した鋼板となっています。ただし、錆びやすい素材なので、加工後はメッキや塗装が必要です。参考記事こちらの記事では、SPCCについてその規格や板厚など、さらに詳しく解説しています。SPCCについてもっと詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください。⇒【SPCC】とは!?SPCCの規格や板厚について専門家が徹底解説!鉄板の種類④ SGCCSGCCは溶融亜鉛メッキ鋼板を指し、S(Steel)G(Galvanized)C(Cold)C(Commercial)の頭文字を取った記号となります。高温で溶融させた亜鉛の中に母材であるSPCC鋼板を入れて、表面に亜鉛をメッキさせることで得られる鋼板です。SGCCは、耐食性・防錆性に優れるという特徴を有します。鉄板の種類⑤ SPTESPTEは電気メッキ鋼板を指し、S(Steel)P(Plated)T(Tin)E(Electrolytic)の頭文字を取った記号となります。冷間圧延鋼板にすずをメッキして得られる鋼板です。すずは、融点が低いという特徴を持つことから、SPTEではハンダ付けを容易に行うことができます。Mitsuriでは、こちらでご紹介した鉄板の加工を依頼できる多数のメーカーと提携しています。お気軽にお問い合わせください。鉄板の価格帯次に、鉄板の価格相場についてご紹介していきます。鉄板(切り板)の価格帯で重要となる要素切り板の場合、鉄板の価格を決める要素の一つとして、その切り板のサイズ(長さ・幅・板厚)が挙げられます。これは、切り板の重量と関係してくる要素で、一般に重ければ重いほど(サイズが大きければ大きいほど)より高価になります。また、より市場に流通しているサイズの切り板では、価格が下がることもあります。さらに、鉄板のコーナーに丸みをつけたり、穴あけを施すなど、追加工の有無によっても値段は変わってきます。冒頭でご説明した通り、鉄板にはいくつかの種類があり、その種類ごとに価格の相場は異なってきます。以下、SPHC、SPCC、SECC、SGCCの価格相場について見ていきましょう。(2020年6月板曲げ.com調べ)1.SPHCの価格相場SPHCの切り板の価格相場は以下のようになっています。一般的に販売されている板厚は、2.3mm、3.2mm、4.5mmとなります。長さ幅板厚価格500mm500mm2.3mm約1,900円~250mm500mm2.3mm約1,000円~1000mm1000mm2.3mm約7,500円~500mm500mm4.5mm約3,500円~2.SECCの価格相場SECCの切り板の価格相場は以下のようになっています。一般的に販売されている板厚は、1.2mm、1.6mmとなります。長さ幅板厚価格500mm500mm1.2mm約1,500円~250mm500mm1.2mm約1,000円~1000mm1000mm1.2mm約6,000円~500mm500mm1.6mm約1,600円~3.SPCCの価格相場SPCCの切り板の価格相場は以下のようになっています。一般的に販売されている板厚は、1.2mm、1.6mmとなります。長さ幅板厚価格500mm500mm1.2mm約1,300円~250mm500mm1.2mm約1,000円~1000mm1000mm1.2mm約5,000円~500mm500mm1.6mm約1,400円~4.SGCCの価格相場SGCCの切り板の価格相場は以下のようになっています。一般的に販売されている板厚は、1.2mm、1.6mmとなります。長さ幅板厚価格500mm500mm1.2mm約1,500円~250mm500mm1.2mm約1,000円~1000mm1000mm1.2mm約6,000円~500mm500mm1.6mm約1,600円~なお、こちらでご紹介した相場は切り板の場合での価格で、工場によっても価格に差異がありますのでご注意ください。鉄板加工の加工法の種類次に、鉄板の代表的な加工方法についてご紹介していきます。今回は、曲げ加工、レーザー加工、切削加工の3つの加工方法についてご説明します。曲げ加工曲げ加工とは、文字通り、鉄板の必要な箇所を折り曲げる加工を指します。一般に鉄板の曲げ加工には、プレス機を用いるベンダー曲げ、複数のローラーを使用してロール状に鉄板を曲げるロール曲げ、プロパンやアセチレンなどのバーナーで加熱し、熱を利用する線状加熱加工などの種類があります。参考記事こちらの記事では、鉄板の曲げ加工について、上記でご紹介したような代表的な曲げ加工の方法をさらに詳しく解説しています。鉄板の曲げ加工についてもっと知りたい方は、ぜひご覧ください。⇒鉄の曲げ加工について製品事例と共に徹底解説!曲がる温度についても紹介!レーザー加工レーザー加工とは、レーザー光を集光して照射し、その熱エネルギーを利用して加工する方法を指します。主に、鉄板の切断や溶接などの加工に使用されています。レーザー加工は加工領域が非常に狭いため、微細な加工に適しています。参考記事こちらの記事では、レーザー加工についてその原理や種類など、さらに詳しく解説しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。⇒【レーザー加工】板金加工におけるレーザー加工について専門家が徹底解説!切削加工切削加工とは、工具を利用して材料を削って加工する方法を指します。主に切削加工には、加工するワークを固定して工具を回転させて加工する転削加工と、ワークを回転させ工具を当てて加工する旋削加工に分類されます。参考記事こちらの記事では、切削加工について、上記でご紹介したような代表的な切削加工の方法をさらに詳しく解説しています。切削加工についてもっと知りたい方は、ぜひご覧ください。⇒【切削加工とは?】特徴・種類・注意点を動画と一緒にご紹介します!鉄板加工の価格はどのように決まる?最後に、鉄板加工の見積り価格がどのようにして決まるのかという点についてご説明していきます。加工する母材の値段当然ですが、加工する材料の値段が見積りには含まれます。上述した通り、鉄板の種類やサイズによって値段が変わってきます。そのため、鉄板を加工する際には設計の段階で、予算や用途に応じて適切な材質を選定することが重要となってきます。加工方法鉄板の加工方法によっても見積りの値段は変化します。精度が高く、より複雑な加工になればなるほど高額になるため、コストをなるべく安く抑えるには、加工の手順や方法も吟味して設計していく必要があるでしょう。また、メーカーに依頼する製品のロット数によっても見積り額は大きく変化します。小ロット生産の場合では、一般に切削加工のような、生産性には劣るものの、初期投資の少ない加工方法が選択されます。一方、大ロットになると、初期投資は多いものの、より生産性に優れたプレス加工のような加工方法が用いられます。このように、加工方法や製品のロット数などによって見積りの価格は変動しますが、一般に加工の定価などを公表している工場は少なく、その時の材料の在庫の状況などによっても見積り額は変化してきます。そのため、工場に加工を依頼する際には、その都度見積りの作成を依頼することをおすすめします。Mitsuriでは、さまざまな鉄板加工を依頼できる多数のメーカーと提携しています。お気軽にお問い合わせください。チャージ料チャージ料とは、時間当たりの金属加工費のことを指します。切削加工などのシンプルな加工の場合では、1時間当たり4000~5000円に設定されています。参考記事こちらの記事では、一般的な板金加工の見積りの出し方についてさらに詳しく解説しています。よりお値打ちに板金加工をする際のポイントなどについてもご紹介していますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。⇒板金加工の見積りの出し方について専門家が解説!おすすめの鉄板加工業者3選!ここまで、鉄板加工の方法や価格について解説していきました。鉄板の種類などによって、見積り時の価格は変わりますが、さらに加工業者によっても金額は変化します。また、初めて鉄板加工の依頼をする場合は、どの業者に発注すればいいのかわからないと思います。ここでは、Mitsuriがおすすめする鉄板加工業者を3つご紹介します。どの工場へ依頼すればいいかわからない方は、ぜひチェックしてみてください。株式会社NTメタル引用元:株式会社NTメタル①会社概要本社:鹿児島県鹿児島市七ツ島1丁目4-9TEL:099-230-0594 /FAX:099-230-0694創業年:平成26年4月加工内容:タレットパンチ加工、レーザー加工、切り曲げ加工などURL:https://ntmetal.amebaownd.com/②会社紹介即納・短納期を得意としており、鉄板加工だけでなく、スチールやアルミなどの加工もできる、九州各方面から依頼するのにおすすめなのが株式会社NTメタルです。プレスブレーキや最新のレーザー加工機を取り揃えており、少量多品種の依頼にも対応できます。九州で鉄板加工業者を探しているなら、ぜひ確認してください。③メリット・デメリットメリットとして、「AMADA LC3015F1」という大型のレーザー加工機を保有しているところです。全周抜き加工が最大1524×3048mmまで加工できるため、大型の鉄板加工も可能。また、鉄なら厚さ16mm、ステンレスやアルミなら10~12mmまでカットできます。デメリットとして、曲げや切断は得意としていますが、溶接加工や塗装は難しい可能性があります。組み立てまで含んだ加工依頼には、対応していない場合があるので、しっかりと確認しておきましょう。④製品紹介(鉄板加工、ベンダー加工)(鉄板加工、ベンダー加工)(鉄板加工、ベンダー加工)有限会社ニーズ工業引用元:有限会社ニーズ工業①会社概要本社:愛知県名古屋市中川区丸米町2-1-2TEL:052-351-1153 /FAX:052-351-0074創業年:昭和58年1月加工内容:鉄板加工、板金加工、溶接加工、機械加工などURL:http://neez1.com/②会社紹介鉄はもちろん、ステンレスやアルミ、銅などのすべての金属を取り扱っているのが有限会社ニーズ工業です。加工内容も幅広く、切断から溶接、研磨なども社内で一貫して行えます。社員数は7名と小さい企業にはなりますが、30年以上の加工実績があるため、高い技術力を持っているのも特徴です。③メリット・デメリットメリットとしては、製造可能な製品のラインナップが多いところです。工業製品だけでなくインテリア用品や建築関係の部品も加工可能。豊富な加工実績があるため、オリジナル製品の制作を得意としています。小規模事業所のため、加工状況によっては短納期には対応できない場合があるでしょう。現在の加工状況などを、発注時に確認しておくのがおすすめです。④製品紹介(業務用コンロ上部フード)(テールゲートテーブル)(貯水タンク・タンク架台)合資会社名上鈑金工業所引用元:合資会社名上鈑金工業所①会社概要本社:愛知県名古屋市中村区香取町1-94TEL: 052-442-0363/FAX:052-442-0366創業年:昭和27年7月加工内容:鉄板加工、プレス加工、レーザー加工などURL:http://www.meijyo.co.jp/②会社紹介金属加工の歴史ある会社として、配電盤や機械部品などのさまざまな製品の加工ができるのが合資会社名上鈑金工業所です。NCブレーキプレスやNCタッピングマシンなど、豊富な設備を揃えているので、オリジナル製品の依頼にも柔軟に対応できます。③メリット・デメリット創業から68年の長い歴史で培われた熟練の技術により、高い精度で高品質の製品を、短納期で作製できるのがメリットです。企画から設計、最終的な仕上げ加工まで社内で一括生産をするため、比較的低コストで依頼可能なのも魅力的なポイントです。基本的に少量多品種の生産が得意なため、大量生産の依頼はできない可能性があります。大量生産を依頼する場合には、事前にどれぐらいの規模なら生産可能か工場に確認してください。④製品紹介(カバー)(溶接、レーザー加工)(溶接、レーザー加工) 鉄板加工の見積りを依頼するならMitsuri今回は、鉄板加工をテーマに、鉄板の種類や一般的な価格相場のほか、代表的な鉄板の加工方法、さらに一般的な見積りの出し方などについてご説明しましたが、いかがでしたでしょうか。一口に鉄板加工と言っても、鉄板や加工方法には多くの種類が存在し、そのそれぞれが異なる特徴を持ち、さらに見積りの価格にも影響してきます。そのため、鉄板の加工を行う場合には、材質や加工方法の選定が非常に重要となってきます。鉄板加工を依頼できるメーカーをお探しの際には、ぜひMitsuriにご相談ください。日本全国で250社以上の企業と提携しているため、きっとご希望に沿うメーカーが見つかるでしょう。Mitsuriでのお見積りは複数社から可能です!鉄板加工でお困りの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

  • NO IMAGE

    5軸加工機についてご紹介!3軸加工機との違いについても解説

    部品加工や金型加工における形状の複雑化が進展し、多品種少量生産が求められている現在、多様かつ複雑な形状を高精度に加工できる5軸加工機のニーズが高まっています。その一方で、それほど複雑な製品を製造するわけではないから、3軸制御のマシニングセンタで十分と考えている方もいるかも知れません。そこで、今回の記事では、5軸加工機の詳細や種類、3軸加工機との違いについて解説します。5軸加工機特有の加工方法や導入することのメリット、5軸加工機を使用する際の問題点や注意点についても説明していきますので、ぜひ参考にしてください。5軸加工機とは引用元:モノマド5軸加工機とは、3次元空間中で工具の位置決めをするX軸・Y軸・Z軸に加え、工具や加工物のXY面内での向きやZ軸方向に対する傾斜を変えることができる回転軸(C軸)と傾斜軸(B軸)を備えた切削加工機のことです(上図参照)。そのほとんどは、フライス盤やボール盤、中ぐり盤などを兼ねた3軸制御マシニングセンタをベースに5軸としたもので、高速回転させた工具を加工物に当てることで加工します。マシニングセンタとは、工具を自動的に取り替え、多種類の加工を連続的に実行できる工作機械です。旋削機能を付加した5軸加工機もあります。通常の5軸加工機におけるC軸は、加工物を緩やかに回転させたり、工具の向きをXY面内で変えたりすることで、加工面の変更や5軸の同時制御による複雑な形状加工を可能としています。これに加え、旋削機能付きの5軸加工機では、加工物の高速回転を可能とすることで、旋盤のように回転対称の形状加工も高速に行うことができます。3軸加工機との違い3軸加工機との違いは、回転軸と傾斜軸を備えていることです。3軸加工機は、工具の位置を自由に決定可能ですが、工具の向きが一定であるため、加工面を変更することはできません。そのため、複数の面を加工する場合には、加工面を変更するために加工物を取り外し、固定し直す必要があります。このような作業は、時間がかかる上、固定位置に誤差を生じさせ、精度や形状に不均一性を発生させる原因となります。一方、5軸加工機では、工具の向きを自由に変えたり、加工物を横に傾けて回転させたりすることが可能です。そのため、加工物を固定している面を除いた全ての面を連続的に加工することができます。参考記事切削加工全般に関しては、以下の記事に詳細がありますので、気になった方はぜひご覧ください。⇒【切削加工とは?】特徴・種類・注意点を動画と一緒にご紹介します!5軸加工機の種類5軸加工機は、回転軸と傾斜軸を、工具を固定するヘッドと加工物を固定するテーブルのどちらに追加するかによって3つの型に分類されます。1.回転傾斜テーブル型回転傾斜テーブル型は、テーブルに回転軸と傾斜軸を追加した5軸加工機です。テーブルを傾斜回転させることで、一定方向を向いた工具に固定面以外の全ての面を向けることができます。これは、テーブルの制御とヘッドの制御を独立して実行できることを意味します。そのため、3軸制御マシニングセンタの使用経験しかなくても、加工面変更の手間を不要とした上で、3軸制御のものと同様な形で複数面を加工することができます。このように、回転傾斜テーブル型は、3軸加工機の制御技術をそのまま活かすことができるので、初めて5軸加工機を導入する場合に最適です。しかし、加工物を設置するテーブルを傾斜させるため、大物の加工には向いていません。加工機のサイズバリエーションも小~中型の部品加工に適したものが豊富です。2.傾斜ヘッド回転テーブル型傾斜ヘッド回転テーブル型は、テーブルに回転軸、ヘッドに傾斜軸を追加した5軸加工機です。ヘッドを傾斜させることで、斜め穴や横穴などの加工も可能です。さらに、テーブルを回転させれば、加工物の全側面を連続的に加工できます。テーブルの回転中心を基準にすれば、直感的に理解しやすい制御プログラムを組むことが可能です。そのため、円筒をベースとした形状の加工に向いています。旋削機能が付いているのもこのタイプの5軸加工機が多くなっています。また、テーブルが傾斜しないため、大物を安定して加工することができます。加工機のサイズとしては、中~大型のものが大部分です。加工機の多くが、高い剛性が必要な難削材や重切削にも対応しています。3.回転傾斜ヘッド型回転傾斜ヘッド型は、ヘッドに回転軸と傾斜軸を追加した5軸加工機です。加工物は完全に固定しますが、ヘッドは水平面内の360度全ての方向に向けることが可能で、垂直方向から90度程度まで傾けることができます。加工物を動かすことがないため、大物や重量物の加工物に適しています。加工機のサイズも大型のものが多数を占めています。5軸加工方法の種類5軸加工機は、追加した2軸の使い方により、割り出し5軸加工と同時5軸加工に分けることができます。割り出し5軸加工割り出し5軸加工は、加工面の決定と変更に回転軸と傾斜軸を使用する方法です。加工の際には、残りの直交3軸のみを制御して切削します。加工物を着脱する段取り換えが不要となるので、取付治具の削減や工数削減につながります。また、取り付け誤差の要因が低減するため、寸法精度の向上が見込めます。3軸制御マシニングセンタで加工していた製品を短時間・高精度で加工することができるでしょう。特に、エンジン部材などの加工面が多い場合の加工に効果的です。同時5軸加工同時5軸加工は、全5軸を同時に動かして切削する加工法です。複数面にまたがる曲面やアンダーカット(正面からは見えない陰となる部分)などの難加工形状の加工が可能となります。また、複数面を連続的に加工することで、継ぎ目の少ない仕上げ面を実現することが可能です。インペラー(羽根車)やブレードなどの航空機部品、曲面を有した精密金型や人工関節などの加工に適しています。なお、下の写真は、同時5軸加工によって製造したインペラーです。引用元:技研精機株式会社Mitsuriでしたら、5軸加工機を保有する、同時5軸加工の高度な技術を有したメーカーをご紹介できます。難加工形状の切削加工を依頼したい場合は、ぜひMitsuriにご相談ください。5軸加工のメリット5軸加工のメリットとしては、以下が挙げられます。1.品質が安定する上述したように、5軸加工機では、加工物を脱着することなく複数の加工面を加工できます。そのため、同一製品を生産する場合には、取り付け誤差から生じる不均一性を低減でき、安定した品質が見込めます。2.加工時間が短縮できる5軸加工機では、複数面を自動的かつ連続的に加工することが可能です。加工物の脱着は、通常人手を必要とするため、時間がかかります。従って、5軸加工機を用いることで、加工時間の短縮に繋げることができます。3.難加工形状の加工が可能5軸加工機を使用すれば、複数面にまたがった曲面なども加工可能です。また、工具や加工物を傾ければ、3軸加工機では届かないアンダーカットなどの加工も可能となります。4.加工精度が向上する工具を回転させる転削加工では、回転中心である工具先端が回転していない(周速ゼロ点となる)ため、先端を当てている部分が押し切られてむしれが発生します。しかし、5軸加工機では、工具や加工物を傾ければ、下図のように工具先端を当てることなく加工可能ですので、周速ゼロ点によるむしれを回避することができます。引用元:町工場で働く薬剤師ブログまた、5軸加工機では、工具を傾けたり加工物を回転させたりすることで、奥まった部位にも工具を差し込むことができます。そのため、下図のように、工具の突き出し量を短くすることが可能となります。それにより、工具のたわみやビビリを防止し、加工誤差を低減することができます。引用元:DMG森精機株式会社5.工具寿命が向上する5軸加工では、工具を傾けて加工することができるため、工具の切削点を変化させながら加工することが可能です。それにより、工具の摩耗を抑制して、工具寿命を向上させることができます。5軸加工機の注意点・問題点5軸加工には、以下のような注意点や問題点があります。1.加工機の型によっては重量物の加工に向かない5軸加工機の中でも、回転傾斜テーブル型は、重量物の加工に向いていません。テーブルが傾斜するタイプの5軸加工機は、重量物を乗せると傾斜軸回りに大きなトルクがかかり、傾斜角を維持できなくなることがあります。そのため、回転傾斜テーブル型の5軸加工機は、加工物の重量に注意が必要です。2.機械の制御が難しい多軸加工機は、一般的に軸が増えるほど制御が難しくなり、制御するためのプログラムも複雑になります。機械や工具、加工物などの間の干渉に注意しなくてはならず、機械の可動範囲を超えてしまうオーバートラベルなどにも気をつける必要があります。これらを事前に確認するには、CAM等のソフトウェアを活用してシミュレーションなどを行う必要があります。3.機械剛性が低い傾向がある工作機械で加工を行う際には、工具や機械に反作用が働きます。また、重量物を乗せれば、機械に負荷がかかります。これらに対抗する性質が剛性であり、剛性が低い工作機械では、機械が劣化したり歪んだりしてしまいます。機械剛性は、機械が大きく重いほど高くなりますが、同時に機械の複雑性が増すほど低くなる傾向があります。そのため、5軸加工機は、より単純な工作機械に比べて剛性が低いことがあります。5軸加工のご依頼をするならMitsuri5軸加工機には、いくつかの注意点や問題点もありますが、操作性や性能は日々向上しており、今やたくさんのメーカーが5軸加工機を導入しています。また、切削加工をご依頼する予定の方には、高精度・高品質・短納期が期待できるので、ぜひ一度、5軸加工に対応しているメーカーへご相談してみていはいかがでしょうか。Mitsuriでは、5軸加工の高度な技術を有する全国各地のメーカー様とお付き合いがあります。現在、協力企業は日本全国に250社以上ございますので、お客様にとって最適な加工方法や素材選択のお役に立つことが可能です。お見積りは複数社から可能です!5軸加工のお見積りでお困りの際は、ぜひお気軽にMitsuriにお申し付け下さい!

  • NO IMAGE

    アルミ板加工について加工の種類ごとにご紹介!

    アルミ板は、軽量かつ加工性や耐食性に優れていることから、電化製品・自動車部品・建築材などの幅広い分野で活躍しています。扱いやすい素材のため、DIYで利用している家庭も多く見受けられます。ただし、一口にアルミと言っても、純アルミニウムやアルミニウム合金など、種類が豊富にあるのをご存知でしょうか。また、アルミ板の加工の種類についても、どのようなものがあるのか知らない方も多いかと思われます。「アルミ板の種類を知りたい」「アルミ板の加工方法は何があるの?」本記事では、このような疑問をお持ちの方に向け、アルミ板の種類や加工方法(曲げ・プレス・切削)について、詳しくご紹介します。アルミ板についてお悩みの方は、ぜひご一読ください。アルミの特性とアルミ板の種類アルミは、鉄や銅よりも軽量で、熱伝導性・導電性・展延性が高いのが特徴です。また、表面に酸化被膜を形成するため、耐食性も良好です。しかし、柔らかい素材なので、強度を持たせるために他の金属を添加している場合もあります。アルミニウムは、純度が99.0%以上のものを「純アルミニウム」、他の金属を添加したものを「アルミニウム合金」と呼びます。これらは、「番手」と呼ばれる、アルファベットのAとその後ろにつく4桁の数字でグループ分けされ、数字によって特性が異なります。ここでは、代表的なアルミ板の種類を紹介していきます。・1000番台(例:A1050)・2000番台(例:A2017、A2024)・5000番台(例:A5052)・6000番台(例:A6061)1000番台は、アルミの純度が99.0%以上のものを指します。純度が高いため、アルミニウム本来の加工性の良さや、強度の低さが顕著に表れています。A1050はアルミニウム純度が99.5%で、強度が低い分、加工性に優れています。2000番台は、アルミに銅とマグネシウムを加えた合金です。A2017は「ジュラルミン」、A2024は「超ジュラルミン」とも呼ばれ、鉄鋼材料に匹敵する強度を有しています。ただし銅を含んでいるため、耐食性にやや難があります。5000番台は、アルミにマグネシウムを加えた合金。強度を向上しながらも、耐食性や加工性に優れた素材です。A5052は、アルミ合金のなかだと中間ほどの強度があり、幅広い分野で使用されています。6000番台は、アルミにマグネシウムとシリコンを加えた合金。強度と耐食性に優れているため、ボルトやナットなどの接合部品や、船舶や車両などの材料に使われています。参考記事アルミ板の特徴については、以下の記事でも解説しています。⇒アルミ板の種類と板厚が丸わかり! 買うべき板が見つかりますアルミ板加工【曲げ加工】曲げ加工とは曲げ加工は、被加工材を任意の角度に曲げたり、Rを付けたりする加工のこと。曲げ加工は主に、ロール曲げ・板折り曲げ・ベンダー曲げがあります。ロール曲げは、複数のローラーの間に板材を通して加工。板折り曲げは、被加工材をベースプレートと上板で固定してから、折り曲げる加工方法です。ベンダー曲げは、プレス加工の一種で、金型を使って被加工材をプレスすることで成形します。参考記事アルミ板の曲げ加工については、以下の記事で詳しく解説しています。⇒アルミ板の曲げ加工について専門家が徹底解説!3つの曲げを紹介!曲げ加工のメリット・デメリット曲げ加工は、ロール曲げや板折り曲げだと、金型が不要で成形できます。そのため、イニシャルコストもかからず、素早い対応が可能です。円筒状にも成形できるので、任意の直径に製作することも可能。切削とは違い、材料を削らないため、ムダが出ないこともメリットと言えます。しかし、曲げ加工をする上で「スプリングバック」と呼ばれる現象に注意しなければなりません。「スプリングバック」とは、被加工材が曲げ加工される前の形状に戻ろうとする力が働き、目的の形状とずれてしまうことを言います。この現象を防ぐために、設計者や作業者は対策を講じなければなりません。対策の仕方によって精度に違いが出るので、高精度の製品を依頼する方は、加工メーカーとよく相談しておきましょう。曲げ加工の製作事例アルミ板曲げ加工品(材質:A5052 板厚:5mm サイズ:110×35×70mm)引用元:株式会社上野製作所アルミ板曲げ加工品(板厚:1.5mm)引用元:株式会社NIMURAアルミ板材曲げ加工品(板厚:0.8mm)引用元:株式会社NIMURA参考記事曲げ加工の製作事例は、以下の記事でも詳しく紹介しています。⇒アルミ板の曲げ加工について専門家が徹底解説!3つの曲げを紹介!アルミ板加工【プレス加工】プレス加工とはプレス加工とは、専用のプレス機と金型を用いて、被加工材を変形、またはせん断する加工のこと。金型は上型と下型を用意する必要があり、そこに被加工材を挟み込むことで、任意の形に成形します。プレス加工は、曲げ加工・せん断加工・絞り加工の大きく3種に分けられます。曲げ加工は、被加工材をプレスして押し曲げること。せん断加工は、穴あけパンチ器のように、プレスして切り抜いたり切ったりすることを言います。絞り加工は、被加工材をプレスして、上型と下型に沿った形状に変形させる加工。例を挙げると、板材からボウルのような形状に成形するようなものです。プレス加工のメリット・デメリットプレス加工は、金型を用意することで、簡単に同一の製品を生産できます。作業員の手もあまりかからなくなることから、スキルの違いによる品質の差が生まれにくいのもメリットです。しかし、金型や製造ラインを用意するのにお金と時間がかかる点には注意が必要。また、仕様変更などで、製品の形状に変化を加えなければならない場合も、即座に対応するのは困難です。このことから、プレス加工は小ロットや試作品の製作よりも、単純な形状の部品などを大量生産するのに適しています。参考記事プレス加工の基礎知識や種類については、以下の記事にて詳しく解説しています。⇒プレス加工の基礎知識や種類について専門家が徹底解説!プレス加工の製作事例自動車部品(材質:A5083 板厚:1.2mm 絞り加工)引用元:株式会社エヌエープロテック自動車部品(板厚:0.6mm 精度:±0.1mm程度 絞り加工)引用元:株式会社エヌエープロテックアルミ絞り品(材質:A5052 板厚:0.5mm サイズ:214×122×25mm 絞り加工)引用元:株式会社西野精器製作所アルミ板加工【切削加工】切削加工とは切削加工とは、被加工材を切る、または削ることで成形する加工のこと。切削加工には大きく分けて、旋削加工・転削加工があります。旋削加工は、被加工材を回転させ、そこに刃物を当てることで削る加工方法。転削加工は、被加工材ではなく、刃物を回転させて削ります。参考記事切削加工の特徴や種類などの詳細は、以下の記事で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。⇒【切削加工とは?】特徴・種類・注意点を動画と一緒にご紹介します!切削加工のメリット・デメリット切削加工は、プレス加工と違い刃物を使って成形します。金型を用意する必要がないので、イニシャルコストを削減できるほか、小ロットであれば素早い対応も可能。また、構造が複雑かつ、高い精度の物を製作できるのもメリットです。ただし、材料を無垢の状態から削り出して成形するため、切粉が多く出たり、作業量も多くなることから、大量生産には比較的向いていません。また、アルミを切削加工すると、発生した熱によりアルミが溶けて、刃物に付着することもあります。アルミが刃物に付着すると、高い精度での加工ができません。これを防ぐためには、切粉を頻繁に取り除いたり、切削油を用いたりするなどの対策が必要です。切削加工の事例アルミ切削加工品(材質:A5052 サイズ:2×55×55mm)引用元:株式会社長濱製作所アルミ切削加工品(サイズ:450x150x10mm)引用元:株式会社タカヤマアルミ研磨プレート(材質:A5052 サイズ:30×200×300mm)引用元:プレート加工.com参考記事アルミ切削加工の特徴や製作事例については、以下の記事にて詳しく紹介しています。⇒アルミ切削加工ならMitsuri!1個からでもお受けいたします!アルミ板加工の見積り依頼をするならMitsuri今回はアルミ板加工について紹介しましたがいかがでしたでしょうか。アルミは軽量で、熱伝導性・導電性・展延性・耐食性に優れています。ただし、柔らかい材質のため、さまざまな金属を添加して、強度を持たせた合金として使用することが多い材料です。アルミ板の加工は、主に曲げ加工・プレス加工・切削加工があります。アルミは加工しやすい素材ですが、熱で材料が溶けたり、加工中にキズが付きやすいといった点には注意しなければなりません。このことから、高い精度が求められる製品を作る場合は、加工メーカー選びも重要です。アルミ板加工メーカーをお探しの際は、ぜひMitsuriまでご相談ください。日本全国で250社以上の協力企業と提携しているので、お客様の希望に沿うアルミ板加工メーカーが見つかります。お見積りは複数社から可能ですので、気軽にお問い合わせください。

  • NO IMAGE

    転造ネジ・切削ネジとは?デメリット・メリットや加工法の違いを解説!

    ネジには、加工方法が異なる「転造ネジ」と「切削ネジ」があります。これらは強度面での違いのみならず、生産性も異なります。また、それぞれの加工方法には、得意・不得意なネジ形状があります。そのため、ネジの製作をご依頼される場合には、希望の強度や生産数、ネジの形状によって、どちらの加工方法でネジを製作するかを検討する必要があります。今回の記事では、転造ネジと切削ネジ、それぞれの加工法の詳細について解説します。希望や状況に合わせた選定方法もご紹介していますので、参考にしてください。転造ネジと切削ネジの違い|強度と生産性転造ネジ切削ネジ強度転造ネジの方が強度が強い(最大1.5倍)金型が必要か必要不要生産性転造ネジの方が生産性が高い(ただし、金型の初期コストがかかる)得意・不得意大量生産少量生産・多様な形状に対応できる転造ネジと切削ネジの大きな違いは強度です。転造ネジの方が強度が高く、その強度の違いは最大で1.5倍にもなります。また、生産性も異なります。転造ネジの方が生産性が高いものの、製作に金型が必要となるため、その分の初期コストがかかります。一方、切削ネジの製作には、金型が不要です。少量生産で多様な形状のネジを製作する場合にコストメリットがあります。転造加工によるネジ製作!転造加工とは?図1:転造盤とダイス転造加工とは、素材を転がしながら圧縮して成形する塑性加工の一つあり、鍛造加工の一種です。「ダイス」という工具を備えた工作機械である「転造盤」を使用します(図1)。主に円筒状の素材が加工対象です。素材をダイスで挟み込んで圧力をかけ、同時にダイスを動かして素材を転がし、円筒表面を加工します。ネジ、歯車、スプライン・セレーションシャフト(動力伝達用の軸状部品)など、回転対称の部品を製造するときに用いられる加工方法です。転造加工には、ダイスの形状や動かし方の異なる数種類の加工方式があります。転造加工の種類(平ダイス転造方式・丸ダイス転造方式・プラネタリ転造方式)平ダイス転造方式丸ダイス転造方式プラネタリ転造方式 2枚の板状ダイス(平ダイス)で素材を挟み、片方もしくは両方のダイスを平行に動かして加工する転造方式。 2つ又は3つの円筒状のダイス(丸ダイス)で素材を挟み、全てのダイスを一方向に回転させて加工する転造方式。 アーチ状のダイス(セグメントダイス)と丸ダイスで素材を挟み、丸ダイスのみを回転させて加工する転造方式。平ダイス転造盤カウンターフロー転造盤丸ダイス転造盤ロータリー転造盤プラネタリ転造方式は多様な形状に対応可プラネタリ転造方式は、雄ネジ加工に適した加工方法です。使用するダイスによって、多様な形状を製作可能です。図2:転造加工で作れるネジの種類E溝加工・尖り先加工・球面加工は、その形状を写し取った板状のダイス(ダイプレート)を使用し、平ダイス転造方式で金型形状を転写するように成形します。また、ローレット加工は転造加工などで素材表面に施された細かい凹凸状の加工のことです。参考:転造加工とは?加工可能な金属やメリット・デメリットを解説!転造ネジ製作の流れ転造加工を採用した場合のネジ製作は(1)頭部圧造→(2)転造加工→(3)熱処理→(4)表面処理の流れで進みます。(1)頭部圧造頭部圧造は、ネジの頭部を鍛造加工によって成形する工程です(図3)。ヘッダーマシンと呼ばれる工作機械で線材や丸材を切断し、材料の一端を以下の順序で加工して頭部を成形します。図3:転造ネジ製作・頭部圧造の流れ ①前方押出し加工(絞り) ネジ部の原形を材料を絞って成形する加工 ②据込み加工(仕上げ) 材料の一端を潰して頭部を成形する加工 ③後方押出し加工(穴あけ) ネジの駆動部を成形する加工、材料を押し込んで駆動部の穴を形作る図4:前方押し出し加工(絞り加工)図5:仕上げ加工(据込み加工)(2)転造加工ネジ製作の転造加工は、転造盤でネジ山を成形する工程です。平ダイス転造方式では、ネジ山の形状を写し取った固定側と移動側の2枚の平ダイスを使用します。加工品を平ダイスで挟み、一定の圧力をかけながら転がすことで、表面にネジ山を成形します。移動側のダイスが1往復する毎にネジ1本が製作できます。図6:ネジ山部とネジ谷部の形成図6のように、平ダイスのネジ山部が押し付けられることでネジ谷部が形成されます。同時に金属が流動して盛り上がることで、ネジ山部が形作られます。(3)熱処理成形が完了したネジを強く・硬く、または軟らかくしたい場合には、熱処理を施します。素材が鋼材であれば、多くの場合「焼入れ」「焼戻し」を行います。焼入れは強度を与えるため、加熱後に急冷する熱処理です。ただし、脆くなることから靭性を回復させるために焼戻しを行います。焼戻しは、焼入れよりも低温で加熱して保持する熱処理です。図7:焼入れと焼き戻しタッピンネジやドリルネジなどは、ネジ山の硬度をより上げるため、浸炭焼入れを行うことがあります。浸炭焼入れは、素材表面を硬化させるため、焼入れ時に炭素を素材表面に浸入させて表面を硬化させる熱処理です。そのほか、追加工がしやすいように軟化させる焼なまし(焼鈍)や強度・延性を向上させる焼ならしを行うことがあります。(4)表面処理ネジ製作では、ほとんどのケースで表面処理を施します。ただし、材質がステンレスの場合には表面処理を行わないことがあります。メッキが最も多く採用されます。耐食性や表面の硬度、装飾性などを向上させるために亜鉛やニッケル、クロムなどのメッキを施します。鋼鉄製のネジでは、メッキの代わりに黒染めやパーカーと呼ばれる化成処理を施すことがあります。黒染めは、表面を酸化させて四三酸化鉄の酸化皮膜を形成させる表面処理です。耐食性の向上が見込める上、光沢のある黒い色が得られます。パーカーは、リン酸塩皮膜を形成させる表面処理です。耐食性と耐摩耗性が向上するとともに、艶なしのマッドな黒色が得られます。転造加工によるネジ製作の特徴とメリット転造加工によるネジ製作の特徴メリット1強度に優れるメリット2平滑な仕上げ面が得られるメリット3工具の寿命が長いメリット4切り屑が出ないので経済的メリット5加工速度が速いメリット6生産性が高い(1)強度に優れるネジを転造加工で製作すると、高い強度が得られます。転造加工の材料となる線材・棒材は、長さ方向にファイバーフローと呼ばれる繊維状に結びついた金属組織を形成しています。図8:転造加工のファイバーフローは切断されない図8は転造加工によって製作したネジ山のファイバーフローを示したものです。転造加工ではファイバーフローが切断されずに残ります。鍛造加工品に共通しますが、ファイバーフローが表面に沿っていると衝撃値や疲労強度が高くなるとともに、表面に生じる引張応力に対して強靭です。また、転造加工では強い圧力をかけてネジを成形する塑性変形です。塑性変形では加工硬化が起こり、硬度も高まります。(2)平滑な仕上げ面が得られる転造加工では、切削加工で生じるようなバリが発生せず、また研削された滑らかなダイスで圧縮するため、平滑な仕上げ面が得られます。従って、材質にもよりますが、ねじ面は光沢を帯びた鏡面仕上げとなります。(3)工具の寿命が長い転造加工で使用される工具(ダイス)は材料と面で接するため、点で接する切削加工と比べて寿命が長くなります。(4)切り屑が出ないので経済的転造加工は材料歩留まり率が悪い切削加工と異なり、材料を圧縮して成形するため、切り屑を排出しません。(5)加工速度が速い転造加工は鍛造加工でもあります。切削加工と比べて、短い時間で加工することができます。(6)生産性が高い転造加工は工具寿命が長いです。工具が長持ちするので工具の交換頻度が少なくなり、工作機械の稼働率が上がります。さらに切り屑も出ないため、材料の歩留まり率が高いです。そして短時間で加工ができます。転造加工は生産性が高く、大量生産に適した加工方法です。切削加工によるネジ製作!切削加工とは?図9:切削加工の種類切削加工とは、素材の一部を削り取って成形する加工方法です。回転させた材料に工具を当てて削る旋削加工と、材料に回転させた工具を当てて削る転削加工に分類されます。雄ネジの製作には、円筒状素材の加工を得意とする旋削加工が適しています。旋盤やネジ製作に特化したねじ切り盤と呼ばれる工作機械が使われます。旋盤を使用する旋盤加工には、ネジ山を成形する「ねじ切り加工」があり、その加工法の専用工具である「ネジ切りバイト」があります。転造加工とは異なり、工具を付け替えれば雄ネジだけでなく、雌ネジの加工もできます。図10:雄ネジと雌ネジの切削加工参考:切削加工の種類【専門家が解説】フライス加工、旋盤加工について詳細をお伝えします!切削ネジ製作の流れ切削加工を採用した場合のネジ製作の流れは、(1)切削加工→(2)熱処理→(3)表面処理です。熱処理・表面処理は転造加工と同じ内容なので、(1)切削加工のみ説明します。切削加工切削ネジは通常、切削加工だけでネジの全ての成形を完了させます。切削加工では、ネジの頭部など直径が最大の部分と同等もしくはより大きい直径を持つ丸材からネジを削り出します。ネジの切削加工①旋盤に片刃バイトなどを取り付け、外形を仕上げる②ネジの逃げ(ネジ部のネジ山がない部分)を突切りバイトで作る③旋盤のバイト自動送り機能を利用してネジ山を成形する(ねじ切り加工)※NC旋盤を用いれば、プログラムした形状通りにネジ全体を成形できます。六角ボルトなどは、ネジの頭部や駆動部は回転対称でないことが多いため、これらの部分はフライス加工などで加工します。また、頭部が六角形の場合、六角棒の外形をそのまま利用することもあります。切削加工によるネジ製作の特徴|メリットとデメリット切削加工によるネジ加工の特徴メリット1複雑な形状を成形しやすいメリット2多様な形状を成形しやすいデメリット1強度が弱いデメリット2削り屑は発生する(1)強度が弱い切削加工ではファイバーフローを切断してネジを成形するので、転造加工で製作したネジに比べて強度が劣ります。図11:切削ネジのファイバーフローは切断される(2)複雑な形状を成形しやすい切削加工では工具を取り替えるだけで、多様な形状の加工が実現できます。フライス加工も併用すれば、回転対称でない形状の加工も可能です。そのため、転造加工に比べて複雑な形状のネジを成形できます。(3)多様な形状を成形しやすい切削加工では、転造加工のように完成品の形状が工具(ダイス)の形状で決まるわけではありません。加工の仕方を変える自由度があり、工具を取り替えることもできるので、多様な形状のネジを製作することができます。(4)削り屑が発生する切削加工では加工中に削り屑が発生するため、切削した分の金属が無駄になってしまいます。転造ネジと切削ネジの選び方転造ネジと切削ネジには様々なメリット・デメリットがあります。それぞれの特徴から、希望や状況に合わせた選定方法をご紹介します。Point!転造ネジ・切削ネジの選び方① 強度が必要な場合は転造ネジ② 形状が複雑な場合は切削ネジ③ 大量生産品は転造ネジ④ 多品種少量生産品は切削ネジ① 強度が必要な場合は転造ネジファイバーフロー(フローライン)形成と強度の違い転造ネジ切削ネジ高強度転造ネジより弱い強度転造ネジと切削ネジでは、ファイバーフロー(フローライン)の形成する様子が異なり、転造ネジは切削ネジよりも高強度です。これを要因とする強度の差は約20%にも達します。さらに転造ネジは加工硬化を起こすことから、さらなる高い強度が見込めます。強度を必要とする場合は、転造ネジを選びましょう。② 形状が複雑な場合は切削ネジ転造ネジは回転させながら圧縮して加工するため、完成品の形状は回転対称に近い形状になります。一方、切削ネジではタレット旋盤を用いたり、フライス加工を併用したりすれば、複雑な形状を実現できます。ネジの形状が複雑な場合は、切削ネジしか選択肢がない可能性があります。③ 大量生産品は転造ネジ転造ネジの加工は、初回に金型となるダイスを製作してしまえば高い生産性が見込めます。一方、切削ネジの加工は、NC(CNC)加工機による自動化が可能ではあるものの、ほとんどの場合で加工速度が転造加工に劣ります。また、転造加工では切り屑を排出せず、絞り加工によって材料を引き伸ばすため、より少ない量の材料で同寸法のネジを製作可能です。よって、大量生産品には転造ネジが適しています。④ 多品種少量生産品は切削ネジ転造ネジの加工では、1種類のネジの形状に対して1つのダイスが必要となります。一方、切削ネジの加工では金型を必要とせず、1つのネジの製作ごとに形状を変えられます。多品種少量生産の場合は、切削ネジが適しています。ネジの製作は、強度や形状によって加工方法を選定する必要があり、ネジの生産量も加工方法の選択に影響があります。ネジの製作をご依頼する際は、これらを参考にして最適な加工方法を選定してください。

  • NO IMAGE

    アルミ板のカットについて徹底解説!

    アルミ板は、自動車や電気製品などのさまざまな分野で使用されている材料です。他の金属に比べると比較的柔らかいため、カットしやすい素材です。よほど高精度のものでない限りは、個人でも簡単にカットが可能で、錆びにも強いことから、DIYでも活用されています。しかし、カットしようにも「どの道具を使えばいいか分からない・・・」「カットの方法が分からない・・・」という方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、アルミ板をカットできる道具や、カットの方法を解説します。また、アルミ板の種類や、工場でアルミ板を加工している方法についても、併せて紹介します。アルミ板のカットについて知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。アルミ板の種類アルミ板の代表的な素材は以下の通りです。・A1050・A2017・A5052・A6061アルミ板は、軽量でありながら熱伝導性・導電性に優れ、柔らかいという共通した特徴があります。そのため、強度を持たせたるために、さまざまな元素を添加しているものも存在します。上記素材のAの後ろにつく数字は「番手」といい、何の元素を含有しているかを知ることができます。2000系は銅、5000系はマグネシウム、6000系はシリコンとマグネシウムを添加。1000系は純アルミを意味しています。A1050はアルミの純度が99.5%以上で、強度を高めるための元素を添加していないことから、強度に変化はありません。しかし、そのぶん加工性は良好です。A2017はジュラルミンとも呼ばれ、強度の向上を実現。しかし、A1050と比較すると加工性には劣ります。A5052は強度を高めながらも、成形性や溶接性にも優れた材質。A6061は、熱処理を施すことでSS400と同等の強度を有します。このように、アルミ板にはさまざまな種類があり、用途に合わせて使い分けられています。参考記事アルミ板の種類は、以下の記事にて詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。⇒アルミ板の種類と板厚が丸わかり! 買うべき板が見つかります個人でアルミ板をカットするには?ジグソージグソーとは、電動ノコギリの一種。細身のノコギリ刃を自動で上下に高速運動させることで、被加工材を切断します。上の写真では合板を切断していますが、金属専用の刃とすることでアルミ板のカットも可能です。ジグソーの特徴は、直線や曲線といった切断にも対応出来る点です。機種によっては、ノコギリ刃のスピード調節も可能。被加工材によってスピードを変えることで、切断しやすくなります。切断できる材料の厚さは機種によって異なるので、購入前は必ずスペックを確認しておきましょう。また、加工速度を重視する方は「オービタル機構」付きの機種がおすすめ。ノコギリ刃が上下運動に加えて前後にも動くことで、ブレードが楕円型の軌道を描き、よりスピーディーに切断できるようになります。プラスチックカッタープラスチックカッターは、主にアクリルや塩ビ板といった硬質プラスチックを切るための道具。別名「アクリルカッター」とも呼ばれています。薄いアルミ板であれば、プラスチックカッターでもカットが可能。通常のカッターでも問題ありませんが、プラスチックカッターのほうが丈夫かつ、楽に作業できます。プラスチックカッターでのカットは、綺麗に切断しやすいというメリットがある反面、曲線のカットには不向きです。被加工材に厚みがあるものを切りたい場合は、大型のプラスチックカッターがおすすめ。握りやすい分、力を込めてカットしやすくなります。ハンドニブラー引用元:Amazonハンドニブラーとは、上写真のようにハンドルを強く握ることで板材を切断できる工具のこと。別名「二ブリングツール」とも呼ばれています。ハンドニブラーは、ジグソーやプラスチックカッターではカットが難しい、鉄板やステンレス板にも対応可能。また、直線や曲線といった、自由度の高いカットにも対応しています。ハンドニブラーは電動工具とは違い、値段の安さや手軽に加工できるのがメリットです。しかし、少しずつしかカットできず、時間がかかる点はデメリット。高価ではありますが、加工時間を少なくしたい方は、電動ニブラーを検討するのもいいでしょう。ハンドニブラーで楽にカットしたい方は、全長が長いものを選ぶのがおすすめ。全長が長いモデルはカットしやすく、手にかかる負担を軽減できます。また、替刃と交換できるモデルなら、刃が摩耗しても部品を取替えるだけで済むため安心です。アルミ板のカットする際のやり方ジグソーでのカット方法引用元:京セラインダストリアルツールズ株式会社ジグソーの場合、まずカットの目印である墨線を引いておきましょう。墨線を描き終えたら、アルミ板を作業台に置き、クランプで押さえて固定。ここから刃を入れていくことでカットします。上写真は木材をカットする様子ですが、アルミ板と方法は変わりません。ジグソーは、加工をする際、以下の点に注意してください。まず、ブレードがアルミ板に触れた状態で動かし始めるのは厳禁です。アルミ板に当てた状態でブレードを動かすと、刃が弾かれてしまい、危険かつ正確な加工ができません。また、ブレードは事前に金属用のものに交換しておきましょう。ブレードは素材や用途によって適切なものを使用しなければなりません。使用するジグソーが、アルミ板の板厚に対応しているかも把握しておく必要があります。オービタル機構を使う場合は、数値を上げすぎるとバリが出やすくなる点も覚えておきましょう。プラスチックカッターでのカット方法定規をガイドにし、プラスチックカッターで複数回切り込むことで溝を付けます。板厚の半分程度まで溝ができたら、作業台の端と切り込み線を合わせ、上下に動かすことでカットできます。切り込みを入れる際は、プラスチックカッターをゆっくり動かすのがポイントです。素早く切り込みを入れると、ガイドからズレやすくなるので注意してください。また、使用する定規は裏にゴムが付いているものがおすすめです。ゴムにより定規の滑りを防止し、加工がしやすくなります。ハンドニブラーでのカット方法ハンドニブラーの刃の溝にアルミ板を挟み、ハンドルを握ったり離したりを繰り返すことでカットできます。あらかじめ墨線などの目印を入れておくと、目的の形状にカットしやすくなります。ハンドニブラー使用時は、板材の破片が飛ぶことがあります。作業の際は、目に入らないように保護メガネを着用しましょう。ハンドニブラーの使用方法は、以下の動画も参考にしてみてください。<ハンドニブラーの使用方法>引用元:MonotaROsamuraiアルミ板のカットを行う際の注意点アルミ板の厚さに注意アルミ板は工具によってカットできる板厚が異なります。工具別の対応可能な板厚は、概ね以下の通りです。・ジグソー:3~20mm・プラスチックカッター:1.5mm以下・ハンドニブラー:1.5mm以下厚みがあるものはジグソーを使用。薄いものはプラスチックカッター、もしくはハンドニブラーが適しています。ただし、製品によって適切な板厚は異なるので、必ず公式サイトや販売ページのスペックを確認した上で使用してください。折るように切断をするプラスチックカッターを使う場合は、折るようにして切断します。作業台の端とアルミ板の切れ込み位置を合わせて、外側の部分を上下に動かしましょう。上下に繰り返し動かしていると、金属疲労によりパキッと折れます。以下の動画では、折るように切断している様子が分かります。<薄いアルミ板のカット>引用元:株式会社inbro工場でのアルミ板のカットの方法レーザー加工工場でのアルミ板のカット方法として、レーザー加工があります。一般的に使用されている機器は、炭酸ガスレーザー加工機とファイバーレーザー加工機の2種類です。炭酸ガスレーザーは、二酸化炭素を利用したガスレーザータイプの加工機。利用している加工メーカーは多いですが、アルミはレーザーの反射率が高いことから、機械が破損してしまう恐れがあります。そのため、一部の加工メーカーでは、アルミ板のレーザー加工に対応できない場合もあるでしょう。しかし、近年に作られた炭酸ガスレーザーであれば、レーザーの反射を遮断する機構を備えていることも。このような機械であれば対応が可能ですので、まずは加工メーカーに問い合わせてみることをおすすめします。ファイバーレーザー加工機は、ここ数年の間に開発された新しいタイプの機器。レーザー照射面積が小さく、反射光を気にせずに切断が可能です。また、加工速度が早く、ランニングコストも削減できます。メリットが豊富にあるため、加工メーカーでは徐々に普及している加工機です。参考記事レーザー加工については、以下の記事で詳しく解説しています。⇒【レーザー加工】原理や種類、メリット・デメリットを専門家が紹介!!切削加工工場では、切削加工にてアルミ板をカットすることもあります。直線にカットするのであれば、ランニングソーやテーブルソーが用いられます。ランニングソーは大物板材、テーブルソーは小物板材をカットするのに適した機械。どちらも丸鋸を利用し、高精度かつスピーディーなカットが可能です。以下はランニングソーの参考動画を添付しています。<ランニングソー加工動画>引用元:株式会社イワシタ曲線や溝などの加工をする場合は、フライス加工や穴あけ加工にて切削します。参考記事フライス加工や穴あけ加工については、以下の記事にて詳しく解説しています。⇒【切削加工とは?】特徴・種類・注意点を動画と一緒にご紹介します!アルミ板のカットを依頼するならMitsuri今回はアルミ板のカットについて解説しましたがいかがでしたでしょうか。個人でアルミ板をカットするなら、ジグソー・プラスチックカッター・ハンドニブラーがあります。厚みのあるものをカットするならジグソーを。薄いものをカットするのであればプラスチックカッターかハンドニブラーがおすすめです。また、アルミ板の加工メーカーに依頼した場合は、レーザー加工か切削加工にて対応してもらえます。複雑な形状にも対応できるので、自作が厳しい場合は加工メーカーへの依頼を検討してみましょう。アルミ板カットの一括見積りを依頼するなら、ぜひMitsuriまでご相談ください。日本全国で250社以上の協力企業と提携しているので、お客様の希望に沿う加工メーカーが見つかります。お見積りは複数社から可能です。気軽にお問い合わせください。

  • NO IMAGE

    ツイスト(ねじり)加工について解説!メリットや加工事例もご紹介!

    板金加工において、曲げ加工は切断加工や抜き加工、絞り加工などと同様、非常にポピュラーな技術の一つです。ただ一口に曲げ加工と言っても、曲げの種類は多岐に渡り、またその加工方法にもいくつかの種類が存在します。今回は、その中でもツイスト(ねじり)加工をテーマに、その基本的な知識について説明した後、ツイスト加工のメリットや用途、さらに加工事例についてもご紹介していきます。また、最後にはツイスト加工以外の代表的な曲げ加工の方法についても詳しくご説明していきます。ツイスト加工についてさらに知識を深めたい方や、これからツイスト加工をメーカーに依頼する予定のある方は、ぜひご一読ください。ツイスト(ねじり)加工とは3次元曲げ加工の一種であるツイスト加工は、ねじり加工やねじり曲げ加工とも言われます。ツイスト加工とは、その名の通り、金属の材料をねじる(ひねる)加工方法を指し、材料のままでは実現することが難しいデザインや美しいラインを施すことができる技術です。一般的に金属材料には、フラットバー(平板) や丸棒、型材、パイプなどが用いられ、スチールやステンレス、アルミ、ブロンズ、チタンなど幅広い材質に対してツイスト加工を施すことが可能です。ツイスト加工には、板の両端を固定して、片側から回転もしくは、両端から別方向に回転を加えることで材料にねじりを加える方法と、金型を利用することで材料にねじりを加える方法が挙げられます。最近では、コンピューター制御されたパイプベンダー機を用いて、移動式金型を回転させることでツイスト加工を行うといった技術も開発されています。Mitsuriでは、さまざまな材質・形状のツイスト(ねじり)加工を依頼できる多数のメーカーと提携しています。お気軽にお問い合わせください。ツイスト(ねじり)加工のメリット次に、ツイスト加工を施すことで得られるメリットについてご説明していきます。まずは、何と言ってもツイスト加工を施した製品の外観は、意匠性に優れるという点が挙げられます。さらに、ツイスト加工時にねじりの回数やピッチを変えることで、多種多様なデザインを生み出すことが可能です。また、ツイスト加工を施すことによって、材料の硬性や耐久性を高められるという点もメリットとして挙げられます。これは、材料の加工硬化と呼ばれる現象によるもので、材料に対して外側からの力を作用させ、塑性変形させることによって材料の硬さが増す現象を指します。このように、ツイスト加工を施すことによって、材料の強度を高め、さらにデザイン性に優れた製品を開発することが可能となります。ツイスト(ねじり)加工の用途・加工事例次に、ツイスト加工の用途についてご説明していきます。上述した通り、ツイスト加工を施すことで意匠性に優れる製品の製作ができるため、ツイスト加工は建築の外装や、建物の内装、オブジェなどに幅広く用いられています。例えば、建物の手すりやドアノブ、門扉、面格子、壁面装飾、フェンスやルーバーなどの製作に使用されています。また、橋などに転落防止用に設置された欄干にも用いられている技術となっています。このように、ツイスト加工を施した製品の中には、多くの人に触れやすい場所に設置されているものも多く、デザイン性だけでなく、製品の耐久性も求められます。上述したように、ツイスト加工では、加工硬化により材料の強度が高められます。このような点からも、ツイスト加工が私たちの身近な場所で広く利用されているということが理解できますね。それでは、ツイスト(ねじり)加工の加工事例について見ていきましょう。今回は、3つの事例をご紹介していきます。ツイスト(ねじり)加工事例①引用元:菊川工業株式会社こちらは、建築の外装に用いられている加工事例です。この建物は、青森市の文化観光交流施設として象徴的な建物となっています。材料には、板厚9mm、幅300mm、長さ12,000mmにもなる超長尺のスチール板を用いており、730本を超える数の材料に一本一本ツイスト加工を施すことで完成した外装となっています。ツイスト(ねじり)加工事例②引用元:株式会社レージェンシーこちらは、壁付きの手すりに使用されている加工事例です。50mm径の真鍮パイプの直管にツイスト加工を施した製品となっています。ツイスト(ねじり)加工事例③引用元:菊川工業株式会社こちらは、内装装飾品にツイスト加工が採用された加工事例となっています。写真左側では、異なるピッチにツイスト加工を行うことで、市松模様のようなデザインを実現しています。また、写真右側では、片面だけに仕上げを施すことで、白と銀の色味が斜めに交互にあらわれるデザインとなっています。Mitsuriでは、さまざまな用途・目的に合わせたツイスト(ねじり)加工を依頼できる多数のメーカーと提携しています。お気軽にお問い合わせください。ツイスト(ねじり)加工以外の加工法最後に、ツイスト加工以外の曲げ加工の方法について解説していきます。代表的な曲げ加工法には、次のような7つの方法が挙げられます。それでは、それぞれの加工方法について見ていきましょう。①V曲げ加工V曲げ加工では、V型の金型(パンチ及びダイ)を用いて曲げ加工を行います。V曲げ加工は、板曲げの中でも非常にシンプルな加工で、最も一般的な曲げ加工であると言えます。②L曲げ加工引用元:株式会社ミスミグループ本社L曲げ加工は、押さえ曲げとも呼ばれ、上図のように材料をパッドで押さえることでL字形状に曲げる加工方法です。③U曲げ加工U曲げ加工は、コの字曲げとも呼ばれ、U字(コの字)の形状に曲げる加工方法を指します。L曲げ加工を両側に行う加工方法とも言えます。なお、U曲げ加工を行う方法として、U字形状をしたダイを使用する加工方法もありますが、上図に示すように材料をパッドで押さえることで加工する方法が一般的です。④Z曲げ加工Z曲げ加工は、段曲げ加工とも呼ばれ、板金をZ形状(階段状)に曲げる加工方法です。U曲げ加工の直角の一方を、もう一方とは反対側に曲げたものとも言えます。Z曲げ加工には、金型を用いて1工程で曲げる方法と、V曲げを2回用いることによって曲げる方法があります。⑤ヘミング曲げ加工ヘミング曲げ加工とは、板金の縁部分を曲げる曲げ加工方法を指します。製品の縁を取ることにより製品の安全性が強化され、さらにヘミング曲げされた箇所が板厚2倍分の厚みになることにより、製品の強度も増します。⑥ロール曲げ加工ロール曲げ加工は、3本または4本のロールの間に板金を通して、円筒状に加工する曲げ加工方法を指します。板金をパイプ形状に加工する際などに用いられる曲げ加工方法です。⑦カール曲げ加工カール曲げは、材料の端部を丸める加工方法を指します。縁の強度を高めたり、安全対策に用いられる技術です。このように曲げ加工には多くの種類があり、製品の形状や用途に合わせて加工方法が選定されます。参考:板金加工における【曲げ加工】の基礎や種類ついて徹底解説!!ツイスト(ねじり)加工の見積り依頼ならMitsuri今回は、ツイスト(ねじり)加工をテーマに、その基本的な知識のほか、ツイスト加工のメリットや用途、さらに加工事例など幅広い内容についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。ツイスト加工も含め、一般的に曲げ加工の精度は、作業者の技量に大きく左右されるとも言われています。そのため、曲げ加工を依頼する際には、信頼できるメーカーを選定することが非常に重要となってきます。ツイスト加工を依頼できるメーカーをお探しの際には、ぜひMitsuriにご相談ください。日本全国で250社以上の企業と提携しているため、きっとご希望に沿うメーカーが見つかるでしょう。Mitsuriでのお見積りは複数社から可能です!ツイスト加工でお困りの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

  • NO IMAGE

    ステンレス板の価格に関して相場を解説!価格を決めるポイントに関しても説明

    「ステンレス板の価格設定がわからない・・・」「ステンレス板加工の見積りを依頼するために、目安の価格を知っておきたい」このように、ステンレス板の価格に関してお悩みではありませんか?ステンレス板は、耐食性が高くさびにくい性質があり、今では日常生活の幅広い場所で活用されている金属素材のひとつです。ステンレス板の加工を依頼する際、具体的な価格の目安を知っていると、よりスムーズに加工業者とやり取りができるでしょう。この記事では、ステンレス板について、価格を決めるポイントや価格相場を含めて紹介していきます。ステンレス板の価格を知りたい方や、ステンレス板の加工を依頼しようと考えている場合にはぜひ最後までご覧ください。ステンレス板の価格を決めるポイントステンレス板の価格を決める代表的なポイントとして、次の5点が挙げられます。ステンレス板の価格を決める5つのポイント1.材質2.板厚3.形状4.表面加工5.加工費用1.ステンレス板の材質ステンレス板の中でも主流な材質は、次の2種類です。●SUS304:オーステナイト系ステンレスで、ニッケルとクロムを含む「18クロム−8ニッケル」と呼ばれる素材。温度変化の激しい環境に強く、耐食性が他の種類に比べても特に高いため、薄板などに採用される。●SUS430:フェライト系ステンレスに分類される鋼種で、フェライト相を形成していることが特徴。熱処理により硬化しにくく軽量、安価で加工性も良く耐食性も良いので、とても幅広い用途に使用されている。建築内装用やキッチン用品、自動車部品などで使用される。高価なニッケルを含むSUS304は比較的高価ですが、複雑な加工にも適しています。一方、SUS430はニッケルを含まない分安価なので、幅広い場面で用いられています。各ステンレス板はクロムやニッケルなどの配合成分や特徴が異なるため、用途に併せて適切な材質を選ぶ必要があります。2.ステンレス板の板厚一般的に流通のあるステンレス板の板厚は、下記のとおりです。●SUS304(2B仕上げ):0.3/0.4/0.5/0.6/0.8/1.0/1.2/1.5/2.0/2.5/3.0/4.0/5.0/6.0mm●SUS304(HL仕上げ):0.5/0.6/0.8/1.0/1.2/1.5/2.0mm●SUS304(#400仕上げ):0.8/1.0/1.2/1.5/2.0mm●SUS430:0.3/0.5/0.8/1.0/1.2/1.5/2.0/2.5/3.0mm※仕上げについては後ほど説明しています。基本的に板厚は薄いほど薄くするための工数が掛かっているため、価格は高くなる傾向があります。しかし、加工する範囲や、ステンレス板のサイズなどによって流通量が異なることもあって価格はその時々で変わります。いま入手性が良い板厚はどれなのかという点も確認しておくべきポイントです。参考:ステンレス板の種類と板厚一覧!必要なステンレス板がすぐ見つかります!3.ステンレス板の形状ステンレス板の形状によっても価格は異なります。平らな平板から、L字型やコの字型、Z型などがあり、曲げ加工によって形成されます。ただ、ステンレス板に曲げ加工を施す場合は、素材に圧をかけてプレス加工し曲げた後に、若干元に戻ってしまうスプリングバックという現象が発生しやすいため、配慮が必要です。通常はスプリングバックを見込んで目標より大きく曲げる対応をすることで目標角度に曲げることができますが、形状が複雑になると寸法精度が出しにくくなる場合もあります。多少のスプリングバックであればその後の組立工程で解消できる設計にしておくこと等の対応も価格低減のポイントになります。参考サイトオンライン上で条件を入力すると自動計算できる下記サイトでは、加工したい形状、ステンレス材の材質、穴あけが必要な場合の個数、制作個数によって見積りが算出されます。おおよその価格を算出するために活用すると良いでしょう。⇒株式会社遠松製作所:カンタン見積りツール4.ステンレス板の表面処理ステンレス板は、用途によって表面処理して使用されます。代表的な表面処理の種類は次のとおりです。●No.1:熱間圧延後、熱処理または酸洗で仕上げた、銀白色で光沢がないタイプ●No.2D:冷間圧延後、熱処理、酸洗をした灰色よりのつや消し仕上がり●No.2B:2Dの後につや消しロールで軽く処理をしたもので、2D仕上げよりなめらかでやや光沢のある仕上がり●BA:冷間圧延後、光輝焼鈍(無酸化焼鈍)を行った、光沢のある表面仕上げ●#400:2B仕上げの工作物を、400番手のバフで研磨し仕上げた、鏡面に近い光沢と若干のすじがあるもの●HL(ヘアーライン):150〜240番の粒度の研磨ベルトで、髪の毛のように長く連続した研磨目を持たせたシンプルなラインが美しい仕上がり●No.8(鏡面):800番の鏡面用バフで仕上げた研磨目のない鏡に近い仕上がり基本的に、工賃は処理の工数や難易度が上がるほど高額になります。例えば、表面を鏡のように磨かれた仕上がりにする鏡面仕上げは、加工の段階で傷がついてしまうだけで修復が困難になるため、熟練した技術が必要で、価格も比較的高くなります。参考:ステンレスのヘアライン加工の種類や特徴について専門家が解説!5.加工する工場側の経費製品を製造する際は、その材料自体の価格に加えて様々な経費が発生します。加工ひとつひとつに対してそれぞれ使用する機械の加工単価が決まっており、1工程いくらをまずは計算します。他にも機械を一度動かすごとに必要な段取りに掛かる費用、機械の稼働時間当たりの燃料費、それに係る人件費等、多岐にわたる経費を計上しなければなりません。ただし、見積り算定基準はその業者・工場によって異なるので、全く同じ加工をする場合でも依頼先によっては見積り結果が全く異なってしまう場合もよくあります。いくつかの依頼先に対して複数の見積りを出してもらう事はもちろん、一度の見積り結果を鵜呑みにしないことも重要です。設計改良だけでなく、上述したような工場側の経費となる項目をよく調べ、それらを改善することで更なる価格低減が実現できるかもしれません。ステンレス板の価格相場ステンレス板の価格相場として、ステンレスの種類や大きさを限定した場合の価格を紹介します。あくまでも金額の一例となりますが予算の目安としてご参照ください。引用元:きりいた.com引用元:きりいた.comステンレス板の一括見積りを依頼するなら【Mitsuri】ステンレス板の価格について紹介してきました。ステンレス板で加工精度の高い仕上がりを出すためには、設備を揃えている業者に依頼するのが無難です。ステンレス板の価格は、ステンレスの種類や加工方法などによっても異なる上、メーカーごとに違います。また、量を発注することで割引が受けられる場合もあるため、詳しい条件を提示して見積りを依頼しましょう。ステンレス板加工を依頼できるメーカーをお探しなら、ぜひ一度Mitsuriにご相談ください。日本全国250社以上の提携企業の中から、お客様の要望に合った最適なメーカーを紹介します。Mitsuriでは複数の企業のお見積りを一度に取り寄せることができます。まずはお気軽にお問い合わせください。

  • NO IMAGE

    線材加工とは?様々な加工法やおすすめの工場もご紹介!

    「線材加工とは、具体的にどういったことをするのか?」「線材加工の試作をお願いしたい・・・」「低コストで依頼できる線材加工メーカーが知りたい・・・」線材加工で上記のようなお悩みのある方は必見です。線材は、私たちが日常でよく見かける、金網やバネなどに使われています。しかし、それらがどのような加工を経て製品化されているのか、知らない方は多いのではないでしょうか。そこで本記事では、線材加工についての基礎知識を解説。おすすめの線材加工メーカーも3社ピックアップしています。線材加工の詳細や、線材加工メーカーをお探しの方はぜひ参考にしてみてください。線材とは線材とは、線のように細長い鋼材のこと。線径は細いもので0.08mm、太いものだと20mmの線材があります。一般的に、線材の束をねじることでワイヤーにしたり、加工したりすることで、金網・針金・釘・ねじ・バネなどが製造されます。線材は、炭素の含有量により「普通線材」と「特殊線材」の2つに分けられます。普通線材は、炭素含有量が0.09%~0.25%で、金網・針金・釘・ねじなどの素材に。特殊線材は、低炭素の0.09%以下、もしくは高炭素の0.25%以上のものに分類し、強靭性や耐久性が求められるワイヤー・線バネ・溶接棒などに使われます。線材の曲げ加工線材を成形をするには、曲げ加工が必要となります。曲げ加工は、被加工材に力を加えることで塑性変形させる加工方法です。線材から作られる製品を量産する場合は、基本的にコンピューター制御によるNC機械が用いられます。しかし、機械での加工が難しい場合や小ロットの場合は、手作業で加工することもあります。曲げ加工で使用する主な機械引用元:丸昭機械株式会社フォーミングマシン動画引用元:【バネ】フォーミングマシン φ1.6線バネ加工 工場見学 (有)岸本スプリング線材を曲げ加工するのに代表的な機械は、上記のようなフォーミングマシンがあります。フォーミングマシンは、線径に対して曲げRが非常に小さいと製作は困難ですが、金型を作ることなく生産が可能。また、複雑な形状でも連続して曲げ加工を行えるため、作業の工程数を抑えられるのもポイントです。スプリングフォーミングマシン動画引用元:線バネ加工設備/量産用NCスプリングフォーミングマシン|葵スプリング株式会社バネを製作するのであれば、さまざまな形状を一度で加工できるスプリングフォーミングマシンや、単純な形状を素早く成形できるコイリングマシンを使います。スプリングフォーミングマシンの加工の様子は上記の動画を、コイリングマシンは下記の動画を参照ください。コイリングマシン動画引用元:線バネ加工設備/量産用コイリングマシン | 葵スプリング株式会社曲げ加工はこれらの機械だけでなく、条件によってはプレス加工機を用いて線材を曲げることもあります。参考:板金加工における【曲げ加工】の基礎や種類ついて徹底解説!!線材の溶接加工線材の溶接では、主にスポット溶接を行います。スポット溶接とは、母材同士を上下から電極で挟み、電流を流して溶接する方式。電流を流した母材は、電気抵抗により熱が発生し、溶融することで接合されます。線材の端部同士を接合する場合は、バット溶接を行います。バット溶接も、接合する母材に電流を流して、発熱・溶融させる方式です。綺麗な外観や精密さが求められる場合など、用途によってはTIG(ティグ)溶接も採用されています。TIG(ティグ)溶接は、溶接部をアルゴンやヘリウムガスやなどでシールドしながら、母材とタングステン電極の間にアークを発生させて溶接する方式です。参考:溶接加工とは?代表的な種類とメリット・デメリットを解説線材のプレス加工線材のプレス加工は、掴み代がなく、フォーミングマシンでの曲げ加工が難しい場合や、金型を製作して生産効率を上げたい場合などに利用されます。また、線材を切断する際にプレス加工機を利用することもあります。プレス加工とは、被加工材に圧力を加えることで加工する方式。せん断・曲げ・絞りといった種類がありますが、いずれも金型を必要とします。金型は、単純な加工であれば単発型、複数の工程を必要とする製品には順送型を用いて加工します。参考:プレス加工の基礎知識や種類について専門家が徹底解説!線材加工でおすすめの工場3選!【1個からでも対応】株式会社佐々木製作所引用元:株式会社佐々木製作所①会社概要所在地:大阪府豊中市服部寿町4-5-15TEL:06-6864-0112FAX:06-6864-0119設立:1983年加工:曲げ、溶接、切削、塗装、メッキなど素材:鉄、ステンレス、アルミ、チタン、カーボン、真鍮などHP:https://www.ssk-ss.co.jp/②会社の紹介株式会社佐々木製作所は、大阪府豊中市に位置する線材加工メーカーです。自動車・電車・建築土木・電気関係など、幅広い分野の線材加工品を製造。ヒューマンエラーを極力ゼロにするため、工程漏れや不良品のない生産ライン作りを行っています。事前に予約をすれば工場の見学も可能です。③特徴ベンダー・フォーミング・プレスなどの豊富な加工機器を所有し、幅広い対応力があります。製造は1個からの依頼でも可能。小ロットや難しい加工条件で他社に断られたとしても、株式会社佐々木製作所であれば万能に対応してもらえるでしょう。また、豊富な加工機器や、過去に製作した治具などを掛け合わせて、低コストかつ少ない工程で製造してくれます。金型が必要な場合でも、自社にて製作し、スピーディーに対応できるのが強み。図面が無くとも、イラストから依頼することも可能です。ただし、直径14mm以上の線材加工は、フォーミングマシンで対応できないため、量産の場合は要相談となります。④製品紹介株式会社佐々木製作所の製品例はこちらです。チタン部品(使用素材:チタン 線径:直径5mm 加工:曲げ・ショットブラスト)ナット付リング(使用素材:普通鉄線 線径:直径2mm 加工:曲げ・ナット溶接・ナイロンコーティング)自動車シート用 角バネ(使用素材:硬鋼線 線径:直径4mm 加工:曲げ・部分ナイロンコーティング)自社にて曲げ加工を1工程で製造できる金型を製作し、高精度と短納期を実現。【線材加工・溶接金網専門】株式会社高岡ケージ工業引用元:株式会社高岡ケージ工業①会社概要所在地:富山県高岡市内島47TEL:0766-31-1007FAX:0766-31-3878設立:1987年加工:曲げ、溶接、塗装、コーディングなど素材:鉄、ステンレス、アルミなどHP:http://www.t-cage.co.jp/②会社の紹介株式会社高岡ケージ工業は、富山県高岡市に位置する線材加工メーカーです。製品の試作や量産だけでなく、商品開発の支援にも対応。溶接金網の専門メーカーでもあり、エクステリア製品・店舗用什器・防護柵などの、板金加工を含む完成品も製作しています。③特徴直径2~10mmの細い線材から、太い線材まで対応できます。溶接金網のような直線的な網目だけでなく、平織・綾織・菱形・亀甲模様などの複雑な網目も製作可能。構想や設計段階からでも相談でき、より良い製品の提案を受けられます。また、溶接金網の専用設備である「マルチスポット溶接機」を保有し、自社工場にて加工。品質に優れているほか、コストの削減にも一役買っています。大量生産だけでなく、小ロット試作に対応しているのも嬉しいポイントです。フレーム部の製作や、部品の組み立ても一貫して行っています。ただし、設計の支援については法人限定となっており、個人での依頼には対応していません。④製品紹介株式会社高岡ケージ工業の製品例はこちらです。クリンプ金網 防護ネット(使用素材:ステンレス 加工:溶接)直径1.9×25mmピッチのクリンプ金網とFB-3×40の枠組みを溶接。食品フライヤー用フライバスケット(使用素材:ステンレス 製品サイズ:300×300×800mm 表面処理:電解研磨)回転カゴ(使用素材:ステンレス 製品サイズ:直径450×500mm 開口部:直径350mm)【複雑な形状にも対応】岩城工業株式会社引用元:岩城工業株式会社①会社概要所在地:東京都足立区梅田7-6-12TEL:03-3848-3977FAX:03-3880-6015設立:1964年加工:曲げ、溶接、塗装、メッキ、コーディングなど素材:鉄、ステンレス、真鍮、アルミなどHP:https://www.iwaki-ko.co.jp/②会社の紹介岩城工業株式会社は東京都足立区に位置する線材加工メーカー。卓上カタログスタンド・パンフレット入れ・ハンガー・カゴなどの製造および開発まで携わっています。③特徴0.5mmの細い線材から、12mmの太い丸棒まで加工できます。線材のスポット溶接は、木型を用いて製作することにより、低コストかつ高い精度を実現。その他の電気溶接やアルゴン溶接なども社内で行い、スピーディーに生産できます。岩城工業株式会社は法人だけでなく、個人からの依頼にも対応。量産品に限らず、試作からでも相談が可能です。製品の修理についても、事前に連絡すれば即対応してもらえます。ただし町工場のため、複数種類の製作依頼については納期がかかることがあるので注意してください。④製品紹介岩城工業株式会社の製品例はこちらです。ハンガー(使用素材:鉄 表面処理:古美色メッキ、透明塩ビ加工)漁船用の照明器具のガード網(使用素材:ステンレス)投光器用ガード網(使用素材:鉄 表面処理:クロメートメッキ)線材加工の見積りを依頼するならMitsuri本記事では、線材加工およびおすすめの工場をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。線材の曲げ加工は、機械で成形することもあれば、条件によっては職人による手作業にて加工することもあります。また、金型を製作したほうがコストが抑えられるのかなど、設計の段階から加工メーカーの技量が問われるでしょう。溶接についても、スポット溶接やバット溶接など、接合箇所によって最適な方式を選ぶ必要があります。高品質かつ低コストを求めるのであれば、線材加工を得意とするメーカーに依頼することが大切です。線材加工メーカーの一括見積りを依頼するなら、ぜひMitsuriまでご相談ください。日本全国に350社以上の協力企業と提携しているので、お客様の希望に沿う線材加工メーカーが見つかります。お見積りは複数社から可能です。気軽にお問い合わせください。

  • NO IMAGE

    アルミ板の穴あけに関してご紹介!必要な工具や工場の手法に関しても解説!

    アルミ缶やスマートフォンなど、アルミを使った製品は非常に多いです。価格も安いので、一般家庭でも簡単に手に入りやすい素材。加工性が高い特徴もあり、自宅でDIYをしたりする際にも非常に使いやすいです。しかし、アルミ板の穴あけに関して、どのような工具を用意して、どのように穴をあけたらいいのかわからない人は多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、アルミ板の穴あけに必要な工具や、工場で行う穴あけ手法について解説していきます。穴あけ時のコツや注意点も紹介しているので、怪我をしないためにもしっかり確認しておきましょう。穴あけを行う際にはアルミ板の種類に注意アルミ板へ穴あけをする前に、アルミ板の種類について確認しておきましょう。種類によって、硬度や特性が異なるので、それぞれの特徴をきちんとチェックしてください。アルミ板の種類と厚さアルミ板の種類は、アルミ番手と呼ばれるアルファベットの「A」と4桁の数字によって決められています。アルミ番手は、1000~8000番で分けられており、それぞれ種類や使用される板厚が異なります。下記にその種類と使用される板厚をまとめたので参考にしてください。また、個人でアルミ板に穴あけを行う際には、素材に関係なく0.5~10mm程度が限界でしょう。10mm以上の板厚になってしまうと、ドリルが垂直に入らなかったり、ハンドタップができない可能性があります。アルミ板の種類アルミ板の種類とその特徴を簡単にご紹介していきます。参考記事:アルミ板の種類と板厚が丸わかり!買うべき板が見つかりますアルミ板の穴あけのやり方アルミ板に穴をあけるには、大きく分けて2つの方法があります。1.電動ドリル2.専門工場への依頼では、アルミ板に穴あけをする2つの方法を簡単にご説明していきます。1.電動ドリル電動ドリルを使用することで、簡単に穴あけができます。電動ドリルは安いもので2,000円ほどなので、予算があれば購入しましょう。・注意点アルミ板を電動ドリルで穴あけする場合には、しっかりとアルミ板を固定するように注意しましょう。固定しておかなければ、アルミ板自体が回転してしまい、指や腕などを切る可能性があります。また、正確な位置に穴あけをする場合には、ポンチを打って先にドリルへのガイド(センター穴)を作っておくのがおすすめです。ガイドをつけておくことで、ドリルが垂直に進入して、穴位置がズレるのを防げます。・準備した方がいい工具穴あけ時に準備した方がいい工具としては、下記のようなものがおすすめです。ドリルガイドドリルスタンドC型クランプご紹介した3つの工具に関しては、あくまでも補助的なものになります。使った方が綺麗に穴あけはできますが、絶対に必要な工具ではないので、余裕がある場合には購入してください。2.場合によっては工場の手が必須となる事も2つ目の方法は工場にアルミ板の穴あけを依頼するパターンです。工場へ依頼する場合には、より正確な穴あけをしたり、少し特殊な加工をしたりする場合におすすめです。では、次の項目で工場が行うアルミ板の穴あけ加工について解説していきましょう。工場が行うアルミ板の穴あけ工場でできるアルミ板の穴あけ加工について、3つご説明していきます。1.レーザー加工アルミ板の穴あけ加工として、レーザーを用いた加工方法があります。アルミ板のレーザー加工では、「炭酸ガスレーザー加工機」もしくは「ファイバーレーザー加工機」を使用する場合が多いです。レーザー加工は、仕上がり面が非常に綺麗なのが特徴です。穴径を自由に決められるので、ドリルにないサイズの穴も自由にあけられるメリットもあるでしょう。ただ、レーザーを用いるので加工単価が高い場合が多いです。参考:アルミのレーザー加工ならMitsuri!【協力工場140社以上】最適な工場をご紹介します!2.タップ加工タップ加工とは、ドリルで穴を開けた部分へボルトが入るようにネジ山を作る加工のことです。基本的にはボール盤を使用する場合が多いですが、ハンドタップと呼ばれる手動であけれるタップもあります。アルミ板をボルトなどで固定する場合には、このようなタップ加工が必須です。ただ、タップ加工を行う際には、サイズによってはネジ山が普通のタイプと細めのタイプの2パターンあるので、間違わないように注意しましょう。3.リーマ加工リーマ加工とは、開けた穴に対して規定の寸法通りに綺麗に仕上げる加工のことです。加工する際には、リーマと呼ばれる特殊な工具を用います。リーマ加工は、一般的にはあまり知られていない加工ですが、0.01~0.1mm単位で穴径を調整する場合によく行われます。リーマ加工をする際には、ボール盤などの機械を使用する必要があるので、工場に依頼する場合が多いです。参考:穴あけ加工とは【専門家が解説】タップ加工、リーマー加工との違いを説明!アルミ板の穴あけの見積りを依頼するならMitsuri今回は、アルミ板への穴あけ方法についてご紹介しました。穴を開ける方法としては、大きく分けて、電動ドリルを使用するか、工場に依頼をするパターンがあります。アルミは、基本的に柔らかい素材のため、電動ドリルを使用すれば素人でも簡単に穴をあけられます。ただ、より正確な位置に穴をあけたり、タップ加工やリーマ加工をしたりする場合には、工場に依頼するのがおすすめです。自分で工具を揃える必要もなく、加工後のバリ取りも行ってくれるでしょう。Mitsuriは、日本全国の250社以上のメーカーと提携しているため、アルミ板への穴あけ加工も気軽に依頼ができます。お見積りは複数社から可能です。アルミ板の穴あけ加工でお困りの際は、ぜひMitsuriにお申し付けください。

  • NO IMAGE

    旋盤加工(ターニング加工)のメリット・デメリット!図面記号に関しても解説

    旋盤加工(ターニング加工)には、水平方向の軸を中心に材料を回転させる通常の旋盤加工とは異なる、水平面内で回転するテーブルに材料を乗せて加工する縦旋盤加工があります。縦旋盤加工は、航空機のエンジンや船舶の部品、発電所のタービンなどの巨大な部品の製作に用いられ、エネルギー効率を上げるために近年ますます需要が高まっています。今回の記事では、通常の旋盤加工と縦旋盤加工を併せてご紹介すると共に、その違いについても解説してきます。ターニング加工のメリット・デメリットについても説明しますので、ぜひご覧ください。旋盤加工(ターニング加工)とは旋盤加工とは、旋盤やNC旋盤と呼ばれる工作機械を用いる加工法です。回転する工作物にバイトと呼ばれる刃物状の工具を当て、工具を送ることで切削します。なお、NC旋盤は、工具の移動距離や送り速度などを数値制御して、自動化した旋盤のことです。工作物を回転させながら削るため、主に円筒形状の材料が加工対象となり、完成品の形状も回転対称となります。ただし、旋盤から工作物を一度取り外して再度取り付け、軸を変えて削れば、より複雑な形状に加工可能です。また、多軸旋盤では、工作物を取り外すことなく、複雑な形状を実現できます。横旋盤加工と縦旋盤加工旋盤加工は、工作物の回転軸の向きにより、横旋盤加工と縦旋盤加工に分けることができます。横旋盤加工は、回転軸が水平方向の旋盤(普通旋盤)を用いる加工法で、旋盤加工と言われると普通こちらを指します。一方、垂直方向の回転軸を持った旋盤を用いる方法が縦旋盤加工です。縦旋盤加工では、水平面内で回転するテーブルに工作物を取り付け、テーブルごと工作物を回転させます。これに、上下左右に移動できる工具を当てることで切削します。このような旋盤を縦旋盤や立旋盤などと呼び、これらの加工機を使用した加工法を縦旋盤加工や立旋盤加工、ターニングなどと呼ぶことがあります。旋盤加工機について普通旋盤は、主に以下のような部分から構成されています。普通旋盤を構成している主要要素主軸(チャック):工作物を固定して回転させる部分心押し台:主軸の反対側から工作物を保持したり、穴あけ加工などができる工具を取り付けたりする部分往復台:工具を工作物の軸方向に送る部分送り台:往復台の上に置かれ、様々な方向に動かして工具を送る部分刃物台:往復台の上に置かれ、工具を取り付ける部分ベッド:往復台をスライドさせる部分主軸の回転数や回転方向を変えたり、往復台や送り台を移動して工具を送ったり、往復台に取り付ける工具を交換したりすることで多様な形状を削り出せるようになっています。下図では、緑色の部分が心押し台、赤色の部分が送り台と刃物台、青色の部分が往復台に当たります。続いて、下図右上のタレット旋盤は、タレットと呼ばれる旋回式の刃物台が装着された旋盤です。タレットを旋回させることで工具を切り替えることが可能で、工具交換の時間を短縮することができます。引用元:コトバンク一方、縦旋盤は、主に以下のような部分から構成されます。縦旋盤(上図中で立て旋盤と記載)を構成している主要要素テーブル:工作物を取り付け回転させる部分正面刃物台:工作物を保持するセンタを取り付けたり、穴あけ加工などができる工具を取り付けたりする部分横刃物台:外径加工などができる工具を取り付ける部分クロスレール:正面刃物台を水平方向にスライドさせる部分コラム:クロスレールや横刃物台を垂直方向にスライドさせる部分コラム上でクロスレールをスライドさせたり、クロスレール上で正面刃物台をスライドさせたりすることで、工具の位置決めと送りを行うことができます。また、横刃物台は、コラム上をスライドさせることで垂直方向に移動し、工具を送ることが可能です。上図では、緑色の部分が正面刃物台、上部に配置された青色の部分がクロスレールです。正面刃物台とクロスレールの間の赤色の部分は、サドルと呼ばれる部品です。下部に配置されている赤色と青色の部分は、横刃物台に当たります。また、正面刃物台と横刃物台のそれぞれに矢印が描かれていますが、これは、これらの刃物台が工具の送り機能も備えていることを示しています。Mitsuriでは、多様な旋盤加工機を保有しているメーカーをご紹介できます。幅広いニーズにお応えできますので、ぜひご相談ください。ターニング記号引用元:株式会社キーエンス続いて、旋盤加工で用いられる図面記号について説明します。まず、図面では、面(曲面を含む)について上図の3種類の記号があります。中央の図は加工する必要があることを示しますが、左の記号は加工してもしなくてもよく、右の記号は加工してはならないことを示します。左と右の記号は、素材の面をそのまま残す場合などに用いられる記号です。加工を要する記号の場合、加工方法や加工による筋目の方向、加工面の粗さなどを以下のように記述します。引用元:機械設計エンジニアの基礎知識加工方法には、外丸削りや面削りなどの加工方法の名称をそのまま記述するか、もしくは以下の記号を記述します。旋盤加工の加工方法の記号旋削:L外丸削り:Lテーパ削り:LTP面削り:LFCねじ切り:LTH突切り:LCT心立て:LCN逃げみぞ切り:LRC丸み付け:LRNスカイビング仕上げ:LSK皮むき:LSC穴あけ:Dリーマ仕上げ:DRタップ立て:DT中ぐり:B工作機械の種類の種類も示したいときは、加工方法の記号の後にハイフンを用いて以下の工作機械の種類を表す記号を続けます。旋盤加工機の種類を表す記号旋盤:L普通旋盤:LE または L卓上旋盤:LBNタレット旋盤:LT倣い旋盤:LCO自動旋盤:LA縦旋盤:LV例えば、縦旋盤で面削りを行う場合は、「LFC-LV」と記述します。参考記事そのほか、筋目方向や加工面の粗さなどについては、旋盤加工に限ったものではなく、以下のサイトに詳細がありますので、ぜひご参照ください。⇒除去加工について専門家が解説!【製品事例についても掲載】旋盤加工(ターニング加工)の種類旋盤加工には、図面記号をご紹介したときに挙げたような様々な加工方法あります。これらの加工法は、工具を交換することで実現できます。例えば、外丸削りには片刃バイトや真剣バイトなどが用いられますし、ねじ切りにはおねじ切りバイトやめねじ切りバイト、穴あけにはドリルなどが使用されます。参考記事旋盤加工の種類については、以下のサイトで詳しく解説していますのでご覧ください。⇒旋盤加工について専門家が解説!加工の種類・加工機の種類がこの1記事でわかります!ターニング加工のメリット旋盤には、普通旋盤や縦旋盤など、数種類の加工機がありますが、これらを用いた加工方法にはどのような違いがあるのでしょうか。普通旋盤などについて詳しく知りたい方は先ほどの参考記事をご参照ください。ここではまず、比較的まだ知られていない縦旋盤加工のメリットを説明していきます。1.大型の製品の加工に有利縦旋盤加工は、工作物の自重だけで回転テーブルに密着するので、大型の製品を安定して加工することができます。テーブルの大きさに収まる直径の工作物まで加工可能で、直径20mもの材料を加工できるものがあります。また、普通旋盤のように、チャックで固定するわけではなく、テーブルに置いて安定させてから固定するため、大物の材料でも安心して着脱することができます。大型部品を必要とする航空エンジンや発電用タービンなどの加工に引き合いがあります。2.異形状の製品の加工に有利異形状の製品の加工にも有利です。バランスの取りづらい形状でも、テーブルと製品の間にシムスペーサーなどを挟めば安定させることができます。3.加工の精度が良い重力方向を基準に工作物を固定できるため、重力や遠心力による振れが少なくなり、普通旋盤と比べて加工の精度が良くなります。4.省スペース加工機の平面的な大きさは、テーブルの大きさとほぼ同等の加工可能な最大のサイズとなるため、加工対象となる製品の大きさを考慮すると省スペースであると言えるでしょう。ターニング加工のデメリット一方で、縦旋盤加工のデメリットは、以下の3点が挙げられます。1.長物の加工は苦手長物の加工は、苦手としています。縦旋盤加工では、軸方向に長い加工物ほど、テーブルに設置した際に不安定となります。また、軸方向の工具の送りは、重力に反して行うためにエネルギーを必要とし、垂直方向の工具の移動範囲もそれほど大きくありません。2.切り屑がはけにくい加工時、普通旋盤であれば、切り屑は自然とはけてくれますが、縦旋盤ではそうはいきません。特に穴あけや中ぐりなどをするときは、穴に切り屑が溜まっていってしまうため、定期的な切り屑の排出が必要となります。3.稼働率が悪い機械が大きく、工作物も大きいものを対象とするため、工具の交換時間や工作物の着脱に時間がかかってしまいます。そのため、機械の稼働率は、どうしても普通旋盤より低くなります。しかし、最近の縦旋盤では、工具交換に関しては、自動的に交換できたり、複数の工具を取り付け可能であったりするものが多くあります。ターニング加工の見積りを依頼するならMitsuri縦旋盤加工は、通常の旋盤加工に比べれば、それほど知られていない加工法です。ですが、その需要は安定的に存在しており、縦旋盤加工機も進化を続けています。コンピュータによる数値制御はもちろん、マシニングセンタの機能も備えた加工機も販売されており、大型かつ高精度な部品製造を実現しているメーカーもあります。Mitsuriでしたら、最新の縦旋盤を保有し、高度な旋盤加工技術を要したメーカーをご紹介できます。Mitsuriは、日本全国250社以上の協力企業と提携しており、複数社からの相見積りをご提供できます。ターニング加工をご依頼したい方は、ぜひMitsuriにお申し付けください!

  • NO IMAGE

    鉄板加工について解説!おすすめの業者・工場についてもご紹介!

    鉄板加工の技術は、私たちの身近なところで広く利用されています。特に、自動車、造船、土木・建築、容器・缶、家電機器、産業機械などの分野で用いられており、私たちの生活の中で欠かせない技術の一つとなっています。今回は、そんな鉄板加工をテーマに、まずは鉄板の種類について解説し、各種鉄板の一般的な価格相場についてもご紹介していきます。さらに、代表的な鉄板の加工方法についてもご説明し、最後には鉄板加工の一般的な見積りの出し方についても解説しています。鉄板の加工についてさらに知識を深めたい方や、これから鉄板の加工をメーカーに依頼する予定のある方は、ぜひご一読ください。鉄板の種類まずは、鉄板の種類について解説していきます。ここでは、代表的な5種類の鉄板についてご紹介いたします。鉄板の種類① SPHSPHとは熱間圧延鋼板を指し、S(Steel)P(Plate)H(Hot)の頭文字を取った記号となります。熱間圧延鋼板とは、インゴット(溶けた鋼を鋳型で固めた鋼塊)を高温で圧延することによって得られる鋼板です。酸化によって黒皮(スケール)と呼ばれる酸化皮膜で覆われており、表面が黒っぽく見えます。一般に曲げ、絞り、深絞りなどの加工に使用される鋼板です。●SPHCとSPHの違いSPHCとは、上記SPH材の表面に酸洗処理を施すことで、酸化皮膜を除去した鋼板を指します。そのため、酸洗鋼板と呼ばれることもあります。SPHCは、特にプレス加工用の鋼板として用いられています。なお、表面に黒皮がないため錆びやすく、加工後はメッキや塗装が必要となります。鉄板の種類② SECCSECCとは電気亜鉛メッキ鋼板を指し、S(Steel)E( Electrogalvanized)C(Cold)C(Commercial)の頭文字を取った記号となります。冷間圧延鋼板(後述するSPCCを指す)表面に、電気を介して亜鉛メッキを施すことで得られる鋼板で、 表面処理鋼板の中では最も市場に流通している鋼板となっています。 特に加工性に優れており、深絞り加工などに用いられ、加工後もメッキが剥離しにくいという特徴を有しています。鉄板の種類③ SPCCSPCCとは冷間圧延鋼板を指し、S(Steel)P(Plate)C(Cold)C( Commercial )の頭文字を取った記号となります。熱間圧延された鋼板を、さらに常温で圧延することで得られる鋼板です。SPCCは、加工性・成形性に優れており、曲げ加工やプレス加工、簡単な絞り加工を施すのに適した鋼板となっています。ただし、錆びやすい素材なので、加工後はメッキや塗装が必要です。参考記事こちらの記事では、SPCCについてその規格や板厚など、さらに詳しく解説しています。SPCCについてもっと詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください。⇒【SPCC】とは!?SPCCの規格や板厚について専門家が徹底解説!鉄板の種類④ SGCCSGCCは溶融亜鉛メッキ鋼板を指し、S(Steel)G(Galvanized)C(Cold)C(Commercial)の頭文字を取った記号となります。高温で溶融させた亜鉛の中に母材であるSPCC鋼板を入れて、表面に亜鉛をメッキさせることで得られる鋼板です。SGCCは、耐食性・防錆性に優れるという特徴を有します。鉄板の種類⑤ SPTESPTEは電気メッキ鋼板を指し、S(Steel)P(Plated)T(Tin)E(Electrolytic)の頭文字を取った記号となります。冷間圧延鋼板にすずをメッキして得られる鋼板です。すずは、融点が低いという特徴を持つことから、SPTEではハンダ付けを容易に行うことができます。Mitsuriでは、こちらでご紹介した鉄板の加工を依頼できる多数のメーカーと提携しています。お気軽にお問い合わせください。鉄板の価格帯次に、鉄板の価格相場についてご紹介していきます。鉄板(切り板)の価格帯で重要となる要素切り板の場合、鉄板の価格を決める要素の一つとして、その切り板のサイズ(長さ・幅・板厚)が挙げられます。これは、切り板の重量と関係してくる要素で、一般に重ければ重いほど(サイズが大きければ大きいほど)より高価になります。また、より市場に流通しているサイズの切り板では、価格が下がることもあります。さらに、鉄板のコーナーに丸みをつけたり、穴あけを施すなど、追加工の有無によっても値段は変わってきます。冒頭でご説明した通り、鉄板にはいくつかの種類があり、その種類ごとに価格の相場は異なってきます。以下、SPHC、SPCC、SECC、SGCCの価格相場について見ていきましょう。(2020年6月板曲げ.com調べ)1.SPHCの価格相場SPHCの切り板の価格相場は以下のようになっています。一般的に販売されている板厚は、2.3mm、3.2mm、4.5mmとなります。長さ幅板厚価格500mm500mm2.3mm約1,900円~250mm500mm2.3mm約1,000円~1000mm1000mm2.3mm約7,500円~500mm500mm4.5mm約3,500円~2.SECCの価格相場SECCの切り板の価格相場は以下のようになっています。一般的に販売されている板厚は、1.2mm、1.6mmとなります。長さ幅板厚価格500mm500mm1.2mm約1,500円~250mm500mm1.2mm約1,000円~1000mm1000mm1.2mm約6,000円~500mm500mm1.6mm約1,600円~3.SPCCの価格相場SPCCの切り板の価格相場は以下のようになっています。一般的に販売されている板厚は、1.2mm、1.6mmとなります。長さ幅板厚価格500mm500mm1.2mm約1,300円~250mm500mm1.2mm約1,000円~1000mm1000mm1.2mm約5,000円~500mm500mm1.6mm約1,400円~4.SGCCの価格相場SGCCの切り板の価格相場は以下のようになっています。一般的に販売されている板厚は、1.2mm、1.6mmとなります。長さ幅板厚価格500mm500mm1.2mm約1,500円~250mm500mm1.2mm約1,000円~1000mm1000mm1.2mm約6,000円~500mm500mm1.6mm約1,600円~なお、こちらでご紹介した相場は切り板の場合での価格で、工場によっても価格に差異がありますのでご注意ください。鉄板加工の加工法の種類次に、鉄板の代表的な加工方法についてご紹介していきます。今回は、曲げ加工、レーザー加工、切削加工の3つの加工方法についてご説明します。曲げ加工曲げ加工とは、文字通り、鉄板の必要な箇所を折り曲げる加工を指します。一般に鉄板の曲げ加工には、プレス機を用いるベンダー曲げ、複数のローラーを使用してロール状に鉄板を曲げるロール曲げ、プロパンやアセチレンなどのバーナーで加熱し、熱を利用する線状加熱加工などの種類があります。参考記事こちらの記事では、鉄板の曲げ加工について、上記でご紹介したような代表的な曲げ加工の方法をさらに詳しく解説しています。鉄板の曲げ加工についてもっと知りたい方は、ぜひご覧ください。⇒鉄の曲げ加工について製品事例と共に徹底解説!曲がる温度についても紹介!レーザー加工レーザー加工とは、レーザー光を集光して照射し、その熱エネルギーを利用して加工する方法を指します。主に、鉄板の切断や溶接などの加工に使用されています。レーザー加工は加工領域が非常に狭いため、微細な加工に適しています。参考記事こちらの記事では、レーザー加工についてその原理や種類など、さらに詳しく解説しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。⇒【レーザー加工】板金加工におけるレーザー加工について専門家が徹底解説!切削加工切削加工とは、工具を利用して材料を削って加工する方法を指します。主に切削加工には、加工するワークを固定して工具を回転させて加工する転削加工と、ワークを回転させ工具を当てて加工する旋削加工に分類されます。参考記事こちらの記事では、切削加工について、上記でご紹介したような代表的な切削加工の方法をさらに詳しく解説しています。切削加工についてもっと知りたい方は、ぜひご覧ください。⇒【切削加工とは?】特徴・種類・注意点を動画と一緒にご紹介します!鉄板加工の価格はどのように決まる?最後に、鉄板加工の見積り価格がどのようにして決まるのかという点についてご説明していきます。加工する母材の値段当然ですが、加工する材料の値段が見積りには含まれます。上述した通り、鉄板の種類やサイズによって値段が変わってきます。そのため、鉄板を加工する際には設計の段階で、予算や用途に応じて適切な材質を選定することが重要となってきます。加工方法鉄板の加工方法によっても見積りの値段は変化します。精度が高く、より複雑な加工になればなるほど高額になるため、コストをなるべく安く抑えるには、加工の手順や方法も吟味して設計していく必要があるでしょう。また、メーカーに依頼する製品のロット数によっても見積り額は大きく変化します。小ロット生産の場合では、一般に切削加工のような、生産性には劣るものの、初期投資の少ない加工方法が選択されます。一方、大ロットになると、初期投資は多いものの、より生産性に優れたプレス加工のような加工方法が用いられます。このように、加工方法や製品のロット数などによって見積りの価格は変動しますが、一般に加工の定価などを公表している工場は少なく、その時の材料の在庫の状況などによっても見積り額は変化してきます。そのため、工場に加工を依頼する際には、その都度見積りの作成を依頼することをおすすめします。Mitsuriでは、さまざまな鉄板加工を依頼できる多数のメーカーと提携しています。お気軽にお問い合わせください。チャージ料チャージ料とは、時間当たりの金属加工費のことを指します。切削加工などのシンプルな加工の場合では、1時間当たり4000~5000円に設定されています。参考記事こちらの記事では、一般的な板金加工の見積りの出し方についてさらに詳しく解説しています。よりお値打ちに板金加工をする際のポイントなどについてもご紹介していますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。⇒板金加工の見積りの出し方について専門家が解説!おすすめの鉄板加工業者3選!ここまで、鉄板加工の方法や価格について解説していきました。鉄板の種類などによって、見積り時の価格は変わりますが、さらに加工業者によっても金額は変化します。また、初めて鉄板加工の依頼をする場合は、どの業者に発注すればいいのかわからないと思います。ここでは、Mitsuriがおすすめする鉄板加工業者を3つご紹介します。どの工場へ依頼すればいいかわからない方は、ぜひチェックしてみてください。株式会社NTメタル引用元:株式会社NTメタル①会社概要本社:鹿児島県鹿児島市七ツ島1丁目4-9TEL:099-230-0594 /FAX:099-230-0694創業年:平成26年4月加工内容:タレットパンチ加工、レーザー加工、切り曲げ加工などURL:https://ntmetal.amebaownd.com/②会社紹介即納・短納期を得意としており、鉄板加工だけでなく、スチールやアルミなどの加工もできる、九州各方面から依頼するのにおすすめなのが株式会社NTメタルです。プレスブレーキや最新のレーザー加工機を取り揃えており、少量多品種の依頼にも対応できます。九州で鉄板加工業者を探しているなら、ぜひ確認してください。③メリット・デメリットメリットとして、「AMADA LC3015F1」という大型のレーザー加工機を保有しているところです。全周抜き加工が最大1524×3048mmまで加工できるため、大型の鉄板加工も可能。また、鉄なら厚さ16mm、ステンレスやアルミなら10~12mmまでカットできます。デメリットとして、曲げや切断は得意としていますが、溶接加工や塗装は難しい可能性があります。組み立てまで含んだ加工依頼には、対応していない場合があるので、しっかりと確認しておきましょう。④製品紹介(鉄板加工、ベンダー加工)(鉄板加工、ベンダー加工)(鉄板加工、ベンダー加工)有限会社ニーズ工業引用元:有限会社ニーズ工業①会社概要本社:愛知県名古屋市中川区丸米町2-1-2TEL:052-351-1153 /FAX:052-351-0074創業年:昭和58年1月加工内容:鉄板加工、板金加工、溶接加工、機械加工などURL:http://neez1.com/②会社紹介鉄はもちろん、ステンレスやアルミ、銅などのすべての金属を取り扱っているのが有限会社ニーズ工業です。加工内容も幅広く、切断から溶接、研磨なども社内で一貫して行えます。社員数は7名と小さい企業にはなりますが、30年以上の加工実績があるため、高い技術力を持っているのも特徴です。③メリット・デメリットメリットとしては、製造可能な製品のラインナップが多いところです。工業製品だけでなくインテリア用品や建築関係の部品も加工可能。豊富な加工実績があるため、オリジナル製品の制作を得意としています。小規模事業所のため、加工状況によっては短納期には対応できない場合があるでしょう。現在の加工状況などを、発注時に確認しておくのがおすすめです。④製品紹介(業務用コンロ上部フード)(テールゲートテーブル)(貯水タンク・タンク架台)合資会社名上鈑金工業所引用元:合資会社名上鈑金工業所①会社概要本社:愛知県名古屋市中村区香取町1-94TEL: 052-442-0363/FAX:052-442-0366創業年:昭和27年7月加工内容:鉄板加工、プレス加工、レーザー加工などURL:http://www.meijyo.co.jp/②会社紹介金属加工の歴史ある会社として、配電盤や機械部品などのさまざまな製品の加工ができるのが合資会社名上鈑金工業所です。NCブレーキプレスやNCタッピングマシンなど、豊富な設備を揃えているので、オリジナル製品の依頼にも柔軟に対応できます。③メリット・デメリット創業から68年の長い歴史で培われた熟練の技術により、高い精度で高品質の製品を、短納期で作製できるのがメリットです。企画から設計、最終的な仕上げ加工まで社内で一括生産をするため、比較的低コストで依頼可能なのも魅力的なポイントです。基本的に少量多品種の生産が得意なため、大量生産の依頼はできない可能性があります。大量生産を依頼する場合には、事前にどれぐらいの規模なら生産可能か工場に確認してください。④製品紹介(カバー)(溶接、レーザー加工)(溶接、レーザー加工) 鉄板加工の見積りを依頼するならMitsuri今回は、鉄板加工をテーマに、鉄板の種類や一般的な価格相場のほか、代表的な鉄板の加工方法、さらに一般的な見積りの出し方などについてご説明しましたが、いかがでしたでしょうか。一口に鉄板加工と言っても、鉄板や加工方法には多くの種類が存在し、そのそれぞれが異なる特徴を持ち、さらに見積りの価格にも影響してきます。そのため、鉄板の加工を行う場合には、材質や加工方法の選定が非常に重要となってきます。鉄板加工を依頼できるメーカーをお探しの際には、ぜひMitsuriにご相談ください。日本全国で250社以上の企業と提携しているため、きっとご希望に沿うメーカーが見つかるでしょう。Mitsuriでのお見積りは複数社から可能です!鉄板加工でお困りの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。