Category

溶接

  • NO IMAGE

    抵抗溶接について!原理や特徴を解説しています!

    製品作りで欠かすことができない接合作業は、製品の強度にも関わる重要な役割を担っていますが、精密な製品の制作にはより一層の加工精度が求められることもあります。特に金属の溶接と言えば、バチバチと火花を撒き散らしながら豪快に溶接するイメージがあると思います。しかし溶接といっても様々な種類があり、製品によって最適な溶接方法は異なります。そのため、作りたいものによって最適な方法を選択することが非常に重要とも言えるでしょう。そこでこの記事では、様々な溶接方法の中でも特に精度や見栄えを向上することができる抵抗溶接について詳しくご紹介します。金属の接合方法についてお悩みでしたら、ぜひ読み進めていってください。※抵抗溶接だけでなく、溶接の基本についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。⇒溶接に関する『10の基本知見』製造業マニアの私が切る!【重要】抵抗溶接とは引用元:有限会社こだま製作所抵抗溶接とは、被溶接材を適切な力で加圧し、電気エネルギーを通して発生した抵抗熱により被溶接材を接合する方法です。一般的に金属の溶接方法は以下の3つに分けられます。・融接・圧接・ろう接抵抗溶接は母材である金属に適度な圧力をかけるため、「圧接」に分類されます。補助材料を溶かし込んで接着する「ろう接」と違い、母材を直接融解させて接合するため、強度が高く比較的信頼性が高い溶接方法です。また、金属は適切な電流を通すと一瞬で融解するため、他の溶接方法と比べて加工時間が短縮でき、大量生産品の加工にも向いているでしょう。抵抗溶接が用いられている代表的なものと言えば、自動車のボディが挙げられます。引用元:SankeiBiz自動車の製造は、複雑な形状の溶接や加工後の品質も考慮され、様々な種類の抵抗溶接が用いられています。代表的な抵抗溶接は、以下の方法があります。・スポット溶接・シーム溶接この2種類の溶接方法は、用途や目的によって使い分けられます。詳しく見ていきましょう。※抵抗溶接だけでなく、他の溶接の種類についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。⇒溶接の種類はこの記事だけでOK!3分でわかる金属加工で代表的溶接方法!スポット溶接引用元:ハイメカ株式会社スポット溶接は最も有名な抵抗溶接の方法で、対象物を点で溶接するため「スポット」という呼び名が付けられています。溶接したい金属を「チップ」と呼ばれる電極で挟み込んで加圧し、電極間に電流を流した時に発熱する抵抗熱によって母材を溶融します。電流を流し終えると自然と冷却されて再凝固するため、2つの金属を接合することができます。しかし、金属を適度に加圧して電流が通らなければ溶接できないため、電気が流れない被溶接材や抵抗が不十分な金属、厚板の被溶接材では用いることができません。スポット溶接は条件管理が出来ていれば、スパッタと呼ばれる火花が散ることはほとんどありませんので、安全な溶接方法とも言えるでしょう。しかも熟練した技術を必要とせず、安全性も高く初心者でも簡単に溶接できます。さらに発熱時間も短く、被溶接材が熱によって歪む可能性も低いため、品質を安定させられる特徴もあります。そのため、生産性の向上に欠かせない大量生産の現場に向いている溶接方法とも言えるでしょう。※スポット溶接についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。⇒【スポット溶接】メリット・デメリットや他の溶接との違いを専門家が解説!シーム溶接引用元:トキワバネ工業株式会社シーム溶接とは、被溶接材を円盤の電極で挟みこみ、電極を回転させながら連続で通電して生じる電気抵抗の発熱を利用して溶接する方法です。スポット溶接と違い連続的に接合できるため、強度が高いことはもちろん、気密性を保つ製品を製造できるため、燃料タンクの製造などに用いられています。また、電極をローラーのように回転させて母材を連続的に送り込むため、溶接速度が速く作業効率が高い方法とも言えるでしょう。一方、シーム溶接のような線状の接合は分流を発生させやすいため高電流が必要となります。また連続的に電流を通すため電極の磨耗が早く、ある程度の製造コストが必要となります。さらに加工後の製品は熱による歪みが生じやすいという欠点もあります。抵抗溶接の原理抵抗溶接は被溶接材の金属を重ね合わせ、溶接する部分を電極で加圧します。そして数十アンペアから数万アンペアの電流を流して被溶接材の抵抗によって生じる熱を利用して溶融させます。この抵抗溶接には3大条件と呼ばれる条件が存在します。電流・・・溶着部分であるナゲット(内部に形成される溶融金属部分)の大きさが変化する。低ければナゲットが形成できず、高すぎると溶融しすぎて電極に溶け込む。加圧力・・・接触抵抗が変化する。加圧が低すぎればナゲットが形成されず、高すぎるとスパッターが飛散する。通電時間・・・電流を通電させる時間。短かければ溶着が不十分となり、長すぎると溶接機器の破損に繋がる。このように、3つの条件のうち一つでも適していなければ溶着不良や出来栄えの欠陥などの不具合が生じるため、条件管理は必ず行わなければいけません。しかし被溶接材である金属の種類や形状によって違うため、各現場では多くのトライ&エラーを繰り返し、製品によって最適な溶接条件が管理されています。Mitsuriは様々な溶接条件のデータを蓄積している工場とも多数提携しております。また、抵抗溶接のプロフェッショナルもたくさんおりますので、抵抗溶接を行う工場をお探しであれば、ぜひ一度ご相談いただければ最適なご提案をさせていただきます。抵抗溶接の特徴圧接に分類される抵抗溶接は、他の溶接方法に比べて以下のような特徴があります。タイトル・作業時間が短時間で効率的に製造できる・溶接補助剤やシールドガスを必要としないため製造コストが抑えられる・スパッターや有害ガスの発生量が少ないため作業環境をクリーンに保てる・溶接跡も比較的目立たないため出来栄えが綺麗抵抗溶接は被溶接材に通電した時に発生する熱源を利用するため、接合用の溶接補助剤(溶接棒など)やシールドガスを使用しなくても溶接できます。作業時間も短時間であることを考えると、製造にかかるトータルコストを大幅に抑えられます。また、アーク溶接や半自動溶接などは紫外線やスパッタ、有害なヒュームガスが発生しますが、抵抗溶接はスパッターや有害ガスはほとんど発生しません。そのため作業環境をクリーンに保つことも可能です。一方デメリットと言える特徴もいくつか存在します。・適切な条件を見つけるまで時間がかかる・重ね合わせ溶接であるため溶接欠陥を発見しづらいまず、被溶接材に合わせた適切な溶接条件を見つけなければ、溶着不良などの品質不具合が起こるため、製品としての品質を確保することができません。特に溶接条件は製品の個体差によっても微妙に変わるため、臨機応変に条件を合わせられるノウハウも必要になるでしょう。また、抵抗溶接は金属同士を重ね合わせた溶接となるため、溶接欠陥が内部に隠れて発見しづらいという欠点もあります。ただし、溶接欠陥を見つけるために溶接痕に品質チェック用の「たがね」を入れて破断試験を行う「破壊検査」や、超音波で内部の溶着具合を確認する「超音波検査」など、製造現場では様々な品質管理が行われています。しかし、溶接個所の検査として、非破壊検査は技術的に難しく、大掛かりな検査設備が必要という欠点があるため、試作やテストなどの少量生産で利用することはできても、大量生産の現場には向いていません。そのため自動車工場などの生産現場では、決められた製造数に数個製品をサンプルとして抜き取り、溶接箇所を切断して溶接品質をチェックしたり、溶接箇所にたがねやマイナスドライバーを入れ溶接強度がしっかり確保できているかを確認するなどの破壊検査が実施されています。まとめ抵抗溶接は金属を結合させる方法の中でも、出来上がりの状態も非常に綺麗で、精度や見映えが求められる金属製品の製造には最適な溶接方法です。しかし、条件管理をしっかり行わなければ品質的な不具合も招くため、確かなノウハウや品質管理が必要なのも事実です。作りたいものがあっても専門的な知識だけでなく技術も必要となると、なかなか製品作りにトライできないというお悩みもあると思います。そんな時は、ぜひMitsuriにご相談ください!Mitsuriでは日本全国に140社以上の提携工場があり、抵抗溶接の技術やノウハウを豊富に持ち合わせている工場も多数あります。様々な溶接方法に対応している工場も存在しておりますので、制作したい製品や製造コストの面でのご相談も可能です!金属の溶接でお困りであれば、お気軽にご相談ください。

  • NO IMAGE

    ステンレスと鉄の溶接は可能!異材溶接での違いと気をつけるべきポイント

    ユーザーからの図面に溶接って書いてあるけど、社内に溶接に詳しい人がいない。そんな悩みをかかえたことはありませんか?溶接とは簡単に説明すると、金属同士を熱で溶かしてつなぎ合わせることを指します。つなぎ合わせる材料は鉄の場合が最も多く、同じ素材、例えば鉄と鉄、ステンレスとステンレスなどであれば、問題なく溶接が可能です。しかし、実はつなぎ合わせる材料が異なる場合でも溶接することが可能なのです。今回は、ステンレスと鉄との溶接にスポットを当てて、溶接方法やそのポイント、事例などを紹介していきます。ステンレスと鉄の溶接方法ステンレスは「Stain less steel」の略でSUSとも呼ばれています。日本語に直訳すると、さびにくい鋼という意味です。ステンレスの主成分は鉄ですが、クロムを添加することで材料の表面に酸化被膜ができて、内部が錆びにくくなります。そのステンレスと鉄とを溶接することができるのか。答えはイエスです。ステンレスの主成分は鉄ですから、溶接可能ですが、異なる材質の溶接となるので、高いスキルを伴います。同じ材質同士であれば熱伝導率も同じなので、溶接は比較的難しくはありませんが、異なる材質の場合、まず溶接棒を正しく選定することが重要です。例えば、ステンレス(SUS304)と鉄(SS400)を溶接する場合に使用する溶接棒は、SUS309を使用したほうがよいとされます。 ステンレスと鉄の溶接!異材溶接の違いとポイント一般的に炭素鋼同士を溶接する場合は、低いグレード側の成分系にあった溶接材料を使いますが、今回のステンレスと鉄などの異材溶接では、ちょっと違います。SUS304はオーステナイト系ステンレスの一般的な材料で、化学成分が18%Cr(クロム)-8%Ni(ニッケル)のため、常温でもオーステナイト組織が安定しています。しかし、一般的な溶接材料で溶接してしまうとCrやNiの量が減少して、マルテンサイト組織に変化してしまう可能性があります。マルテンサイト組織に変化すると、硬度があがり、硬化や割れの原因となってしまいます。そのため、溶接棒の材料はステンレス側の化学成分を考慮した選定になります。SS400側での溶込み量が多くなるとCr・Niの量が減ってしまい、溶接個所での高温割れが起こりやすくなります。これがなぜ起こるのかというと、溶接した金属中のフェライト量が関係しており、フェライト量が少なくなれば少なくなるほど高温割れが発生するのです。したがって、ステンレス(SUS304)と鉄(SS400)とを溶接する時には、溶接部の化学成分とフェライト量を調整(鉄側の溶込み量を小さくする)することが非常に大切なポイントです。SS400とSUS304を溶接する場合の溶接棒の材料は、一般的にはSUS309系を使えばいいと言いましたが、溶接後の使用環境によってはそれでも割れが発生することがあります。それは、常温から400°C以上での熱サイクルの環境下にある場合です。これは、オーステナイト系ステンレス鋼の熱膨張係数は鉄の約1.5倍と大きく、熱疲労によるワレが原因となります。そのような場合には、熱膨張係数が真ん中あたりのインコネル系(ニッケル合金)の溶接棒を使います。ただし、インコネル系の材料でもSUS309同様に高温割れが起こるので、低電流・低速度で溶接することが必要とされています。 ステンレスと鉄の溶接の事例引用元:溶接板金.comブロック部分:ステンレス、その他:鉄素材。まとめステンレスと鉄を溶接するポイントについて説明してきました。結果的には、このような異材質の溶接はかなり難易度が高く、簡単にできるわけではないため、熟練した経験が必要です。Mitsuriは、日本全国に登録工場が約250社ございます。そのため、お客様にとって最適な溶接方法を豊富な溶接の知識や経験をもとに、得意な工場と直接つながることが可能です。お見積もりは複数社から可能です!異なる材料での溶接でお困りの際は、ぜひMitsuriにお申し付け下さい!

  • NO IMAGE

    溶剤塗装とは?特徴や粉体塗装との違いについて専門家が解説!

    様々な塗装方法がある中で、どの塗装方法がいいのかお悩みではありませんか?製品の加工や製作に関しての方法は見通しがたっても、完成した製品を綺麗に仕上げたいと考えると、適切な塗装の選択が不可欠です。塗装は、単に色を付けるだけでなく、製品の強度や防錆といった重要な役割を持ちます。製品を長持ちさせるためには、正しい塗装方法の選択が重要と考えられます。そこで、本記事では塗装方法の中で最も有名な溶剤塗装について、・溶剤塗装の特徴・粉体塗装との違い・溶剤塗装が使われている製品を塗装の専門家がわかりやすくご紹介しますので、塗装方法でお悩みの方はぜひご一読ください。溶剤塗装とは引用元:アイテック株式会社溶剤塗装は古くから用いられてきた最もスタンダードな塗装方法で、様々な形状の対象物が塗装できます。溶剤塗装はシンナーなどの有機溶剤に樹脂や顔料、塗料を溶かし入れ、ハケやスプレー、ペイントローラーなどで被塗物に塗っていきます。溶剤が乾燥すると被塗物全体を覆うように塗膜ができ、被塗物の防錆性向上によって耐久性も上げられるため、色をつけていくというより「コーティングをする」と表現する方が似合っているかもしれません。溶剤塗装は塗装方法も豊富で長い歴史もあるため、塗料や有機溶剤の配合データ蓄積量も膨大に残されているため、最も信頼性がある塗装方法でもあります。また、溶かし入れる塗料の種類も豊富であることや、樹脂を入れて蒸発速度を容易にコントロールできることから、広範囲の塗装にも向いている特徴があります。さらに粉体塗装と組み合わせることもできるため、複雑な模様などの表現も可能です。ただし、有機溶剤を使用するため、保護具の着用や作業中に中毒症状に陥らないように換気設備や作業環境をしっかり管理しなければいけません。粉体塗装と溶剤塗装の違いについて引用元:小泉塗装工業株式会社もう一つの代表的な塗装方法として、粉体塗装があります。粉体塗装とは有害物質を含む溶剤を使用しないため、人体や環境に優しい塗装方法として扱われ、ここ数年で急速に普及してきた塗装方法です。粉体塗装の基本は、粉末状の塗料を静電気で被塗物に付着させ、その後の焼き付け作業にて塗料を溶かし、被塗物を覆うように色を付ける仕組みです。そのため溶剤を使用する必要がなく、1回の塗装で塗膜にならなかった塗料は回収して再利用できるため、溶剤塗装と比べて塗装コストを大幅に抑えることができます。また、強度がある性能の高い塗装皮膜を形成できるため、耐食性耐候性耐薬品性耐ピッチング性に優れた塗装ができます。反面、粉体塗装を行うには、専用の塗装ブースや塗装ガンが必要であるため、初期投資がかかります。一方溶剤塗装は、塗装に必要な道具さえ用意すればすぐに作業を始めることができます。また、溶剤塗装は様々な種類の色を生み出すことができますが、粉体塗装は色合わせが難しく、メタリックなどの特殊な塗装ができません。どちらの塗装方法がいいとは一概には言い切れませんので、用途によって最適な塗装方法を選びましょう。溶剤塗装の特徴溶剤塗装には、次のような特徴があります。対象物や目的に合わせた塗料が作れるメタリックや模様など色彩の表現が豊富多様な塗装方法が選択できるコストを抑えられる職人の技量によってはこだわりの塗装ができる対象物や目的に合わせた塗料が作れる塗料が豊富にあるため、対象物に限りなく近づけた色を作り出せるのが最大の特徴です。また、被塗物に合わせて、スプレーにするかやハケ塗りにするかなど、塗装方法も自由に決められます。さらに、長い歴史によって培われた溶剤塗装技術は、他の塗料や塗装方法と組み合わせて使うことができるため、様々な可能性を秘めているともいえます。メタリックや模様など色彩の表現が豊富他の塗装方法は、多くの色のパターンを持ち合わせていないため、配色がワンパターンとなったり、要望に応えられないといったデメリットがあります。しかし溶剤塗料は、原色が豊富にあるため、メタリックや模様柄も入れることができ、依頼主の要望を細かく表現できる大きな特徴を持っています。多様な塗装方法が選択できる有機溶剤は常温で揮発するため、焼き付け不可能な被塗物も問題なく塗装できます。また、用途によってハケやローラー、エアースプレー、エアレススプレー、ロールコーター、カーテンフローコーターなどの塗装方法を選べるため、細かい部分や精度が求められる被塗物にも問題なく塗ることができます。コストを抑えられる一般的には、大量生産品の塗装には一定量の塗料が必要になるため、ある程度の製造コストを覚悟しなければいけません。また、少量生産の場合は塗料の料金が割高になるデメリットがあります。しかし、溶剤塗料は必要な量を用意できるため、テスト品や少量生産品であっても製造コストが上がることはないため、かなりお得な塗装方法と言えます。さらに溶剤自体の原価も他の塗料に比べて安いため、総合的に見ると圧倒的にコストを下げられるでしょう。職人の技量によってはこだわりの塗装ができる昔ながらの塗装技術でもある溶剤塗装は、他の塗装方法と比べて技術を要します。例えば、一部に塗料が偏ってムラができたときは、人の目で判断しながらその部分を塗り直し、周りの色を合わせ込んでいく修正技術が必要となります。また、現代においても機械が塗装に失敗した時は、熟練者が上から手直しする場面も度々訪れます。そのため、溶剤塗装は職人の腕前によって左右されますが、言い換えれば「技術さえあればどんなにこだわった塗装も可能」ということになります。もちろん、Mitsuriの協力工場にも熟練した腕を持っている職人さんがたくさんいますので、難しい塗装であっても、お気軽にご相談ください。溶剤塗装の製品事例溶剤塗装が用いられる製品事例をご紹介します。まず、溶剤塗装では次のような塗料を使用します。アクリル樹脂系塗料・・・安価で購入でき、カラーバリエーションも豊富メラミン樹脂系塗料・・・自動車の外板用塗料で用いられ、耐水性、耐薬品性、耐熱性に優れるエポキシ樹脂系塗料・・・常温硬化型と加熱硬化型があり、高度な防食性、耐薬品性があるウレタン樹脂系塗料・・・耐候性が求められる上塗りとして使用されるフッ素樹脂系塗料・・・耐候性に優れており、塗り替え頻度も少なくて済むラッカー・ビニル樹脂系塗料・・・塗膜が硬く、乾燥も非常に早いまた、適応素材として代表される金属は以下のものがあります。SPHC(熱間圧延軟鋼板)SPCC(冷間圧延鋼板)SECC(亜鉛めっき鋼板)SUS(ステンレス鋼)AL(アルミニウム)この素材で生み出される製品は生活必需品から工業製品まで、様々です。例えば、日用品のハサミの柄の部分などの曲面にも、塗装が施されています。引用元:岡野コーティングまた、大型モニュメントの塗装も可能です。引用元:株式会社ヒバラコーポレーションさらに、製品の防錆や耐久性を向上させる特徴をもつ塗料を使用し、工業用エアタンクを塗装したのが、下の例です。引用元:株式会社ヒバラコーポレーション溶剤塗装ならMitsuri!溶剤塗料とは、有機溶剤に樹脂や顔料、塗料を混ぜ合わせ、液体となった溶剤を被塗物に塗りつける塗装方法です。塗装の歴史の中でも最も古く、膨大な配合データがあるため、ほぼ全ての色を作ることができるのが大きな特徴です。さらに、熟練した職人が行えば、よりこだわった塗装ができるのも大きな魅力です。ただし、有機溶剤を使用するため、作業環境が悪くなりやすいので、換気や保護具などの準備は欠かせません。Mitsuriでは全国各地140社以上の加工業者様と提携しています。溶剤塗料に精通している企業様とも多数ご提供しておりますので、最適なご提案をさせていただきます。塗装に関してお悩みであれば、まずはお気軽にご相談ください。

  • NO IMAGE

    アルマイト処理のメリットについて解説!

    アルミニウムは、合金の種類にもよりますが、比較的軟らかい金属です。そのため、軽くて加工しやすいなどの利点を持ちながらも、強度を必要とする機械部品などには使いづらいといった問題がありました。その点、アルマイト処理は、アルミニウムの硬度や耐食性などを向上させる効果があり、またその効果もある程度制御することができます。それにより、アルミニウムの用途は、機械部品などにも拡大しています。今回の記事では、アルマイト処理の内容やメッキとの違いについて説明します。続いて、その工程、アルマイト処理が可能なアルミ合金の種類、アルマイト処理を行うメリットについても詳しく解説していきます。カラーアルマイト処理や硬質アルマイト処理についても触れていますので、ぜひ参考にしてください。アルマイト・アルマイト処理とは引用元:Wikipediaアルマイト処理は、防サビや絶縁性の付与、強度向上などを目的として、アルミ表面に酸化皮膜を人工的に形成させる表面処理法です。アルミニウムは、空気中で酸化して自然と表面に酸化皮膜を形成。その酸化皮膜によってある程度の強度と耐食性を持つようになります。しかし、自然と形成される酸化皮膜は数ナノメートルと薄く、傷や腐食などがアルミ素地に達してしまうことも多いため、強度や耐食性を必要とする場合にはアルマイト処理が施されます。アルマイト処理の過程で美観をある程度制御できることもあり、アルミ製のやかんや鍋等の日用品、電車や航空機の内装品、建材などに広く適用される表面処理法です。また、アルマイトの膜厚は通常10マイクロメートル程度ですが、より膜厚を増した硬質アルマイトは厚さ50マイクロメートルにも達し、その硬度は鉄鋼を超える400HV以上にもなります。そのため、アルマイト処理を施したアルミ製品は、耐摩耗性を必要とする自動車部品や航空機関連部品、シャフトやロールなどの機械部品などにも広く用いられています。参考記事アルミニウムの基本的な情報については、以下の記事に詳細がありますのでご参照ください。⇒【アルミの基礎】アルミの加工上の特性やメリット/デメリットまで徹底解説!アルマイトとメッキの違い引用元:株式会社ミヤキなお、アルマイトは、メッキとは全く異なる表面処理なので注意が必要です。アルマイト処理では、アルミニウムを電気分解の陽極として通電し、アルミニウムを溶解させながら酸化させて酸化皮膜を形成させます。このとき、酸化皮膜は、アルミ表面の外部方向へ成長すると同時に、内部方向にも浸透していきます。(上図参照)また、製品の素材そのものが電気分解によって溶解するので、重量や寸法が厳格に定められた製品には向いていません。その一方、メッキは、耐食性や強度を上げる、外観を変える、多様な機能を付与するなどの目的で行われる表面処理です。酸化皮膜を除去してアルミニウムの素地を露出させ、素材とは別の金属をコーティングする方法です。つまり、メッキでは、酸化皮膜を全て剥がしてしまいますし、メッキ後には酸化皮膜は残りません。また、アルマイトとメッキにおいて電気分解を行う点は共通していますが、メッキでは電気分解の陽極ではなく陰極にメッキされる金属を使用。電解液中の金属イオンを被メッキ金属へ乗せるように還元析出させます。つまり、アルマイト処理は電気分解の酸化を利用して膜を形成していますが、メッキは逆に電気分解の還元を利用して膜を形成しているのです。参考記事アルミニウムのメッキについて、以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。⇒アルミニウムのメッキについて解説!実際の工程やメリットについてもご紹介!アルマイトの処理工程引用元:YKK AP株式会社それでは、アルマイトはどのような処理工程によって施されるのでしょうか。アルマイトの処理工程は、通常以下の手順で行われます。ただし、工程の間には、水洗や湯洗などの処理が入ります。また、工場によっては、品質向上などのため、追加の工程が入ることがあります。アルマイトの処理工程1.枠吊り2.脱脂3.エッチング4.スマット除去5.陽極酸化6.電解着色7.水洗い後、枠外し1.枠吊り引用元:株式会社興和工業所アルマイト処理は、通常自動化されており、治具(処理物を支持または通電するために用いる支持具)にたて吊りにしたアルミニウム部品を各工程の処理を施す浴槽に順番に沈めていくことで実施します。そのアルミニウム部品を治具に吊る工程がこの枠吊りです。2.脱脂脱脂処理は、アルミニウム部品の成形に伴って付着した油分等を取り除く工程です。施される酸化皮膜の密着不良を防止するために行われます。一般的な金属は通常、アルカリ性の溶液に浸漬することで脱脂を行います。しかし、アルミニウムは、両性金属で酸性にもアルカリ性にも溶けてしまうため、弱アルカリ性や中性の溶液が主に採用されます。場合によっては、液中に泡を発生させて撹拌する超音波清浄機などを併用することがあります。3.エッチング引用元:株式会社小池テクノエッチング処理は、アルミ表面の自然に形成された酸化皮膜や脱脂で取り切れなかった油分などを除去する工程です。苛性ソーダなどの水酸化ナトリウムを含んだアルカリ性溶液にアルミニウムを浸漬。酸化皮膜を溶解させると同時に油分などを除去します。4.スマット除去スマット除去処理は、アルミ表面に露わとなった不純物や合金成分を除去する工程です。アルミニウム合金には銅やケイ素などの不純物や合金成分が含まれていますが、これらの成分の中にはエッチング処理で溶解しないものが存在します。そのため、エッチング処理の後には、このような成分が微粉末として表面に露わになります。この「スマット」と呼ばれる微粉末を取り除く工程がスマット除去工程です。ケイ素などの除去にはフッ素を含んだ酸性溶液が、銅合金の除去には硝酸を含んだ酸性の溶液が用いられます。5.陽極酸化引用元:株式会社ミヤキ陽極酸化処理は、アルミニウムを電気分解の陽極として通電し、表面に酸化皮膜を形成させる工程です。電解液には、硫酸やシュウ酸などの酸性溶液が用いられます。この工程においては、上図のように、まず平面的なバリアー皮膜が成長します。その後、表面に凹部が形成されると、硫酸イオンが凹部に入り込んで硫酸アルミを形成。さらに、その硫酸アルミが溶出して表面に無数の穴が空きます。この穴の成長は、皮膜が厚みを増していくと同時に進行していき、最終的には穴が規則正しく伸びた構造となります。結果として形成される皮膜の厚さは、電解時間に比例します。6.電解着色引用元:三協立山株式会社再び陽極酸化処理を行い、酸化皮膜表面に形成された穴の底に塗料やアルミ以外の金属粒子を電着させる工程です。染料を電着するカラーアルマイト処理については後述します。金属粒子を電着させる交流電解着色では、スズやニッケルなどを含む金属塩水溶液中へ交流電流を加えることで再度電解処理を施します。それによって穴に金属粒子が入り込み、酸化皮膜を補強すると共に防サビ性能が向上します。さらに着色も行うことが可能です。例えば、スズやニッケルでは、黄色やブロンズ、黒色、またそれらの中間色を着けることができます。なお、色調は、電解液の成分や濃度、浸漬時間などによって変化させることが可能です。交流電解着色を施したアルマイトは、日光に対する堅牢性が高く、紫外線などで変退色しにくいという特徴を持ちます。そのため、アルミサッシなどの屋外で用いられるアルミ製品に頻繁に採用されます。7.水洗い後、枠外し以上でアルマイト処理は完了です。製品を水洗するなどした後に枠から外します。なお、電解着色を行わない場合や塗料で電解着色する場合(後述)には、十分な耐食性を確保するため、アルマイトの穴を封じる封孔処理を行います。引用元:三協立山株式会社封孔処理には、酢酸ニッケルや酢酸コバルトなどの金属塩で穴を塞ぐ方法(上図)や、高温加圧水蒸気を当てたり沸騰水中で煮沸したりすることで穴を狭める方法(下図)などがあります。引用元:株式会社三恵工業所アルマイト処理が行える金属引用元:NCネットワークそれでは、どのアルミ合金に対してもアルマイト処理は行うことができるのでしょうか。まず、アルミ合金には、一般的な金属加工で用いられる展伸用と、鋳物やダイキャストで成形する鋳造用がありますが、鋳造用合金はアルマイトに向かないとされています。それは、鋳造用合金では不純物が多く、アルマイト層がうまく生成されないことが理由です。一方、展伸用合金は、番手によって1000番から8000番までに分けることができますが、ジュラルミンなどがある2000番手はアルマイト処理が困難な合金として知られています。それは、2000番手では、導電性が高い銅の含有率が大きく、電流密度にムラが生じやすいことから、アルマイト層の厚さがバラツキ易いためです。しかし、業者の保有設備によっては可能であるため、どの番手のアルミニウム合金をアルマイト処理できるかは業者によってまちまちです。参考記事アルミ合金の番手については、以下の記事で詳細を解説していますので、ご参照ください。⇒アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!アルマイト処理を行うメリット引用元:日本伸管株式会社アルマイト処理を施すと、以下のような様々な効果をアルミニウムに与えることができます。腐食しにくくなるアルミニウムは、空気中でも容易に酸化して表面に酸化皮膜を形成します。しかし、アルミニウムそのものはアルカリや酸などにも反応しやすく、傷などから変色や腐食を起こすことがあります。従って、アルマイト処理を施し、分厚い酸化皮膜を形成しておくことで、傷などもアルミニウムの素地まで到達しにくくなり、結果として腐食に強くなります。絶縁性が向上するアルミニウムは導電性が高い金属ですが、アルマイト膜を構成する酸化アルミニウムは絶縁性で電流を通しません。硬度が向上するアルマイト処理を施すことで硬度や耐摩耗性が向上します。硬さがHv20~150であるアルミニウムは、アルマイト処理を施すことでHv200~600まで硬さが向上します。美観をコントロールできるアルマイト処理では、そのときに形成される微細な穴に金属を電着させたり染料を吸着させたりすることで多様な色を着けることができます。遮熱性があるアルマイト膜の熱伝導率は、アルミニウムと比べると約3分の1なので、遮熱性を持ちます。放熱性があるアルマイト膜は、遠赤外線などの放射性が高いという特性を持っているため、ヒートシンクなどの放熱性向上に用いられます。アルマイト処理の種類アルマイト処理は、上述した方法のほか、カラーアルマイト処理と硬質アルマイト処理があります。ここでは、これらのアルマイト処理法について説明します。カラーアルマイト処理引用元:東京高圧工業株式会社カラーアルマイト処理は、アルミニウムの陽極酸化処理後、表面に出来た穴に有機塗料を閉じ込めて着色する方法です。金属表面に塗料を焼き付けるのと違い、剥がれにくいという特徴があります。塗料は、アクリル塗料やメラニン塗料などを使用するので、カラーバリエーションが豊富なところも魅力です。ただし、カラーアルマイトは、紫外線や熱などに弱く、様々な影響で変退色します。そのため、建材などには用いられず、モバイル機器の筐体や化粧品容器、インテリア雑貨などに使われています。また、カラーアルマイト処理を行う場合には、以下のような工程で進めます。<カラーアルマイトの処理工程(下図参照)>1〜5.上述したアルマイトの処理工程と同じ。6.着色:有機塗料や溶剤などを溶かした電解液に浸漬して通電する電解着色で製品を着色。染料液中へ単に浸漬することで着色する場合もある。7.封孔処理:染料の流出や汚れの付着を防止するために穴を塞ぐ。(封孔処理については上述)8.水洗い後、枠外し:製品を枠から外す。引用元:株式会社ミヤキ硬質アルマイト処理引用元:日本伸管株式会社一方、硬質アルマイト処理は、陽極酸化処理において、通常のアルマイト膜よりも硬く分厚い酸化皮膜を生成する方法です。電解液に特殊な溶液を用いる、高電圧・高電流で通電する、低温の電解液で時間をかけて処理するなど、メーカー毎に多様な方法で硬く厚い酸化皮膜形成を実現しています。硬質アルマイトは、通常のアルマイトと比較して、硬度(耐摩耗性)や耐食性、絶縁性、耐熱性などに優れているため、シャフトやロールなどの摺動部品、自動車のエンジン部品、航空機関連部品など、様々な用途で用いられています。なお、色や硬度、皮膜の厚さについて、通常のアルマイトと硬質アルマイトを比較すると以下のようになります。比較項目通常のアルマイト硬質アルマイト色着色可グレー(着色原則不可)硬度200HV前後400HV以上皮膜の厚さ5~25μm20~100μmアルマイト処理の見積り依頼ならMitsuriいかがでしたでしょうか。アルミ表面へ人工的に酸化皮膜を形成させるアルマイト処理は、製品に耐食性や絶縁性を付与するだけでなく、強度と美観も向上させることができます。また、カラーアルマイトはアルミ製品のカラーバリエーションを多様化させ、硬質アルマイトは高い硬度が必要な機械部品までにもその用途を拡大させています。難アルマイト素材と言われていた超ジュラルミンやダイキャストのアルマイト処理も、メーカーによりますが、現在では問題なく行えるようになっています。Mitsuriは、アルマイト処理の高度な技術を保有する全国各地のメーカー様とお付き合いがあります。現在、協力企業は250社以上ございます。そのため、お客様に最適な表面処理方法をご提示することが可能です。お見積りは複数社から可能です!アルマイト処理のお見積りでお困りの際は、ぜひMitsuriにお申し付け下さい!

  • NO IMAGE

    鉄パイプのカットについて製品事例を用いて専門家が解説!

    自社工場で、通常製造している工程の他にも、新規技術や新製品のトライアル製造を新たに試してみたいと思うこと、ありますよね。そこで鉄パイプのカットをしたいけれど、自社工場でできない場合、「どこに頼めばいいかわからない……」「いつもの取引先のメーカーに断られてしまって、依頼先に困っている……」といったお悩みを抱えている方も、いらっしゃるのではないでしょうか。自社製品が求める精度までカットしてくれる業者はいるのか、もっと良い業者があるのではないかなど、業者選びに迷っている方も多いかもしれません。今回は、鉄パイプカット後のバリ取りについてもご紹介しますので、ぜひメーカー選びの参考にしてみてください。鉄パイプのカット方法について鉄パイプを綺麗にカットする方法は2種類あり、「パイプカッター」と「レーザー加工機」が挙げられます。小さめサイズのパイプを容易にカットするなら「パイプカッター」、大きめサイズのパイプやパイプカッターではできない複雑なカットが必要な場合は「レーザー加工機」が使われます。さらにレーザー加工機の中でも「3Dレーザー加工機」は、より複雑な加工形状に対応していて、3次元的なカットが実現できます。では、詳しくパイプカッターと3Dレーザー加工機についてご説明していきます。パイプカッター鉄パイプをカットする方法のひとつに、パイプカッターを使用する方法があります。パイプカッターには、市販の電動パイプカッターから工場などで使われる本格的な電動パイプカッターまであります。パイプカッターは、円形のパイプをパイプカッターで押さえながら、回転させ切断します。そのため、高速切断機のように火花や切りくずが出ることがなく、切断面も滑らかに美しくカットできます。パイプのサイズは限定されますが、少し長さを調整したい時に、パイプカッターさえあればどこでもカットできるのが魅力です。狭い場所や高所でも手軽に切断できますので、安心して利用することができます。動画では、厚さ1.5mmのφ30のステンレス菅が、約30秒でカットされています。手軽にパイプをカットするなら、「電動パイプカッター」が一番でしょう。手動のパイプカッターもありますが、こちらは比較的小さなサイズのパイプカットにおすすめです。引用元:MISUMI-VONAたとえばこちらのパイプカッターは、切断能力(パイプ直径)が、3~22mm。パイプをしっかりと固定し、ローラーとカッター刃でカットするパイプを軽く加え、切り込みを入れます。パイプカッターをパイプを中心に回転させることで徐々に切り込みを入れて切断していく使用方法です。コンパクトサイズのパイプカッターなので、持ち運びにも便利です。切断したいパイプのサイズや大きさによって、電動または手動のパイプカッターを選びます。3Dレーザー加工機鉄パイプをカットする方法のひとつとして、「3Dレーザー加工機」があります。3Dレーザー加工機の特徴は、通常のレーザー加工機がX-Yの2軸で加工するに対し、3Dの名の通り「X-Y-Z軸」の3軸を設定し、3次元的な複雑な加工ができることです。鉄パイプをカットする際、ワークもレーザーヘッドも3次元的に動かすことが可能です。そのため、パイプをチャックしたまま回転・カットし、滑らかな仕上がりになります。もともと、通常のレーザー加工機のメリットは下記の3つです。1. 仕上がりが精密で、それ以上加工せずそのまま使用できる場合が多いこと2. 図面があり、ソフトにプログラムを入力すればイメージ通りのカットがすぐにできること3.プレス加工と比較し、金型製作費用や労力・工賃がかからないので、一本からローコストで製作できることこれがさらに3Dになったことで、角パイプはじめ複雑な形状のパイプのカットも可能になりました。3Dレーザー加工機は非常に精度の高いカットが実現できます。通常の一般的な加工方法で同様の加工をしようとした場合、材料をひとつの部品にするまで、何度も切断したり孔あけしたりする必要があります。加工形状が複雑なほど、工数やそれにかかる機械や材料も膨大なものになります。しかし、これを3Dレーザー加工機でカット・加工する場合、わずか数秒で1つの部品が出来上がることもあります。このように工数・材料の無駄を省き、精度の高い製品が出来上がります。また、部品によっては、通常の加工方法では小ロット短納期は不可なものもありますが、3Dレーザー加工機では、小ロット・短納期が比較的簡単にできるため、非常に重宝される機械です。鉄パイプのカットの製品事例ここからは、鉄パイプのカットの製品事例を紹介していきます。ここで紹介する製品は、全て3Dレーザー加工機を用いてカットしたものになります。パイプカッターは持ち運びができるぶん、長さの調節をするような切り方のみとなりますが、3Dレーザー加工機なら、プログラムを入力することで、さまざまな形状にカットすることが可能です。引用元:小谷鋼管上の画像は丸パイプの側面に切り欠きを入れた加工になります。用途としては切り欠き部に別の丸パイプを溶接するためにカットしています。引用元:小谷鋼管こちらは角パイプと丸パイプの加工品を組み合わせたものです。角パイプはアール状に切り欠きを入れる+突起もある程度残す形でカットしています。それに加えて丸パイプは、角パイプの突起と形状が合うように穴が開けられています。このように加工の精度が高ければ、治具が無くても部材同士の位置決めが可能です。引用元:小谷鋼管上図は角パイプをカットと曲げを駆使して制作されたものになります。角の部分は、角パイプをVの字型にカットすることで、上図のようなコの字の曲げも可能です。そのほかにも、さまざまな部材を取り付けるために側面も複雑な形状でカットされています。通常上図のようなコの字の形状にする場合は、パイプを45度にカットして溶接する必要があります。しかし3Dレーザー加工機を用いれば、パイプ1本に対して切り欠きの加工をするだけで上図のような形状にすることが可能です。引用元:サンコウ鋼業株式会社角パイプを、上図一番右の黒いライン上をカットすれば、アールがかかった曲げ形状にすることもできます。ひとつ前の写真では「カド」の立った曲げ形状でしたが、切り欠きの形状を変えることで、曲げたあとの形も変化させることが可能です。パイプの穴あけ加工後のバリ取りについて製造工程にて、パイプの穴あけ加工をすると、穴の加工面にバリが発生することがあります。バリとは、加工の際に、削り残しができる現象です。パイプを加工する現場では、切っても切れない現象かもしれません。では、できてしまったバリを除去するには、どうすればよいでしょうか。実際に発生してしまったら、面取り用エンドミルを使用して除去するのが良いでしょう。エンドミルによって面取りできる角度が違い、さまざまな形状があります。以下、おすすめのエンドミルを3つご紹介します。①TSコート超硬面取り用エンドミル引用元:MISUMI-VONAこのエンドミルは、面取り角度30°・45°・60°に対応しています。先端角度60°・90°・120°のラインナップがあり、穴の側面にそってバリを除去することができます。②アルミ加工用超硬面取り用エンドミル引用元:MISUMI-VONAこのエンドミルは、面取り角度45°に対応しており、アルミ特有の構成刃先を防ぎ、バリを除去します。③超硬裏座ぐり用ミニチャンファーこちらのエンドミルは、スパイラルの刃が特徴で、ドリル穴の裏面やパイプ側面のバリ取りなども可能です。すべての材質に適合するブルーコーティング仕様で、スパイラル刃によって滑らかに仕上がります。鉄パイプのカットならMitsuri!切削加工にバリはつきものですが、ロット数が大きければ大きいほど、全てを手作業でやることは機会損失や工数増加につながります。そのため、バリ取りや再研磨は外注する工場も少なくないでしょう。鉄パイプのカット・バリ取りを発注できる工場をお探しの場合は、ぜひMitsuriまでご相談ください。

  • NO IMAGE

    バネ用ステンレスの種類、特徴を解説!メリット・デメリットもご紹介!

    「バネに使われる素材の特徴を知りたい」「バネ用のステンレス鋼は、どれを選べばいいのかわからない」「バネ制作ができるいい工場が見つからない」バネ製作を依頼したい場合、上記のような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。バネに使用される素材のひとつである「バネ用ステンレス鋼」には、SUS301やSUS304などさまざまな種類があり、それぞれで特徴が異なります。そのため、バネ製作を依頼する際にどの素材を選べばいいのかわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこでこの記事では、バネ製作を依頼したい方へ向けて、バネ用ステンレス鋼の種類や特徴について解説します。メリットやデメリットも紹介するので、バネに使用される素材について知りたい方は、ぜひご一読ください。バネ用ステンレス鋼とはバネに使用される素材には、リン青銅やピアノ線などさまざまものがあります。その中でもバネ用ステンレス鋼とは、バネに使用されるステンレス素材を総称した呼び名です。バネ用ステンレス鋼全体の特徴として、メッキ処理や防錆処理を行うことなく、さまざまな使用環境で利用可能です。また圧延加工によって高い硬度を得ることができるため、比較的製品強度が必要な環境でも問題なく使用できます。バネ用ステンレス鋼で作られたバネの用途はさまざまです。自動車部品やスマートフォンのドームスイッチ、文房具などの幅広い分野で使用されています。バネ用ステンレス鋼の種類この項目では、バネに使用されるステンレス鋼全体の種類について解説していきます。それぞれの素材でJIS規格や特徴が異なるので、しっかりと把握しておきましょう。SUS301SUS301は、SUS304からニッケルとクロムを低減させ、炭素の含有量を多くした素材です。JIS規格でいえば「JIS G 4313 ばね用ステンレス鋼帯」に分類される素材です。特徴として、冷間加工によって素材強度を向上させられるため、ほかのステンレス素材と比べて強度が高くなります。そのため、耐久性が要求されるドームスイッチなどに使用するバネを作りたい場合はSUS301がおすすめです。SUS316-WPASUS316-WPAは、SUS304に耐食性のいいモリブデンを添加したSUS316系の素材です。SUS◯◯◯の後に続く「WP」は鋼線を表す記号です。そのためSUS316-WPAは「JIS G 4314 ばね用ステンレス鋼線」に分類されます。WPの後に続く「A」という記号は、たとえばφ1mmの場合に引張強度が1530pa~1780Mpaあるという意味です。特徴として、ニッケルの含有量を増やしているため、耐食性が非常に高くなっています。腐食が起きやすい環境でバネを使用する場合は、SUS316系の素材を用いるのがおすすめです。SUS304SUS304は、バネに使用されるステンレス鋼の中でも代表的な素材です。「JIS G 4313 ばね用ステンレス鋼帯」「JIS G 4314 ばね用ステンレス鋼線」の両方に分類があります。SUS304は、そのほかのバネ用ステンレス鋼(オーステナイト系)のベースになっており、ニッケルや炭素などの配合を変えることで、SUS301やSUS316などに種類が変わります。他のステンレス鋼と比べて、冷間加工性や溶接性に優れており、曲げ加工や溶接加工なども行いやすい素材になります。オーステナイト系の素材の中でもベーシックな素材ですので、一般的な加工性や耐食性を求めるのであれば、SUS304を選ぶのがおすすめです。SUS304LSUS304から炭素の含有量を少なくした素材がSUS304Lになります。「JIS G 4313 ばね用ステンレス鋼帯」に分類されます。特徴として、ニッケルの含有量が多くなっているため粒界腐食耐性に優れています。粒界腐食耐性とは、素材の結晶粒界に沿って腐食が進行する局部腐食への耐性が強いということです。粒界腐食は、溶接などで素材自体が高温になった場合に起こりやすい腐食になります。つまり、SUS304Lは溶接加工性が優れているということです。そのため、溶接加工を行う場合におすすめの素材となっています。また、SUS304やSUS301と比べて硬度が低いので、曲げ加工や切削加工などが行いやすいメリットもあります。SUS631J1-WPCSUS631J1-WPCは、析出硬化型のばね用ステンレス鋼です。「JIS G 4314 ばね用ステンレス鋼線」に分類され、たとえばφ1mmの場合の引張力が1800Mpa~2050Mpaの素材になります。加工や用途に合わせて熱処理を行うことで、SUS301などよりも硬い強度を得られる特徴があります。溶接性や耐食性が高いため、精密機械部品に使用するバネ製作を依頼したい場合におすすめの素材です。バネ用ステンレス鋼のメリットバネ用ステンレス鋼は、基本的に耐食性や耐久性が高いのがメリットです。そもそもステンレスとは、主成分になる鉄にクロムやニッケルなどを加えることで作られた合金素材です。鉄にクロムを混ぜると、ステンレス鋼の表面には、薄い酸化皮膜(不動態皮膜)と呼ばれるものが発生します。この皮膜があらゆる媒体を遮断するため、素材が腐食することなく長持ちするため耐食性が高い素材となっています。さらにこの不動態皮膜は自動的に形成されるため、サビの発生を防ぎ続けることができます。また、不動態皮膜があるためメッキ処理や塗料などによる防腐処理工程を省けるメリットもあります。バネ用ステンレス鋼のデメリットバネ用ステンレス鋼のデメリットとして、鉄やその他の金属と比較して溶接が難しい素材が多い点が挙げられます。基本的に、オーステナイト系や析出硬化系のステンレス鋼は、炭素鋼などと比べて線膨張係数が1.5倍ほど高く、熱伝導率も低いです。そのため、溶接入熱によってバネ自体が変形しやすいので、溶接加工を行いにくいデメリットがあります。また、バネ用ステンレス鋼は引張力が強いため曲げ加工が行いにくいです。引張力が強いということは、加工に要する加圧力が多く必要です。炭素鋼などを加工する設備と比べて、約1.5倍の力を要するため、専用の設備がなければ加工が難しい可能性があります。バネ用ステンレス鋼の加工見積り依頼ならMitsuri今回は、バネ用ステンレス鋼の種類やメリット・デメリットについて解説しました。バネに使用されるステンレス鋼はさまざまな種類があり、特徴も異なります。そのため、作りたい製品や使用環境に合わせてバネ用ステンレス鋼の素材を選びましょう。また、工場によっても素材価格や加工費用が異なるため、複数の企業の企業から見積りを取って比較検討を行うのがおすすめです。ただ、そのための工場選定には時間と労力がかかり非常に大変なのではないでしょうか。そこでおすすめしているのが、金属加工のWeb見積りを簡単に行えるMitsuriのサービスです。Mitsuriは日本全国250社以上のメーカー様とお取引を行っています。取引メーカーの中にバネ用ステンレス鋼の見積りをお願いできる会社は多数あります。バネ用ステンレス鋼の加工依頼について悩んでいる方は、複数社から同時見積りが取れるMitsuriに、お気軽にご相談ください。

  • NO IMAGE

    ステンレスカットを得意としている工場3選!最適な工場をご紹介させていただきます!

    「ステンレスカットを自分でやってみたものの、うまくいかなくて困っている・・・」「ステンレスカットを依頼したいけど、業者が多すぎて絞れない・・・」「ステンレスカットの種類について知りたい。」ステンレスカットを依頼する際に上記のように考えたことはありませんか?ステンレスカットは、個人でも行うことができるため、なかにはチャレンジした経験がある方もいるかもしれません。そして同時に、ステンレスカットが思うように仕上がらなかったという経験は誰でも一度はあると思います。今回はそんな「ステンレスカットがうまくいかない。」という方のために、ステンレスカットを得意としている工場を3選ご紹介させていただきます。これからステンレスカットを依頼する方や、ステンレスカットについて詳しく知りたい方にも参考になる記事なので、是非ご一読ください。個人でステンレスカットをするには個人でステンレスカットを行う際には、専用の電動工具が必要になります。一般的にステンレスを切断する電動工具にはグラインダーを使用します。方法は単純で、グラインダーに切断用のディスクをつけステンレスを切断します。高速で刃が回転するため、扱いには注意が必要です。また、材料に熱が伝わる為、すぐにステンレスに触るとやけどする恐れがあります。グラインダーの他にも、薄板なら金切りばさみ等をでも加工することができます。また、ステンレスを大量にカットしたいのであるなら、チップソーや高速カッターでの切断もおすすめです。ステンレスの加工には切断以外にも接着や穴あけ、研磨による仕上げ等の工程があるため、最後まで気を抜かずに対応しましょう。対応可能なステンレス切断方法についてステンレスカットを個人で行うことは可能ですが、素材の厚さや形状によっては手間がかかり、失敗してしまうことも多くあります。そのような場合は、ステンレスカットの得意な業者に依頼することをおすすめします。個人では難しいようなステンレスカットも可能なため、高品質で仕上げることができます。以下、個人では難しいステンレスの加工方法のついてご紹介します。レーザー加工レーザー加工は、高密度のレーザーを照射することによって、板金など薄い素材を切断する方法です。切削等と違い、加工素材に直接的に触れることがない(非接触)ため、素材を必要以上に傷つけることがありません。メリットは、レーザーによる加工の為、切断面のダレやバリが少なく、美しく仕上げることが可能な点です。タレパンタレパンは、正式にはタレットパンチプレスといいます。プレス加工の一種で、アルミやステンレス、鉄等の板に穴を開けていくのに最適な加工です。メリットは、複雑な加工にも対応できる点と、プログラムに基づいて加工するため技術力を必要とせず、加工精度が安定している点です。しかし、タレパンで加工できる金属素材は、0.5~3mm程度の厚みであるため、それ以上の厚みの加工は、レーザー加工などで依頼しましょう。シャーリングシャーリング加工とは、板材を一定の幅に切断したり、所定の幅や長さに切り出しをする加工です。構造はハサミの原理に似ており、上下についた刃の間に金属素材を差し込み、上の刃に圧力を加えて切断する方法です。メリットは、レーザーで切断するのと違い、熱を加えないので、素材の熱変異が発生しない点です。また、切り粉なども出ないため、無駄なく素材を利用できます。カット以外のステンレス加工ここで、カット以外のステンレス加工方法をご紹介します。主な加工方法には次の4種類があります。ステンレスの主な加工方法●曲げ●絞り●溶接●切削曲げ加工曲げ加工は、文字通り板材を曲げる加工のことで、ダイ(溝が掘られた金属型)に板材を乗せ、工具(パンチなど)を大きな力でプレスする方法が一般的です。曲げ加工されたステンレス部材やステンレス製品は、電化製品や建材など日常生活の至るところで使用されています。金属の性質上、荷重を加えて曲げようとすると、変形したところから若干戻るスプリングバックが起こるため、それを見込んだ加工が必要です。絞り加工絞り加工は、板材に金型を押し付けるという方法は曲げ加工と同じですが、仕上がりの形状が底付きの容器タイプになります。ステンレス製の弁当箱や台所のシンクなどが代表的な絞り加工製品です。ステンレスの高い展性を生かした加工ですが、加工の途中で割れや表面のしわ寄せなどを起こさないためには、経験値や高い技術が必要となります。溶接加工ステンレス加工で最も難しいとされるのが溶接加工です。ステンレス素材には複数の種類があり、それぞれに合わせた溶接を行う必要がある上、高温あるいは低温、腐食しやすいといった環境で使用されることが多いため、より確実な溶接が求められます。代表的な溶接方法はTIG(ティグ)溶接と呼ばれる方法で、比較的薄いステンレス板の溶接に使用されます。切削加工切削加工は、塊部材から目的形状に削る加工のことで、工場機械や金型パーツなどに施されています。ステンレス板の表面のごくわずかな凹凸を完全な平坦になるよう細かく削る加工、円柱形の部材の直径を少しずつ調節する加工などです。ステンレス自体が熱などの影響を受けやすい上、加工の速度や環境の温度や湿度も仕上がりに大きく影響するため、技術に加えて管理能力も求められます。参考記事それぞれのステンレスの加工方法について、詳しくは下記の記事もご参照ください。⇒【ステンレス加工】加工方法や加工実績について徹底解説!!ステンレスカットを得意としている工場3選!続いて、ステンレスカットを得意としている工場を3選ご紹介いたします。有限会社TERRA引用元:有限会社TERRA基本情報本社:愛知県名古屋市中川区馬手町3-56-1TEL:052-362-8145FAX:052-362-8147設立:平成2年6月加工:ステンレス加工全般・溶接・研磨 等素材:ステンレス 等HP:http://www.sus-terra.com/①会社紹介有限会社TERRAは、ステンレス加工を中心としている金属加工メーカーです。ステンレスカットはもちろん、溶接や研磨など様々な加工を施せるため、幅広い対応が可能です。また、小ロットから発注することができるため、気軽に依頼をすることができます。②メリット・デメリットメリットは、形状・寸法・材質の解る図面で、見積りを作成してくれる点です。図面は、ラフスケッチでも対応しているため、大まかなイメージさえあれば、製品を仕上げられます。また、サビ対策の表面処理まで施すことが可能なため、次工程の手間がかからずに済みます。しかし、オーダー品の為、納期については、相談しなくては分かりませんので注意が必要です。③製品例ステンレス撹拌容器ステンレス ホッパーステンレス シュート旭工業株式会社引用元:旭工業株式会社基本情報本社:東京都荒川区西尾久7-58-5TEL:03-3893-3029FAX:03-3810-2393設立:1947年5月加工:タレパン加工・シャーリング加工・レーザー加工 等素材:鉄・アルミ・ステンレス 等HP:http://asahi-ind.co.jp/index.html①会社紹介旭工業株式会社は、ステンレス加工を中心に、水密溶接、精密溶接、フレーム構造物溶接を得意としている会社です。試作から精密板金加工、プレス加工、後加工、溶接組立まで社内一貫生産が可能なため、低コストかつ短納期で製品を仕上げることが可能です。また、小ロット、中ロットまで幅広く受け付けているので、柔軟な対応ができます。②メリット・デメリットメリットは、お客様ひとりひとりに合わせた提案を行っている点です。開発段階からの試作加工・材質提案・工法提案をしており、製品のコストダウンを図っています。また、ステンレス加工からシャーリング加工まで幅広く対応しているので、お客様のニーズに合わせた加工が可能です。しかし、大量発注は受け付けていない可能性があり、注意が必要です。③製品例ステンレス 熱交換器ステンレス ノズルステンレス タンク成瀬金属株式会社引用元:成瀬金属株式会社基本情報本社:大阪府東大阪市宝町8番38号TEL:072-982-0566FAX:072-987-6606設立:1954年12月20日加工:旋盤加工・溶接 等素材:鉄・ステンレス 等HP:https://narusekinzoku.co.jp/index.html①会社紹介成瀬金属株式会社は、鉄・ステンレス加工を中心とする金属加工メーカーです。金属の単純な曲げ・切断・溶接加工から、複数の異なる技術が伴う複雑な金属製品の製造にも柔軟に対応しています。また、業種・業界を問わず、様々な金属加工を行ってきた実績とノウハウから、質の高い製品を仕上げています。②メリット・デメリットメリットは、素材の仕入れから出荷までワンストップで対応できる点です。各々のお客様に専属の担当者が付き、責任をもって対応するため、加工の工程に無駄がなく短納期で仕上げることができます。また、「こんなもの作りたいんだけど」という大まかなご要望にも対応しおり、気軽に依頼の相談ができます。しかし、鉄とステンレス以外の素材は得意ではない為、その他の素材で依頼する場合、時間がかかってしまう可能性があります。③製品例ステンレスカットのお見積りならおまかせください!今回はステンレスカットについてご紹介しました。ステンレスカットには種類があり、金属加工メーカーでもそれぞれ特徴が異なる為、依頼する際は注意が必要です。この記事を読んで、今まステンレスカットについて知らなかった方や、ステンレスカットを依頼したいと考えている方のお役に立てれば幸いです。また、ステンレスカットについてお悩みの時は、ぜひMitsuriにご相談下さい。Mitsuriは、日本全国に協力企業が100社ございます。そのため、お客様にとって最適な加工方法の選択に加えて、ステンレスカットが得意な工場のご紹介も可能です。ステンレスカットでお困りの際は、ぜひMitsuriにお申し付け下さい!

  • NO IMAGE

    ステンレスの鏡面仕上げには種類がある?種類や特徴を紹介!

    美しい光沢を放つ鏡面仕上げ。ステンレスの鏡面仕上げは、求める仕上がりやステンレス自体の種類によって、行う作業や扱う研磨剤が変わる非常に難易度が高い表面仕上げ加工です。この記事では、そんなステンレスの鏡面仕上げについて、具体的な工程や種類を紹介します。自宅でDIYできる鏡面仕上げの方法や、鏡面仕上げに傷がついてしまったときや曇ってしまったときの対処法なども解説しますので、ぜひ参考にしてください。ステンレスの鏡面仕上げとは鏡面仕上げとは、金属の表面を鏡のようにピカピカに仕上げる加工のことです。鏡面加工やミラー仕上げとも呼ばれます。代表的なステンレスの鏡面仕上げは、キッチンの流し台などが挙げられます。ステンレスの鏡面仕上げは鉄材などに比べて難易度が高く、研磨職人が修行する際にも、鉄材の荒い研磨から鏡面仕上げへ、その後ステンレスの荒い研磨から鏡面仕上げへ、とステップアップしていくそうです。また、一口に鏡面仕上げと言ってもその目的は大きく2種類あります。ひとつは、鏡面仕上げをすることにより、その後のヘアーライン加工やアルマイト処理といった表面処理加工をしやすくするためのもの。こちらの場合は、傷を徹底的になくしていった結果鏡面のような仕上げになった、というイメージです。もうひとつは、純粋に見た目をきれいにするためのもの。近年有名なものとしては、iPod裏面の鏡面磨きなどが代表的です。そのほか、ステンレス製のタンブラーなど、それ自体がデザインとして活躍している製品も数多く存在します。そのほかにも、表面が滑らかになることで平滑性が向上するといったメリットも得られます。ステンレスの鏡面仕上げの製造方法ステンレスの鏡面仕上げの手順は、大まかに次の通りです。①ビート除去・バリ取りまずは、溶接によって盛り上がったビート部分や、切り離した際に残ったバリを取っていく作業です。ビートやバリがどの程度出っ張っているかにより研削の粒度を調節します。高さが1mm未満程度なら、#150の研削で十分でしょう。グラインダーを使う際の回転数は、6000~12000rpmが目安です。②ならし次に、研削キズ(=スクラッチ)を防止するために、①ビート除去・バリ取りで使った粒度の2倍程度の研削にかけます。回転数の目安は同じく6000~12000rpm程度。この段階で傷をしっかり消しておかないと、最終的な仕上げの際に傷が出てきてしまいます。③ツヤ出し(中仕上げ)ならしを終えたら、最終的な仕上がりを美しくするための中仕上げを行います。①②できちんと盛り上がりやバリが取れているか、その際の傷が残っていないかを、回転数を落として3000~5000rpm程度で確認しながら作業していきます。④鏡面仕上げ最後に、白棒・青棒と呼ばれる固形油性研磨剤と、フェルトなどのやわらかいバフを使って仕上げていきます。回転数は3000~8000rpm程度。一般的にステンレスの仕上げには白棒が向いているとされていますが、鏡面仕上げでは適宜青棒も使うことで、より美しく仕上がります。また、こちらでは一連の工程を、各工程で使用する粒度まで含めて動画化されていますので、興味のある方はぜひ参考にしてください。ステンレスの鏡面仕上げを種類別に紹介!次に、ステンレスの鏡面仕上げの種類を紹介します。ステンレスの鏡面仕上げは、研磨に扱う粒度によって3つに分かれます。#400引用元:板曲げ.com#400は、名前の通り400番の粒度を持つバフで仕上げたもので、鏡面に近い光沢を持っていますが、完全な鏡面ではなくややすじが残っている状態です。建材や厨房器具に良く用いられる仕上げで、業務用のレンジフードや厨房台などに#400で仕上げられているものが多く見受けられます。No.7引用元:板曲げ.comNo.7は、#400よりも細かい600番バフで仕上げたもので、準鏡面仕上げとも呼ばれます。ただ、この段階でも研磨跡自体は残っており、完全な鏡面とは言えません。主な用途は建材のほか、装飾用としても活躍します。No.8引用元:板曲げ.comNo.8は、No.7で使用した600番バフよりもさらに細かい800番の鏡面用バフで仕上げたもので、ステンレスの表面処理加工としてはもっとも鏡に近い仕上げです。研磨跡もなく、建材や装飾用として使われるほか、実際に鏡として利用するのにも適しています。自作のステンレス鏡面仕上げの方法を解説!引用元:株式会社テヅカステンレスの鏡面仕上げは、道具さえそろえればDIYすることが可能です。リューター、サンダー、ディスクグラインダーといった電動工具を揃えれば、バイクのカバーやマフラー、車のホイールなどもぴかぴかに仕上げられます。ステンレスの鏡面仕上げは、DIYだからといって特にする作業が大きく変わるわけではありません。傷や盛り上がりを削ってならして、徐々に粒度を細かくしていき鏡面に近づけていきます。ただし、あまり荒い番手で削ってしまうと元の鏡面に戻すのに非常に手間がかかるため、家庭で試すならまずはピカールなどの金属研磨剤を、マイクロファイバーの布につけてごしごしとこすってみましょう。水垢・手垢などのこびりついた汚れならば、これだけでほぼ落ちるはずです。ちなみにクレンザーなどは研磨剤が荒すぎるため、不要な傷がついてしまいますので注意しましょう。もしもピカールでは傷が消えなかったり、クレンザーなどで荒い傷がついてしまった際は、ディスクグラインダーなどで一気に削り取ることをおすすめします。安い物ならば3000円程度で購入できますので、ぜひ一度試してみください。鏡面仕上げのステンレスについた傷の修復方法引用元:鋼屋鏡面仕上げのステンレスについた傷は、ついた傷の深さによって、どの工程から行うかが変わってきます。まずは、消したい傷の中でもっとも大きく深くついている傷がどれなのかを見極め、その傷がぎりぎり消すことのできる番手で削っていきます。注意したいのは、ロゴなどの刻印が刻まれている箇所の場合、荒すぎる番手でいきなり削ると、刻印ごと削り取ってしまう可能性がある点です。手間はかかりますが、120番から始めるよりは240番から、それでも不安なら320番からはじめて様子を見るといいでしょう。無事傷を消すことができたら、そこから先は通常の鏡面仕上げと同様です。徐々に番手をあげていき、元々の状態まで仕上げていきます。なお仕上げる段階で、削る方向を一方向に絞るなどすることで、ヘアライン仕上げを意図的に復活させることなども可能です。曇った鏡面仕上げへの対処法引用元:株式会社テヅカ曇りの原因によって、対処法は異なります。例えば腕時計のボディ裏の曇りなら、それは蓄積した皮脂汚れが原因です。皮脂汚れが原因の曇りは、入れ歯用洗浄剤などで漬けおき洗いすると、だいぶん見違えるようになります。またシンクの曇りなら水垢や細かい傷の蓄積が原因ですので、まずは台所用のクリームクレンザーなど粒の細かい研磨剤で磨き、それでも傷が無くならなければ粒度を荒くして削っていく必要があります。そのどちらでもなく、磨いている最中はピカピカしているのに、仕上げ終えるとなんだかくすんで見える、という場合は、表面が酸化して錆びがついてしまっています。これを防止するためには、最後の仕上げ段階でオイルを含ませて磨きつつ、錆びを拭き取る必要があります。なお、鉄系材料の場合、錆びるのが速いためDIYで鏡面仕上げを復活させるのは現実的ではありません。あくまでもステンレス材だから可能な対処法です。まとめ今回はステンレスの鏡面仕上げについて、工程や種類から、家庭でDIYする方法まで解説しましたがいかがでしたでしょうか。鏡面仕上げは、普段身の回りでも見かけることの多い表面仕上げで、正しい方法を押さえればDIYすることもできる、シンプルな加工法です。しかし一方で、極限まで磨きぬけばそれそのものがデザインとしても成立する、非常に奥が深く、熟練の技術が求められる加工法でもあります。それ以外にも、傷をなくすことが目的なのか、見栄えをよくすることが目的なのか、によっても要件は異なってきます。求めている鏡面仕上げに適した方法が選べずお困りの時には、ぜひMitsuriにご相談ください!

  • NO IMAGE

    旋削加工とは【3分でわかる】専門家がわかりやすく解説します!

    皆さんは旋削加工(せんさくかこう)についてご存知でしょうか?あまり聞きなれない加工方法だという方もいらっしゃるかと思います。しかし、これはメジャーな金属の加工方法のひとつで、旋削加工と一言で言っても、紐解いてみると、加工技術や使用機械も様々です。「旋削加工ってどんな加工方法なの?」「どういった加工工程があるの?」今回はそんな疑問のお持ちの方向けに、旋削加工について実際の加工事例も併せてご紹介します。これから旋削加工の依頼を頼もうと考えている方も、是非ご一読下さい。旋削加工とは旋削加工は、回転している材料に工具を当てて移動させることで、希望の形や長さに加工する方法です。主に、丸い部品を成形するのに使用されます。身近なものであれば、ボルトやシャフト、ニップルなどが旋削加工で作られる製品として挙げられます。引用元:株式会社東洋アソシエイツ明治9年 伊藤嘉平治による足踏み式旋盤この加工方法の歴史は非常に古く、明治時代には旋削加工を用いて工作物の加工を行っていました。一方、似ている言葉で切削加工(せっさくかこう)という加工方法があります。切削加工は、材料を切ったり削ったりする加工方法です。その一種に「旋削加工」が挙げられます。また、旋削加工に使用する機械を旋盤といいます。これは一般的な工作機械のひとつであり、対象とする部品に対応して様々な旋盤が製造されています。参考切削加工の種類【専門家が解説】フライス加工、旋盤加工について詳細をお伝えします!旋削加工の加工時間の計算方法旋削加工の加工時間を求めるには、切削の長さと送り量、主軸回転数の値が必要です。まず、主軸が1回転する間の刃物の移動量を表す「送り量」は、以下の式で求められます。①送り量の求め方送り量(mm/rev) = 1分あたりの切削長さ(mm/min) ÷ 主軸速度(min-1)たとえば主軸回転数が500min-1で、1分間の切削長さが100mm/minの場合、以下のようになります。100 ÷ 500 = 0.2(mm/rev)送り量が分かったら、まずは1分間の切削長さを求めます。②1分間の切削長さの求め方1分間の切削長さ(mm/min) = 送り量(mm/rev) x 主軸回転数(min-1)たとえば、長さ100mmの素材を主軸回転数1000min-1・送り量0.2mm/revで削ると、1分間の切削長さは200mm/minになります。(式:0.2 x 1000)最後に、算出した1分間の旋削長さを以下の式に代入すると切削時間が計算できます。③切削時間の長さ切削時間(min) = 加工物の長さ(mm) ÷ 1分間の切削長さ(mm/min)長さ100mmの素材を主軸回転数1000min-1・送り量0.2mm/revで削るとき、100mm ÷ 200mm/min = 0.5minとなります。0.5分なので、切削時間は30秒ということになるでしょう。加工にかかる時間を大まかに把握するのに便利なので、ぜひ覚えておきましょう。旋削 加工の工程旋削加工は以下4つの工程で行われます。旋削加工の工程①バイトの取付②チャック作業③面削り・心立て④切削作業それぞれ詳しくご説明します。①バイトの取付まず、バイトを取り付けます。バイトとは、工作機械に取り付け、工作物を切削する際に用いられる刃物です。バイトを四角刃物台に置き、ボルトを締め固定します。バイト刃先の高さはセンター高さにあわせます。高さを調節するときは、バイトの下に敷金を敷き高さを調節します。②チャック作業続いてチャックで工作物を固定します。チャックとは旋盤の工具や工作物を固定させる時に用いられる装置で、周囲を締め付けて固定させることが特徴です。チャックで固定する際は、削る部分だけを外に出してハンドルを取り付けます。③面削り・心立て面削りでは、工作物の端面を削り平らにし長さを決めます。次に心立てです。心立てとは、工作物の中心にドリルを用いて穴をあける作業のことです。心押台にドリルチャックを取り付け工作物の近くに心押台を固定し、心立てをします。④切削作業いよいよ切削作業に入ります。工作する部品に合わせて切削を行います。切削をする際には、「切削条件」と呼ばれる、切削速度、切り込み量、送り量に気を付け、効率的な切削条件を選定することが重要になります。●切削速度切削速度とは、バイトで素材を削る周速度のことを指します。切削速度が大きいほど加工面はきれいに仕上がり、短時間で切削することができます。反対に切削速度を小さくすると加工面は粗くなり、切削時間も長くなります。そのため切削速度はなるべく大きくした方が加工面の粗さと加工効率は良くなります。しかし、工具の寿命は早くなるため最適な切削速度を見つけることが大切です。●切り込み量切り込み量とは、旋盤で加工する際に刃物が素材に当たる面積をmmの単位で表したものです。切り込み量が大きければ大きいほど加工時間は短くなりますが、刃物が高温になり加工面は粗くなります。また、工具の切れ刃に焼け跡がつくこともあるため、工具の寿命にも影響してきます。工具の素材や加工物の材質にもよるため、まずは少なめの切り込み量から徐々に増やしていき、最適な切り込み量を選定することが重要です。●送り量送り量とは、主軸が1回転する間にどれだけ刃物が移動したかを表す距離のことです。「送り」には自動送りと手動送りがあります。自動送りは、一定の速度で送ることができるため外丸削りやテーパー削りをする場合に使用されます。一方、手動送りは、削るにつれて直径サイズが変わっていくため端面削りをする場合に使用されます。旋削加工の事例引用元:株式会社原田鉄工所引用元:株式会社タムラ引用元:株式会社木山製作所まとめ 旋削 加工ならMitsuri!1コ〜お受けいたします!今回は旋削加工についてご紹介しました。旋削加工は金属加工メーカーによって仕上げや価格が違うこともあるため、依頼する際は十分に調べてから依頼することをおすすめします。また、旋削加工の依頼ができないメーカーもあるため注意が必要です。また、旋削加工についてお悩みの時は、ぜひMitsuriにご相談下さい。日本全国の170社以上の協力会社からお見積りいただけます。ぜひご利用ください。

  • NO IMAGE

    メラミン塗装とは【3分でわかる】専門家がわかりやすく解説します!

    自動車、鉄道、飛行機など乗り物や、建造物には何故塗装が施されているのでしょうか。それは、錆を防ぎ美観を守るためです。塗装は、ものの外観、外見を整えるだけでなく、サビなど素材の変質を防ぐ役割をしています。そのため、屋外で使う塗装は、対候性が高く、屋内で使用する塗装は美観に重点を置いています。私たちの身の回りにあるもの、机、整理棚、パソコンなどのOA機器は、メラミン塗装と呼ばれる焼付樹脂塗装を施されています。今回は、主に屋内で使用する機材に使われるメラミン塗装と他の焼付塗装の違い、メラミンの歴史、メラミン塗装の事例について詳しく説明させて頂きます。メラミン塗装とは?メラミン塗装は焼付塗装の一種で、二つの樹脂を合成するした塗料を使うことから、合成樹脂焼付塗装と呼ばれています。塗料は熱で硬化するアミノ系メラニン樹脂と、ポリエステル系樹脂アルキド樹脂を合成したものです。メラミンは、アミノ系樹脂の名前です。100℃以上の高温で焼き付ける樹脂塗装の中でも、比較的安価で、耐水性、耐酸性がある上、色が長持ちするので、事務機器、パソコン、整理棚など屋内で使うものの塗装として利用されます。ツヤ加減の種類も、ツヤなし、3分ツヤ、5分ツヤ、全ツヤがあります。市場に出回るメラミン塗装製品の多くは5分ツヤです。メラミン樹脂の歴史メラミンというと、私たちの生活に全く馴染みがないと思いますが、”プラスチック容器”、というと、皆さんの生活に馴染みがあるでしょう。これらはメラミンから出来ているのです。メラミンを開発したのは、米国の科学者で、デュポンの研究員の、ウィリアム・タルボットでした。タルボットが、デュポンに在籍していた1930年代は、社内でポリマー商品開発が進んでおり、軽くて丈夫な食器の材料としてメラミン樹脂を開発されたのです。腕を買われたタルボットは、デュポンからインク会社サン・ケミカルカンパニーのディレクターにヘッドハンティングされ、’45年にOSS(現在のCIA)に移籍しました。OSSのディレクター時代の1947年(昭和22年)、当時デュポンが買収していたGMのアルキド樹脂を使い、メラミン樹脂塗装の元となる、アミノアルキド樹脂を開発しました。焼付塗装とはメラミン塗装を含む焼付塗装は、熱で硬化する塗料を使い、120℃~200℃の熱を塗布面に20~30分間あて、塗料を硬化、蒸着させる塗装法です。鉄、ステンレス、真鍮、鉛、アルミダイキャストなど、熱に強い素材に、日光や雨風、サビに弱い金属の美観を整える目的で塗装されます。粗熱がとれるとすぐ、次の作業工程に移れるのが焼付塗装の長所です。参考焼付塗装については、以下で詳しく説明していますので、こちらを御覧ください。⇒焼付塗装ならMitsuri!1コ〜お受けいたします!焼付塗装は、自動車をはじめとする工業用塗装として世間に知られています。100℃を越える高温で塗料を素材に蒸着させるので、樹脂系の素材には使用できません。ABC樹脂、ナイロン、ポリカーボネイト、塩化ビニール、パテづけで形を整えた電車にはウレタン塗装を施します。屋外で主に使用される焼付塗装信号機や建造物など屋外で使用される焼付塗装には、以下の3つの塗装方法があります。①アクリル塗装無色透明のアクリル樹脂を使い、140℃~180℃の高温で焼き付け、20分加熱乾燥します。透明の樹脂に色付けするので用途は広いですが、非常に高温なので、どこの業者でも扱っているとは限りません。瞬間湯沸かし器、ガスレンジ、自販機、空調、電車内装、自動車部品、ブラインドなど、幅広い用途で使用される上、メラミン塗装よりワンランク上の耐久性を誇ります。②フッ素焼付塗装フッ素焼付塗装は、超対候性があり、特に紫外線や雨風に強いので、家の外壁、消化器に使用されます。建造物のLCC(ライフサイクルコスト)を削減出来る長所がありますが、価格が高く、色のバリエーションが少ない点がネックになっています。色のバリエーションの少なさをカバーするために、塗装会社では、木目・石目・テラコッタ壁専用の高温焼付け形フッ素樹脂塗料・PVDF樹脂(カイナー500)など、コーティング目的の焼付塗装を開発しています。最近では住宅にガルバリウム鋼板を使いフッ素コーティングで仕上げる平屋もあります。住宅に利用される様になった鋼板については、こちらで詳しく説明していますのでご覧下さい。⇒住宅にも使用されている!建築板金の特徴と活用部材6種を特集③粉体塗装粉体塗装では、高分子ポリマーを原料とし、静電ガンで塗料を素材に直接電着させ焼き付けます。有機溶剤を使わず、エコ塗料として近年浮上してきた方法で注目されています。素材表面の静電処理を入念にしておかないと、塗布する作業員に塗料が付着するなど、まだまだ課題が残る焼付塗装法ですが、用途も幅広く各塗装工場に広まりつつあります。メラミン塗装が焼付塗装の中でも比較的安価であるのに対し、他の3つの焼付塗装は、歴史が浅かったり、塗装価格が高かったり、様々な障壁を生じることもあります。焼付塗装は価格だけで決めることもできませんし、場所に応じたクオリティで選ぶ必要があります。メラミン塗装の事例引用元:アスクルメラミン塗装は、主に屋内で使うものや、OA機器に施されます。身近なものですと、オフィスの事務机の鋼メラミン塗装が挙げられます。引用元:Panasonic Businessこちらは、パナソニックの遠隔セキュリティシステム「みえますネット」で使われている、屋外カメラです。パソコンやスマホと連動して店舗やクリニック、駐車場のセキュリティを守るのに使われるものです。素材はアルミダイキャストで、シルバーのメラミン塗装が施されてます。メラニン塗装ならMitsuri!1コ~お受けいたします!焼付塗装が発明されて以来、塗装は防錆効果と対候性を持つ様になりました。焼付塗装の市場では、有機溶剤を使用せず静電気で塗料を蒸着させる粉体塗料や、建物の美観とライフサイクルコストを両立させる木目フッ素焼付塗装も売り出されています。他の焼付塗装が屋外使用を強みとする中で、メラミン塗装は屋内使用を強みとしています。メラミンそのものは、耐久性、耐酸性があり材料費が安く、幅広い分野で半世紀以上使用されています。メラミン塗装は、長年愛用してきた書庫、学習机のリペイントに最適です。しかし、小ロットで工場に頼むのは気が引けるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。全国に協力会社250社以上持つMitsuriなら、リペイントやお客様のご依頼に添ったメラミン塗装が出来る塗装工場をお選び致します。この機会にどうぞご相談くださいませ。

  • NO IMAGE

    抵抗溶接について!原理や特徴を解説しています!

    製品作りで欠かすことができない接合作業は、製品の強度にも関わる重要な役割を担っていますが、精密な製品の制作にはより一層の加工精度が求められることもあります。特に金属の溶接と言えば、バチバチと火花を撒き散らしながら豪快に溶接するイメージがあると思います。しかし溶接といっても様々な種類があり、製品によって最適な溶接方法は異なります。そのため、作りたいものによって最適な方法を選択することが非常に重要とも言えるでしょう。そこでこの記事では、様々な溶接方法の中でも特に精度や見栄えを向上することができる抵抗溶接について詳しくご紹介します。金属の接合方法についてお悩みでしたら、ぜひ読み進めていってください。※抵抗溶接だけでなく、溶接の基本についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。⇒溶接に関する『10の基本知見』製造業マニアの私が切る!【重要】抵抗溶接とは引用元:有限会社こだま製作所抵抗溶接とは、被溶接材を適切な力で加圧し、電気エネルギーを通して発生した抵抗熱により被溶接材を接合する方法です。一般的に金属の溶接方法は以下の3つに分けられます。・融接・圧接・ろう接抵抗溶接は母材である金属に適度な圧力をかけるため、「圧接」に分類されます。補助材料を溶かし込んで接着する「ろう接」と違い、母材を直接融解させて接合するため、強度が高く比較的信頼性が高い溶接方法です。また、金属は適切な電流を通すと一瞬で融解するため、他の溶接方法と比べて加工時間が短縮でき、大量生産品の加工にも向いているでしょう。抵抗溶接が用いられている代表的なものと言えば、自動車のボディが挙げられます。引用元:SankeiBiz自動車の製造は、複雑な形状の溶接や加工後の品質も考慮され、様々な種類の抵抗溶接が用いられています。代表的な抵抗溶接は、以下の方法があります。・スポット溶接・シーム溶接この2種類の溶接方法は、用途や目的によって使い分けられます。詳しく見ていきましょう。※抵抗溶接だけでなく、他の溶接の種類についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。⇒溶接の種類はこの記事だけでOK!3分でわかる金属加工で代表的溶接方法!スポット溶接引用元:ハイメカ株式会社スポット溶接は最も有名な抵抗溶接の方法で、対象物を点で溶接するため「スポット」という呼び名が付けられています。溶接したい金属を「チップ」と呼ばれる電極で挟み込んで加圧し、電極間に電流を流した時に発熱する抵抗熱によって母材を溶融します。電流を流し終えると自然と冷却されて再凝固するため、2つの金属を接合することができます。しかし、金属を適度に加圧して電流が通らなければ溶接できないため、電気が流れない被溶接材や抵抗が不十分な金属、厚板の被溶接材では用いることができません。スポット溶接は条件管理が出来ていれば、スパッタと呼ばれる火花が散ることはほとんどありませんので、安全な溶接方法とも言えるでしょう。しかも熟練した技術を必要とせず、安全性も高く初心者でも簡単に溶接できます。さらに発熱時間も短く、被溶接材が熱によって歪む可能性も低いため、品質を安定させられる特徴もあります。そのため、生産性の向上に欠かせない大量生産の現場に向いている溶接方法とも言えるでしょう。※スポット溶接についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。⇒【スポット溶接】メリット・デメリットや他の溶接との違いを専門家が解説!シーム溶接引用元:トキワバネ工業株式会社シーム溶接とは、被溶接材を円盤の電極で挟みこみ、電極を回転させながら連続で通電して生じる電気抵抗の発熱を利用して溶接する方法です。スポット溶接と違い連続的に接合できるため、強度が高いことはもちろん、気密性を保つ製品を製造できるため、燃料タンクの製造などに用いられています。また、電極をローラーのように回転させて母材を連続的に送り込むため、溶接速度が速く作業効率が高い方法とも言えるでしょう。一方、シーム溶接のような線状の接合は分流を発生させやすいため高電流が必要となります。また連続的に電流を通すため電極の磨耗が早く、ある程度の製造コストが必要となります。さらに加工後の製品は熱による歪みが生じやすいという欠点もあります。抵抗溶接の原理抵抗溶接は被溶接材の金属を重ね合わせ、溶接する部分を電極で加圧します。そして数十アンペアから数万アンペアの電流を流して被溶接材の抵抗によって生じる熱を利用して溶融させます。この抵抗溶接には3大条件と呼ばれる条件が存在します。電流・・・溶着部分であるナゲット(内部に形成される溶融金属部分)の大きさが変化する。低ければナゲットが形成できず、高すぎると溶融しすぎて電極に溶け込む。加圧力・・・接触抵抗が変化する。加圧が低すぎればナゲットが形成されず、高すぎるとスパッターが飛散する。通電時間・・・電流を通電させる時間。短かければ溶着が不十分となり、長すぎると溶接機器の破損に繋がる。このように、3つの条件のうち一つでも適していなければ溶着不良や出来栄えの欠陥などの不具合が生じるため、条件管理は必ず行わなければいけません。しかし被溶接材である金属の種類や形状によって違うため、各現場では多くのトライ&エラーを繰り返し、製品によって最適な溶接条件が管理されています。Mitsuriは様々な溶接条件のデータを蓄積している工場とも多数提携しております。また、抵抗溶接のプロフェッショナルもたくさんおりますので、抵抗溶接を行う工場をお探しであれば、ぜひ一度ご相談いただければ最適なご提案をさせていただきます。抵抗溶接の特徴圧接に分類される抵抗溶接は、他の溶接方法に比べて以下のような特徴があります。タイトル・作業時間が短時間で効率的に製造できる・溶接補助剤やシールドガスを必要としないため製造コストが抑えられる・スパッターや有害ガスの発生量が少ないため作業環境をクリーンに保てる・溶接跡も比較的目立たないため出来栄えが綺麗抵抗溶接は被溶接材に通電した時に発生する熱源を利用するため、接合用の溶接補助剤(溶接棒など)やシールドガスを使用しなくても溶接できます。作業時間も短時間であることを考えると、製造にかかるトータルコストを大幅に抑えられます。また、アーク溶接や半自動溶接などは紫外線やスパッタ、有害なヒュームガスが発生しますが、抵抗溶接はスパッターや有害ガスはほとんど発生しません。そのため作業環境をクリーンに保つことも可能です。一方デメリットと言える特徴もいくつか存在します。・適切な条件を見つけるまで時間がかかる・重ね合わせ溶接であるため溶接欠陥を発見しづらいまず、被溶接材に合わせた適切な溶接条件を見つけなければ、溶着不良などの品質不具合が起こるため、製品としての品質を確保することができません。特に溶接条件は製品の個体差によっても微妙に変わるため、臨機応変に条件を合わせられるノウハウも必要になるでしょう。また、抵抗溶接は金属同士を重ね合わせた溶接となるため、溶接欠陥が内部に隠れて発見しづらいという欠点もあります。ただし、溶接欠陥を見つけるために溶接痕に品質チェック用の「たがね」を入れて破断試験を行う「破壊検査」や、超音波で内部の溶着具合を確認する「超音波検査」など、製造現場では様々な品質管理が行われています。しかし、溶接個所の検査として、非破壊検査は技術的に難しく、大掛かりな検査設備が必要という欠点があるため、試作やテストなどの少量生産で利用することはできても、大量生産の現場には向いていません。そのため自動車工場などの生産現場では、決められた製造数に数個製品をサンプルとして抜き取り、溶接箇所を切断して溶接品質をチェックしたり、溶接箇所にたがねやマイナスドライバーを入れ溶接強度がしっかり確保できているかを確認するなどの破壊検査が実施されています。まとめ抵抗溶接は金属を結合させる方法の中でも、出来上がりの状態も非常に綺麗で、精度や見映えが求められる金属製品の製造には最適な溶接方法です。しかし、条件管理をしっかり行わなければ品質的な不具合も招くため、確かなノウハウや品質管理が必要なのも事実です。作りたいものがあっても専門的な知識だけでなく技術も必要となると、なかなか製品作りにトライできないというお悩みもあると思います。そんな時は、ぜひMitsuriにご相談ください!Mitsuriでは日本全国に140社以上の提携工場があり、抵抗溶接の技術やノウハウを豊富に持ち合わせている工場も多数あります。様々な溶接方法に対応している工場も存在しておりますので、制作したい製品や製造コストの面でのご相談も可能です!金属の溶接でお困りであれば、お気軽にご相談ください。

  • NO IMAGE

    ステンレスと鉄の溶接は可能!異材溶接での違いと気をつけるべきポイント

    ユーザーからの図面に溶接って書いてあるけど、社内に溶接に詳しい人がいない。そんな悩みをかかえたことはありませんか?溶接とは簡単に説明すると、金属同士を熱で溶かしてつなぎ合わせることを指します。つなぎ合わせる材料は鉄の場合が最も多く、同じ素材、例えば鉄と鉄、ステンレスとステンレスなどであれば、問題なく溶接が可能です。しかし、実はつなぎ合わせる材料が異なる場合でも溶接することが可能なのです。今回は、ステンレスと鉄との溶接にスポットを当てて、溶接方法やそのポイント、事例などを紹介していきます。ステンレスと鉄の溶接方法ステンレスは「Stain less steel」の略でSUSとも呼ばれています。日本語に直訳すると、さびにくい鋼という意味です。ステンレスの主成分は鉄ですが、クロムを添加することで材料の表面に酸化被膜ができて、内部が錆びにくくなります。そのステンレスと鉄とを溶接することができるのか。答えはイエスです。ステンレスの主成分は鉄ですから、溶接可能ですが、異なる材質の溶接となるので、高いスキルを伴います。同じ材質同士であれば熱伝導率も同じなので、溶接は比較的難しくはありませんが、異なる材質の場合、まず溶接棒を正しく選定することが重要です。例えば、ステンレス(SUS304)と鉄(SS400)を溶接する場合に使用する溶接棒は、SUS309を使用したほうがよいとされます。 ステンレスと鉄の溶接!異材溶接の違いとポイント一般的に炭素鋼同士を溶接する場合は、低いグレード側の成分系にあった溶接材料を使いますが、今回のステンレスと鉄などの異材溶接では、ちょっと違います。SUS304はオーステナイト系ステンレスの一般的な材料で、化学成分が18%Cr(クロム)-8%Ni(ニッケル)のため、常温でもオーステナイト組織が安定しています。しかし、一般的な溶接材料で溶接してしまうとCrやNiの量が減少して、マルテンサイト組織に変化してしまう可能性があります。マルテンサイト組織に変化すると、硬度があがり、硬化や割れの原因となってしまいます。そのため、溶接棒の材料はステンレス側の化学成分を考慮した選定になります。SS400側での溶込み量が多くなるとCr・Niの量が減ってしまい、溶接個所での高温割れが起こりやすくなります。これがなぜ起こるのかというと、溶接した金属中のフェライト量が関係しており、フェライト量が少なくなれば少なくなるほど高温割れが発生するのです。したがって、ステンレス(SUS304)と鉄(SS400)とを溶接する時には、溶接部の化学成分とフェライト量を調整(鉄側の溶込み量を小さくする)することが非常に大切なポイントです。SS400とSUS304を溶接する場合の溶接棒の材料は、一般的にはSUS309系を使えばいいと言いましたが、溶接後の使用環境によってはそれでも割れが発生することがあります。それは、常温から400°C以上での熱サイクルの環境下にある場合です。これは、オーステナイト系ステンレス鋼の熱膨張係数は鉄の約1.5倍と大きく、熱疲労によるワレが原因となります。そのような場合には、熱膨張係数が真ん中あたりのインコネル系(ニッケル合金)の溶接棒を使います。ただし、インコネル系の材料でもSUS309同様に高温割れが起こるので、低電流・低速度で溶接することが必要とされています。 ステンレスと鉄の溶接の事例引用元:溶接板金.comブロック部分:ステンレス、その他:鉄素材。まとめステンレスと鉄を溶接するポイントについて説明してきました。結果的には、このような異材質の溶接はかなり難易度が高く、簡単にできるわけではないため、熟練した経験が必要です。Mitsuriは、日本全国に登録工場が約250社ございます。そのため、お客様にとって最適な溶接方法を豊富な溶接の知識や経験をもとに、得意な工場と直接つながることが可能です。お見積もりは複数社から可能です!異なる材料での溶接でお困りの際は、ぜひMitsuriにお申し付け下さい!

  • NO IMAGE

    溶剤塗装とは?特徴や粉体塗装との違いについて専門家が解説!

    様々な塗装方法がある中で、どの塗装方法がいいのかお悩みではありませんか?製品の加工や製作に関しての方法は見通しがたっても、完成した製品を綺麗に仕上げたいと考えると、適切な塗装の選択が不可欠です。塗装は、単に色を付けるだけでなく、製品の強度や防錆といった重要な役割を持ちます。製品を長持ちさせるためには、正しい塗装方法の選択が重要と考えられます。そこで、本記事では塗装方法の中で最も有名な溶剤塗装について、・溶剤塗装の特徴・粉体塗装との違い・溶剤塗装が使われている製品を塗装の専門家がわかりやすくご紹介しますので、塗装方法でお悩みの方はぜひご一読ください。溶剤塗装とは引用元:アイテック株式会社溶剤塗装は古くから用いられてきた最もスタンダードな塗装方法で、様々な形状の対象物が塗装できます。溶剤塗装はシンナーなどの有機溶剤に樹脂や顔料、塗料を溶かし入れ、ハケやスプレー、ペイントローラーなどで被塗物に塗っていきます。溶剤が乾燥すると被塗物全体を覆うように塗膜ができ、被塗物の防錆性向上によって耐久性も上げられるため、色をつけていくというより「コーティングをする」と表現する方が似合っているかもしれません。溶剤塗装は塗装方法も豊富で長い歴史もあるため、塗料や有機溶剤の配合データ蓄積量も膨大に残されているため、最も信頼性がある塗装方法でもあります。また、溶かし入れる塗料の種類も豊富であることや、樹脂を入れて蒸発速度を容易にコントロールできることから、広範囲の塗装にも向いている特徴があります。さらに粉体塗装と組み合わせることもできるため、複雑な模様などの表現も可能です。ただし、有機溶剤を使用するため、保護具の着用や作業中に中毒症状に陥らないように換気設備や作業環境をしっかり管理しなければいけません。粉体塗装と溶剤塗装の違いについて引用元:小泉塗装工業株式会社もう一つの代表的な塗装方法として、粉体塗装があります。粉体塗装とは有害物質を含む溶剤を使用しないため、人体や環境に優しい塗装方法として扱われ、ここ数年で急速に普及してきた塗装方法です。粉体塗装の基本は、粉末状の塗料を静電気で被塗物に付着させ、その後の焼き付け作業にて塗料を溶かし、被塗物を覆うように色を付ける仕組みです。そのため溶剤を使用する必要がなく、1回の塗装で塗膜にならなかった塗料は回収して再利用できるため、溶剤塗装と比べて塗装コストを大幅に抑えることができます。また、強度がある性能の高い塗装皮膜を形成できるため、耐食性耐候性耐薬品性耐ピッチング性に優れた塗装ができます。反面、粉体塗装を行うには、専用の塗装ブースや塗装ガンが必要であるため、初期投資がかかります。一方溶剤塗装は、塗装に必要な道具さえ用意すればすぐに作業を始めることができます。また、溶剤塗装は様々な種類の色を生み出すことができますが、粉体塗装は色合わせが難しく、メタリックなどの特殊な塗装ができません。どちらの塗装方法がいいとは一概には言い切れませんので、用途によって最適な塗装方法を選びましょう。溶剤塗装の特徴溶剤塗装には、次のような特徴があります。対象物や目的に合わせた塗料が作れるメタリックや模様など色彩の表現が豊富多様な塗装方法が選択できるコストを抑えられる職人の技量によってはこだわりの塗装ができる対象物や目的に合わせた塗料が作れる塗料が豊富にあるため、対象物に限りなく近づけた色を作り出せるのが最大の特徴です。また、被塗物に合わせて、スプレーにするかやハケ塗りにするかなど、塗装方法も自由に決められます。さらに、長い歴史によって培われた溶剤塗装技術は、他の塗料や塗装方法と組み合わせて使うことができるため、様々な可能性を秘めているともいえます。メタリックや模様など色彩の表現が豊富他の塗装方法は、多くの色のパターンを持ち合わせていないため、配色がワンパターンとなったり、要望に応えられないといったデメリットがあります。しかし溶剤塗料は、原色が豊富にあるため、メタリックや模様柄も入れることができ、依頼主の要望を細かく表現できる大きな特徴を持っています。多様な塗装方法が選択できる有機溶剤は常温で揮発するため、焼き付け不可能な被塗物も問題なく塗装できます。また、用途によってハケやローラー、エアースプレー、エアレススプレー、ロールコーター、カーテンフローコーターなどの塗装方法を選べるため、細かい部分や精度が求められる被塗物にも問題なく塗ることができます。コストを抑えられる一般的には、大量生産品の塗装には一定量の塗料が必要になるため、ある程度の製造コストを覚悟しなければいけません。また、少量生産の場合は塗料の料金が割高になるデメリットがあります。しかし、溶剤塗料は必要な量を用意できるため、テスト品や少量生産品であっても製造コストが上がることはないため、かなりお得な塗装方法と言えます。さらに溶剤自体の原価も他の塗料に比べて安いため、総合的に見ると圧倒的にコストを下げられるでしょう。職人の技量によってはこだわりの塗装ができる昔ながらの塗装技術でもある溶剤塗装は、他の塗装方法と比べて技術を要します。例えば、一部に塗料が偏ってムラができたときは、人の目で判断しながらその部分を塗り直し、周りの色を合わせ込んでいく修正技術が必要となります。また、現代においても機械が塗装に失敗した時は、熟練者が上から手直しする場面も度々訪れます。そのため、溶剤塗装は職人の腕前によって左右されますが、言い換えれば「技術さえあればどんなにこだわった塗装も可能」ということになります。もちろん、Mitsuriの協力工場にも熟練した腕を持っている職人さんがたくさんいますので、難しい塗装であっても、お気軽にご相談ください。溶剤塗装の製品事例溶剤塗装が用いられる製品事例をご紹介します。まず、溶剤塗装では次のような塗料を使用します。アクリル樹脂系塗料・・・安価で購入でき、カラーバリエーションも豊富メラミン樹脂系塗料・・・自動車の外板用塗料で用いられ、耐水性、耐薬品性、耐熱性に優れるエポキシ樹脂系塗料・・・常温硬化型と加熱硬化型があり、高度な防食性、耐薬品性があるウレタン樹脂系塗料・・・耐候性が求められる上塗りとして使用されるフッ素樹脂系塗料・・・耐候性に優れており、塗り替え頻度も少なくて済むラッカー・ビニル樹脂系塗料・・・塗膜が硬く、乾燥も非常に早いまた、適応素材として代表される金属は以下のものがあります。SPHC(熱間圧延軟鋼板)SPCC(冷間圧延鋼板)SECC(亜鉛めっき鋼板)SUS(ステンレス鋼)AL(アルミニウム)この素材で生み出される製品は生活必需品から工業製品まで、様々です。例えば、日用品のハサミの柄の部分などの曲面にも、塗装が施されています。引用元:岡野コーティングまた、大型モニュメントの塗装も可能です。引用元:株式会社ヒバラコーポレーションさらに、製品の防錆や耐久性を向上させる特徴をもつ塗料を使用し、工業用エアタンクを塗装したのが、下の例です。引用元:株式会社ヒバラコーポレーション溶剤塗装ならMitsuri!溶剤塗料とは、有機溶剤に樹脂や顔料、塗料を混ぜ合わせ、液体となった溶剤を被塗物に塗りつける塗装方法です。塗装の歴史の中でも最も古く、膨大な配合データがあるため、ほぼ全ての色を作ることができるのが大きな特徴です。さらに、熟練した職人が行えば、よりこだわった塗装ができるのも大きな魅力です。ただし、有機溶剤を使用するため、作業環境が悪くなりやすいので、換気や保護具などの準備は欠かせません。Mitsuriでは全国各地140社以上の加工業者様と提携しています。溶剤塗料に精通している企業様とも多数ご提供しておりますので、最適なご提案をさせていただきます。塗装に関してお悩みであれば、まずはお気軽にご相談ください。

  • NO IMAGE

    アルマイト処理のメリットについて解説!

    アルミニウムは、合金の種類にもよりますが、比較的軟らかい金属です。そのため、軽くて加工しやすいなどの利点を持ちながらも、強度を必要とする機械部品などには使いづらいといった問題がありました。その点、アルマイト処理は、アルミニウムの硬度や耐食性などを向上させる効果があり、またその効果もある程度制御することができます。それにより、アルミニウムの用途は、機械部品などにも拡大しています。今回の記事では、アルマイト処理の内容やメッキとの違いについて説明します。続いて、その工程、アルマイト処理が可能なアルミ合金の種類、アルマイト処理を行うメリットについても詳しく解説していきます。カラーアルマイト処理や硬質アルマイト処理についても触れていますので、ぜひ参考にしてください。アルマイト・アルマイト処理とは引用元:Wikipediaアルマイト処理は、防サビや絶縁性の付与、強度向上などを目的として、アルミ表面に酸化皮膜を人工的に形成させる表面処理法です。アルミニウムは、空気中で酸化して自然と表面に酸化皮膜を形成。その酸化皮膜によってある程度の強度と耐食性を持つようになります。しかし、自然と形成される酸化皮膜は数ナノメートルと薄く、傷や腐食などがアルミ素地に達してしまうことも多いため、強度や耐食性を必要とする場合にはアルマイト処理が施されます。アルマイト処理の過程で美観をある程度制御できることもあり、アルミ製のやかんや鍋等の日用品、電車や航空機の内装品、建材などに広く適用される表面処理法です。また、アルマイトの膜厚は通常10マイクロメートル程度ですが、より膜厚を増した硬質アルマイトは厚さ50マイクロメートルにも達し、その硬度は鉄鋼を超える400HV以上にもなります。そのため、アルマイト処理を施したアルミ製品は、耐摩耗性を必要とする自動車部品や航空機関連部品、シャフトやロールなどの機械部品などにも広く用いられています。参考記事アルミニウムの基本的な情報については、以下の記事に詳細がありますのでご参照ください。⇒【アルミの基礎】アルミの加工上の特性やメリット/デメリットまで徹底解説!アルマイトとメッキの違い引用元:株式会社ミヤキなお、アルマイトは、メッキとは全く異なる表面処理なので注意が必要です。アルマイト処理では、アルミニウムを電気分解の陽極として通電し、アルミニウムを溶解させながら酸化させて酸化皮膜を形成させます。このとき、酸化皮膜は、アルミ表面の外部方向へ成長すると同時に、内部方向にも浸透していきます。(上図参照)また、製品の素材そのものが電気分解によって溶解するので、重量や寸法が厳格に定められた製品には向いていません。その一方、メッキは、耐食性や強度を上げる、外観を変える、多様な機能を付与するなどの目的で行われる表面処理です。酸化皮膜を除去してアルミニウムの素地を露出させ、素材とは別の金属をコーティングする方法です。つまり、メッキでは、酸化皮膜を全て剥がしてしまいますし、メッキ後には酸化皮膜は残りません。また、アルマイトとメッキにおいて電気分解を行う点は共通していますが、メッキでは電気分解の陽極ではなく陰極にメッキされる金属を使用。電解液中の金属イオンを被メッキ金属へ乗せるように還元析出させます。つまり、アルマイト処理は電気分解の酸化を利用して膜を形成していますが、メッキは逆に電気分解の還元を利用して膜を形成しているのです。参考記事アルミニウムのメッキについて、以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。⇒アルミニウムのメッキについて解説!実際の工程やメリットについてもご紹介!アルマイトの処理工程引用元:YKK AP株式会社それでは、アルマイトはどのような処理工程によって施されるのでしょうか。アルマイトの処理工程は、通常以下の手順で行われます。ただし、工程の間には、水洗や湯洗などの処理が入ります。また、工場によっては、品質向上などのため、追加の工程が入ることがあります。アルマイトの処理工程1.枠吊り2.脱脂3.エッチング4.スマット除去5.陽極酸化6.電解着色7.水洗い後、枠外し1.枠吊り引用元:株式会社興和工業所アルマイト処理は、通常自動化されており、治具(処理物を支持または通電するために用いる支持具)にたて吊りにしたアルミニウム部品を各工程の処理を施す浴槽に順番に沈めていくことで実施します。そのアルミニウム部品を治具に吊る工程がこの枠吊りです。2.脱脂脱脂処理は、アルミニウム部品の成形に伴って付着した油分等を取り除く工程です。施される酸化皮膜の密着不良を防止するために行われます。一般的な金属は通常、アルカリ性の溶液に浸漬することで脱脂を行います。しかし、アルミニウムは、両性金属で酸性にもアルカリ性にも溶けてしまうため、弱アルカリ性や中性の溶液が主に採用されます。場合によっては、液中に泡を発生させて撹拌する超音波清浄機などを併用することがあります。3.エッチング引用元:株式会社小池テクノエッチング処理は、アルミ表面の自然に形成された酸化皮膜や脱脂で取り切れなかった油分などを除去する工程です。苛性ソーダなどの水酸化ナトリウムを含んだアルカリ性溶液にアルミニウムを浸漬。酸化皮膜を溶解させると同時に油分などを除去します。4.スマット除去スマット除去処理は、アルミ表面に露わとなった不純物や合金成分を除去する工程です。アルミニウム合金には銅やケイ素などの不純物や合金成分が含まれていますが、これらの成分の中にはエッチング処理で溶解しないものが存在します。そのため、エッチング処理の後には、このような成分が微粉末として表面に露わになります。この「スマット」と呼ばれる微粉末を取り除く工程がスマット除去工程です。ケイ素などの除去にはフッ素を含んだ酸性溶液が、銅合金の除去には硝酸を含んだ酸性の溶液が用いられます。5.陽極酸化引用元:株式会社ミヤキ陽極酸化処理は、アルミニウムを電気分解の陽極として通電し、表面に酸化皮膜を形成させる工程です。電解液には、硫酸やシュウ酸などの酸性溶液が用いられます。この工程においては、上図のように、まず平面的なバリアー皮膜が成長します。その後、表面に凹部が形成されると、硫酸イオンが凹部に入り込んで硫酸アルミを形成。さらに、その硫酸アルミが溶出して表面に無数の穴が空きます。この穴の成長は、皮膜が厚みを増していくと同時に進行していき、最終的には穴が規則正しく伸びた構造となります。結果として形成される皮膜の厚さは、電解時間に比例します。6.電解着色引用元:三協立山株式会社再び陽極酸化処理を行い、酸化皮膜表面に形成された穴の底に塗料やアルミ以外の金属粒子を電着させる工程です。染料を電着するカラーアルマイト処理については後述します。金属粒子を電着させる交流電解着色では、スズやニッケルなどを含む金属塩水溶液中へ交流電流を加えることで再度電解処理を施します。それによって穴に金属粒子が入り込み、酸化皮膜を補強すると共に防サビ性能が向上します。さらに着色も行うことが可能です。例えば、スズやニッケルでは、黄色やブロンズ、黒色、またそれらの中間色を着けることができます。なお、色調は、電解液の成分や濃度、浸漬時間などによって変化させることが可能です。交流電解着色を施したアルマイトは、日光に対する堅牢性が高く、紫外線などで変退色しにくいという特徴を持ちます。そのため、アルミサッシなどの屋外で用いられるアルミ製品に頻繁に採用されます。7.水洗い後、枠外し以上でアルマイト処理は完了です。製品を水洗するなどした後に枠から外します。なお、電解着色を行わない場合や塗料で電解着色する場合(後述)には、十分な耐食性を確保するため、アルマイトの穴を封じる封孔処理を行います。引用元:三協立山株式会社封孔処理には、酢酸ニッケルや酢酸コバルトなどの金属塩で穴を塞ぐ方法(上図)や、高温加圧水蒸気を当てたり沸騰水中で煮沸したりすることで穴を狭める方法(下図)などがあります。引用元:株式会社三恵工業所アルマイト処理が行える金属引用元:NCネットワークそれでは、どのアルミ合金に対してもアルマイト処理は行うことができるのでしょうか。まず、アルミ合金には、一般的な金属加工で用いられる展伸用と、鋳物やダイキャストで成形する鋳造用がありますが、鋳造用合金はアルマイトに向かないとされています。それは、鋳造用合金では不純物が多く、アルマイト層がうまく生成されないことが理由です。一方、展伸用合金は、番手によって1000番から8000番までに分けることができますが、ジュラルミンなどがある2000番手はアルマイト処理が困難な合金として知られています。それは、2000番手では、導電性が高い銅の含有率が大きく、電流密度にムラが生じやすいことから、アルマイト層の厚さがバラツキ易いためです。しかし、業者の保有設備によっては可能であるため、どの番手のアルミニウム合金をアルマイト処理できるかは業者によってまちまちです。参考記事アルミ合金の番手については、以下の記事で詳細を解説していますので、ご参照ください。⇒アルミ合金の種類や特徴、用途について詳しく解説【専門家が語る】適切なアルミ番がわかります!アルマイト処理を行うメリット引用元:日本伸管株式会社アルマイト処理を施すと、以下のような様々な効果をアルミニウムに与えることができます。腐食しにくくなるアルミニウムは、空気中でも容易に酸化して表面に酸化皮膜を形成します。しかし、アルミニウムそのものはアルカリや酸などにも反応しやすく、傷などから変色や腐食を起こすことがあります。従って、アルマイト処理を施し、分厚い酸化皮膜を形成しておくことで、傷などもアルミニウムの素地まで到達しにくくなり、結果として腐食に強くなります。絶縁性が向上するアルミニウムは導電性が高い金属ですが、アルマイト膜を構成する酸化アルミニウムは絶縁性で電流を通しません。硬度が向上するアルマイト処理を施すことで硬度や耐摩耗性が向上します。硬さがHv20~150であるアルミニウムは、アルマイト処理を施すことでHv200~600まで硬さが向上します。美観をコントロールできるアルマイト処理では、そのときに形成される微細な穴に金属を電着させたり染料を吸着させたりすることで多様な色を着けることができます。遮熱性があるアルマイト膜の熱伝導率は、アルミニウムと比べると約3分の1なので、遮熱性を持ちます。放熱性があるアルマイト膜は、遠赤外線などの放射性が高いという特性を持っているため、ヒートシンクなどの放熱性向上に用いられます。アルマイト処理の種類アルマイト処理は、上述した方法のほか、カラーアルマイト処理と硬質アルマイト処理があります。ここでは、これらのアルマイト処理法について説明します。カラーアルマイト処理引用元:東京高圧工業株式会社カラーアルマイト処理は、アルミニウムの陽極酸化処理後、表面に出来た穴に有機塗料を閉じ込めて着色する方法です。金属表面に塗料を焼き付けるのと違い、剥がれにくいという特徴があります。塗料は、アクリル塗料やメラニン塗料などを使用するので、カラーバリエーションが豊富なところも魅力です。ただし、カラーアルマイトは、紫外線や熱などに弱く、様々な影響で変退色します。そのため、建材などには用いられず、モバイル機器の筐体や化粧品容器、インテリア雑貨などに使われています。また、カラーアルマイト処理を行う場合には、以下のような工程で進めます。<カラーアルマイトの処理工程(下図参照)>1〜5.上述したアルマイトの処理工程と同じ。6.着色:有機塗料や溶剤などを溶かした電解液に浸漬して通電する電解着色で製品を着色。染料液中へ単に浸漬することで着色する場合もある。7.封孔処理:染料の流出や汚れの付着を防止するために穴を塞ぐ。(封孔処理については上述)8.水洗い後、枠外し:製品を枠から外す。引用元:株式会社ミヤキ硬質アルマイト処理引用元:日本伸管株式会社一方、硬質アルマイト処理は、陽極酸化処理において、通常のアルマイト膜よりも硬く分厚い酸化皮膜を生成する方法です。電解液に特殊な溶液を用いる、高電圧・高電流で通電する、低温の電解液で時間をかけて処理するなど、メーカー毎に多様な方法で硬く厚い酸化皮膜形成を実現しています。硬質アルマイトは、通常のアルマイトと比較して、硬度(耐摩耗性)や耐食性、絶縁性、耐熱性などに優れているため、シャフトやロールなどの摺動部品、自動車のエンジン部品、航空機関連部品など、様々な用途で用いられています。なお、色や硬度、皮膜の厚さについて、通常のアルマイトと硬質アルマイトを比較すると以下のようになります。比較項目通常のアルマイト硬質アルマイト色着色可グレー(着色原則不可)硬度200HV前後400HV以上皮膜の厚さ5~25μm20~100μmアルマイト処理の見積り依頼ならMitsuriいかがでしたでしょうか。アルミ表面へ人工的に酸化皮膜を形成させるアルマイト処理は、製品に耐食性や絶縁性を付与するだけでなく、強度と美観も向上させることができます。また、カラーアルマイトはアルミ製品のカラーバリエーションを多様化させ、硬質アルマイトは高い硬度が必要な機械部品までにもその用途を拡大させています。難アルマイト素材と言われていた超ジュラルミンやダイキャストのアルマイト処理も、メーカーによりますが、現在では問題なく行えるようになっています。Mitsuriは、アルマイト処理の高度な技術を保有する全国各地のメーカー様とお付き合いがあります。現在、協力企業は250社以上ございます。そのため、お客様に最適な表面処理方法をご提示することが可能です。お見積りは複数社から可能です!アルマイト処理のお見積りでお困りの際は、ぜひMitsuriにお申し付け下さい!

  • NO IMAGE

    鉄パイプのカットについて製品事例を用いて専門家が解説!

    自社工場で、通常製造している工程の他にも、新規技術や新製品のトライアル製造を新たに試してみたいと思うこと、ありますよね。そこで鉄パイプのカットをしたいけれど、自社工場でできない場合、「どこに頼めばいいかわからない……」「いつもの取引先のメーカーに断られてしまって、依頼先に困っている……」といったお悩みを抱えている方も、いらっしゃるのではないでしょうか。自社製品が求める精度までカットしてくれる業者はいるのか、もっと良い業者があるのではないかなど、業者選びに迷っている方も多いかもしれません。今回は、鉄パイプカット後のバリ取りについてもご紹介しますので、ぜひメーカー選びの参考にしてみてください。鉄パイプのカット方法について鉄パイプを綺麗にカットする方法は2種類あり、「パイプカッター」と「レーザー加工機」が挙げられます。小さめサイズのパイプを容易にカットするなら「パイプカッター」、大きめサイズのパイプやパイプカッターではできない複雑なカットが必要な場合は「レーザー加工機」が使われます。さらにレーザー加工機の中でも「3Dレーザー加工機」は、より複雑な加工形状に対応していて、3次元的なカットが実現できます。では、詳しくパイプカッターと3Dレーザー加工機についてご説明していきます。パイプカッター鉄パイプをカットする方法のひとつに、パイプカッターを使用する方法があります。パイプカッターには、市販の電動パイプカッターから工場などで使われる本格的な電動パイプカッターまであります。パイプカッターは、円形のパイプをパイプカッターで押さえながら、回転させ切断します。そのため、高速切断機のように火花や切りくずが出ることがなく、切断面も滑らかに美しくカットできます。パイプのサイズは限定されますが、少し長さを調整したい時に、パイプカッターさえあればどこでもカットできるのが魅力です。狭い場所や高所でも手軽に切断できますので、安心して利用することができます。動画では、厚さ1.5mmのφ30のステンレス菅が、約30秒でカットされています。手軽にパイプをカットするなら、「電動パイプカッター」が一番でしょう。手動のパイプカッターもありますが、こちらは比較的小さなサイズのパイプカットにおすすめです。引用元:MISUMI-VONAたとえばこちらのパイプカッターは、切断能力(パイプ直径)が、3~22mm。パイプをしっかりと固定し、ローラーとカッター刃でカットするパイプを軽く加え、切り込みを入れます。パイプカッターをパイプを中心に回転させることで徐々に切り込みを入れて切断していく使用方法です。コンパクトサイズのパイプカッターなので、持ち運びにも便利です。切断したいパイプのサイズや大きさによって、電動または手動のパイプカッターを選びます。3Dレーザー加工機鉄パイプをカットする方法のひとつとして、「3Dレーザー加工機」があります。3Dレーザー加工機の特徴は、通常のレーザー加工機がX-Yの2軸で加工するに対し、3Dの名の通り「X-Y-Z軸」の3軸を設定し、3次元的な複雑な加工ができることです。鉄パイプをカットする際、ワークもレーザーヘッドも3次元的に動かすことが可能です。そのため、パイプをチャックしたまま回転・カットし、滑らかな仕上がりになります。もともと、通常のレーザー加工機のメリットは下記の3つです。1. 仕上がりが精密で、それ以上加工せずそのまま使用できる場合が多いこと2. 図面があり、ソフトにプログラムを入力すればイメージ通りのカットがすぐにできること3.プレス加工と比較し、金型製作費用や労力・工賃がかからないので、一本からローコストで製作できることこれがさらに3Dになったことで、角パイプはじめ複雑な形状のパイプのカットも可能になりました。3Dレーザー加工機は非常に精度の高いカットが実現できます。通常の一般的な加工方法で同様の加工をしようとした場合、材料をひとつの部品にするまで、何度も切断したり孔あけしたりする必要があります。加工形状が複雑なほど、工数やそれにかかる機械や材料も膨大なものになります。しかし、これを3Dレーザー加工機でカット・加工する場合、わずか数秒で1つの部品が出来上がることもあります。このように工数・材料の無駄を省き、精度の高い製品が出来上がります。また、部品によっては、通常の加工方法では小ロット短納期は不可なものもありますが、3Dレーザー加工機では、小ロット・短納期が比較的簡単にできるため、非常に重宝される機械です。鉄パイプのカットの製品事例ここからは、鉄パイプのカットの製品事例を紹介していきます。ここで紹介する製品は、全て3Dレーザー加工機を用いてカットしたものになります。パイプカッターは持ち運びができるぶん、長さの調節をするような切り方のみとなりますが、3Dレーザー加工機なら、プログラムを入力することで、さまざまな形状にカットすることが可能です。引用元:小谷鋼管上の画像は丸パイプの側面に切り欠きを入れた加工になります。用途としては切り欠き部に別の丸パイプを溶接するためにカットしています。引用元:小谷鋼管こちらは角パイプと丸パイプの加工品を組み合わせたものです。角パイプはアール状に切り欠きを入れる+突起もある程度残す形でカットしています。それに加えて丸パイプは、角パイプの突起と形状が合うように穴が開けられています。このように加工の精度が高ければ、治具が無くても部材同士の位置決めが可能です。引用元:小谷鋼管上図は角パイプをカットと曲げを駆使して制作されたものになります。角の部分は、角パイプをVの字型にカットすることで、上図のようなコの字の曲げも可能です。そのほかにも、さまざまな部材を取り付けるために側面も複雑な形状でカットされています。通常上図のようなコの字の形状にする場合は、パイプを45度にカットして溶接する必要があります。しかし3Dレーザー加工機を用いれば、パイプ1本に対して切り欠きの加工をするだけで上図のような形状にすることが可能です。引用元:サンコウ鋼業株式会社角パイプを、上図一番右の黒いライン上をカットすれば、アールがかかった曲げ形状にすることもできます。ひとつ前の写真では「カド」の立った曲げ形状でしたが、切り欠きの形状を変えることで、曲げたあとの形も変化させることが可能です。パイプの穴あけ加工後のバリ取りについて製造工程にて、パイプの穴あけ加工をすると、穴の加工面にバリが発生することがあります。バリとは、加工の際に、削り残しができる現象です。パイプを加工する現場では、切っても切れない現象かもしれません。では、できてしまったバリを除去するには、どうすればよいでしょうか。実際に発生してしまったら、面取り用エンドミルを使用して除去するのが良いでしょう。エンドミルによって面取りできる角度が違い、さまざまな形状があります。以下、おすすめのエンドミルを3つご紹介します。①TSコート超硬面取り用エンドミル引用元:MISUMI-VONAこのエンドミルは、面取り角度30°・45°・60°に対応しています。先端角度60°・90°・120°のラインナップがあり、穴の側面にそってバリを除去することができます。②アルミ加工用超硬面取り用エンドミル引用元:MISUMI-VONAこのエンドミルは、面取り角度45°に対応しており、アルミ特有の構成刃先を防ぎ、バリを除去します。③超硬裏座ぐり用ミニチャンファーこちらのエンドミルは、スパイラルの刃が特徴で、ドリル穴の裏面やパイプ側面のバリ取りなども可能です。すべての材質に適合するブルーコーティング仕様で、スパイラル刃によって滑らかに仕上がります。鉄パイプのカットならMitsuri!切削加工にバリはつきものですが、ロット数が大きければ大きいほど、全てを手作業でやることは機会損失や工数増加につながります。そのため、バリ取りや再研磨は外注する工場も少なくないでしょう。鉄パイプのカット・バリ取りを発注できる工場をお探しの場合は、ぜひMitsuriまでご相談ください。

  • NO IMAGE

    バネ用ステンレスの種類、特徴を解説!メリット・デメリットもご紹介!

    「バネに使われる素材の特徴を知りたい」「バネ用のステンレス鋼は、どれを選べばいいのかわからない」「バネ制作ができるいい工場が見つからない」バネ製作を依頼したい場合、上記のような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。バネに使用される素材のひとつである「バネ用ステンレス鋼」には、SUS301やSUS304などさまざまな種類があり、それぞれで特徴が異なります。そのため、バネ製作を依頼する際にどの素材を選べばいいのかわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこでこの記事では、バネ製作を依頼したい方へ向けて、バネ用ステンレス鋼の種類や特徴について解説します。メリットやデメリットも紹介するので、バネに使用される素材について知りたい方は、ぜひご一読ください。バネ用ステンレス鋼とはバネに使用される素材には、リン青銅やピアノ線などさまざまものがあります。その中でもバネ用ステンレス鋼とは、バネに使用されるステンレス素材を総称した呼び名です。バネ用ステンレス鋼全体の特徴として、メッキ処理や防錆処理を行うことなく、さまざまな使用環境で利用可能です。また圧延加工によって高い硬度を得ることができるため、比較的製品強度が必要な環境でも問題なく使用できます。バネ用ステンレス鋼で作られたバネの用途はさまざまです。自動車部品やスマートフォンのドームスイッチ、文房具などの幅広い分野で使用されています。バネ用ステンレス鋼の種類この項目では、バネに使用されるステンレス鋼全体の種類について解説していきます。それぞれの素材でJIS規格や特徴が異なるので、しっかりと把握しておきましょう。SUS301SUS301は、SUS304からニッケルとクロムを低減させ、炭素の含有量を多くした素材です。JIS規格でいえば「JIS G 4313 ばね用ステンレス鋼帯」に分類される素材です。特徴として、冷間加工によって素材強度を向上させられるため、ほかのステンレス素材と比べて強度が高くなります。そのため、耐久性が要求されるドームスイッチなどに使用するバネを作りたい場合はSUS301がおすすめです。SUS316-WPASUS316-WPAは、SUS304に耐食性のいいモリブデンを添加したSUS316系の素材です。SUS◯◯◯の後に続く「WP」は鋼線を表す記号です。そのためSUS316-WPAは「JIS G 4314 ばね用ステンレス鋼線」に分類されます。WPの後に続く「A」という記号は、たとえばφ1mmの場合に引張強度が1530pa~1780Mpaあるという意味です。特徴として、ニッケルの含有量を増やしているため、耐食性が非常に高くなっています。腐食が起きやすい環境でバネを使用する場合は、SUS316系の素材を用いるのがおすすめです。SUS304SUS304は、バネに使用されるステンレス鋼の中でも代表的な素材です。「JIS G 4313 ばね用ステンレス鋼帯」「JIS G 4314 ばね用ステンレス鋼線」の両方に分類があります。SUS304は、そのほかのバネ用ステンレス鋼(オーステナイト系)のベースになっており、ニッケルや炭素などの配合を変えることで、SUS301やSUS316などに種類が変わります。他のステンレス鋼と比べて、冷間加工性や溶接性に優れており、曲げ加工や溶接加工なども行いやすい素材になります。オーステナイト系の素材の中でもベーシックな素材ですので、一般的な加工性や耐食性を求めるのであれば、SUS304を選ぶのがおすすめです。SUS304LSUS304から炭素の含有量を少なくした素材がSUS304Lになります。「JIS G 4313 ばね用ステンレス鋼帯」に分類されます。特徴として、ニッケルの含有量が多くなっているため粒界腐食耐性に優れています。粒界腐食耐性とは、素材の結晶粒界に沿って腐食が進行する局部腐食への耐性が強いということです。粒界腐食は、溶接などで素材自体が高温になった場合に起こりやすい腐食になります。つまり、SUS304Lは溶接加工性が優れているということです。そのため、溶接加工を行う場合におすすめの素材となっています。また、SUS304やSUS301と比べて硬度が低いので、曲げ加工や切削加工などが行いやすいメリットもあります。SUS631J1-WPCSUS631J1-WPCは、析出硬化型のばね用ステンレス鋼です。「JIS G 4314 ばね用ステンレス鋼線」に分類され、たとえばφ1mmの場合の引張力が1800Mpa~2050Mpaの素材になります。加工や用途に合わせて熱処理を行うことで、SUS301などよりも硬い強度を得られる特徴があります。溶接性や耐食性が高いため、精密機械部品に使用するバネ製作を依頼したい場合におすすめの素材です。バネ用ステンレス鋼のメリットバネ用ステンレス鋼は、基本的に耐食性や耐久性が高いのがメリットです。そもそもステンレスとは、主成分になる鉄にクロムやニッケルなどを加えることで作られた合金素材です。鉄にクロムを混ぜると、ステンレス鋼の表面には、薄い酸化皮膜(不動態皮膜)と呼ばれるものが発生します。この皮膜があらゆる媒体を遮断するため、素材が腐食することなく長持ちするため耐食性が高い素材となっています。さらにこの不動態皮膜は自動的に形成されるため、サビの発生を防ぎ続けることができます。また、不動態皮膜があるためメッキ処理や塗料などによる防腐処理工程を省けるメリットもあります。バネ用ステンレス鋼のデメリットバネ用ステンレス鋼のデメリットとして、鉄やその他の金属と比較して溶接が難しい素材が多い点が挙げられます。基本的に、オーステナイト系や析出硬化系のステンレス鋼は、炭素鋼などと比べて線膨張係数が1.5倍ほど高く、熱伝導率も低いです。そのため、溶接入熱によってバネ自体が変形しやすいので、溶接加工を行いにくいデメリットがあります。また、バネ用ステンレス鋼は引張力が強いため曲げ加工が行いにくいです。引張力が強いということは、加工に要する加圧力が多く必要です。炭素鋼などを加工する設備と比べて、約1.5倍の力を要するため、専用の設備がなければ加工が難しい可能性があります。バネ用ステンレス鋼の加工見積り依頼ならMitsuri今回は、バネ用ステンレス鋼の種類やメリット・デメリットについて解説しました。バネに使用されるステンレス鋼はさまざまな種類があり、特徴も異なります。そのため、作りたい製品や使用環境に合わせてバネ用ステンレス鋼の素材を選びましょう。また、工場によっても素材価格や加工費用が異なるため、複数の企業の企業から見積りを取って比較検討を行うのがおすすめです。ただ、そのための工場選定には時間と労力がかかり非常に大変なのではないでしょうか。そこでおすすめしているのが、金属加工のWeb見積りを簡単に行えるMitsuriのサービスです。Mitsuriは日本全国250社以上のメーカー様とお取引を行っています。取引メーカーの中にバネ用ステンレス鋼の見積りをお願いできる会社は多数あります。バネ用ステンレス鋼の加工依頼について悩んでいる方は、複数社から同時見積りが取れるMitsuriに、お気軽にご相談ください。

  • NO IMAGE

    ステンレスカットを得意としている工場3選!最適な工場をご紹介させていただきます!

    「ステンレスカットを自分でやってみたものの、うまくいかなくて困っている・・・」「ステンレスカットを依頼したいけど、業者が多すぎて絞れない・・・」「ステンレスカットの種類について知りたい。」ステンレスカットを依頼する際に上記のように考えたことはありませんか?ステンレスカットは、個人でも行うことができるため、なかにはチャレンジした経験がある方もいるかもしれません。そして同時に、ステンレスカットが思うように仕上がらなかったという経験は誰でも一度はあると思います。今回はそんな「ステンレスカットがうまくいかない。」という方のために、ステンレスカットを得意としている工場を3選ご紹介させていただきます。これからステンレスカットを依頼する方や、ステンレスカットについて詳しく知りたい方にも参考になる記事なので、是非ご一読ください。個人でステンレスカットをするには個人でステンレスカットを行う際には、専用の電動工具が必要になります。一般的にステンレスを切断する電動工具にはグラインダーを使用します。方法は単純で、グラインダーに切断用のディスクをつけステンレスを切断します。高速で刃が回転するため、扱いには注意が必要です。また、材料に熱が伝わる為、すぐにステンレスに触るとやけどする恐れがあります。グラインダーの他にも、薄板なら金切りばさみ等をでも加工することができます。また、ステンレスを大量にカットしたいのであるなら、チップソーや高速カッターでの切断もおすすめです。ステンレスの加工には切断以外にも接着や穴あけ、研磨による仕上げ等の工程があるため、最後まで気を抜かずに対応しましょう。対応可能なステンレス切断方法についてステンレスカットを個人で行うことは可能ですが、素材の厚さや形状によっては手間がかかり、失敗してしまうことも多くあります。そのような場合は、ステンレスカットの得意な業者に依頼することをおすすめします。個人では難しいようなステンレスカットも可能なため、高品質で仕上げることができます。以下、個人では難しいステンレスの加工方法のついてご紹介します。レーザー加工レーザー加工は、高密度のレーザーを照射することによって、板金など薄い素材を切断する方法です。切削等と違い、加工素材に直接的に触れることがない(非接触)ため、素材を必要以上に傷つけることがありません。メリットは、レーザーによる加工の為、切断面のダレやバリが少なく、美しく仕上げることが可能な点です。タレパンタレパンは、正式にはタレットパンチプレスといいます。プレス加工の一種で、アルミやステンレス、鉄等の板に穴を開けていくのに最適な加工です。メリットは、複雑な加工にも対応できる点と、プログラムに基づいて加工するため技術力を必要とせず、加工精度が安定している点です。しかし、タレパンで加工できる金属素材は、0.5~3mm程度の厚みであるため、それ以上の厚みの加工は、レーザー加工などで依頼しましょう。シャーリングシャーリング加工とは、板材を一定の幅に切断したり、所定の幅や長さに切り出しをする加工です。構造はハサミの原理に似ており、上下についた刃の間に金属素材を差し込み、上の刃に圧力を加えて切断する方法です。メリットは、レーザーで切断するのと違い、熱を加えないので、素材の熱変異が発生しない点です。また、切り粉なども出ないため、無駄なく素材を利用できます。カット以外のステンレス加工ここで、カット以外のステンレス加工方法をご紹介します。主な加工方法には次の4種類があります。ステンレスの主な加工方法●曲げ●絞り●溶接●切削曲げ加工曲げ加工は、文字通り板材を曲げる加工のことで、ダイ(溝が掘られた金属型)に板材を乗せ、工具(パンチなど)を大きな力でプレスする方法が一般的です。曲げ加工されたステンレス部材やステンレス製品は、電化製品や建材など日常生活の至るところで使用されています。金属の性質上、荷重を加えて曲げようとすると、変形したところから若干戻るスプリングバックが起こるため、それを見込んだ加工が必要です。絞り加工絞り加工は、板材に金型を押し付けるという方法は曲げ加工と同じですが、仕上がりの形状が底付きの容器タイプになります。ステンレス製の弁当箱や台所のシンクなどが代表的な絞り加工製品です。ステンレスの高い展性を生かした加工ですが、加工の途中で割れや表面のしわ寄せなどを起こさないためには、経験値や高い技術が必要となります。溶接加工ステンレス加工で最も難しいとされるのが溶接加工です。ステンレス素材には複数の種類があり、それぞれに合わせた溶接を行う必要がある上、高温あるいは低温、腐食しやすいといった環境で使用されることが多いため、より確実な溶接が求められます。代表的な溶接方法はTIG(ティグ)溶接と呼ばれる方法で、比較的薄いステンレス板の溶接に使用されます。切削加工切削加工は、塊部材から目的形状に削る加工のことで、工場機械や金型パーツなどに施されています。ステンレス板の表面のごくわずかな凹凸を完全な平坦になるよう細かく削る加工、円柱形の部材の直径を少しずつ調節する加工などです。ステンレス自体が熱などの影響を受けやすい上、加工の速度や環境の温度や湿度も仕上がりに大きく影響するため、技術に加えて管理能力も求められます。参考記事それぞれのステンレスの加工方法について、詳しくは下記の記事もご参照ください。⇒【ステンレス加工】加工方法や加工実績について徹底解説!!ステンレスカットを得意としている工場3選!続いて、ステンレスカットを得意としている工場を3選ご紹介いたします。有限会社TERRA引用元:有限会社TERRA基本情報本社:愛知県名古屋市中川区馬手町3-56-1TEL:052-362-8145FAX:052-362-8147設立:平成2年6月加工:ステンレス加工全般・溶接・研磨 等素材:ステンレス 等HP:http://www.sus-terra.com/①会社紹介有限会社TERRAは、ステンレス加工を中心としている金属加工メーカーです。ステンレスカットはもちろん、溶接や研磨など様々な加工を施せるため、幅広い対応が可能です。また、小ロットから発注することができるため、気軽に依頼をすることができます。②メリット・デメリットメリットは、形状・寸法・材質の解る図面で、見積りを作成してくれる点です。図面は、ラフスケッチでも対応しているため、大まかなイメージさえあれば、製品を仕上げられます。また、サビ対策の表面処理まで施すことが可能なため、次工程の手間がかからずに済みます。しかし、オーダー品の為、納期については、相談しなくては分かりませんので注意が必要です。③製品例ステンレス撹拌容器ステンレス ホッパーステンレス シュート旭工業株式会社引用元:旭工業株式会社基本情報本社:東京都荒川区西尾久7-58-5TEL:03-3893-3029FAX:03-3810-2393設立:1947年5月加工:タレパン加工・シャーリング加工・レーザー加工 等素材:鉄・アルミ・ステンレス 等HP:http://asahi-ind.co.jp/index.html①会社紹介旭工業株式会社は、ステンレス加工を中心に、水密溶接、精密溶接、フレーム構造物溶接を得意としている会社です。試作から精密板金加工、プレス加工、後加工、溶接組立まで社内一貫生産が可能なため、低コストかつ短納期で製品を仕上げることが可能です。また、小ロット、中ロットまで幅広く受け付けているので、柔軟な対応ができます。②メリット・デメリットメリットは、お客様ひとりひとりに合わせた提案を行っている点です。開発段階からの試作加工・材質提案・工法提案をしており、製品のコストダウンを図っています。また、ステンレス加工からシャーリング加工まで幅広く対応しているので、お客様のニーズに合わせた加工が可能です。しかし、大量発注は受け付けていない可能性があり、注意が必要です。③製品例ステンレス 熱交換器ステンレス ノズルステンレス タンク成瀬金属株式会社引用元:成瀬金属株式会社基本情報本社:大阪府東大阪市宝町8番38号TEL:072-982-0566FAX:072-987-6606設立:1954年12月20日加工:旋盤加工・溶接 等素材:鉄・ステンレス 等HP:https://narusekinzoku.co.jp/index.html①会社紹介成瀬金属株式会社は、鉄・ステンレス加工を中心とする金属加工メーカーです。金属の単純な曲げ・切断・溶接加工から、複数の異なる技術が伴う複雑な金属製品の製造にも柔軟に対応しています。また、業種・業界を問わず、様々な金属加工を行ってきた実績とノウハウから、質の高い製品を仕上げています。②メリット・デメリットメリットは、素材の仕入れから出荷までワンストップで対応できる点です。各々のお客様に専属の担当者が付き、責任をもって対応するため、加工の工程に無駄がなく短納期で仕上げることができます。また、「こんなもの作りたいんだけど」という大まかなご要望にも対応しおり、気軽に依頼の相談ができます。しかし、鉄とステンレス以外の素材は得意ではない為、その他の素材で依頼する場合、時間がかかってしまう可能性があります。③製品例ステンレスカットのお見積りならおまかせください!今回はステンレスカットについてご紹介しました。ステンレスカットには種類があり、金属加工メーカーでもそれぞれ特徴が異なる為、依頼する際は注意が必要です。この記事を読んで、今まステンレスカットについて知らなかった方や、ステンレスカットを依頼したいと考えている方のお役に立てれば幸いです。また、ステンレスカットについてお悩みの時は、ぜひMitsuriにご相談下さい。Mitsuriは、日本全国に協力企業が100社ございます。そのため、お客様にとって最適な加工方法の選択に加えて、ステンレスカットが得意な工場のご紹介も可能です。ステンレスカットでお困りの際は、ぜひMitsuriにお申し付け下さい!

  • NO IMAGE

    ステンレスの鏡面仕上げには種類がある?種類や特徴を紹介!

    美しい光沢を放つ鏡面仕上げ。ステンレスの鏡面仕上げは、求める仕上がりやステンレス自体の種類によって、行う作業や扱う研磨剤が変わる非常に難易度が高い表面仕上げ加工です。この記事では、そんなステンレスの鏡面仕上げについて、具体的な工程や種類を紹介します。自宅でDIYできる鏡面仕上げの方法や、鏡面仕上げに傷がついてしまったときや曇ってしまったときの対処法なども解説しますので、ぜひ参考にしてください。ステンレスの鏡面仕上げとは鏡面仕上げとは、金属の表面を鏡のようにピカピカに仕上げる加工のことです。鏡面加工やミラー仕上げとも呼ばれます。代表的なステンレスの鏡面仕上げは、キッチンの流し台などが挙げられます。ステンレスの鏡面仕上げは鉄材などに比べて難易度が高く、研磨職人が修行する際にも、鉄材の荒い研磨から鏡面仕上げへ、その後ステンレスの荒い研磨から鏡面仕上げへ、とステップアップしていくそうです。また、一口に鏡面仕上げと言ってもその目的は大きく2種類あります。ひとつは、鏡面仕上げをすることにより、その後のヘアーライン加工やアルマイト処理といった表面処理加工をしやすくするためのもの。こちらの場合は、傷を徹底的になくしていった結果鏡面のような仕上げになった、というイメージです。もうひとつは、純粋に見た目をきれいにするためのもの。近年有名なものとしては、iPod裏面の鏡面磨きなどが代表的です。そのほか、ステンレス製のタンブラーなど、それ自体がデザインとして活躍している製品も数多く存在します。そのほかにも、表面が滑らかになることで平滑性が向上するといったメリットも得られます。ステンレスの鏡面仕上げの製造方法ステンレスの鏡面仕上げの手順は、大まかに次の通りです。①ビート除去・バリ取りまずは、溶接によって盛り上がったビート部分や、切り離した際に残ったバリを取っていく作業です。ビートやバリがどの程度出っ張っているかにより研削の粒度を調節します。高さが1mm未満程度なら、#150の研削で十分でしょう。グラインダーを使う際の回転数は、6000~12000rpmが目安です。②ならし次に、研削キズ(=スクラッチ)を防止するために、①ビート除去・バリ取りで使った粒度の2倍程度の研削にかけます。回転数の目安は同じく6000~12000rpm程度。この段階で傷をしっかり消しておかないと、最終的な仕上げの際に傷が出てきてしまいます。③ツヤ出し(中仕上げ)ならしを終えたら、最終的な仕上がりを美しくするための中仕上げを行います。①②できちんと盛り上がりやバリが取れているか、その際の傷が残っていないかを、回転数を落として3000~5000rpm程度で確認しながら作業していきます。④鏡面仕上げ最後に、白棒・青棒と呼ばれる固形油性研磨剤と、フェルトなどのやわらかいバフを使って仕上げていきます。回転数は3000~8000rpm程度。一般的にステンレスの仕上げには白棒が向いているとされていますが、鏡面仕上げでは適宜青棒も使うことで、より美しく仕上がります。また、こちらでは一連の工程を、各工程で使用する粒度まで含めて動画化されていますので、興味のある方はぜひ参考にしてください。ステンレスの鏡面仕上げを種類別に紹介!次に、ステンレスの鏡面仕上げの種類を紹介します。ステンレスの鏡面仕上げは、研磨に扱う粒度によって3つに分かれます。#400引用元:板曲げ.com#400は、名前の通り400番の粒度を持つバフで仕上げたもので、鏡面に近い光沢を持っていますが、完全な鏡面ではなくややすじが残っている状態です。建材や厨房器具に良く用いられる仕上げで、業務用のレンジフードや厨房台などに#400で仕上げられているものが多く見受けられます。No.7引用元:板曲げ.comNo.7は、#400よりも細かい600番バフで仕上げたもので、準鏡面仕上げとも呼ばれます。ただ、この段階でも研磨跡自体は残っており、完全な鏡面とは言えません。主な用途は建材のほか、装飾用としても活躍します。No.8引用元:板曲げ.comNo.8は、No.7で使用した600番バフよりもさらに細かい800番の鏡面用バフで仕上げたもので、ステンレスの表面処理加工としてはもっとも鏡に近い仕上げです。研磨跡もなく、建材や装飾用として使われるほか、実際に鏡として利用するのにも適しています。自作のステンレス鏡面仕上げの方法を解説!引用元:株式会社テヅカステンレスの鏡面仕上げは、道具さえそろえればDIYすることが可能です。リューター、サンダー、ディスクグラインダーといった電動工具を揃えれば、バイクのカバーやマフラー、車のホイールなどもぴかぴかに仕上げられます。ステンレスの鏡面仕上げは、DIYだからといって特にする作業が大きく変わるわけではありません。傷や盛り上がりを削ってならして、徐々に粒度を細かくしていき鏡面に近づけていきます。ただし、あまり荒い番手で削ってしまうと元の鏡面に戻すのに非常に手間がかかるため、家庭で試すならまずはピカールなどの金属研磨剤を、マイクロファイバーの布につけてごしごしとこすってみましょう。水垢・手垢などのこびりついた汚れならば、これだけでほぼ落ちるはずです。ちなみにクレンザーなどは研磨剤が荒すぎるため、不要な傷がついてしまいますので注意しましょう。もしもピカールでは傷が消えなかったり、クレンザーなどで荒い傷がついてしまった際は、ディスクグラインダーなどで一気に削り取ることをおすすめします。安い物ならば3000円程度で購入できますので、ぜひ一度試してみください。鏡面仕上げのステンレスについた傷の修復方法引用元:鋼屋鏡面仕上げのステンレスについた傷は、ついた傷の深さによって、どの工程から行うかが変わってきます。まずは、消したい傷の中でもっとも大きく深くついている傷がどれなのかを見極め、その傷がぎりぎり消すことのできる番手で削っていきます。注意したいのは、ロゴなどの刻印が刻まれている箇所の場合、荒すぎる番手でいきなり削ると、刻印ごと削り取ってしまう可能性がある点です。手間はかかりますが、120番から始めるよりは240番から、それでも不安なら320番からはじめて様子を見るといいでしょう。無事傷を消すことができたら、そこから先は通常の鏡面仕上げと同様です。徐々に番手をあげていき、元々の状態まで仕上げていきます。なお仕上げる段階で、削る方向を一方向に絞るなどすることで、ヘアライン仕上げを意図的に復活させることなども可能です。曇った鏡面仕上げへの対処法引用元:株式会社テヅカ曇りの原因によって、対処法は異なります。例えば腕時計のボディ裏の曇りなら、それは蓄積した皮脂汚れが原因です。皮脂汚れが原因の曇りは、入れ歯用洗浄剤などで漬けおき洗いすると、だいぶん見違えるようになります。またシンクの曇りなら水垢や細かい傷の蓄積が原因ですので、まずは台所用のクリームクレンザーなど粒の細かい研磨剤で磨き、それでも傷が無くならなければ粒度を荒くして削っていく必要があります。そのどちらでもなく、磨いている最中はピカピカしているのに、仕上げ終えるとなんだかくすんで見える、という場合は、表面が酸化して錆びがついてしまっています。これを防止するためには、最後の仕上げ段階でオイルを含ませて磨きつつ、錆びを拭き取る必要があります。なお、鉄系材料の場合、錆びるのが速いためDIYで鏡面仕上げを復活させるのは現実的ではありません。あくまでもステンレス材だから可能な対処法です。まとめ今回はステンレスの鏡面仕上げについて、工程や種類から、家庭でDIYする方法まで解説しましたがいかがでしたでしょうか。鏡面仕上げは、普段身の回りでも見かけることの多い表面仕上げで、正しい方法を押さえればDIYすることもできる、シンプルな加工法です。しかし一方で、極限まで磨きぬけばそれそのものがデザインとしても成立する、非常に奥が深く、熟練の技術が求められる加工法でもあります。それ以外にも、傷をなくすことが目的なのか、見栄えをよくすることが目的なのか、によっても要件は異なってきます。求めている鏡面仕上げに適した方法が選べずお困りの時には、ぜひMitsuriにご相談ください!

  • NO IMAGE

    旋削加工とは【3分でわかる】専門家がわかりやすく解説します!

    皆さんは旋削加工(せんさくかこう)についてご存知でしょうか?あまり聞きなれない加工方法だという方もいらっしゃるかと思います。しかし、これはメジャーな金属の加工方法のひとつで、旋削加工と一言で言っても、紐解いてみると、加工技術や使用機械も様々です。「旋削加工ってどんな加工方法なの?」「どういった加工工程があるの?」今回はそんな疑問のお持ちの方向けに、旋削加工について実際の加工事例も併せてご紹介します。これから旋削加工の依頼を頼もうと考えている方も、是非ご一読下さい。旋削加工とは旋削加工は、回転している材料に工具を当てて移動させることで、希望の形や長さに加工する方法です。主に、丸い部品を成形するのに使用されます。身近なものであれば、ボルトやシャフト、ニップルなどが旋削加工で作られる製品として挙げられます。引用元:株式会社東洋アソシエイツ明治9年 伊藤嘉平治による足踏み式旋盤この加工方法の歴史は非常に古く、明治時代には旋削加工を用いて工作物の加工を行っていました。一方、似ている言葉で切削加工(せっさくかこう)という加工方法があります。切削加工は、材料を切ったり削ったりする加工方法です。その一種に「旋削加工」が挙げられます。また、旋削加工に使用する機械を旋盤といいます。これは一般的な工作機械のひとつであり、対象とする部品に対応して様々な旋盤が製造されています。参考切削加工の種類【専門家が解説】フライス加工、旋盤加工について詳細をお伝えします!旋削加工の加工時間の計算方法旋削加工の加工時間を求めるには、切削の長さと送り量、主軸回転数の値が必要です。まず、主軸が1回転する間の刃物の移動量を表す「送り量」は、以下の式で求められます。①送り量の求め方送り量(mm/rev) = 1分あたりの切削長さ(mm/min) ÷ 主軸速度(min-1)たとえば主軸回転数が500min-1で、1分間の切削長さが100mm/minの場合、以下のようになります。100 ÷ 500 = 0.2(mm/rev)送り量が分かったら、まずは1分間の切削長さを求めます。②1分間の切削長さの求め方1分間の切削長さ(mm/min) = 送り量(mm/rev) x 主軸回転数(min-1)たとえば、長さ100mmの素材を主軸回転数1000min-1・送り量0.2mm/revで削ると、1分間の切削長さは200mm/minになります。(式:0.2 x 1000)最後に、算出した1分間の旋削長さを以下の式に代入すると切削時間が計算できます。③切削時間の長さ切削時間(min) = 加工物の長さ(mm) ÷ 1分間の切削長さ(mm/min)長さ100mmの素材を主軸回転数1000min-1・送り量0.2mm/revで削るとき、100mm ÷ 200mm/min = 0.5minとなります。0.5分なので、切削時間は30秒ということになるでしょう。加工にかかる時間を大まかに把握するのに便利なので、ぜひ覚えておきましょう。旋削 加工の工程旋削加工は以下4つの工程で行われます。旋削加工の工程①バイトの取付②チャック作業③面削り・心立て④切削作業それぞれ詳しくご説明します。①バイトの取付まず、バイトを取り付けます。バイトとは、工作機械に取り付け、工作物を切削する際に用いられる刃物です。バイトを四角刃物台に置き、ボルトを締め固定します。バイト刃先の高さはセンター高さにあわせます。高さを調節するときは、バイトの下に敷金を敷き高さを調節します。②チャック作業続いてチャックで工作物を固定します。チャックとは旋盤の工具や工作物を固定させる時に用いられる装置で、周囲を締め付けて固定させることが特徴です。チャックで固定する際は、削る部分だけを外に出してハンドルを取り付けます。③面削り・心立て面削りでは、工作物の端面を削り平らにし長さを決めます。次に心立てです。心立てとは、工作物の中心にドリルを用いて穴をあける作業のことです。心押台にドリルチャックを取り付け工作物の近くに心押台を固定し、心立てをします。④切削作業いよいよ切削作業に入ります。工作する部品に合わせて切削を行います。切削をする際には、「切削条件」と呼ばれる、切削速度、切り込み量、送り量に気を付け、効率的な切削条件を選定することが重要になります。●切削速度切削速度とは、バイトで素材を削る周速度のことを指します。切削速度が大きいほど加工面はきれいに仕上がり、短時間で切削することができます。反対に切削速度を小さくすると加工面は粗くなり、切削時間も長くなります。そのため切削速度はなるべく大きくした方が加工面の粗さと加工効率は良くなります。しかし、工具の寿命は早くなるため最適な切削速度を見つけることが大切です。●切り込み量切り込み量とは、旋盤で加工する際に刃物が素材に当たる面積をmmの単位で表したものです。切り込み量が大きければ大きいほど加工時間は短くなりますが、刃物が高温になり加工面は粗くなります。また、工具の切れ刃に焼け跡がつくこともあるため、工具の寿命にも影響してきます。工具の素材や加工物の材質にもよるため、まずは少なめの切り込み量から徐々に増やしていき、最適な切り込み量を選定することが重要です。●送り量送り量とは、主軸が1回転する間にどれだけ刃物が移動したかを表す距離のことです。「送り」には自動送りと手動送りがあります。自動送りは、一定の速度で送ることができるため外丸削りやテーパー削りをする場合に使用されます。一方、手動送りは、削るにつれて直径サイズが変わっていくため端面削りをする場合に使用されます。旋削加工の事例引用元:株式会社原田鉄工所引用元:株式会社タムラ引用元:株式会社木山製作所まとめ 旋削 加工ならMitsuri!1コ〜お受けいたします!今回は旋削加工についてご紹介しました。旋削加工は金属加工メーカーによって仕上げや価格が違うこともあるため、依頼する際は十分に調べてから依頼することをおすすめします。また、旋削加工の依頼ができないメーカーもあるため注意が必要です。また、旋削加工についてお悩みの時は、ぜひMitsuriにご相談下さい。日本全国の170社以上の協力会社からお見積りいただけます。ぜひご利用ください。

  • NO IMAGE

    メラミン塗装とは【3分でわかる】専門家がわかりやすく解説します!

    自動車、鉄道、飛行機など乗り物や、建造物には何故塗装が施されているのでしょうか。それは、錆を防ぎ美観を守るためです。塗装は、ものの外観、外見を整えるだけでなく、サビなど素材の変質を防ぐ役割をしています。そのため、屋外で使う塗装は、対候性が高く、屋内で使用する塗装は美観に重点を置いています。私たちの身の回りにあるもの、机、整理棚、パソコンなどのOA機器は、メラミン塗装と呼ばれる焼付樹脂塗装を施されています。今回は、主に屋内で使用する機材に使われるメラミン塗装と他の焼付塗装の違い、メラミンの歴史、メラミン塗装の事例について詳しく説明させて頂きます。メラミン塗装とは?メラミン塗装は焼付塗装の一種で、二つの樹脂を合成するした塗料を使うことから、合成樹脂焼付塗装と呼ばれています。塗料は熱で硬化するアミノ系メラニン樹脂と、ポリエステル系樹脂アルキド樹脂を合成したものです。メラミンは、アミノ系樹脂の名前です。100℃以上の高温で焼き付ける樹脂塗装の中でも、比較的安価で、耐水性、耐酸性がある上、色が長持ちするので、事務機器、パソコン、整理棚など屋内で使うものの塗装として利用されます。ツヤ加減の種類も、ツヤなし、3分ツヤ、5分ツヤ、全ツヤがあります。市場に出回るメラミン塗装製品の多くは5分ツヤです。メラミン樹脂の歴史メラミンというと、私たちの生活に全く馴染みがないと思いますが、”プラスチック容器”、というと、皆さんの生活に馴染みがあるでしょう。これらはメラミンから出来ているのです。メラミンを開発したのは、米国の科学者で、デュポンの研究員の、ウィリアム・タルボットでした。タルボットが、デュポンに在籍していた1930年代は、社内でポリマー商品開発が進んでおり、軽くて丈夫な食器の材料としてメラミン樹脂を開発されたのです。腕を買われたタルボットは、デュポンからインク会社サン・ケミカルカンパニーのディレクターにヘッドハンティングされ、’45年にOSS(現在のCIA)に移籍しました。OSSのディレクター時代の1947年(昭和22年)、当時デュポンが買収していたGMのアルキド樹脂を使い、メラミン樹脂塗装の元となる、アミノアルキド樹脂を開発しました。焼付塗装とはメラミン塗装を含む焼付塗装は、熱で硬化する塗料を使い、120℃~200℃の熱を塗布面に20~30分間あて、塗料を硬化、蒸着させる塗装法です。鉄、ステンレス、真鍮、鉛、アルミダイキャストなど、熱に強い素材に、日光や雨風、サビに弱い金属の美観を整える目的で塗装されます。粗熱がとれるとすぐ、次の作業工程に移れるのが焼付塗装の長所です。参考焼付塗装については、以下で詳しく説明していますので、こちらを御覧ください。⇒焼付塗装ならMitsuri!1コ〜お受けいたします!焼付塗装は、自動車をはじめとする工業用塗装として世間に知られています。100℃を越える高温で塗料を素材に蒸着させるので、樹脂系の素材には使用できません。ABC樹脂、ナイロン、ポリカーボネイト、塩化ビニール、パテづけで形を整えた電車にはウレタン塗装を施します。屋外で主に使用される焼付塗装信号機や建造物など屋外で使用される焼付塗装には、以下の3つの塗装方法があります。①アクリル塗装無色透明のアクリル樹脂を使い、140℃~180℃の高温で焼き付け、20分加熱乾燥します。透明の樹脂に色付けするので用途は広いですが、非常に高温なので、どこの業者でも扱っているとは限りません。瞬間湯沸かし器、ガスレンジ、自販機、空調、電車内装、自動車部品、ブラインドなど、幅広い用途で使用される上、メラミン塗装よりワンランク上の耐久性を誇ります。②フッ素焼付塗装フッ素焼付塗装は、超対候性があり、特に紫外線や雨風に強いので、家の外壁、消化器に使用されます。建造物のLCC(ライフサイクルコスト)を削減出来る長所がありますが、価格が高く、色のバリエーションが少ない点がネックになっています。色のバリエーションの少なさをカバーするために、塗装会社では、木目・石目・テラコッタ壁専用の高温焼付け形フッ素樹脂塗料・PVDF樹脂(カイナー500)など、コーティング目的の焼付塗装を開発しています。最近では住宅にガルバリウム鋼板を使いフッ素コーティングで仕上げる平屋もあります。住宅に利用される様になった鋼板については、こちらで詳しく説明していますのでご覧下さい。⇒住宅にも使用されている!建築板金の特徴と活用部材6種を特集③粉体塗装粉体塗装では、高分子ポリマーを原料とし、静電ガンで塗料を素材に直接電着させ焼き付けます。有機溶剤を使わず、エコ塗料として近年浮上してきた方法で注目されています。素材表面の静電処理を入念にしておかないと、塗布する作業員に塗料が付着するなど、まだまだ課題が残る焼付塗装法ですが、用途も幅広く各塗装工場に広まりつつあります。メラミン塗装が焼付塗装の中でも比較的安価であるのに対し、他の3つの焼付塗装は、歴史が浅かったり、塗装価格が高かったり、様々な障壁を生じることもあります。焼付塗装は価格だけで決めることもできませんし、場所に応じたクオリティで選ぶ必要があります。メラミン塗装の事例引用元:アスクルメラミン塗装は、主に屋内で使うものや、OA機器に施されます。身近なものですと、オフィスの事務机の鋼メラミン塗装が挙げられます。引用元:Panasonic Businessこちらは、パナソニックの遠隔セキュリティシステム「みえますネット」で使われている、屋外カメラです。パソコンやスマホと連動して店舗やクリニック、駐車場のセキュリティを守るのに使われるものです。素材はアルミダイキャストで、シルバーのメラミン塗装が施されてます。メラニン塗装ならMitsuri!1コ~お受けいたします!焼付塗装が発明されて以来、塗装は防錆効果と対候性を持つ様になりました。焼付塗装の市場では、有機溶剤を使用せず静電気で塗料を蒸着させる粉体塗料や、建物の美観とライフサイクルコストを両立させる木目フッ素焼付塗装も売り出されています。他の焼付塗装が屋外使用を強みとする中で、メラミン塗装は屋内使用を強みとしています。メラミンそのものは、耐久性、耐酸性があり材料費が安く、幅広い分野で半世紀以上使用されています。メラミン塗装は、長年愛用してきた書庫、学習机のリペイントに最適です。しかし、小ロットで工場に頼むのは気が引けるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。全国に協力会社250社以上持つMitsuriなら、リペイントやお客様のご依頼に添ったメラミン塗装が出来る塗装工場をお選び致します。この機会にどうぞご相談くださいませ。