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  • マシニングセンタの基礎知識と導入メリットを解説

    マシニングセンタは、品質の安定および効率良く金属加工をするのに便利な機械です。複雑な形状の切削加工にも自動で対応でき、多くの加工業者で採用されています。しかし、一口にマシニングセンタと言っても、横型マシニングセンタや立型マシニングセンタなど、種類は豊富にあります。これらにはそれぞれメリットやデメリットがあるため、機械の導入や加工で利用する際は、特徴を理解したうえで選ぶ必要があります。本記事では、マシニングセンタとNC工作機械の違いや、各マシニングセンタの種類、マシニングセンタを導入することのメリットについて解説していきます。参考:【切削加工とは?】特徴・種類・注意点を動画と一緒にご紹介します!マシニングセンタとは?工具自動交換機能が特徴マシニングセンタ(machining center:通称MC)とは、コンピューター制御によって工具を自動で交換できる機能(automatic tool changer:通称ATC)を有し、中ぐり・フライス削り・穴あけ・ねじ立てなどの加工を連続で行える機械のことを指します。マシニングセンタは、フライス盤などのように機械の段取り替えをすることなく、加工を行えるのが特徴です。あらかじめ加工の段取りをプログラミングしておけば、人の手がかからずに加工できるのもポイントです。参考:フライス加工について専門家が解説!加工の種類・加工機の種類がこの1記事でわかります!マシニングセンタとNC工作機械の違いNC工作機械の「NC」とは、「Numerical control(数値制御)」の意味を表します。従来の工作機械は、人力でハンドルを操作して切削加工を行っていましたが、NC工作機械ではプログラムを入力しておくことで、自動で刃物を移動・回転させることが可能です。これにより、人の手で加工することによる技術介入がなくなり、精度や品質が安定します。上記の内容はマシニングセンタも同様のことが言えますが、NC工作機械との違いは工具自動交換機能(ATC)の有無となります。マシニングセンタはATC機能を有しており、ドリル・エンドミル・正面フライスなど、複数の刃物を自動で交換して加工が可能です。刃物の交換時に発生する位置ズレも発生しにくく、精密な部品の製作に適しています。一方で、NC工作機械はATCの機能を搭載していないことから、刃物の交換を手動で行う必要があります。そのぶんマシニングセンタよりもコストが安価なので、加工内容がシンプルなものであればNC工作機械を採用するなどの使い分けがされています。参考:フライス加工について専門家が解説!加工の種類・加工機の種類がこの1記事でわかります!参考:NC旋盤加工とは?NC旋盤加工の構成や工場もご紹介!マシニングセンタの種類ここでは、代表的なマシニングセンタの種類を紹介します。それぞれで主軸の向きや特徴が異なり、加工の目的によって使い分けがされています。横型マシニングセンタ引用元:モノタロウ横型マシニングセンタは、工具の主軸が水平に配置されているマシニングセンタです。X軸・Y軸・Z軸方向に稼働できるため、3次元で加工できます。また、テーブルが水平方向に回転するB軸を持つ横型マシニングセンタの場合は、4軸での制御も可能です。4軸の横型マシニングセンタは、材料の向きを変えずにあらゆる角度から加工できるため、傾斜面の加工が簡単かつ、高精度を実現しています。また、ワークをセットしたパレットを加工機本体に搬送・搬出する、APC(automatic pallet changer)を使うことで、作業効率が向上できるのもポイントです。横型マシニングセンタは主軸の方向が水平であるため、切粉が重力で落ちて溜まりにくいメリットがあります。一方で、ワークを支える力が必要なため、重たい材料の加工には適していません。立型マシニングセンタ引用元:モノタロウ立型マシニングセンタは、工具の主軸が地面に対して垂直方向に配置されているマシニングセンタです。駆動軸はX軸・Y軸・Z軸の直線3軸で、ボール盤や立てフライス盤と似たような構造になっています。立型マシニングセンタは主軸が縦向きであるぶん、加工している様子や刃物とワークの距離を確認しやすいのが特徴です。1面を削ることが多い材料に適しています。また、横型マシニングセンタに比べて本体が小型であることから、設置スペースが小さいこともメリットとして挙げられます。しかし、APCの取り付けがしにくいほか、切粉がたまりやすく、加工不良の原因となりやすいデメリットがあります。立型マシニングセンタは加工不良を避けるために、切削工具の回転速度を変更したり、切削油の噴射速度をあげたりする必要もあるため、大量生産には不向きです。門型マシニングセンタと5軸制御マシニングセンタのメリット・デメリット引用元:モノタロウ門型マシニングセンタは、上図のように機械が門の形をしているのが特徴です。主軸は立型マシニングセンタと同様に、地面に対して垂直方向に配置されています。駆動軸はX軸・Y軸・Z軸の直線3軸です。門型マシニングセンタは、テーブルが広く、門をくぐるようにして動かせられるため、通常のマシニングセンタには乗らない大型の製品を加工するのに適しています。また、直線の3軸に加えて、回転軸が2軸加わった5軸制御に対応するものもあります。一方で、大型の製品を加工できるぶん、設備は大がかりなものとなります。引用元:モノタロウ5軸マシニングセンタも、立型マシニングセンタと同様に、地面に対して垂直方向に主軸が配置されています。他のマシニングセンタと異なる点は、主軸とテーブルの2つが回転させられるため、XYZの直線3軸と回転2軸の計5軸を備えていることから、5軸マシニングセンタと呼ばれています。5軸マシニングセンタは、主軸またはテーブルを傾けることで、斜め方向からの加工も実現しています。ワークをワンチャッキングで加工できるため、効率よく加工することができます。しかし制御する軸が多いぶん、扱いが困難です。マシニングセンタを導入するメリットマシニングセンタを導入するメリットは以下の通りです。●品質の安定手動で加工を行うと、作業員の熟練度に左右され、寸法精度にどうしても違いがでてしまいます。また、人間が手作業で加工をすると失敗する可能性もあるでしょう。しかし、マシニングセンタを利用すれば、工具の扱いの熟練度に関わらず、安定した品質で製品を生産することができます。●複雑な加工に対応できるマシニングセンタは、3軸や5軸といった複数の軸を同時に制御できるため、斜面やRの加工など、複雑な形状の加工にも対応できます。●作業時間と人件費の削減マシニングセンタは、フライス加工や穴あけなどの、多種の加工を自動で行えるため、段取り替えなどの手間を省けます。マシニングセンタの種類によっては、ワークのセッティングを一度行うだけで加工ができる点もメリットです。これらのように、作業員が必要な作業を最小限に抑えられるため、人件費の削減にも寄与します。●安全性の向上マシニングセンタは手動操作とは異なり、一度加工手順をプログラミングしておけば自動で加工できます。そのため、刃物に触れる機会が少なくなり、ケガのリスクも低減することが可能です。

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    金物加工とは?使用される金属や製作事例等を踏まえて解説!

     金物加工とは、金属の鉄板や鋼材を切削加工や曲げ加工を施すことで、希望通りの製品形状に仕上げる加工のことです。金物は、普段見かけるものであれば、タンスやクローゼットの取手、フック、金属製の工芸品などです。最近は少なくなりましたが、これらの金物を専門に取り扱っているお店があるほど、金物は私たちの周りに広く普及しています。実は、金物にはさまざまな種類があります。また、種類によって使用する金属が異なる場合も多いため、素材や種類を把握しておかなければ依頼する際に手間取ってしまうでしょう。今回は、金物加工の依頼を出したい方に向けて、金物加工の種類や使用される素材について詳しく解説します。実際の製作物もご紹介しますので、依頼を出す際の製品イメージとして参考にしてください。金物とは金物とは、金属製の道具や器具などのことです。金物の種類は多岐に渡ります。ここでは、使用用途によって大きく「建物金物」と「装飾金物」の2種類に分けて解説をしていきます。建物金物建物金物とは、建築や家具などに使われる金属製の部材です。注意点として、配管設備や構造部分などに使用されるものは建物金物には含まれません。建物金物として代表的な製品には、以下のようなものがあげられます。・蝶番(ちょうつがい)・くぎ・ボルト・ワッシャー・アングル建物金物の中でも実用性の高いものを機能金物と呼ぶ場合もあります。装飾金物装飾金物とは、金物の中でも機能性より見た目を整えたり、デザイン性を高めたりした製品を指します。こちらも、配管設備や構造部分などに使用される金物は、装飾金物には含まれないので注意しておきましょう。装飾金物として代表的な製品には以下のようなものがあります。・取手・手すり・ドアノブ・カーテンレール・フックこのように、装飾金物は身近に溢れています。見た目を整えたり、綺麗にしたりして、建物や家具の見栄えをよくするものが装飾金物です。また、金属を使って作られた工芸品なども装飾金物に分類されます。金物加工で使用される金属金物加工を依頼する場合には、建物金物や装飾金物などの種類だけでなく、使用する素材にも注意が必要です。金物を使用する場所や使用用途によって、適切な素材があります。ここでは、特に金物加工で使われる3つの素材について、特徴やどのような金物に使われているかご紹介します。鉄鉄は、素材の硬度や弾性が曲げ加工に向いているのが特徴です。曲げ加工が簡単にできると、L字アングルの金物などが製作しやすいです。また、素材自体の単価も非常に低価格なのも魅力的。加工後のメッキ処理も行いやすいので、鉄はさまざまな分野で使用されています。鉄のデメリットは、真鍮やアルミと比べる耐食性や装飾性が劣ってしまう点です。比較的サビやすいため、装飾金物などにはサビ防止の表面処理を行う必要があります。金物の中では、その加工性の高さと値段の安さから主に建物金物の釘やボルトなどに使われています。安価で大量に建物金物を仕入れたい場合は、鉄製の金物がおすすめです。真鍮(しんちゅう)銅に亜鉛を加えた合金のことを真鍮(しんちゅう)と呼びます。真鍮は、加えられている亜鉛の割合が多いほど強度が硬くなります。素材が柔らかいため切削加工や切断加工などがしやすく、工芸品などの複雑な形状の金物製作が行いやすいです。金色の特徴的な色味があるので、多くの場合取手や工芸品などの装飾金物に使用されます。デメリットとして鉄やアルミニウムと比べると水分に弱いため、使用する環境によってはすぐ酸化して黒ずんでしまいます。また、ゴムやラテックスに触れると分解腐食させてしまう特徴もあるため、真鍮素材の金物は使用する場所を考えなければなりません。水回りやゴム製の製品がある場所には、真鍮素材の金物は扱わないように注意しましょう。アルミ金属の中でも特に軽い素材がアルミニウムです、アルミ缶や1円玉、スマートフォンなど普段よく見かけるものにもアルミニウムは使用されています。特徴としては、強度が高く、自然に作られる酸化皮膜で素材を保護するため、ほかの金属と比べてもサビにくいです。切削加工や塑性加工(そせい加工)がしやすいため、さまざまな形状の製品を作れます。多くの場合、素材の軽さや加工性の高さを生かして、蝶番やアングルなどの建物金物に使用されるのが一般的です。金物加工の製作事例金物加工には建物金物や装飾金物があることは理解していただけたでしょうか。では、実際に金物加工にはどのようなものがあるのか制作事例を5つほどご紹介します。・スライド蝶番引用元:金森金物店・ホールダウン金物(鉄鋼材/SM490,SS400)引用元:株式会社 興伸製作所・ポスト(ステンレス)引用元:土肥板金工業株式会社・クローゼット洋服バー(真鍮)引用元:株式会社 富士産業・階段手すりしたの装飾金物(アルミニウム)引用元:大和金属工業株式会社金物加工を依頼する際の注意金物の種類や素材について解説しましたが、金物加工の依頼を出す場合には、2つ注意点があります。1.金物加工はオリジナル性が高いため受注可能な工場が少ないひとつ目は、金物加工はオリジナル性が高い製品が多いため、受注可能な工場が少ない点でしょう。汎用品であるボルトやワッシャーなどの機能金物に関しては、オリジナル性は低いのでホームセンターなどでも購入できます。しかし、装飾金物である取手や表札、そのほかの金属製工芸品などは独特なデザインのものも多いです。発注内容によっては依頼できる工場が少ない場合があるので、注意しておきましょう。2.大量生産に対応していない工場がある金物加工ができる工場では、大量生産に対応していない可能性があるので注意しておきましょう。上記で説明したように、金物加工はオリジナル性が高い製品が多いことから、1品作るだけでも多くの工数がかかってしまうこともあります。建物金物で使用する、ボルトやアングルなどに関しては独特なデザインや機能を付け加えないのであれば、大量生産が可能な場合もあります。依頼時には、大量生産ができるかどうかしっかりと確認することが大切です。金物加工の見積り依頼をするならMitsuriメーカーへ依頼する場合には、使用する素材や用途を明確に伝えることが大切です。依頼品のイメージを簡単にデザインして発注すると、メーカー側も作業がしやすく、納期が早まる可能性があります。ただ、金物加工はオリジナル性が高いため、受注できる工場が少ないことから、依頼先を見つけるだけでも工数がかかります。Mitsuriが取引しているメーカー様は、日本全国250社以上です。金物加工を得意としているメーカー様とのお付き合いもあります。金物加工の製作依頼をどのメーカーへ出せばいいか迷っている方は、複数社から見積りが取れるMitsuriに、ぜひご相談ください。下の赤いボタンをクリックして、お問い合わせください。

  • マシニングセンタの基礎知識と導入メリットを解説

    マシニングセンタは、品質の安定および効率良く金属加工をするのに便利な機械です。複雑な形状の切削加工にも自動で対応でき、多くの加工業者で採用されています。しかし、一口にマシニングセンタと言っても、横型マシニングセンタや立型マシニングセンタなど、種類は豊富にあります。これらにはそれぞれメリットやデメリットがあるため、機械の導入や加工で利用する際は、特徴を理解したうえで選ぶ必要があります。本記事では、マシニングセンタとNC工作機械の違いや、各マシニングセンタの種類、マシニングセンタを導入することのメリットについて解説していきます。参考:【切削加工とは?】特徴・種類・注意点を動画と一緒にご紹介します!マシニングセンタとは?工具自動交換機能が特徴マシニングセンタ(machining center:通称MC)とは、コンピューター制御によって工具を自動で交換できる機能(automatic tool changer:通称ATC)を有し、中ぐり・フライス削り・穴あけ・ねじ立てなどの加工を連続で行える機械のことを指します。マシニングセンタは、フライス盤などのように機械の段取り替えをすることなく、加工を行えるのが特徴です。あらかじめ加工の段取りをプログラミングしておけば、人の手がかからずに加工できるのもポイントです。参考:フライス加工について専門家が解説!加工の種類・加工機の種類がこの1記事でわかります!マシニングセンタとNC工作機械の違いNC工作機械の「NC」とは、「Numerical control(数値制御)」の意味を表します。従来の工作機械は、人力でハンドルを操作して切削加工を行っていましたが、NC工作機械ではプログラムを入力しておくことで、自動で刃物を移動・回転させることが可能です。これにより、人の手で加工することによる技術介入がなくなり、精度や品質が安定します。上記の内容はマシニングセンタも同様のことが言えますが、NC工作機械との違いは工具自動交換機能(ATC)の有無となります。マシニングセンタはATC機能を有しており、ドリル・エンドミル・正面フライスなど、複数の刃物を自動で交換して加工が可能です。刃物の交換時に発生する位置ズレも発生しにくく、精密な部品の製作に適しています。一方で、NC工作機械はATCの機能を搭載していないことから、刃物の交換を手動で行う必要があります。そのぶんマシニングセンタよりもコストが安価なので、加工内容がシンプルなものであればNC工作機械を採用するなどの使い分けがされています。参考:フライス加工について専門家が解説!加工の種類・加工機の種類がこの1記事でわかります!参考:NC旋盤加工とは?NC旋盤加工の構成や工場もご紹介!マシニングセンタの種類ここでは、代表的なマシニングセンタの種類を紹介します。それぞれで主軸の向きや特徴が異なり、加工の目的によって使い分けがされています。横型マシニングセンタ引用元:モノタロウ横型マシニングセンタは、工具の主軸が水平に配置されているマシニングセンタです。X軸・Y軸・Z軸方向に稼働できるため、3次元で加工できます。また、テーブルが水平方向に回転するB軸を持つ横型マシニングセンタの場合は、4軸での制御も可能です。4軸の横型マシニングセンタは、材料の向きを変えずにあらゆる角度から加工できるため、傾斜面の加工が簡単かつ、高精度を実現しています。また、ワークをセットしたパレットを加工機本体に搬送・搬出する、APC(automatic pallet changer)を使うことで、作業効率が向上できるのもポイントです。横型マシニングセンタは主軸の方向が水平であるため、切粉が重力で落ちて溜まりにくいメリットがあります。一方で、ワークを支える力が必要なため、重たい材料の加工には適していません。立型マシニングセンタ引用元:モノタロウ立型マシニングセンタは、工具の主軸が地面に対して垂直方向に配置されているマシニングセンタです。駆動軸はX軸・Y軸・Z軸の直線3軸で、ボール盤や立てフライス盤と似たような構造になっています。立型マシニングセンタは主軸が縦向きであるぶん、加工している様子や刃物とワークの距離を確認しやすいのが特徴です。1面を削ることが多い材料に適しています。また、横型マシニングセンタに比べて本体が小型であることから、設置スペースが小さいこともメリットとして挙げられます。しかし、APCの取り付けがしにくいほか、切粉がたまりやすく、加工不良の原因となりやすいデメリットがあります。立型マシニングセンタは加工不良を避けるために、切削工具の回転速度を変更したり、切削油の噴射速度をあげたりする必要もあるため、大量生産には不向きです。門型マシニングセンタと5軸制御マシニングセンタのメリット・デメリット引用元:モノタロウ門型マシニングセンタは、上図のように機械が門の形をしているのが特徴です。主軸は立型マシニングセンタと同様に、地面に対して垂直方向に配置されています。駆動軸はX軸・Y軸・Z軸の直線3軸です。門型マシニングセンタは、テーブルが広く、門をくぐるようにして動かせられるため、通常のマシニングセンタには乗らない大型の製品を加工するのに適しています。また、直線の3軸に加えて、回転軸が2軸加わった5軸制御に対応するものもあります。一方で、大型の製品を加工できるぶん、設備は大がかりなものとなります。引用元:モノタロウ5軸マシニングセンタも、立型マシニングセンタと同様に、地面に対して垂直方向に主軸が配置されています。他のマシニングセンタと異なる点は、主軸とテーブルの2つが回転させられるため、XYZの直線3軸と回転2軸の計5軸を備えていることから、5軸マシニングセンタと呼ばれています。5軸マシニングセンタは、主軸またはテーブルを傾けることで、斜め方向からの加工も実現しています。ワークをワンチャッキングで加工できるため、効率よく加工することができます。しかし制御する軸が多いぶん、扱いが困難です。マシニングセンタを導入するメリットマシニングセンタを導入するメリットは以下の通りです。●品質の安定手動で加工を行うと、作業員の熟練度に左右され、寸法精度にどうしても違いがでてしまいます。また、人間が手作業で加工をすると失敗する可能性もあるでしょう。しかし、マシニングセンタを利用すれば、工具の扱いの熟練度に関わらず、安定した品質で製品を生産することができます。●複雑な加工に対応できるマシニングセンタは、3軸や5軸といった複数の軸を同時に制御できるため、斜面やRの加工など、複雑な形状の加工にも対応できます。●作業時間と人件費の削減マシニングセンタは、フライス加工や穴あけなどの、多種の加工を自動で行えるため、段取り替えなどの手間を省けます。マシニングセンタの種類によっては、ワークのセッティングを一度行うだけで加工ができる点もメリットです。これらのように、作業員が必要な作業を最小限に抑えられるため、人件費の削減にも寄与します。●安全性の向上マシニングセンタは手動操作とは異なり、一度加工手順をプログラミングしておけば自動で加工できます。そのため、刃物に触れる機会が少なくなり、ケガのリスクも低減することが可能です。

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    金物加工とは?使用される金属や製作事例等を踏まえて解説!

     金物加工とは、金属の鉄板や鋼材を切削加工や曲げ加工を施すことで、希望通りの製品形状に仕上げる加工のことです。金物は、普段見かけるものであれば、タンスやクローゼットの取手、フック、金属製の工芸品などです。最近は少なくなりましたが、これらの金物を専門に取り扱っているお店があるほど、金物は私たちの周りに広く普及しています。実は、金物にはさまざまな種類があります。また、種類によって使用する金属が異なる場合も多いため、素材や種類を把握しておかなければ依頼する際に手間取ってしまうでしょう。今回は、金物加工の依頼を出したい方に向けて、金物加工の種類や使用される素材について詳しく解説します。実際の製作物もご紹介しますので、依頼を出す際の製品イメージとして参考にしてください。金物とは金物とは、金属製の道具や器具などのことです。金物の種類は多岐に渡ります。ここでは、使用用途によって大きく「建物金物」と「装飾金物」の2種類に分けて解説をしていきます。建物金物建物金物とは、建築や家具などに使われる金属製の部材です。注意点として、配管設備や構造部分などに使用されるものは建物金物には含まれません。建物金物として代表的な製品には、以下のようなものがあげられます。・蝶番(ちょうつがい)・くぎ・ボルト・ワッシャー・アングル建物金物の中でも実用性の高いものを機能金物と呼ぶ場合もあります。装飾金物装飾金物とは、金物の中でも機能性より見た目を整えたり、デザイン性を高めたりした製品を指します。こちらも、配管設備や構造部分などに使用される金物は、装飾金物には含まれないので注意しておきましょう。装飾金物として代表的な製品には以下のようなものがあります。・取手・手すり・ドアノブ・カーテンレール・フックこのように、装飾金物は身近に溢れています。見た目を整えたり、綺麗にしたりして、建物や家具の見栄えをよくするものが装飾金物です。また、金属を使って作られた工芸品なども装飾金物に分類されます。金物加工で使用される金属金物加工を依頼する場合には、建物金物や装飾金物などの種類だけでなく、使用する素材にも注意が必要です。金物を使用する場所や使用用途によって、適切な素材があります。ここでは、特に金物加工で使われる3つの素材について、特徴やどのような金物に使われているかご紹介します。鉄鉄は、素材の硬度や弾性が曲げ加工に向いているのが特徴です。曲げ加工が簡単にできると、L字アングルの金物などが製作しやすいです。また、素材自体の単価も非常に低価格なのも魅力的。加工後のメッキ処理も行いやすいので、鉄はさまざまな分野で使用されています。鉄のデメリットは、真鍮やアルミと比べる耐食性や装飾性が劣ってしまう点です。比較的サビやすいため、装飾金物などにはサビ防止の表面処理を行う必要があります。金物の中では、その加工性の高さと値段の安さから主に建物金物の釘やボルトなどに使われています。安価で大量に建物金物を仕入れたい場合は、鉄製の金物がおすすめです。真鍮(しんちゅう)銅に亜鉛を加えた合金のことを真鍮(しんちゅう)と呼びます。真鍮は、加えられている亜鉛の割合が多いほど強度が硬くなります。素材が柔らかいため切削加工や切断加工などがしやすく、工芸品などの複雑な形状の金物製作が行いやすいです。金色の特徴的な色味があるので、多くの場合取手や工芸品などの装飾金物に使用されます。デメリットとして鉄やアルミニウムと比べると水分に弱いため、使用する環境によってはすぐ酸化して黒ずんでしまいます。また、ゴムやラテックスに触れると分解腐食させてしまう特徴もあるため、真鍮素材の金物は使用する場所を考えなければなりません。水回りやゴム製の製品がある場所には、真鍮素材の金物は扱わないように注意しましょう。アルミ金属の中でも特に軽い素材がアルミニウムです、アルミ缶や1円玉、スマートフォンなど普段よく見かけるものにもアルミニウムは使用されています。特徴としては、強度が高く、自然に作られる酸化皮膜で素材を保護するため、ほかの金属と比べてもサビにくいです。切削加工や塑性加工(そせい加工)がしやすいため、さまざまな形状の製品を作れます。多くの場合、素材の軽さや加工性の高さを生かして、蝶番やアングルなどの建物金物に使用されるのが一般的です。金物加工の製作事例金物加工には建物金物や装飾金物があることは理解していただけたでしょうか。では、実際に金物加工にはどのようなものがあるのか制作事例を5つほどご紹介します。・スライド蝶番引用元:金森金物店・ホールダウン金物(鉄鋼材/SM490,SS400)引用元:株式会社 興伸製作所・ポスト(ステンレス)引用元:土肥板金工業株式会社・クローゼット洋服バー(真鍮)引用元:株式会社 富士産業・階段手すりしたの装飾金物(アルミニウム)引用元:大和金属工業株式会社金物加工を依頼する際の注意金物の種類や素材について解説しましたが、金物加工の依頼を出す場合には、2つ注意点があります。1.金物加工はオリジナル性が高いため受注可能な工場が少ないひとつ目は、金物加工はオリジナル性が高い製品が多いため、受注可能な工場が少ない点でしょう。汎用品であるボルトやワッシャーなどの機能金物に関しては、オリジナル性は低いのでホームセンターなどでも購入できます。しかし、装飾金物である取手や表札、そのほかの金属製工芸品などは独特なデザインのものも多いです。発注内容によっては依頼できる工場が少ない場合があるので、注意しておきましょう。2.大量生産に対応していない工場がある金物加工ができる工場では、大量生産に対応していない可能性があるので注意しておきましょう。上記で説明したように、金物加工はオリジナル性が高い製品が多いことから、1品作るだけでも多くの工数がかかってしまうこともあります。建物金物で使用する、ボルトやアングルなどに関しては独特なデザインや機能を付け加えないのであれば、大量生産が可能な場合もあります。依頼時には、大量生産ができるかどうかしっかりと確認することが大切です。金物加工の見積り依頼をするならMitsuriメーカーへ依頼する場合には、使用する素材や用途を明確に伝えることが大切です。依頼品のイメージを簡単にデザインして発注すると、メーカー側も作業がしやすく、納期が早まる可能性があります。ただ、金物加工はオリジナル性が高いため、受注できる工場が少ないことから、依頼先を見つけるだけでも工数がかかります。Mitsuriが取引しているメーカー様は、日本全国250社以上です。金物加工を得意としているメーカー様とのお付き合いもあります。金物加工の製作依頼をどのメーカーへ出せばいいか迷っている方は、複数社から見積りが取れるMitsuriに、ぜひご相談ください。下の赤いボタンをクリックして、お問い合わせください。